「脳内エステIQサプリDS2-スッキリキング決定戦-」レビュー

【GENRE】
パズル、クイズ

【PUB./DEV.】
スパイク/スパイク

【RELEASE DATE】
2007/11/29

【OUTLINE】
フジテレビの人気番組「脳内エステIQサプリ」の雰囲気と番組構成を、そのままゲーム化したパズルゲームの第2弾です。番組のサプリマスター・伊東四朗と秘書・中野美奈子の音声や実際の番組の音声データを使用し、番組の新サプリも収録しています。
また、DSダウンロードプレイ機能の搭載、ヒント機能の充実、ブラックマスターの登場など、前作の正統進化版となっています。

【GAME MODE】
シングルプレイ
以下の各モードがあります。

番組モード
テレビ番組「脳内エステIQサプリ」と同様に、出題されるサプリを解いていくモードです。最初はひとつの番組しか選べませんが、最後までプレイするたびに新しい番組が出現します。画面上部の文字をタッチすることで、音声問題を「出す・出さない」を切り替えられます。

復習モード
「番組モード」で1度出題されたサプリの中から、好きなサプリを選んでプレイできます。画面上部の文字をタッチすることで、音声問題を「出す・出さない」を切り替えられます。
各モードで出題されるサプリには、「かき問題」、「タッチ問題」、「音声問題」の3種類があります。
「かき問題」は、タッチスクリーンにタッチペンで文字を書いて答えます。マスの中に1文字ずつ文字を書くと入力文字候補が表示されるので、タッチペンで入力したい文字にタッチします。答えを入力し終わったら、「解答」にタッチします。
「タッチ問題」は、タッチスクリーンにタッチペンでタッチして答えます。
「音声問題」は、声で答えます。画面に表示されるタイミングに合わせてマイクに向かって答えを発音します。
サプリによっては、DS上でメモを取りながら考えたり、ヒントを見たりすることができます。

全13種類のサプリは、以下の通りです。

IQクロスワード
表示される言葉をクロスワードのタテヨコのマスにすべて当てはめます。答えが分かったところで、マスにタッチしてタテヨコの列ごとに答えを書き、すべてのマスが埋まったら、「解答」をタッチします。

サプリdeだ~れ?
表示されるヒントから連想されるものを答えます。時間が経つごとに新しいヒントが表示されます。答えが分かったところでタッチスクリーンをタッチして答えを書き、「解答」をタッチします。

Iキューブ
バラバラに回転するキューブに何の絵が描かれているのか当てます。時間が経つごとに新しいキューブが現れます。答えが分かったところでタッチスクリーンをタッチして答えを書き、「解答」をタッチします。

早押しサプリ文字
表示される絵や文字を何と読むのかを答えます。答えが分かったところでタッチスクリーンをタッチして答えを書き、「解答」をタッチします。

合体漢字
出題された複数の漢字を組み合わせてできる言葉を答えます。答えを書き、「解答」をタッチします。

サプリdeミステリー
事件、謎解き、暗号解読などが出題されます。答えを書き、「解答」をタッチします。

IQ童話
童話風の物語の最後に問題が出題されます。答えを書き、「解答」をタッチします。

モノサプリ
並べられたマッチ棒やコインなどを指示通りに並べ替えて答えます。並べ終わったら、「解答」をタッチします。

VIPサプリ
3~4択の文章問題が出題されます。正しいと思うものをタッチします。

IQ都道府県
画面に表示される歌詞から、それがどの県について歌っているものなのか考えて当てます。日本地図の中から答えだと思う県にタッチし、さらに「解答」をタッチします。

IQミラーまちがい7
左右の画面に鏡に映ったような状態で表示される映像から、違うと思った場所をタッチして答えます。DSを縦に持って行います。

IQラプリ(音声問題)
初めに表示される複数の言葉を覚えて、リズムに合わせて声で答えます。画面の表示に合わせて、ひとつずつ言葉をタイミング良く答えます。間違えたり、同じ言葉を2度答えてしまうと失敗です。シングルプレイでは4つ以上正解すると「スッキリ」、通信プレイでは自分の番で2つ以上正解すると「スッキリ」になります。

ひらがな計算式
すべてひらがなで表示された、足し算や掛け算の問題に声で答えます。シングルプレイでは2つ以上正解すると「スッキリ」、通信プレイでは自分の番で1つでも正解すると「スッキリ」になります。
サプリ終了後に、「スッキリ」したか、「モヤッと」したか、ミニゲームを選択します。サプリの結果にかかわらず、好きな方を選ぶことができます。
「スッキリ」は、画面上に表示される”スッキリ”にタッチするごとに、上画面にスッキリフラワーが現れます。
「モヤッと」は、画面上に表示される”モヤッとボール”にタッチして、上に勢いよくスライドすると、”モヤッとボール”を投げることができます。

