「’91インターチャレンヂFUJI1000Kmレース」

1991年10月5、6日/富士スピードウェイ
’91全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権第6戦、’91ロングディスタンスシリーズ第6戦です。
おなじみの顔ぶれが出場し、予選では日本車が上位6台を占め、上位2台がコースレコードを更新しています。また、TWR SUNTEC JAGUARがタイム差の少ない7位に食い込んでおり、徐々に実力の片鱗を見せてきたようです。

1. 36 ミノルタトヨタ91C-V(関谷正徳、小河等)1.14.523R
2. 38 デンソートヨタ91C-V(ローランド・ラッツェンバーガー、ピエール・アンリ・ラファネル、長坂尚樹)1.14.940R
3. 1 YHPニッサンR91CP(長谷見昌弘、アンデルス・オロフソン)1.15.331
4. 23 カルソニックニッサンR91CP(星野一義、鈴木利男)1.15.593
5. 37 エッソトヨタ91C-V(ジェフ・リース、エジェ・エルグ、アンディ・ウォレス)1.16.290
6. 27 フロム・エーR91CKニッサン(中谷明彦、フォルカー・バイドラー)1.17.030
7. 18 TWR SUNTEC JAGUAR(マウロ・マルティニ、ジェフ・クロスノフ)1.17.403
8. 25 伊太利屋ニッサンR90VP(岡田秀樹、影山正彦)1.18.329
9. 202 レナウン・チャージ・マツダ787B(デビッド・ケネディ、従野孝司)1.18.814
10. 100 NISSEKIポルシェ(ジョージ・フーシェ、スティーブン・アンドスカー)1.18.833
11. 201 アンフィニ787Bマツダ(マウリツィオ・サンドロ・サラ)1.190.401
12. 7 アルファポルシェ962C(ロール・ブーセル、ボブ・ウォレック)1.19.678
13. 91 シュパンポルシェ962C(ジェームス・ウィーバー、ケネス・アチソン、バーン・シュパン)1.19.984
14. 21 AOスパイス(福山英朗、松田秀士)1.21.694
15. 230 NWB 767 Trident(白鳥哲次、清水正智、藤井修二)1.26.854
16. 3 ALEXEL オートラマ91C(赤池卓、飯田薫)1.29.187

結果は、カルソニックニッサンR91CPが優勝し、ミノルタトヨタ91C-Vが1分5秒差で2位、レナウン・チャージ・マツダ787Bが4周遅れながら3位に食い込んでいます。マツダは、アンフィニマツダ787Bも4位に入っています。ニッサンとトヨタは、この2台以外はリタイアで、完走が8台と荒れたレースでした。

読み物は、「誇り高きバトル!」です。これまでの戦いを振り返りながら、224周を510Lの燃料で走り切る1000kmレースを展望しています。
トヨタチーム・トムスは、関谷正徳、小河等組とエジェ・エルグ、ジェフ・リース組の2カー体制で戦っています。91C-Vは、両サイドにあったラジエーターのひとつをフロントに移動し、重量バランスの改善や夏期の熱対策も行っています。
トヨタチーム・サードは、ローランド・ラッツェンバーガー、長坂尚樹に、ピエール・アンリ・ラファネルを加えてドライバーを強化。また、チーフ・エンジニアとして佐藤正幸、チーム・アドバイザーとしてキース・グリーンが加入し、フロントカウルをモディファイするなど、競争力を強化しています。
ニッサンモータースポーツは、昨年までローラに依頼していたカーボン/ケプラーのモノコックの設計&製作をニスモ自身が担当。タイヤも、ブリヂストンに統一し、ドライバーのフィーリングに合ったセッティングができたり、開発のペースが早まったりしています。
ノバ・エンジニアリングは、ポルシェからニッサンにスイッチし、ノバ独自のモディファイを施しています。リアウイングも、サーキットごとに変えています。
チーム・ル・マンは、今シーズンからワークスチームと同様の1991年モデルで戦っています。ただ、「富士500マイルレース」で大クラッシュしたため、「鈴鹿1000kmレース」では1989年モデルを使っています。
マツダスピードは、マツダ787Bで「ル・マン24時間レース」を日本車初優勝。長距離レースを得意としており、1000kmでも短いぐらいですが、状況によっては表彰台獲得もあり得ます。
TWR SUNTEC JAGUARは、TWRとサンテック・レーシングチームのジョイントで、ジャガーXJR11を駆って参戦します。日本のサーキットのデータが不足しているため、まだ結果を残せていませんが、徐々に仕上がってきてはいます。
ポルシェは、アルファレーシング、チーム0123、NISSEKI RACING TEAMが参戦。基本設計から10年が経ち、優勝を狙うことが難しくはなっていますが、上位陣にトラブルが相次げば、まだまだ優勝できる力はあります。
チーム・タクとプレジャーレーシングは、マツダ767で戦います。前者は、フォードDFRエンジンを搭載しますが、次期マツダの開発計画を担うとも言われます。後者は、静マツ・レーシングから名前を変更しています。

「HISTORY OF LONGDISTANCE」は、富士スピードウェイにおける耐久レースの歴史です。富士でも、1967年に24時間レースを開催しており、細谷四方洋、大坪善男組のトヨタ2000GTが優勝しています。周回数は、539周でした。

コメント

  1. 北島徹 より:

    早速ありがとうございます。予選結果が分かってうれしいです。9月7日に行われていたんですね。数十年ぶりにスッキリしました。

    • JIM KANOH より:

      お役に立てて幸いです。
      また何かありましたら気軽に聞いてください。
      分かりそうでしたらお調べします。

  2. 北島徹 より:

    サポートレースでフォーミュラトヨタが開催されたと思いますが、エントリーリストと予選結果はお持ちでしょうか。JAFのサイトでも予選結果は公開されていません。フォーミュラトヨタのリザルトを調べているのですが、お持ちでしたら、教えて頂けませんでしょうか。

    • JIM KANOH より:

      コメントありがとうございます。
      9月8日に開催を予定していたレースが台風の接近による悪天候のため中止になり、本大会に延期開催となったとのことです。
      9月7日に行われた予選が有効となっているため、プログラムに掲載された予選結果を期間限定で公開しておきます。
      これでよろしいでしょうか?

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