「TEST DRIVE Unlimited」レビュー


【GENRE】
レース、マッシブリー・オープン・オンライン・レーシング(MOOR)

【PUB./DEV.】
ATARI/EDEN GAMES

【RELEASE DATE】
2006/9/5

【OUTLINE】
ハワイのオアフ島全島を舞台にしたマッシブリー・オープン・オンライン・レーシング(MOOR)です。
すべてのプレイヤーは、シングルプレイの際にもオンラインに接続した状態になっており、シングルプレイヤーの「ミッション」や「チャレンジ」などを行っていない限りは、オアフ島の中で他のプレイヤーと遭遇する可能性があります。
そして、いつでも、他のプレイヤーとレースを行うことができるのです。まさに、レースゲームの常識を打ち破るMOORなのです。

【GAME MODE】
ゲームが始まったら、男女8人の中から、自分の分身となるキャラクター1人を選びます。キャラクターが決まったら、飛行機に乗ってハワイ空港に降り立ち、レンタカーを借ります。
車種は、アウディS4カブリオレ、シボレーSSR、ロータスエリーゼR、ポンティアックGTO、メルセデスベンツSLK55AMG、の5台です。
レンタカーが決まったら、ガイダンスと矢印に従って不動産屋に10分以内(もしくは、20分以内)に到着します。
不動産屋に着いたら、住むべき家を買います。20万ドルの予算から購入できるのは、カアフマヌかアラモアナ・ハウスだけです。バーチャルツアーにより、建物の概観、ガレージ、室内を見ることができます。
家を買ったら、次は、クルマの購入です。アウディ、アルファロメオ、シボレーサターンの中からディーラーを選びます。
予算の範囲内で買えるのは、アルファロメオ(GT3.2V6 24v)、アウディ(A3 3.2クアトロDSG、TTクアトロスポーツ)、シボレーサターン(SSR、スカイ)、です。
データを見たり、ショールームで車内からドアや窓を開閉したり、エンジンをかけたりすることもできます。クルマを買ったら、いよいよゲームの始まりです。

GPS(マップ)
本作は、ハワイのオアフ島全島を舞台にしたマッシブリー・オープン・オンライン・レーシング(MMOR)です。
そのため、島のいたるところを他のプレイヤーたちが走り回っているだけでなく、島のそこかしこで発生するイベントがプレイヤーを待ち受けてもいます。
プレイヤーは、オアフ島の中をクルマやバイクで流しながら、他のプレイヤーとの遭遇の機会をうかがっても構いませんし、イベントが起こる場所を探し回っても構いません。
しかし、比較的コンパクトなオアフ島とは言え、実際に走り回ってみると、その大きさに驚かされるはずです。そこで役に立つのが、GPSというわけです。
GPSは、常に画面左下に表示されるだけでなく、方向ボタンを右に押せば、いつでも見ることができ、縮尺も5段階に切り替えることができます。
そして、本作のGPSは、ある部分においては、カーナビゲーション以上に優秀な機能を備えているのです。それは、検索機能、ナビゲーション機能、ワープ機能、です。
検索機能では、「CHALLENGES」(各種ミッション)、「KEY LOCATIONS」、「PLAYER(S)」、「BOOKMARKS」の4つを検索することができます。
「CHALLENGE」は、以下の各要素を検索することができます。
タイプは、シングルプレイヤー、マルチプレイヤー、シングルプレイヤー&マルチプレイヤー。
テーマは、タイム、スピード、レース、エクストラ。ゲームプログレスは、オール(すべて)、アンサクセスフル(未クリア)、サクセスフル(クリア)。
車種制限は、全チャレンジ、制限なし、グループA、グループB、グループC、グループD、グループE、グループF、グループG、グループmA、グループmB。
これらの4つの要素を組み合わせて検索をかけることで、島のどこでどのチャレンジを行えるかが瞬時に分かるというわけです。
「KEY LOCATIONS」は、以下の各キーロケーションを検索することができます。
ハウス、カークラブ、ドライブイン、カーショールーム、バイクショールーム、レンタカー、ペイントショップ、ハイエンドチューナー、カジュアルウェア、不動産屋、売り家。これらは、いずれかひとつだけを表示させることも可能です。
「PLAYER(S)」は、以下の各要素を検索することができます。
レベルは、ルーキー、アマチュア、プロ、エキスパート、チャンピオン。
車種制限は、制限なし、グループA、グループB、グループC、グループD、グループE、グループF、グループG、グループmA、グループmB。
プレイヤーとの関係は、全員、フレンドのみ、クラブメンバーのみ、その他。
これらの3つの要素を組み合わせて検索することもできます。
「BOOKMARK」は、プレイヤーのブックマークを検索することができます。
ナビゲーション機能では、検索機能で選んだところまで、GPSでナビゲーションしてくれます。GPSのマップに行き先が表示されるだけでなく、分岐点などでは画面に矢印が表示されます。
また、この先を左、この先を右、あと3マイルで目的地点です、あと2マイルで目的地点です、あと1.5マイルで目的地点です、あと1マイルで目的地点です、あと0.5マイルで目的地点です、などと音声によるガイダンスも入ります。
そのため、プレイヤーは、いちいちマップ画面を開かなくても、画面左下のマップとナビゲーション機能により、簡単に目的地点まで到達できるというわけです。
ワープ機能では、目的地点までの道のりすべてを踏破している場合には、瞬時にそこまでワープすることができます。いちいち時間をかけて移動する必要はないというわけです。
もっとも、総走行距離に関係する実績もあり、走っていれば他のプレイヤーとも遭遇するため、走ることは必ずしも無駄なことではありません。

