サウンドピーツの完全ワイヤレスイヤホン「SOUNDPEATS TrueFree+」を、2020年4月8日から使い始めて1ヵ月半が経過したのでレビューしてみます。
イヤホンは、外では年に数えるほどしか使わないのですが、家ではトイレや入浴後に脱衣所で髪を乾かす際に毎日のように使っています。その時に、何かとコードが邪魔になることがあり、何回もコードを引っかけているといずれは断線しそうなので、ワイヤレスイヤホンを2018年12月7日から使い始めました。
ただ、完全ワイヤレスイヤホンだとトイレで落としたりしそうなので、左右のイヤホンはコードでつながっていて首にかけるタイプのBluetoothヘッドホン「エレコム FASTMUSIC“bund” LBT-HPC14MPWH」(2678円(349ポイント))です。
片方の耳にバッテリーとリモコンスイッチが集中しているものは外れやすいとのレビューが多かったので、3000円ぐらいまでで左右対称の物の中から選びました。
実際、コードを首の後ろに余裕を持って回すと、Bluetooth通信部とバッテリー部が両肩の上にちょこんと乗り、コード長が約65cmと絶妙なこともあり、安定感は抜群です。Bluetooth通信部とバッテリー部の重さが原因で外れるようなことはありません。
ところが、寝転がって使うような場合には、首にかけるのはもちろんのこと、コードが痛んだり引っ張れたりしないように首の前に回しても、やはり、コードに負担がかかるようで、右耳のコードが少し断線しているようで音がわずかしか聞こえません。
これでは、ステレオイヤホンの意味がなく、昔のラジオの片耳のイヤホンを聞いているのと変わりません。YouTubeなどのステレオ音声も楽しむことができないため、トイレで落とす不安はあったものの、コードを痛める心配のない完全ワイヤレスイヤホンを買うことにしました。
とはいえ、イヤホンを外で使う機会は年に数えるほどで、室内ではテレビもゲームも(別々の)5.1chのスピーカーで楽しんでおり、パソコンもソコソコのスピーカーを使っています。外用のヘッドホン、PS VR専用のヘッドホンも持っています。
イヤホンは、トイレや入浴後に脱衣所で髪を乾かす際に使うだけなので、高額機種を買う必要もありません。そこで、5000円を大きく下回る実売価格の完全ワイヤレスイヤホンの中から探すことにしました。
そうすると、候補機種はあっさりと絞られ定評のあるサウンドピーツの製品から選ぶことにしました。中でも、「SOUNDPEATS TrueFree+」は、連続約4時間の音楽再生が可能で、充電ケースを使用すれば最長約35時間再生可能というところに魅力を感じました。
「エレコム FASTMUSIC“bund” LBT-HPC14MPWH」は、最大約6.5時間再生で3~4回使っては2時間充電というのを面倒に感じていたため、最長約35時間再生可能なら月に1~2回充電すればOKというのは素晴らしいです。
Amazon.co.jpの直販サイトなら、在庫があって、よそではないホワイトが選べるとともに、タイムセールの際に安く買えるため、これに決めた数日後のタイムセールで4280円のところ21%OFFの3383円で買うことができました。
【デザイン】10
こうした工業製品は、新品を買って箱を開けるところから楽しみやワクワク感が始まっていると思いますが、その点でもサウンドピーツはなかなか消費者心理を心得ています。
一見、アップル製品かと思わせるような白い外箱から、真っ黒な内箱をスライドさせて引っ張り出すと、すぐには分からない場所から内箱を開けることができます。この時点で、既にただならぬ気配が感じられます。
少し苦労して内箱を開けると、中がまた真っ黒で、折り畳まれた箱と真っ黒なスポンジだけが見えます。そのスポンジをどけると、ようやく楕円形のスポンジの中に鎮座した美しい形状の白いケースが姿を現します。
ケースは、もちろん、ブラックを買えばケースもブラックになるわけですが、ホワイトとはまた違った心地良さが味わえるのではないかと思います。
そして、そのケースのしっかりとスプリングが効いたフタを開けると、初めて完全ワイヤレスイヤホン本体にお目にかかることができます。サウンドピーツのロゴが刻まれた完全ワイヤレスイヤホンは、ケースの楕円形と合わせるかのようにきれいに両サイドに分かれて収まっています。
5000円もしない完全ワイヤレスイヤホンですが、ここまでの演出は高額商品を手にしているかのような至高なひと時を過ごすことができます。
完全ワイヤレスイヤホン本体のデザインですが、完全な楕円形の本体の先に耳に装着する部分が斜めについており、小ぶりでかわいらしく感じられます。本体部に関しても完全に前後左右が対称で、個人的には好きなデザインです。
【音質】8
公式紹介文によると、「プロ仕様のREALTEKチップセットを採用、最新のBluetooth 5.0技術により、音飛びを極限まで抑えた、ワイヤレス信号の強度と安定性を最大限に確保、従来よりも高速かつ安定したデジタル信号を受信します。
