5ドア冷蔵庫「東芝 GR-K41G-S」レビュー

東芝の5ドア冷蔵庫「GR-K41G-S」を2017年7月3日から使い始めて2ヵ月が経過したのでレビューしてみます。
冷蔵庫は、2000年に購入したサンヨーの3ドア冷蔵庫「SR-25R」をずっと使い続けていたため、いつ壊れてもあわてないで済むように、2015年ぐらいからチラシやネットなどでリサーチを続けていました。
5月12日から、テレビゲーム専用のテレビを、日立のプラズマテレビ「日立Woo W37P-H8000」からサムスンの液晶テレビ「SAMSUNG 49MU7000」に買い替えたのですが、6月の電気使用量が前年同月比で4%も下がっていました。
電気の使用量が減る要因としては、テレビゲーム専用テレビ以外に考えられるものはなく、1日平均3時間ぐらいしか使わないテレビゲーム専用テレビですら、プラズマから液晶に替えただけで1ヵ月の電気使用量が4%も下がることに驚かされました。
テレビゲーム専用テレビでもそうなるということは、冷蔵庫を最新の機種に買い替えれば、電気使用量が大きく下がることは想像に難くありません。
なぜなら、家庭における電気使用量は、資源エネルギー庁の平成22年の調査では、1位: 冷蔵庫14.2%、2位: 照明器具13.4%、3位: テレビ8.9%、4位: エアコン7.4%、と、冷蔵庫がトップになっているからです。

サンヨーの3ドア冷蔵庫「SR-25R」は、年間消費電力量が330kWhで年間電気代は1万1500円ぐらいでした。これに対し、東芝の5ドア冷蔵庫「GR-K41G-S」は、年間消費電力量が380kWhで年間電気代は8910円です。
ただし、年間消費電力量と年間電気代は、JISの測定方法が2006年と2015年に改訂されていて、サンヨーの3ドア冷蔵庫「SR-25R」は東芝の5ドア冷蔵庫「GR-K41G-S」に対して2世代前のものになっており、実際の年間電気代はこれよりもかなり大きな差がありそうです。
電気代の高さは常々気になっており、冷蔵庫を買い替えれば月1000円ぐらいは下がりそうな気もしていました。これらが決め手となり、サンヨーの3ドア冷蔵庫「SR-25R」はまだまだ元気で壊れる気配すらないものの買い替えることにしました。
ちなみに、Joshin Webで9万9950円で、リサイクル量が5724円、合計10万5674円のところ、Webクーポンが2000円あり、支払金額は10万3674円、ポイント3000ポイント還元、となりました。
前置きはこれぐらいにして、レビューを始めましょう。

【デザイン】9
キッチンは、できるだけ白で統一したいと考えており、最低でもシルバーが許容範囲なのですが、この冷蔵庫はシルバーとピンクゴールドがあり、躊躇することなくシルバーを購入しました。
実際にキッチンに設置してみると、なかなか高級感のあるシルバーで、ヘアライン仕上げが施されており、より一層品のあるシルバーに見えます。ちなみに、側面はシルバーに近い色のグレーで、特に違和感もありません。
白物家電は問答無用で白と思っているのですが、シルバーならぎりぎり許容範囲で、シルバーがあって良かったです。
冷蔵庫としては、上から、冷蔵室、野菜室、製氷室と上段冷凍室、下段冷凍室、という並びになっており、手を添えるスペースが縦のラインにきれいに収まっています。
また、冷蔵室扉前面左側に静電式タッチパネル部があって独立しているのですが、これも違和感なくきれいに収まっています。「ecoモード」が働いている時は、「ecoモード」表示が点灯するのですが、これがきれいに輝きます。夜間は、キッチンのちょっとした常夜灯代わりにもなります。

【使いやすさ】9
東芝の冷蔵庫は、真ん中野菜室がウリのひとつになっていますが、これに関しては、冷凍室が真ん中でも野菜室が真ん中でもあまり違いがないように思います。
料理中に冷凍食品を出す時は、下段冷凍室に前かがみになって取らないといけないため不便で、真ん中冷凍室の方が便利です。しかし、野菜室が下段にあってもこれは同じになるため、どちらが便利とは言えません。
実際、真ん中冷蔵室のサンヨーの3ドア冷蔵庫「SR-25R」から、真ん中野菜室の東芝の5ドア冷蔵庫「GR-K41G-S」に買い替えても、便利になったとも不便になったとも感じず、単に慣れの問題だけです。

