「2024 SUPER GT 公式テスト・富士スピードウェイ」を見るために、2024年3月23日に富士スピードウェイに行ってきました。
2024年のSUPER GTは、2024年4月13日に岡山国際サーキットで開幕しますが、それに先立って公式テストが岡山国際サーキットと富士スピードウェイで2週間連続で行われます。
その富士スピードウェイで23、24の両日に行われる公式テストの初日に行ってきたというわけです。ただ、富士スピードウェイでの公式テストは両日とも雨が降る可能性がありました。
どちらに行くかギリギリまで迷ったのですが、土曜日は雨が降らなかったり、雨が早く上がったりすることを期待して、当初の予定通り土曜日に行くことにしました。
ところが、9時00分スタートのセッション1の開始前には雨が降り始め、路面は完全なウェット。雨は小降りになったり本降りになったりした上、時折、風も強く吹き、観戦はもちろんのこと、動画や写真を撮ったりするのも難しいコンディションになりました。
結局、その状態はセッション1はもちろんのこと、14時からの模擬予選終了まで続きます。
そのため、コーナーでの観戦はアドバンコーナーとGR Supraコーナーのみにとどめ、いつもなら行くダンロップコーナー、13コーナー、TGRコーナーは自重。写真も撮らずじまいです。その分、グランドスタンドやピットビル屋上での観戦時間を増やしました。
また、昼休みに行われる「PIT Viewing」も参加するのは大変そうだったため、代わりにまだ行ったことのなかった「富士モータースポーツフォレスト」に行ってみることにしました。
さて、肝心の公式テストは、セッション1開始前からの雨で路面が完全にウェットコンディションになり、雨も時折強く降ったことで、GT500もGT300も走行を見合わせたり、走行時間の少ない車両が数多くあり、SUPER GTのテストとしてはコース上が寂しい状況が続きました。
GT300は、雨にしては車両のタイム差が思ったよりも小さく、おなじみの強豪と新興勢力が入り乱れる結果になりました。
1位は9 PACIFIC ぶいすぽっ NAC AMGの1分44秒003で、2位はランボルギーニの1分44秒015と僅差でした。
セッション1は12時00分までの予定だったものの、45 PONOS FERRARI GT3が2コーナー先でコースアウトしてアウト側のバリアにクラッシュしたため、50分近くを残して終了。ウェットでの勢力図が、より一層分かりづらい結果になってしまいました。
GT500は、ホンダがNSXからシビックにチェンジしたことが注目ポイントになります。シビックは、見た目スリムに感じるのですが、GT500で走っていても大きな違和感もなくなじんでいます。
タイム的にも、シビック全般に振るわないものの、16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTは1分36秒690で3番手となり、十分に通用するということを印象付けました。
トップは、36 au TOM’S GR Supraで坪井翔が1分36秒174と2番手を0.402秒引き離して速さを誇示しています。
昼休みは、「富士モータースポーツフォレスト」に行ってみたわけですが、ここには無料で見学できる「ウェルカムセンター&ルーキーレーシングガレージ」、「ジェイドレーシングFUJIファクトリー」があります。
いずれも13コーナーアウト側に立派な建物を構えており、「ウェルカムセンター&ルーキーレーシングガレージ」は順路すらあります。
どちらもレーシングカーが展示されており、前者は休憩スペースを備え、後者はグッズショップもあります。
「ジェイドレーシングFUJIファクトリー」は完成したのを知らなかったのですが、「ルーキーレーシングガレージ」同様にきれいなファクトリーがあって作業の様子を見学できます。
どの施設も初見ということもあって興味深く見ることはできたのですが、これらの施設をすべて見学しても30分もかかることはありません。ファクトリーは仕方ないのですが、「ウェルカムセンター」は体験型・体感型など、もうひと工夫ほしいところです。
「SUPER GT模擬予選」は、2024年からSUPER GTの予選形式が変更になるため、その予選形式に習熟できるようにするもので、岡山国際サーキットに続いて行われます。
GT500もGT300もQ1とQ2という2回の予選が行われるのは2023年までと同じなのですが、2023年まではQ1で敗退するとQ2を走ることはなかったものの、2024年はQ1での敗退はなく全車が必ずQ2も走行することになります。
両クラスともにQ1とQ2のタイム合算方式が採用され、Q1とQ2は異なるドライバーが担当し、使用できるタイヤは1セットになります。
GT300は、Q1はA組とB組に分かれ、Q2はA組とB組の下位がグループ2、A組とB組の上位がグループ1、となり、その合計タイムで予選順位を決めていきます。
GT500は、Q1、Q2とも全車が出走するものの異なるドライバーが走行し、その合計タイムで順位が決定されます。
ただ、今回は模擬予選ということで、必ずしも出走する義務はなく、使用するタイヤも自由で、1人のドライバーでQ1とQ2の両方を走行しても良くなっています。
さらに、雨ということでウェット宣言が出され、GT300のみウェット宣言時の予選順位決定方式になります。Q1とQ2のタイム合算は行わず、Q2のタイムのみを採用して予選順位を決定するというものです。
GT300は、雨ということで出走を見合わせる車両もあったものの、セッション1の流れを引き継ぎ、1位は88 ランボルギーニが1分44秒924で獲得。差がなく、61 SUBARU BRZ R&Z SPORTとD’station Vantage GT3が続きます。
GT500も、セッション1の上位がそのまま上位を占め、1位は16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTの合計タイム3分13秒604、2位が36 au TOM’S GR Supraの3分13秒744。
トヨタ、日産、ホンダの3メーカーが拮抗した模擬予選になっています。
新たな予選形式は、両ドライバーの合計タイムになるという点がよりコンペティティブで、2人(または3人)で走るSUPER GTらしさが出て良いので、今後も見守りたいと思います。
今回、公式テストとしては、悪天候だったこともあり消化不良気味でしたし、入場料3000円、駐車料2000円、合わせて5000円と決して安くはないため、土曜日から日曜日にかけての場内泊も可能にしてほしいところです。
そうすれば、土曜日に行くか、日曜日に行くか、迷うことなく週末を楽しむことができますし、開催側としても物販的なメリットもあるのではないかと思います。
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