力強い駆動を実現する高剛性振動板を採用し、低音域から、中高音域までバランスの取れたクリアで迫力のあるパワフルサウンドを実現できます」とのことです。
5000円以下の完全ワイヤレスイヤホンだから、音は大したことがないかもしれないと思っていて、最初に聴いた時こそ「エレコム FASTMUSIC“bund” LBT-HPC14MPWH」よりもキンキンするかもと感じたのですが、それは最初だけでした。
すぐに音には慣れて、YouTubeでトークを聞いても音楽を聴いてもクリアで明瞭感ある音を楽しむことができます。Amazon.co.jpのレビューでも見られましたが、イヤーピースを変えてみるのも面白そうです。
なお、音楽の再生・停止・早送り・巻き戻し、受電・着信拒否などは1つのボタンで操作できますが、音量を調節することはできません。音量は比較的大きな方なので、面倒に感じる人もいるかと思います。
【フィット感】7
イヤホン本体は、小型、軽量で片耳わずか4.7gしかありませんが、この中にBluetooth通信部とバッテリー部があるので、小さいというわけでもありません。また、カナルイヤーピースは、XS/S/M/Lと4種類付属しており、自分の耳のサイズに合わせることができます。
ただ、私の場合は、左右の耳の穴の形状が異なるようで、右耳はMでピッタリと収まるのですが、左耳はサイズ的に合いそうなSでもねじりながらねじ込まないとすぐに外れそうになります。一般的には、良好なフィット感だと思います。
耳単体で考えるとワイヤレスイヤホンの方がフィット感はいいのですが、全体で考えると完全ワイヤレスイヤホンの方がコードがない分コードのうっとうしさからは解放されます。このあたりは、用途に応じてといったところでしょう。
なお、完全ワイヤレスイヤホンらしく単耳でも両耳でも使用可能なため、片耳だけ空けておくとか、人とコードを気にせずにシェアするなどといった使い方ができるので、重宝する場面もあるかと思います。
【外音遮断性】6
完全ワイヤレスイヤホンですが、所詮はイヤホンで外音遮断性はあまり高くありません。イヤホンは、外音が遮断されないことも必要だと思うので、これで十分でしょう。
【音漏れ防止】7
適度な音量で鳴らす分には、周囲にそれほど音は漏れないと思います。ただし、図書館のような静かなところや、満員電車の中などでは、周囲に十分に気を配る必要はあります。
【携帯性】7
コンパクトなケースは、長さ7.8cm×幅3.8cm×厚さ3.3cmで、この中に入れることができるため邪魔にはならないと思いますが、ケースの厚みが3.3cmあるため、ポケットに入れると少し盛り上がって目立ちそうです。
また、ケースの穴にイヤホン本体を入れることができるのですが、強力な磁石で固定することが可能なため、穴に近づけただけで吸い寄せられるようにきれいに収めることができます。
とはいえ、そこから出す際には、指を入れられるように開いた部分が意外と小さく、成人男性の場合にはそこに指を差し込んで取り出すということが難しく、本体を親指と人差し指か中指でつまんで取り出すことになると思います。
そうなると、完全な楕円形の本体と強力な磁石があだとなり、取り出すのにひと苦労することもあります。結果的に、落として転げるというおそれもあり、取り出しには少し気を遣わされます。
【総評】8
ちょっと想定外だったのが、「充電ケースから出し入れするだけで電源ON/OFF、端末とのペアリング設定モードが自動で起動します。一度ペアリングすれば、次回使用するときは充電ケースから取り出すだけで自動で接続されます」に関連する点です。ノイズキャンセリングヘッドホン「MPOW H5 Bluetooth ヘッドホン」も「エレコム FASTMUSIC“bund” LBT-HPC14MPWH」も、タブレットやスマートフォンなど複数の機器に登録して使い分けることができ、「SOUNDPEATS TrueFree+」もそれは同じです。
しかし、ポータブルワンセグテレビ/マルチメディアタブレット「パナソニック ビエラ・ワンセグ SV-ME1000」は、「SOUNDPEATS TrueFree+」だけは認識せずに使うことができません。そのため、お蔵入りする予定だった「エレコム FASTMUSIC“bund” LBT-HPC14MPWH」はこれ専用に現役続行となりました。
前述したように、デザインの秀逸さやコードを気にすることなく使えるといった点は高く評価できるのですが、「パナソニック ビエラ・ワンセグ SV-ME1000」は認識しないという点は思惑とは異なったため残念でした。
もっとも、そういった例はまれだと考えられるので、手頃な完全ワイヤレスイヤホンがほしいという人には有力な選択肢になると思います。
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