冷蔵室は、十分な高さのある4段で、どの段も高さ的な制約が少ないため、とても使いやすいです。
実は、当初は、スーパーの「エスポット」でシャープの3ドア冷蔵庫「SJ-W351C」が6万4476円で売られており、配送料とリサイクル量を込みにしても7万5000円ぐらいで買えるため、これが有力候補でした。
しかし、冷蔵室の棚が4段あって1段当たりの高さが12.5cmぐらいしかなく、いつも味噌汁を入れている鍋が収まりません。それ以外にも高さ面で不便を感じる場面が出てくるはずで、やむなく候補から外しました。
ちなみに、東芝の5ドア冷蔵庫「GR-K41G-S」は、1段当たり13.5cm~15.0cmぐらいあるため、高さ的に困るようなシーンはこれまでのところはありません。
それでも、不便に感じることはあるもので、冷蔵室で少し残念だったのが、購入前に現物を見て少し危惧してもいたのですが、棚を乗せるレールの奥側が複雑なデザインで意外と出っ張っていることです。
サンヨーの3ドア冷蔵庫「SR-25R」は幅59cmで、コストコの「ハーフシートケーキ」が箱のまま入るのですが、東芝の5ドア冷蔵庫「GR-K41G-S」は幅60cmあるものの、箱の奥上側両端を幅5cm×高さ2cmぐらいカットしないと入りません。レールの形状は、もう少し配慮してほしかったところです。
チルドルームは、深く広くいろいろと入れられるため、とても使い勝手が良く、以前よりもチルドルームに入れるものが多くなっています。

ドアポケットは、前後2段あり、紙パックやペットボトル、1Lのしょうゆ、2Lのポットなどが困ることなく入れられます。
その上にあるミニポケットは、本当にミニで、ちょっとした調味料の小瓶でも少し高さがあると入れることができません。そのため、入れられるものは限られ、なくなる前に買っておいたマヨネーズなどを横にして入れています。ここは、もう少し高さがあっても良かったと思います。
ドアポケット(大)は、右側に卵を15個まで置けるので便利です。卵スタンドに15個並べることもできれば、パックのままの卵10個、裸の卵5個という置き方もできます。左側には高さのあるマーガリンも置けます。
ドアポケット(小)、自在ポケットは、少し高い位置にはなるものの、使い勝手は良好で、ミニポケットに入らないちょっとした調味料をまとめて置くことができます。

野菜室と下段冷凍室は、奥行きがあって、多くの食品を貯蔵でき、上側に適度な高さのスライドケースもあるため、使い勝手は良好です。また、野菜室の底にはトレー上の段差が付けられているのですが、これがあることで区分けしやすく、食品が滑って動かないため、意外と便利でした。
製氷室は、過不足ないサイズで、2時間に10個のペースで氷が作られるため、氷が不足することもありません。もちろん、センサーがあり、氷が一定量に達していると、新たな氷が作られることはありません。
上段冷凍室は、熱もの冷凍・野菜冷凍・野菜冷凍ドライ、といった機能を使うこともできるのですが、自分では必要ないため、氷枕などを入れています。

【静音性】9
サンヨーの3ドア冷蔵庫「SR-25R」は、とても静かな冷蔵庫で運転音はしなかったのですが、東芝の5ドア冷蔵庫「GR-K41G-S」も、これと同等の静かさで、冷蔵庫の静音面ではとても恵まれています。
唯一、音がするのが、製氷室に氷が落ちる音で、こればかりは、テレビを見ている時でも、寝ている時でも聞こえてきます。もちろん、熟睡してれば聞こえない程度の音で、睡眠の妨げにならないのはもちろん、テレビを見ていても気が散ることはありません。

【サイズ】8
サンヨーの3ドア冷蔵庫「SR-25R」は、幅59cmだったのですが、冷蔵庫置き場にはもう少しスペースがあるため、幅65cmの片開きの冷蔵庫があればベストでした。
冷蔵庫置き場は、幅70cm×奥行き66cmのスペースがあるのですが、リビングとキッチンの仕切り壁のキッチン側にキッチン照明のスイッチがあるため、幅68.5cmの冷蔵庫を入れると、スイッチに手が届かなくなってしまいます。
また、奥行き66cmを超える冷蔵庫を入れると、横から見た場合、システムキッチンと仕切り壁からはみ出してしまうため、見た目があまりよくありません。
今回、冷蔵庫を買うに際して、幅65cmで片開き、奥行き65cm以下、という冷蔵庫を探したのですが、幅60cmと幅68.5cmの冷蔵庫は豊富にあるのに、幅65cmの冷蔵庫は少なかったです。ましてや、幅65cmで片開きとなると、ほとんどないという状態でした。
幅65cmや幅65cmで片開き、という需要は、マンション暮らしなら特に高いはずなので、メーカーとしても積極的にラインアップしてほしいところです。
奥行きも、東芝の5ドア冷蔵庫「GR-K41G-S」は69.2cmあり、見事に出っ張ってしまうため、当初は候補から外していました。
こうしたことからも、幅65cm×奥行き65cmぐらいの冷蔵庫が豊富にラインアップされていれば良かったと思います。
ちなみに、購入時点で出っ張ることは分かっていたのと、色がシルバーで白い壁(紙)と白い木枠に対してあまり主張しないこともあり、リビングから見る分には、それほど存在感や圧迫感がなかったのは良かったです。