CHALLENGES
「TIME CHALLENGES」、「RACE CHALLENGES」、「SPEED CHALLENGES」の3種類があり、「TIME CHALLENGES」は「SINGLE PLAYER」専用です。
各チャレンジは、車種制限があるものとないものがあり、車種制限がある場合には、グループだけでなく、メーカーや車種が指定されるものもあります。
「CHALLENGES」では、一般車が走っている場合と走っていない場合、ペナルティがある場合とない場合、パトカーによる追跡がある場合とない場合、の3要素が0~3の割合で含まれます。
ペナルティは、他車と衝突したり、道路からはみ出したりした時に科されるもので、画面左に表示されるドライビングゲージが減少していきます。
ドライビングゲージの数値は「CHALLENGES」ごとに異なりますが、最低が30で100を越す場合もあります。
クルマに衝突すると20減点され、道路からはみ出すとその時間だけ減点されます。
パトカーによる追跡は、他車と衝突した際に画面上のポリスバーのポリスバッジが点滅または点灯するもので、パトカーから追跡されます。
ポリスバッジは3個あり、1回の衝突で1個が点滅、2回の衝突で1個が点灯、3回の衝突で1個が点灯し1個が点滅する、という具合に増えていきます。
ただし、時間が経過するごとに1個ずつ点滅または消灯します。3個すべてが点灯すると、パトカー3台が横に並んで道路封鎖され、捕まってしまうと罰金を払わされます。
「TIME CHALLENGES」は、チェックポイントを通過した上で、制限時間内に目的地点まで到達するというものです。44あります。
「RACE CHALLENGES」は、2台から8台でチェックポイントレースを行うもので、周回ごとに最後尾が脱落していくルールも一部で採用されています。50あります。
「SPEED CHALLENGES」は、制限時間内にすべてのスピードガンを通って、そのトータルで定められたスピードを出すというものです。チェックポイントはなく、時間に余裕があれば、スピードが足りなかったスピードガンに再チャレンジすることも可能です。26あります。

MISSIONS
「TOP MODELS」、「HITCHHIKERS」、「COURIER」、「VEHICLE TRANSPORT」の4種類があります。
各ミッションは、車種制限があるものとないものがあり、車種制限がある場合には、グループだけでなく、メーカーや車種が指定されるものもあります。
「MISSIONS」では、一般車が走っており、パトカーによる追跡もありますが、制限時間がある場合とない場合、ペナルティがある場合とない場合、があります。
ペナルティは、他車と衝突したり、道路からはみ出したりした時に科されるもので、画面左に表示されるドライビングゲージが減少していきます。
ドライビングゲージの数値は「MISSIONS」ごとに異なりますが、最低が40で100を越す場合もあります。
クルマに衝突すると20減点され、道路からはみ出すとその時間だけ減点されます。
パトカーによる追跡は、他車と衝突した際に画面上のポリスバーのポリスバッジが点滅または点灯するもので、パトカーから追跡されます。
ポリスバッジは3個あり、1回の衝突で1個が点滅、2回の衝突で1個が点灯、3回の衝突で1個が点灯し1個が点滅する、という具合に増えていきます。
ただし、時間が経過するごとに1個ずつ点滅または消灯します。3個すべてが点灯すると、パトカー3台が横に並んで道路封鎖され、捕まってしまうと罰金を払わされます。
「TOP MODELS」は、買い物袋を提げた人を制限時間内に目的地点まで送り届けるもので、ドライビングゲージがなくなるとクルマを下りてしまいます。報酬額は一定です。30あります。
「HITCHHIKERS」は、ヒッチハイカーを制限時間内に少し遠くの目的地点まで送り届けるもので、ドライビングゲージがなくなるとクルマを下りてしまいます。報酬額は一定です。20あります。
「COURIER」は、違法な荷物を制限時間内に少し遠くの目的地点まで送り届けるもので、ドライビングゲージはありません。報酬額は少し多めで一定です。20あります。
「VEHICLE TRANSPORT」は、依頼主のクルマを遠くの目的地点まで送り届けるもので、制限時間もドライビングゲージもありませんが、他車と衝突するごとに報酬額が減少していきます。
報酬額は多めで、無傷でクルマを送り届けると、50%のボーナスが付きます。30あります。
ちなみに、「TOP MODELS」と「HITCHHIKERS」は何度でも行ってお金を稼ぐことができますが、「COURIER」と「VEHICLE TRANSPORT」は成功すると2度と行うことができません。

