私は、パソコンはローテーブルに座椅子で作業をしていますし、リビングでも折れ脚ローテーブルに座椅子でテレビを見ながら食事しています。
どちらも重宝していますが、いずれも4本の脚のうち1本が壊れていて、天板裏側と脚を固定するプレートとネジを接着剤で接着して対処していました。
ただ、パソコンのローテーブルは、スペースの関係で60cm×80cmのローテーブルを縦に使い60cm側に座っていて、出入りするたびに座椅子を後ろにずらさないと出られません。
そこで、どうせ脚が壊れているんだったら、いっそのこと脚を20cmぐらい前方にずらせば座椅子を動かさなくても出入りできるのではないかと考え、脚を移動することに決めました。
デスクトップパソコン、プリンター、ファックスといった重量物はローテーブルの中央よりも後ろに置いてあり、ディスプレイとスピーカーも手前から20cmぐらいのところにあり、手前にあるのはキーボードだけです。
つまり、手前片方の脚を20cm後ろに移動させたところで、重量やバランスに問題はなく、比較的重量がかかるところに脚が来る分、むしろ好ましいとも言えるわけです。
ただ、脚の中央に埋め込まれた太めのピンとネジ用の穴3ヵ所を手作業で開けるのは楽ではありませんし、パソコンなどをすべてどかせて天板をひっくり返すのも大変なので、テーブルはそのままに下に潜り込んで仰向けに寝転んで作業することにしました。
そこで登場するのが、ドリル&ドライバーです。これなら、手でドリル&ドライバーを押さえているだけで穴を開けてくれるため、テーブルはそのままに下に潜り込んで仰向けに寝転んで作業することができそうです。
そんなわけで、いつものように、ネットで調べまくったり、実際に店舗に出向いたりして、良さそうなドリル&ドライバーを探していきました。
価格は、趣味でDIYをやっているわけではなく、今後もフル活用するわけでもなく、必要な作業を済ませればしばらく使うことはないため、3000円から高くても5000円ぐらいまで。
電源は、この価格帯で充電式だと電力が弱かったり不安定だったりするかもしれないし、しばらく使わない間にバッテリーが寿命を迎えている可能性も考えられるので、電源プラグからのコード式。
性能は、穴あけ能力、ネジ締め能力が簡単なDIY用としては十分にあり、トルクが多段階の切り替え式で、LEDライトが付いていれば尚可、といったところ。
そして、これは想定外だったのですが、かなり前に買った「ラチェットドライバー&ビットセット」が43ピースも入っており、その中にドリル&ドライバーに対応しているものがそれなりに含まれていたのです。
そのため、ビットが何本か付属しているドリル&ドライバーを買ったり、追加でビットセットを買う必要がなくなりました。
当初は、ブラックアンドデッカーの「クイックコネクトドリルドライバー KR151-JP」も、豊富なビットと専用ケースが付属していて、ブランド的な魅力もあって有力候補だったのですが、その必要がなくなったため候補から外れました。
そんな中で有力候補に挙がり、最終的に買ったのが、コーナンオリジナルの「ドリル&ドライバー KM-250」(2980円)です。
このドリル&ドライバー、コーナンオリジナルとは書かれていますが、実は新興製作所のOEM製品で、シンコーでは「ACD-280A」という型番です。山善の「TAD-250」も同様にOEM製品で、ネットやホームセンターなどでもOEM製品が見られます。
それだけ、ドリル&ドライバーのエントリー機としては定評があるということで、コーナンでは販売終了した可能性はあるものの、探せば「ACD-280A」の同等品は、明示されている仕様こそ微妙に異なるものの、すぐに見つかるということです。
「ドリル&ドライバー KM-250」のスペックは以下の通りです。
穴あけ能力
木工: Φ21mm(25mm厚集積合板)
鉄工: Φ8mm(6mm厚アングル鋼)
ネジ締め能力
木ネジ: Φ4.2mm×65mm
仕様
電圧: AC100V
周波数: 50/60Hz
電流: 2.8A
定格消費電力: 250W
無負荷回転数: 0~750min-1
最大トルク: 約20N・m
チャック能力: 1.0~10mm
クラッチ数: 8段
コード長(約): 2m
定格時間: 20分
本体サイズ(約): 長さ230×幅65×高さ175mm
質量(約): 1.3kg
付属品: 両頭ビット+No.2(65mm)×1本
この穴あけ能力、ネジ締め能力、最大トルクがあれば、私の用途としては十分です。最大トルクが約20N・mというのも、この価格帯のエントリー機としては優秀です。ブラックアンドデッカーの「クイックコネクトドリルドライバー KR151-JP」でも6.9N・mですから。
実際に手にした印象は、1.3kgという重量以上にずっしりとして、持った感じのバランスも良く、手にしっかりとなじみます。見た目も安っぽさがなく、エントリー機ながらも質実剛健としたつくりです。
キーレスチャックも締めたり緩めたりするのが簡単にもかかわらず、ビットをしっかりとホールドしてくれます。
トルクの切り替えは、トルク切替ダイヤルを回転させて目盛り合わせ位置に合わせるだけで、少し硬めながらも1(低トルク)~8(高トルク)とそれぞれの数字の中間、ドリルマークに的確に止まります。
ちなみに、1~3が薄い・柔らかい材料のネジ締め、4~7が一般ネジの締め付け、8が硬い材木などのネジ締め、ドリルが木材・金属などの穴あけ、になります。
スイッチは、スイッチの引き具合により回転数を0~約750min-1の範囲で調整できる無段変速スイッチで、任意の回転数での固定はできません。また、正・逆回転ツマミで、回転方向の切り替えが可能です。
それ以外にも、放熱のための通気孔が中央に開けられていたり、カーボンブラシが交換できるようになっていたり、エントリー機としては十分な使い勝手の良さを持っています。
パソコンのローテーブルは、予定通り、下に潜り込んで仰向けに寝転んで作業したのですが、慎重に作業したものの10分ほどで予定の穴を4つ開けてネジ穴も作ることができ、脚もぐらぐらすることなくしっかりと固定できました。
出入りする際も、座椅子を後ろにずらすことなく、自分が膝を曲げれば出入りすることができるようになりました。
リビングの折れ脚ローテーブルは、使う際だけ出していたため、ひっくり返しての作業が可能でした。
脚の固定には、かなり短いネジが使われていたため、既存のネジ穴をドリル&ドライバーで深くし、手持ちの長さのあるネジに交換したところ、こちらもしっかりと固定することができ、脚を曲げたり伸ばしたりしてもぐらつきもせず安定しています。
今回、ドリル&ドライバーを使って、パソコンのローテーブルとリビングの折れ脚テーブルの脚を直したり移動させたりしたわけですが、思った以上に簡単な作業で、思った以上の効果を得ることができました。
「ドリル&ドライバー KM-250」は、本格的にDIYをするのではなく、家の中で壊れたところを直したいという人なら、1台は持っておいて損のないドリル&ドライバーです。
これが販売終了していたとしても、シンコーの「ACD-280A」と、そのOEM製品は何種類もあり、その中から価格や色の好みで選べばいいと思います。
コメント