内容積は、サンヨーの3ドア冷蔵庫「SR-25R」から東芝の5ドア冷蔵庫「GR-K41G-S」に買い替えて、250Lから410Lと大幅に向上しました。冷蔵室は162Lから214L、野菜室は43Lから92L、冷凍室は45Lから104L。
全体で1.64倍、冷蔵室は1.32倍、野菜室は2.14倍、冷凍室は2.31倍と、野菜室と冷凍室に至っては2倍以上になっています。
まだまだ元気で壊れる気配すらない冷蔵庫を買い替えた最大の目的は電気代ですが、もうひとつの目的が内容積でした。
コストコに買い物に行った際、冷凍食品は冷凍室のスペースの関係から、あれもこれもと入れることができず、大袋はほしいものがあってもせいぜい2点までにしていました。
実は、ハイアールの138Lの冷蔵庫も家にあるのですが、それを足しても、冷凍食品は特に我慢をせざるを得ない状況だったのです。
それが、冷蔵庫を買い替えて最初のコストコでは、冷凍食品でほしいものや買ってみようと思うものは我慢することなく買うことができました。冷蔵庫に入らないから買えないというストレスなく買い物を楽しめたので本当に良かったです。

【機能】9
「ecoモード」は、庫内の冷えの状態が安定し、少ない電力で運転している時に自動で点灯します。扉の開閉が多い時、つまり、食事時はどうしても点灯しないのですが、それ以外の時間はけっこう点灯しています。
これを点灯させるのが楽しみのひとつにもなっており、節電の励みにもなりますし、夜間のキッチンの常夜灯代わりにもなり、なかなか楽しい機能です。
また、「節電機能」は、食品に影響のない温度(冷蔵室と冷凍室の庫内温度が約1~2℃高め)で運転するもので、約10%の節電になります。夏場は、冷蔵庫に入れる飲み物やヨーグルトなどはよく冷えている方がおいしいので設定していませんが、冬場は試してみようと思います。
自動製氷は、今時珍しい機能でもありませんが、今回の冷蔵庫で初めて触れる機能であり、いまだに新鮮で氷が落ちる音がするのが心地良いです。
半ドアアラームは、冷蔵室・製氷室・下段冷凍室のいずれかの扉の開放時間が1分以上になるとアラームが7回鳴るもので、便利と言えば便利なのですが、庫内を整理している時も鳴るのでうるさく感じる場合もあります。
単なる半ドアか意図的に開けているかを判断するセンサーもあれば良かったと思います。

【総評】9
冷蔵庫を買い替えた最大の目的が電気代ですが、これは著しい成果がありました。
テレビゲーム専用のテレビを、日立のプラズマテレビ「日立Woo W37P-H8000」からサムスンの液晶テレビ「SAMSUNG 49MU7000」に買い替えて、6月の電気使用量が前年同月比で4%も下がったのは最初に書いた通りです。
その翌月の7月の電気使用量は、前年同月比で12%も下がったのですが、単純に計算すると冷蔵庫の買い替えによるものは8%となります。しかも、冷蔵庫を買い替えてから半月でのもので、1ヵ月フルだとかなり効果があることが期待できます。
そして、8月の電気使用量は、なんと前年同月比で20%も下がりました。テレビで4%、冷蔵庫で16%も下がったことが分かります。
8月はエアコンを使うため電気代が1万円を軽く超えていたのですが、2017年は8677円と今のマンションに住んで初めて1万円を大きく下回りました。電気代は値上がり傾向にあるため単純比較はできないものの、冷蔵庫だけでも月1500円ぐらい安くなっているのではないかと思います。

2番目の目的の内容積は前述の通りで、おまけ効果として大型冷蔵庫導入に伴うキッチンの衣替えにより、キッチンの使い勝手がこれまでよりも向上しました。
オーブンレンジは、以前は冷蔵庫の上に置いていたのですが、それが大型冷蔵庫に替えて置けなくなりました。
しかし、ラックを3個買うなどして玉突き的にあれこれと移動したところ、実は不要だったものを捨てたり、スペースをより有効活用したりして、料理導線が向上しました。
総額8000円弱のラック代、それを探す時間、移動する時間などはかかってしまったものの、思わぬ恩恵となったのです。
結果として、デメリットはほとんどなく、利点ばかりが目に付く冷蔵庫の買い替えとなり、満足度も高いものとなりました。9月以降の電気代も、次のコストコも楽しみです。

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