HOUSE
ハウスは、プレイヤーの活動拠点であり、15件以上買うことができますが、そこでできることは基本的には同じです。ハウスでできることは、以下の通りです。
「INFO」は、「NEWS」、「RANKINGS」、「PHOTO ALBUM」、「ACHIEVEMENTS」を見ることができます。
「NEWS」は、所有車両台数、プレイ時間、記録、レース成績、勝利数、などを見ることができます。
また、メールが来るようになっており、実績解除、レベルアップ、カーディーラー新車、クラブ、などの情報を受け取ることができます。クラブを作っていれば、参加申し込みのメールも受け取れます。
「RANKING」は、「SINGLE PLAYER」のクリア状況、「MALTIPLAYER」のクリア状況とランキング、を見ることができます。
「PHOTO ALBUM」は、撮影した車両の写真をアルバムで見ることができます。
「ACHIEVEMENT」は、実績の解除状況を見ることができます。
「GARAGE」は、ガレージにあるクルマに乗ったり、そのデータを見たりすることができます。ただし、ガレージにはキャパシティがあるため、それを超えた車両は他のハウスのガレージに置かれています。
もちろん、所有するハウスのガレージのキャパシティの上限を超えて、クルマを所有することはできません。
「TRADE」は、クルマの購入、売却、が行えます。マーケットプレースからのダウンロードも可能です。
「CHARACTER」は、キャラクターの服を着替えたり、バイク用具をそろえたり、髪型を変えたりすることができます。

CLUB
「INTRA CLUB」(クラブメンバーによるレースの開催)、「INTER-CLUB」(他クラブとのレースの開催)、「RANKINGS」(クラブメンバーのランキングの閲覧)、「MANAGEMENT」(クラブ及びクラブメンバーのマネージメント)が行えます。

DRIVE-IN
「SINGLE PLAYER」(他のプレイヤーが作ったカスタムチャレンジへの挑戦)、「MY CHALLENGES」(自らが作ったチャレンジのアップロード)が行えます。
チャレンジは、プレイ中にポーズをかけて、「EDITOR」から行うことができます。まず「TIME CHALLENGES」か「SPEED CHALLENGES」かを決めます。そして、以下の順に詳細を決めていきます。
「OBJECTIVE」は、タイムリミット、ドライビングゲージ、他の交通、パトカー、ルートマーカー、GPS、の有り無しを設定します。
「MAP」は、実際のマップ上で、スタート地点、チェックポイント地点、ゴール地点、を設定します。
「RULES」は、ブロンズカップのタイム、カウントダウンのタイム、チェックポイント上のタイムボーナス、全チェックポイントの表示、ドライビングエイドの種類、強制コックピットビュー、プレイヤーレベル、車両タイプ、その種類、を設定します。
「ENTRY FEE」は、登録料と賞金を決めます。
これらが終了したら、実際に自分で走ってみて、コースレイアウトや設定が適切かどうかを試すことができます。この際に、最初の目標タイムも叩き出しておきます。
それでOKとなったら、名前と簡単な解説を付けてセーブします。ドライブインに行き、もう一度、登録料、賞金、有効期限を決めたら、アップロードします。

CAR SHOWROOM
クルマのショールームで、クルマを買うことができます。ショールームとクルマは、以下の通りです。カッコ内は、価格または入手条件とグループです。

アウディ
A3 3.2クアトロDSG($37000、F)、TTクアトロスポーツ($42000、F)、A6 4.2クアトロ($71000、E)、S4カブリオレ($55000、E)、RS4クアトロサルーン(DLC、$80000、E)。

アストンマーティン
DB9クーペ($148000、D)、V8ヴァンテージ($100000、D)、DB9ヴォランテ($161000、D)、DB7ザガート($29000、D)、ヴァンキッシュS($262900、C)。

