「FUJI GT 3HOURS RACE GW SPECIAL」を見るために、2025年5月3日から4日にかけて富士スピードウェイに行ってきました。
2025年のSUPER GTは、4月12-13日に岡山国際サーキットで開幕し、この富士での3時間レースが第2戦になります。
SUPER GTとSUPER FORMULAは、レースもテストも悪天候に見舞われることが多いのですが、この2日間は事前予想では天気が良く絶好の観戦日和となるように思われました。
私は、2019年までは7年連続でゴールデンウィークの富士スピードウェイに訪れていたのですが、新型コロナウイルスによる無人開催やその後の入場料の値上げやガソリン代の高騰などにより、それ以降は現地観戦は公式テストに限定していました。
しかし、予選・決勝の現地観戦もそろそろ再開する頃合いかなと思い、6年ぶりに予選・決勝も観戦することにしたのです。

3日は、前日夕方の豪雨から打って変わって好天となり、朝5時30分には自宅駐車場を出て、国道246号もひどい渋滞はなかったため、7時45分には富士スピードウェイに到着しました。
駐車場はP4を考えていたのですが、この日は一般開放されておらず、やむなくそのはす向かいになるトヨタ交通安全センターモビリタ(通称モビリタ)に駐車。
初のモビリタで仕方なしという感じだったのですが、結果的にはこれが思ったよりは良く、その点については後述します。
スケジュールでは、SUPER GTの公式練習は9時00分から11時05分までで、それに合わせてシャトルバスに乗ってグランドスタンド裏のイベント広場まで移動。
GR Supraコーナーを皮切りに、ダンロップコーナー、300R、アドバンコーナーと写真と動画を撮りながら移動し、「CRANE BOX」(売店、スーベニアショップ)を経て、イベント広場に向かいました。
ちなみに、グランドスタンドは全席指定席のため、私は1階B上段席を前売り購入してあります。観戦券とこの指定席券で9350円(手数料330円)、駐車料が2000円、公式プログラムが2500円、合わせて1万4180円。けっこうな出費になります。

公式練習は、気温19℃から21℃、路面温度28℃から35℃と、見る側にとっても走る側にとっても絶好のコンディションで、赤旗中断も5分だけと各車順調にスケジュールをこなしているようでした。
GT500は、WedsSport ADVAN GR Supra、Niterra MOTUL Z、KeePer CERUMO GR Supraとサクセスウェイトが0kgか2kgの3台がトップ3。5番手、6番手もサクセスウェイトが0kgで、富士スピードウェイらしい結果になっています。
GT300は、トップ5中4台がサクセスウェイト0kgで、トップになったSUBARU BRZ R&D SPORTもサクセスウェイト6kgと、このあたりもサクセスウェイトの少なさが影響しているようです。
イベント広場は、エントラントのブースがあったり、「SUPER GT GOURMET GP」に多彩な飲食店が多数出展していたり、各所でトークショーが開催されるなど、いつも通りの賑わいがあり、たっぷりと楽しめます。
そのため、いったんクルマに戻る予定だったのですが、結局は午後の予選までイベント広場で過ごすことになりました。

午後は、14時30分から公式予選Q1が始まり、15時51分に公式予選Q2が終了します。つまり、予選時間は1時間21分ということになります。
富士スピードウェイのグランドスタンドは、午後からは日陰になって風の通り道になることもあるのか温度が低くなるため、Tシャツにサマーセーターだと少し寒いのですが、駐車場に戻らなくなってしまったため、これで我慢です。
Q1は、GT300はA組とB組各14台中9台がQ2に進出、GT500は15台中10台がQ2に進みます。
GT300のA組は、SUBARU BRZ R&D SPORTが1分36秒063でトップで、CARGUY FERRARI 296 GT3が1分36秒180の0.117秒差で続きます。
アールキューズ AMG GT3が1分37秒231の9番手でQ2に進んだのですが、大健闘と言えるのではないでしょうか。
GT300のB組は、D’station Vantage GT3が1分35秒674と断トツ。マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号も1分36秒070で2番手と頑張りを見せます。
GT500は、公式練習からの流れを引き継いでKeePer CERUMO GR SupraとWedsSport ADVAN GR Supraが1、2番手でQ2に進出したのですが、日産勢はNiterra MOTUL ZしかQ2に残れず不振が目立ちます。

公式予選Q2は、GT300は、D’station Vantage GT3が1分34秒820でSUBARU BRZ R&D SPORTの1分34秒882をわずかに上回ってポールポジションを獲得。
3、4、5番手も、CARGUY FERRARI 296 GT3、マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号、PONOS FERRARI 296と続き、上位5台はサクセスウェイト1ケタの車両が占めました。
GT500は、WedsSport ADVAN GR Supraの阪口晴南がTOYOTA GAZOO Racingのブースでのドライバートークショーで全員に速いと言われていたのですが、KeePer CERUMO GR Supraが1分26秒093でこれを上回ってポールポジションを奪取。
3位と4位にARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTの16号車と8号車が続き、5位にNiterra MOTUL Zと、GT500もサクセスウェイト1ケタの車両が上位を占めています。
GT300もGT500も、これらがこのまま上位争いをするのか、予選中団以降の車両が反撃するのか、決勝が楽しみになってきました。

