2017-2018 アジアン ル・マン・シリーズ第2戦「4 hours of FUJI」を見るために、2017年12月3日に富士スピードウェイに行ってきました。
アジアン・ルマン・シリーズは、「ル・マン24時間レース」などのFIA世界耐久選手権(WEC)を頂点に、ヨーロッパ、アメリカ(2013年で発展的終了)、アジアで開催されている耐久レースシリーズのひとつです。
日本では、「ジャパン・ルマン・チャレンジ」が2006年と2007年に開催されていて、私も2007年に練習走行を見に行きましたが、思いのほか参加車両が増えず、残念ながら2シーズン限りで終了しています。
ル・マン・シリーズは、各地域で参加車両に微妙な違いがあるのですが、アジアン・ル・マンは、2009年から紆余曲折を経ながらシリーズを続け、2017-2018年は2017年10月から2018年2月にかけて全4戦が開催されます。
珠海(10月27-29日、中国)、富士(12月1-3日、日本)、ブリーラム(1月11-13日、タイ)、セパン(2月2-4日、マレーシア)、と、2016-2017年とほぼ同じスケジュールで行われます。
カテゴリーは、LMP2、LMP3、GTの3カテゴリーで、LMP1がない替わりに、WECではまだ登場していないLMP3が楽しめます。
今年は、前年に比べてGTのエントリーが大幅に減って3台になってしまい、決勝は4時間耐久レースとしては全15台と少し少ないものの、主役となるLMP2、LMP3の台数は変わらずで、それなりに見ごたえのなるレースとなりそうです。
また、入場料が2000円で駐車料金は入場料に含まれ、「2017 FIA世界耐久選手権 第7戦「富士6時間耐久レース」」の半券があれば半額の1000円となるため、実質、通常の入場料だけで入れてしまいます。
しかも、パドックフリーで併催のインタープロトに関しては決勝のスターティンググリッドにも入れるということで、国をまたがるトップクラスの大会としては破格の好条件です。近隣住民に至っては、証明書を見せれば無料で入場できます。
決勝当日は、予報通りの好天で、朝からレース終了まで晴天が続き、午前中からお昼過ぎにかけては、上着を着ると暑いほどでした。
私は、インタープロトが始まるのに合わせて余裕を持って出かけ、9時過ぎに着いたのですが、前年同様に空いていて、お客さんの入りとしては、スーパーフォーミュラの平日のテストよりも少ないぐらいです。
クルマもSUPER GTやスーパーフォーミュラの平日のテストのように、パドックこそ当然無理だったものの、どこにでも止めることができました。私は、今年はパドックに近いP20にクルマをとめ、ここを拠点にしました。
イベントは、パドックで行われていて、ここはそれなりのにぎわいを見せていました。また、場内実況も場内テレビもあり、お客さんも出店も少ないということを除けば、SUPER GTに遜色ないレースイベントとなっていました。
オフィシャルプログラムも600円と、一般的な1000円に比べると安く、厚みは少し薄いものの広告を除けば実質的なページ数はそれほど見劣りせず、リーズナブルでした。
サポートレースのインタープロトも、関口雄飛、山下健太、坪井翔、ロニー・クインタレッリ、石浦宏明、松田次生、三笠雄一、中山雄一、新田守男、平川亮、ヴィタントニオ・リウッツィ、というトップドライバーが出場し、オーバーテイクあり、接触あり、というエキサイティングなレースが楽しめました。
アジアン ル・マンシリーズは、LMP2が8台、LMP3が6台、GTが3台、エントリーし、決勝には15台が駒を進めました。総合優勝を争うLMP2の参加台数が増えたため、より白熱した優勝争いが期待されました。
日本人ドライバーは、主戦場となるGTのエントリー台数が大幅に減ってしまったため、唯一の日本チームとなるTKSの佐野新世、上村優太、白坂卓也がLMP3の99号車ジネッタLMP3で参戦するのみとなっています。
レースは、12時20分にローリングスタートで始まったものの、優勝を争うBBTの37号車リジェJSP2がいきなりのコースアウトで最後尾に転落するという波乱含みの展開となりました。
私は、スタートから30分ぐらいはピットビル屋上で見ていたのですが、それ以降は、コカ・コーラコーナー、アドバンコーナー(ヘアピン)、ダンロップコーナー、プリウスコーナー、と徒歩で1時間30分ぐらいかけて写真を撮りながら移動し、その間は細かな情報は場内アナウンス頼みでした。
また、レース半ば過ぎから終了40分前まではクルマで1コーナーに移動して1コーナーに陣取り、スタート直後の出遅れからトップまで挽回してきた37号車と、ジャッキー・チェンDCレーシングXイオタの7号車、8号車の3車によるトップ争いを味わいました。
最後の30分間は、ヘアピンで各車の走行を眺め、表彰式は、表彰台のすぐ下に移動し、表彰台を見上げる形で楽しみました。
レース結果は、総合優勝がジャッキー・チェンDCレーシングXイオタの8号車オレカ05ニッサン、2位がBBTの37号車リジェJSP、3位がジャッキー・チェンDCレーシングXイオタの7号車オレカ05ニッサン。
LMP3は、優勝がジャッキー・チェンDCレーシングXイオタの6号車リジェJSP3、日本チーム・TKSの99号車ジネッタLMP3も3位に入っています。
GTは、優勝がFISTチームAAIのフェラーリ488GT3。
レースもプロフェッショナルで、パドックフリーで、グリッドウォークもできて、2000円(今年はWECの半券で1000円)でこれだけ楽しめればコストパフォーマンスは高いです。翌シーズンも、ほぼ同条件での開催なら、ぜひ観戦したいと思います。
コメント