アルファロメオ
GT3.2 V6 24v($38000、F)、8cコンペティツィオーネ(「CHALLENGES」の「Tour of the Island」をクリアするともらえます、C)。

キャディラック
XLR-V($100000、D)。

クライスラー
300C SRT-8($50000、D)、ME FOUR-TWELVE(全「CHALLENGES」をゴールドで終えるともらえます、A)、ファイヤーパワー・コンセプトカー(「COURIER」をすべて終えるともらえます、C)。

シボレー-サターン
シボレー・コルベットZ06クーペ($71000、B)、シボレー・コルベットC6クーペ($52000、C)、シボレーSSR($40000、F)、サターン・スカイ($23000、F)、シボレー・コルベットC6コンバーティブル(DLC、$59000、C)。

ジャガー
XKクーペ($75000、E)、XKコンバーチブル($81000、E)、XKRクーペ($97200、D)。

ダッジ
バイパーSRT10($85000、B)。

日産
350Zクーペ($35100、E)、350ZニスモSチューン($40000、E)、スカイラインGTR R34(DLC、$50000、E)。

フェラーリ-マセラティ
フェラーリF430スパイダー($170000、B)、フェラーリF430($150000、B)、フェラーリ575Mマラネロ($230000、C)、マセラティ・グランスポーツ($107500、D)、マセラティ・スパイダー90thアニバーサリー($110000、D)、マセラティ・スパイダーカンビオコルサ($103000、D)。

フェラーリ-マセラティ
フェラーリF430($150000、B)、フェラーリF430スパイダー($170000、B)、フェラーリ575Mマラネロ($230000、C)、エンツォ・フェラーリ($650000、A)、マセラティ・グランスポーツ($107500、D)、マセラティMC12($750000、A)、マセラティ・スパイダーカンビオコルサ($103000、D)。

フォルクスワーゲン
ゴルフR32($37000、F)、W12ロードスター(「HITCHHIKER」をすべて終えるともらえます、C)、W12クーペ(「TIME CHALLENGES」をすべてゴールドで終えるともらえます、B)。

フォード
マスタングGTクーペ($25000、E)、マスタングGTコンバーチブル($30000、E)、フォードGT($177000、B)、シェルビーGR-1コンセプト(「SPEED CHALLENGES」をすべてゴールドで終えるともらえます、B)、シェルビーコブラコンセプト(「TOP MODELS」をすべて終えるともらえます、B)、マスタングGT-Rコンセプト(「VEHICLE TRANSPORT」をすべて終えるともらえます、D)。

ポンティアック
GTO($40000、E)。

メルセデスベンツ
CLK55AMG($89400、D)、CLK DTM AMG($240000、B)、CLS55AMG($107000、D)、SLRマクラーレン($460000、A)、SLK55AMG($72850、D)。SL65AMG($225000、C)。

ランボルギーニ
ガヤルドスパイダー($193000、C)、ムルシエラゴクーペ($280000、A)、ガヤルドSE($170000、B)。

ランボルギーニ
ムルシエラゴクーペ($280000、A)、ガヤルドスパイダー($193000、C)、ガヤルドSE($170000、B)。

レクサス
レクサスIS350(DLC、$42000、E)。

イタリアン・インデペンデント
パガーニゾンダC12S($414000、A)、パガーニゾンダC12ロードスター($575900、A)

ジャーマン・インデペンデント
ヴィースマンロードスター($70000、D)、ルーフRGT(DLC、$145000、D)。

ブリティッシュ・インデペンデント
マクラーレンF1($1000000、A)、マクラーレンF1GTR($1500000、A)、マクラーレンF1 LM($1300000、A)、アスカリXZ1($150000、B)、ファーボードスーパーチャージドGTSプロトタイプ2005($150000、B)、ノーブルM12GTO-3R($90000、B)、ノーブルM14($115000、C)、ノーブルM400(DLC、$85500、B)。

ブリティッシュ・インデペンデント
ロータス・エリーゼR($43200、D)、ロータス・スポーツ・エキシージ240R($82000、C)、ロータス・エスプリV8($50000、D)、TVRタスカンS($80000、C)、TVRサガリス($100000、C)、ケータハムCSR260($54000、B)。

USインデペンデント
サリーンS7ツインターボ($555000、A)。

ヨーロピアン・インデペンデント
ケーニッヒCC8S($538000、A)、スパイカーC8ラビオレット($235500、C)、ケーニッヒCCR(DLC、$595000、A)。