美脳効果
今までのプレイデータを、「スッキリ」と「モヤッと」の別に確認できます。
「モヤッと」は、モヤッと、ギブアップ、タイムアップ、投げたモヤッとボール、おまけ 投げたモヤッとボール、スペシャルモード、モヤッとキング、苦手なサプリ、の各項目で回数や割合などが見られます。
「スッキリ」は、スッキリ、スッキリフラワータッチ、おまけ スッキリフラワータッチ、パーフェクトスッキリ、スッキリキング、全サプリ時間、得意なサプリ、の各項目で回数や割合などが見られます。

おまけ
回数に応じて、以下のモードが出現します。
「モヤッとボール」は、モヤッとボールを投げた回数が1000回以上で出現し、ひたすらモヤッとボールを投げられます。
「スッキリタッチ」は、パーフェクトスッキリ(「番組モード」で5問全問正解)を30回達成すると出現し、上から降ってくるスッキリフラワーをタッチします。
「メモモード」は、番組モードで番組を15回クリアすると出現し、テレビ放送を見ながらサプリの答えを考えるための便利なメモとして使えます。
「マッチモード」は、番組モードで番組を25回クリアすると出現し、「モノサプリ」で登場するマッチ棒を自由に操作、配置することができます。
「コインモード」は、番組モードで番組を50回クリアすると出現し、「モノサプリ」で登場するコインを自由に操作、配置することができます。
「サウンドプレイ」は、ゲーム中で使われている音声やBGMを選んで聴くことができます。

通信プレイ
2人から4人でプレイできます。「DSダウンロードプレイ」と「DSワイヤレスプレイ」があり、前者はソフト1本とDS本体人数分、後者はソフトとDS本体人数分が必要になります。モードは、以下の2種類があります。

スペシャルモード
出題されるサプリに正解したプレイヤーは、それまでの正解ポイント(スッキリ)を奪いたい相手にタッチします。5つのサプリを終了した時点で最もポイントが多かったプレイヤーの勝ちになります。

番組モード
シングルプレイの「番組モード」と同じように、最大4人で遊ぶことができます。同じサプリについて誰が正解して誰が間違えたかは結果画面で見られますが、対戦形式ではありません。

【GRAPHICS】7
私は、原作となるテレビ番組「脳内エステIQサプリ」を見ていないので、よくは分からないのですが、番組の雰囲気自体はうまく現されているのではないかと思います。
ただ、最近のゲームソフトの例に漏れず、本作も取扱説明書を読まずとも、ゲームを始めたり進めたりすることができるため、取扱説明書を読んでいなかったのですが、読むまではサプリマスターが伊東四朗、秘書が中野美奈子だとは分かりませんでした。
はなわも、テレビで見た記憶がないのですが、あくの強さから、こういう人なんだろうなと思って実物の写真を確認してみると、似ていました。
日本のソフトらしく、人がアニメチックに描かれているのですが、元がアニメっぽい人は似ていて、そうでない人はあまり似ていないということでしょう。番組の雰囲気を出すという意味では、主要人物2人が似ていないのは、残念なところです。
パズルやクイズなどを解くための画面の構成や見易さとしては、十分に合格点をつけられるだけのものがあります。3D表現にしても、特に問題はありません。

【SOUND】8
サウンドは、「ニンテンドーDS」のゲームとしては、かなり頑張っているのではないでしょうか。ボイスは多用されており、特にはなわの「IQ都道府県」は、あれだけ多くの都道府県が歌われているのにもかかわらず、ワンコーラスすべてが音声付きで歌われます。
これは、かなり評価できるポイントです。また、各サプリのBGMもしっかりと入れられており、番組を見ていなくても、番組の雰囲気が伝わってきます。