予選が終わったら、またイベント広場を眺めてから、シャトルバスでクルマに戻りました。予選が終わって暗くなり始めると帰るクルマが多く、モビリタの車中泊組は駐車スペースからすると十数分の1以下になります。
そのため、指定駐車場や人気駐車場を除けば好きなところに自由に移動することができるのですが、このままモビリタで車中泊することにしました。
駐車場のスタッフによると、「奥(コースのあるところ)はあまり人もクルマも通らないので寝やすい」とのことだったので、クルマをそちらに移動して19時ごろからベッドメイキングを始めました。
富士スピードウェイの車中泊は、寝始めは寒くないものの、日付が変わる頃には、通常はかなり冷えてきます。
そのため、マットの上に寝袋を2枚重ねし、Tシャツ、長そでシャツ、スウェット、フリース、着る毛布と着込んで20時30分には寝始めました。手の届くところには、貼らないカイロも用意してあります。
もっとも、この日の富士スピードウェイは思ったほど気温が下がることはなく、寝返りのできないクルマなので寝返りのタイミングで目を覚ましはするものの、寒さで凍えることはありませんでした。実際、まだ暗い早朝の時点でも外気温は14℃を保っていたのです。
そして、明るくなって、クルマが入り始め、人が往来がするようになるまで寝ているのも嫌なので、4時30分には起きて着替えと寝床の片づけを始めました。
その後、助手席で軽く朝食を摂ったりしていたのですが、クルマが入り始めたのが7時15分ぐらいから。他の駐車場が満車になってモビリタに回されてきたのです。
つまり、7時ぐらいまでは寝始めたときと同じ閑散とした状態で、これなら1時間以上遅く起きても問題ありませんでした。
また、ほぼ中央にある施設のトイレは小さいものの列ができるほど混むこともないため、何分も並ぶことも中で急かされることもなさそうです。

決勝のスタートは14時10分、スタート進行が13時00分から、ウォームアップ走行が12時40分から。
そして、ピットビルA棟2階表彰台特設ステージでは、11時50分から30分間、DJ KOOとhitomiによる「GW Special Live」が催されるため、イベント広場に11時30分までに着くようにシャトルバスで移動。
11時40分にはグランドスタンドに座り、3時間レースのゴールとなる17時10分過ぎまでその場に止まるため、5時間30分以上いることになります。
前述したように、グランドスタンド1階B上段席の上の方は、13時00分過ぎまでは晴天だと直射日光が直撃して暑いし日焼けもするのですが、それを過ぎると日陰になり始め、風も少しあるので、けっこう寒くなってきます。
私は、Tシャツ、長そでシャツ、サマーセーターを着て、フリース、ジャケットも用意して徐々に着込むとともに、貼らないカイロ、手袋も持ち込んでいました。
決勝レースがスタートすると、GT500はKeePer CERUMO GR Supraが2番手以降を徐々に引き離し、GT300はD’station Vantage GT3にSUBARU BRZ R&D SPORTが何とか食らいつくといった展開。
富士スピードウェイは、オーバーテイクポイントが多数ありエキサイティングなレースが期待できるのですが、コース幅が広く安全性も高いため紛れが少なく性能差が如実に表れます。
そのため、思ったほどは混戦にならず、その日の性能や作戦が結果に結びつき、意外と凡戦になりやすいです。

この日も、そのような状態で推移し、実際、GT500はKeePer CERUMO GR Supraが最後まで盤石の展開で3時間で116周を走って優勝。
ところが、GT300は、D’station Vantage GT3が2度のアクシデントでトップの座を譲り、代わってトップに立ったSUBARU BRZ R&D SPORTは何と最終ラップのダンロップコーナー手前でストップ。予選27位から追い上げたUNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIが奇跡的な優勝を果たしました。
GT500も、KeePer CERUMO GR Supraの独壇場ではあったものの、2位にはau TOM’S GR Supraが予選7位から着実に前車を追い越して2戦連続の表彰台。3位にも予選13位のSTANLEY CIVIC TYPE R-GTが入り、それなりに見ごたえのあるレースになりました。
この日は、コースウォークも実施。17時30分頃から18時30分頃までコースが解放され、メインストレート~TGRコーナー~130Rとレース直後のコース内を歩くことができます。

私も、コース内で表彰式を見て、ゆっくりとTGRコーナーから130Rへと移動。道中では、メインストレートにはレースを終えたばかりのGT500とGT300マシンが展示され、コーナーごとにレッカー車、消防車、救急車が控え、間近で見ることができます。
私は、富士スピードウェイはレースゲームでは何十周も走っていますが、実際に歩くのは初めて。
TGRコーナーからコカ・コーラコーナーにかけての下り勾配や、コカ・コーラコーナーから100Rへの下り勾配など、思った以上に急なのに驚かされました。
また、縁石やランオフエリアがこうなっているのかとか、縁石の表面はこんな感じなのかとか、知ることができて興味深かったです。
レーサーが予選の前日などにコース内を歩くことがよくありますが、実際にコースを歩いて気づかされることも多く、実際にコースを歩いてみる重要さが分かります。
このコースウォーク、メインストレート2ヵ所だけでなく、TGRコーナーや130Rからコース外に出ることもできます。130Rまで歩いてメインストレートまで逆戻りする必要がないわけです。
私も、130Rからコース外に出て、そのままP5横を通り、モビリタまで戻りました。この段階でも、帰りグルマでまだ少し混んでいたので、クルマに戻ってから夕食を摂り、荷物を整理し、19時30分ぐらいにクルマを動かします。
ほどなく富士スピードウェイを後にし、国道246号の渋滞も配慮して道志に回りました。道志は終盤まで渋滞もなく流れ、国道246号も同様で、自宅に着いたのが23時00分頃。帰りが3時間30分なのはそんなに悪くなく上出来です。
2日間を通じて天候も良く、予選・決勝もそれなりに楽しめ、イベント広場やライブも充実し、車中泊もそこそこ快適にでき、コースウォークも得るものが多く、まずまずの2日間だったと思います。




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