USマッスルズ
シボレー・カマロZ-28($30000、G)、シェビーコブラ・デイトナクーペ($1000000、G)、シェビーGT500($200000、G)、ポンティアック・ファイアバード($30000、G)、シボレー・コルベット・スティングレイ69($40000、G)。シボレー・コルベットC1 1957(DLC、$75000、G)。

ヨーロピアン・クラシック
ランボルギーニミウラP400SV($160000、G)、ジャガータイプEクーペ($40000、G)、ランボルギーニカウンタック25thアニバーサリー(DLC、$100000、D)。

ヨーロピアン・クラシック
ジャガータイプEクーペ($40000、G)、マセラティ3500GT($55000、G)。

ヨーロピアン・クラシック
フェラーリ288GTO($300000、C)、ランボルギーニミウラP400SV($160000、G)、マセラティ3500GT($55000、G)。フェラーリ250GTO(DLC、$5000000、G)。

ヨーロピアン・クラシック
メルセデスベンツ300SLガルウイング($300000、G)、マセラティ3500GT($55000、G)。

ヨーロピアン・クラシック
ジャガーXJ220($160000、B)、ランボルギーニミウラP400SV($160000、G)、ジャガータイプEクーペ($40000、G)。

ヨーロピアン・クラシック
アストンマーティンDB4 GTザガート($3000000、G)、ジャガータイプEクーペ($40000、G)、ジャガーXJ220($160000、B)、メルセデスベンツ300SLガルウイング($300000、G)、AC289($100000、G)。

BIKE SHOWROOM
バイクのショールームで、バイクを買うことができますが、すべてのカーショールームを見つけてからでないと入ることができません。ショールームとバイクは、以下の通りです。カッコ内は、価格とグループです。

ヨーロピアン・モーターサイクル
ドゥカティ・モンスターS4R($13500、mB)、ドゥカティ・スーパースポーツ1000DS($10800、mB)、ドゥカティ999R($30000、mA)、MVアグスタF4ブルターレ910S($16000、mB)、MVアグスタF4タンブリーニ($45000、mA)。

トライアンフ
スピードトリプル($11500、mB)。

ジャパニーズ・モーターサイクル
カワサキZ1000($10100、mB)、カワサキ・ニンジャZX-10R($14000、mA)。

VIHICLE RENTAL
レンタカーを借りることができます。島内に10ヵ所あり、店ごとに借りられる車種が異なります。買うまでもないクルマはレンタルで済ませればOKだというわけです。

PAINT SHOP
クルマにオリジナルカラーを塗ることができます。「CHALLENGES」の「Around the Crater」でゴールドを取ると入れるようになります。

HIGH-END TUNER
クルマに3レベルのチューニングを施すことができます。国籍ごとに6ヵ所のチューナーがあります。

CLOTHES
カジュアルウェアショップです。島内に20ヵ所あり、「CHALLENGES」や「MISSIONS」をクリアすることでもらえるクーポン券と引き換えに、上着(ブレザー、Tシャツ、シャツなど)、パンツ(スラックス、ジーンズ、短パンなど)、グローブ、シューズ(スニーカー、サンダル、ブーツ、クルーザーなど)、サングラス、がもらえます。

REAL ESTATE
不動産屋です。島内に8ヵ所あり、家の売買が行えます。

HOUSE FOR SALE
売り家です。島内に無数にあり、下は$150000から上は$3153250までありますが、最大駐車台数は10台で、基本的な機能も変わりません。