【CONTROL】6
各モードで出題されるサプリには、「かき問題」、「タッチ問題」、「音声問題」の3種類があります。
「かき問題」は、タッチスクリーンにタッチペンで文字を書いて答えます。マスの中に1文字ずつ文字を書くと入力文字候補が表示されるので、タッチペンで入力したい文字にタッチします。答えを入力し終わったら、「解答」にタッチします。
「タッチ問題」は、タッチスクリーンにタッチペンでタッチして答えます。
「音声問題」は、声で答えます。画面に表示されるタイミングに合わせてマイクに向かって答えを発音します。
「タッチ問題」は、単にタッチペンでタッチするだけなので、特に問題はありません。
「かき問題」は、「ニンテンドーDS」のウィークポイントが前面に出てしまっており、使い勝手が良好とは言えません。文字の認識力が、あまりにも低すぎるのです。
日ごろ、自分が使っている文字や数字を書くのではなく、「ニンテンドーDS」用の文字や数字を書かなければならないというのは、とてもストレスがかかります。
「ニンテンドーDS」の場合には、文字の形の正確さや美しさよりも、書き順が優先されるため、それも大きなストレスにつながります。文字や数字は、書き順を軽視した方が結果としてきれいで正確に書ける場合があるからです。
これは、本作ではなく「ニンテンドーDS」自体に問題があるのですが、そのあたりはソフト側で書き問題を減らすなどの配慮があれば良かったと思います。
「音声問題」も、「ニンテンドーDS」の音声認識力の低さが災いしています。ただ、「音声問題」に関しては、理由は音声認識力対策ではないものの、なくすこともできるので、こちらは評価できます。

【GAMEPLAY】6
本作は、フジテレビの人気番組「脳内エステIQサプリ」の雰囲気と番組構成を、そのままゲーム化したパズルゲームの第2弾です。第2弾が出るということは、第1弾がそれなりに評価され、それなりの売れ行きを示したということでしょう。
もっとも、私は本作を680円で購入しており、これだけ安くなっているということは、第1作の評価が高くて作りすぎて過剰在庫になったか、第1作をプレイした人が第1作で懲りたということでしょう。
私自身は、本作は、あまり高く評価できません。ただ、それは、本作の番組の再現性が低いということだったり、本作のデキ自体が悪いということではありません。
私は、前述しているように、「脳内エステIQサプリ」という番組自体を見たことが1度もありません。クイズ番組自体は好きで、クイズ番組の中では「脳内エステIQサプリ」と近いところにある日本テレビの「マジカル頭脳パワー!!」はよく見ていました。
「マジカル頭脳パワー!!」は、クイズ問題自体がよく練られていて、外れてもなるほどと思わされることが大半だったのですが、「脳内エステIQサプリ」は、ゲームをやる限り、クイズの質の低さを実感せざるを得ないのです。

なぜなら、「脳内エステIQサプリ」のクイズ問題は、とんちのようなものが多いものの、そのほとんどがこじつけのようなとんちであり、回答者になるほどと思わせるよりも、出題者のこじつけに付き合わされることの方が多いからです。つまり、問題に無理があるということです。
これでは、解くことができればともかく、解けなかった時でもなるほどと思わされることがないため、ストレスばかりがかかってしまいます。また、Iキューブの絵に関しても、その対象物だけでなく、付属品も描かれていて、分かりにくいものが少なからずあります。
ゲームがテレビ番組との整合性を高めるのはいいことなのですが、本作が番組の質の低さも引き継いでしまったのはもったいないことです。問題の中にも、合格点をつけられるものがあるので、そうした問題がもっとたくさんあれば良かったと思います。
既に番組も終了しており、「脳内エステIQサプリDS3」が発売されることはないと思いますが、今後もこの手の番組タイアップソフトは出るはずなので、問題の質を高めるという配慮は欠かさないでほしいものだと思います。

【LONGEVITY】8
本作は、番組だけでも100番組あり、1番組あたり15分ぐらいはかかるため、100番組やるだけでも25時間はかかる計算になります。同じ番組の正答率を上げるために再挑戦したり、他のモードもプレイしたりすると、プレイ時間はさらに長くなることでしょう。
ただ、まとめてプレイするというよりも、トイレでやるとか、ちょっとした空き時間にやるとか、時間よりも日数をかけてプレイするタイプのゲームだと思います。

【OVERALL】6
本作は、フジテレビの人気番組「脳内エステIQサプリ」の雰囲気と番組構成を、そのままゲーム化したパズルゲームの第2弾です。番組の再現性は高いものの、番組譲り(?)のクイズ問題の質自体が低く、そのほとんどがこじつけのようなとんちであり、回答者になるほどと思わせるよりも、出題者のこじつけに付き合わされることの方が多くなっています。
そのため、多くの人がストレスを感じる可能性があり、1000円を大きく割り込む特価なら買ってもいいかもしれませんが、1000円を超えるようなら手を出さない方が賢明でしょう。

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