【ACHIEVEMENT】
シングルプレイヤー勝利数: レベル1(20): 「SINGLE PLAYER」の「CHALLENGES」でゴールドカップを5個獲得します。
シングルプレイヤー勝利数: レベル2(20): 「SINGLE PLAYER」の「CHALLENGES」でゴールドカップを10個獲得します。
シングルプレイヤー勝利数: レベル3(20): 「SINGLE PLAYER」の「CHALLENGES」でゴールドカップを20個獲得します。
シングルプレイヤー勝利数: レベル4(30): 「SINGLE PLAYER」の「CHALLENGES」でゴールドカップを40個獲得します。
シングルプレイヤー勝利数: レベル5(40): 「SINGLE PLAYER」の「CHALLENGES」でゴールドカップを60個獲得します。
シングルプレイヤー勝利数: レベル6(60): 「SINGLE PLAYER」の「CHALLENGES」でゴールドカップを120個獲得します。
ミッションクリア数: レベル1(15): 「SINGLE PLAYER」の「MISSIONS」を3個クリアします。
ミッションクリア数: レベル2(25): 「SINGLE PLAYER」の「MISSIONS」を15個クリアします。
ミッションクリア数: レベル3(35): 「SINGLE PLAYER」の「MISSIONS」を40個クリアします。
ミッションクリア数: レベル4(60): 「SINGLE PLAYER」の「MISSIONS」を100個クリアします。
シングルプレイヤー: タイムのチャレンジ(15): 「SINGLE PLAYER」のすべての「TIME CHALLENGES」でゴールドカップを獲得します。
シングルプレイヤー: レースのチャレンジ(15): 「SINGLE PLAYER」のすべての「RACE CHALLENGES」でゴールドカップを獲得します。
シングルプレイヤー: スピードのチャレンジ(15): 「SINGLEPLAYER」のすべての「SPEED CHALLENGES」でゴールドカップを獲得します。
アイランドツアー(30): 「SINGLE PLAYER」の「Island Challenge」でゴールドカップを獲得します。
マルチプレイヤー勝利数: レベル1(10): 「MULTIPLAYER」の「RANKED MATCH」で3勝します。
マルチプレイヤー勝利数: レベル2(15): 「MULTIPLAYER」の「RANKED MATCH」で15勝します。
マルチプレイヤー勝利数: レベル3(30): 「MULTIPLAYER」の「RANKED MATCH」で30勝します。
インスタントレース勝利数(10): 「INSTANT CHALLENGES」で5勝します。「INSTANT CHALLENGES」はフリーライド中に他のプレイヤーにパッシングし、そのプレイヤーが受けた時に始まります。
カスタムチャレンジ勝利数(10): ドライブインの「CUSTOM CHALLENGES」で2勝します。
勝利クラブ(10): クラブの「INTER-CLUB RACE」で3勝します。
プチコレクター(15): 違うタイプのクルマを2台所有します。
アマチュア収集家(20): 違うタイプのクルマを4台所有します。
マニア収集家(25): 違うタイプのクルマを10台所有します。
バラエティ収集家(30): 違うタイプのクルマを20台所有します。
オタク収集家(30): 違うタイプのクルマを50台所有します。
バイク収集家(10): 違うタイプのバイクを3台所有します。
フェラーリ収集家(20): 違うタイプのフェラーリを3台所有します。
ランボルギーニ収集家(20): 違うタイプのランボルギーニを3台所有します。
メルセデスベンツ収集家(15): 違うタイプのメルセデスベンツを3台所有します。
シボレー収集家(10): 違うタイプのシボレーを3台所有します。
アストンマーティン収集家(15): 違うタイプのアストンマーティンを3台所有します。
フォード収集家(10): 違うタイプのフォードを3台所有します。
ベン・シャーマン収集家(10): ベン・シャーマン製品を10点所有します。
エコ・アンリミテッド収集家(10): エコ・アンリミテッド製品を10点所有します。
オーナー(20): 家を2軒所有します。
不動産王(30): 家を15軒所有します。
気楽な観光客(10): 30マイル走破します。
熱心な観光客(25): 200マイル走破します。
旅人(30): 400マイル走破します。
大いなる旅人(35): 1000マイル走破します。
タカの目ドライバー(40): 5000マイル走破します。
島内走破(40): 島内の道路をすべて発見します。
チューナー(10): ハイエンドチューナーでチューニングします。
カスタムチャレンジ公開数(10): ドライブインでカスタムチャレンジを3種類公開します。
クラブ会員(10): 自分のクラブを$350000払って作るか、誰かのクラブに参加します。
トレード(10): ハウスの「TRADE」で、他のプレイヤーとクルマをトレードします。

OVERALL(1000): ハウスで見られる実績の項目では、「シングルプレイヤー」で400G、「マルチプレイヤー」で90G、「買い物」で290G、「探索」で180G、「その他」で40G、となっています。
もっとも、それぞれが個別に存在しているわけではなく、ゲームを進めていくと、自然に相互の実績が解除されるような仕組みになっています。そのため、ある程度の時間をかけてプレイすれば、実績はそれなりに解除できるはずです。
ただ、「シングルプレイヤー勝利数: レベル6」とシングルプレイヤーの各チャレンジは「島内走破」の実績を解除できていないと解除するのは難しくなっています。
「島内走破」は、幹線道路はもちろんのこと、インターチェンジ、峠道、枝道、路地など、すべての道を走る必要があります。これはとても大変なことで、普通にプレイしていただけでは、すべての道を走ることはできません。
マップを拡大縮小しながらすべての道を探し、走っていないところ(青い線が引かれていないところ)があれば走り、またマップに戻るという作業の繰り返しが必要になります。
「島内走破」の実績が解除できると、芋づる式に他の実績も解除できるようになるため、避けては通ることのできない実績だというわけです。
すべての「マルチプレイヤー」と「その他」の実績は積極的に取り組む必要がありますが、こちらも時間さえかければ、ほとんどの実績が解除されるはずです。

【GRAPHICS】10
ハワイの中心地であるオアフ島は、ハワイでは”ビッグアイランド”と呼ばれるハワイ島よりもはるかに小さく、6島中ではマウイ島に次いで3番目の大きさに過ぎません。
日本の都道府県と比較しても、その面積は大阪府や香川県よりも少し小さいほどです。それでも、海岸線の長さは180kmに及び、クルマで1周しても数時間はかかります。本作は、そんなオアフ島全島をそっくりそのまま収めてしまっています。
本作のGPSでは、オアフ島を真上から眺めることができるのですが、5段階のズームにより、オアフ島全島から段階的にマップを拡大し、最終段階では私道やちょっした建物まではっきりと視認できるところまでズームすることができてしまいます。

これが意味するものは、本作がいかに精密にオアフ島を再現しているか、ということに対する、発売元のATARIと開発元のEDEN GAMESの自信の現れです。
実際、私もハワイに行ったことがありますが、それらしい風景をそこかしこに見ることができます。
残念ながらクルマから下りて歩くことはできないため、視点は限られてしまうのですが、それでもハワイ情緒はたっぷりと味わうことができます。
しかも、本作の素晴らしいところは、そんな広大なマップを持ちながらも、島内を東端から西端まで移動しようが、南端から北端まで移動しようが、海岸線沿いを一周しようが、一切、ロード画面に切り替わらない点です。
そればかりか、こうした広大なマップを有しながらもロード画面に切り替わらないゲームで見受けられる、画面はそのままで「Loding…」と表示されて一瞬動きが鈍くなるということすら起こりません。
本作では、マップの読み込みに対しては、そうしたストレスはまずないと言っても過言ではないのです。

本作で、一瞬読み込みが遅くなるのは、実績を解除した際に表示されるメッセージぐらいのものなのです。この時ばかりは、クルマの操作がおぼつかなくなりますが、それもほんの一瞬の出来事にすぎません。
それほど、本作のグラフィックの読み込みは素晴らしいものだということです。
だったら、グラフィック面でポリゴン数などで手を抜いているのではないかと考えるかもしれませんが、その点に関しても、ユーザーがはっきりと認識できるような手抜きはありません。
一般道路や高速道路は舗装の汚れや材質の微妙な違いまで表現されていますし、建物や信号、街灯、道路標識もそれなりの存在感を示しています。
また、オアフ島は都市部を除くと豊かな大自然に彩られていますが、植物からも自然な息吹を感じ取ることができます。
この手のゲームにありがちな見えない壁も、ほとんど存在することはなく、道路を外れて脇道にそれたり、森の中に分け入っていくことすらできてしまいます。

クルマの再現度も、「Xbox 360」のレースゲーム中でもトップクラスの出来栄えです。
本作では、多くのメーカーからライセンスを取ってゲーム内に登場させていますが、どの車種も外観が素晴らしいのは言うまでもありません。
本作で注目したいのは、すべての車種で、インテリアまで眺めることができてしまうという点です。
本作では、新車を買う際にはディーラーまで出向くことになるのですが、その際に実際にクルマに乗り、ダッシュボードはもちろんのこと、シートや足下、ドアの内張りまで見回すことができます。
そればかりか、ドアを開閉したり、窓を開閉したり、バックミラーからリアウインドウ越しの風景を見たり、エンジンをかけたりすることすらできてしまいます。
いざ、クルマに乗って走り出すと、ボディへの背景の映り込みの見事さにも感心させられます。
ここまで完璧に背景が映り込んでいるのは、マップの読み込みのスムーズさと、オブジェクトの緻密さを考え合わせれば、すごいというほかありません。

本作では、男女8人の中から、自分の分身となるキャラクター1人を選ぶことができますし、「MISSIONS」でプレイヤーにさまざまなミッションを依頼してくるキャラクターも数多く登場します。
本作では、そうしたキャラクター自体の動きは少ないため、それほどキャラクターが立っているゲームではありません。
自分の分身となるキャラクターの動きが少しぎこちなく感じる部分はありますが、ゲームに人間の息吹を感じさせる部分でもあり、この手のゲームとして考えると、まずは許容範囲かなといったところです。
ちなみに、島内は無人ですが、ゲームの性格を考えると、歩道を歩いたり、横断歩道を渡ったりしている歩行者がいては、ミッション遂行の妨げとなるでしょうし、ひき逃げするわけにもいきません。これはこれで構わないのではないかと思います。

【SOUND】9
ドルビーデジタルです。本作では、メーカーのライセンスを得たクルマが多数登場しますが、そのエンジンサウンドの違いも、しっかりと表現されています。
メーカーごと、車種ごとに異なったエンジンサウンドが演出されており、その違いに酔いしれることができます。
しかも、ハイエンドチューナーでチューニングした際には、エキゾーストノートもそれに合わせて野太く変化しており、チューニングしたことを実感させてくれます。
今や、メーカーのライセンスを取ったレースゲームとしては常識的なことかもしれませんが、サーキットベースのレースゲームではなく、MOORでもそれがしっかりと実現されていることに意義を感じます。ちなみに、クラクションの音色も、車種ごとに異なっているようです。

本作では、効果音もまた、しっかりと再現されています。タイヤのスキール音は当然のこととして、走る路面による違いも感じ取ることができます。
同じコンクリート上でも、舗装が悪い道路の端っこを走ると、ガタガタとした振動とともに、コツコツとした音が聞こえてきますし、舗装路を外れると、ダートとグラスの上でも音は変わってきます。
また、本作では、ラジオ局を選ぶことができますが、それぞれに特徴ある音楽が流れてくるため、お好みのサウンドでオアフ島を流すことができます。
「MISSIONS」でミッションを依頼してくるキャラクターのボイスアクティングも、水準レベルに達しています。
アクションゲームやRPGのような迫真の演技が必要ではないため、推し量る水準というのが難しいのですが、聞き苦しいボイスアクティングでないのは確かです。
また、ナビゲーションは女性の音声ガイドになっていますが、聞きやすい声音であり、基本的には適量が流れてくるため、過不足もなく良好なものになっています。
願わくば、日本のカーナビゲーションのように、「500m先右方向です」みたいなところまでアナウンスしてくれれば、より親切だったとは思います。
時々、アナウンスが右左折ギリギリでなされることがあり、うっかり行き過ぎてしまうことがありましたから。

【CONTROL】9
本作は、レースゲームとしては、シミュレーターとアーケードの中間的な操作性を持っていますが、どちらかというとシミュレーター寄りの操作性だと言うことができるでしょう。
操作性は、やや癖を持っており、アンダーオーバーが出やすいところがあるため、少し慣れが必要です。
そのため、プレイ当初はアーケード寄りかなと感じるかもしれませんが、長くプレイしてくるとシミュレーター的なクルマの動きを感じ取ることができるはずです。
そうすればしめたもので、車種ごとの違いを知り、道路の形状によって、車種を選ぶという余地も生まれてきます。
もっとも、シングルプレイヤー程度ならともかく、マルチプレイヤーでは、他のプレイヤーに勝つためには、グループごとにある程度、車種は限られてきます。
グループAならサリーンS7ツインターボ、グループBならバイパーSRT10、グループCならTVRサガリス、グループDならマセラティ・グランスポーツかアストンマーティンDB9クーペ、グループEなら日産スカイラインGTR R34、グループFならアウディTTクアトロスポーツ、グループGならシェビーコブラ・デイトナクーペ、などといった具合です。
ワインディングなら別のクルマといった選択肢もなくはないのですが、このあたりの車種間格差はもう少し小さかった方がクルマ選びにプレイヤーの個性が表れて良かったようには思います。

なお、バイクの操作性は、決していいとは言えず、左スティックを少し倒しただけで、バイクが極端に傾いてしまいます。
「MotoGP」シリーズのように、左スティックの角度に応じてバイクも倒れるようになっているわけではないということです。
そのため、ちょっとした走行ラインの修正が効かないばかりか、繊細なコーナリングを行うこともできません。
コーナリングは、ライン取りではなく、ブレーキングとサイドブレーキだけで行わなければならないというわけです。
これだったら、無理にバイクを入れずとも、クルマだけでも良かったような気もします。もっとも、バイクのイベントや台数自体が少ないので、おまけと考えればいいのかもしれませんが・・・。

本作は、MOORであるため、ミッションやチャレンジこそ用意されてはいるものの、基本的には何をやっても自由で、何をやるかはプレイヤーの意志に委ねられています。
そのため、最初は何をやっていいか分からず、GPSなどの扱い方にも戸惑いが生じるはずです。しかしながら、本作の操作系統はとてもよく整理されており、慣れてくれば慣れてくるほど、その使いやすさに感心できるはずです。
MOORである以上、少しプレイして終わりではなく、長くプレイすることを前提にしており、そう考えると、この操作系統はとても使い勝手のいいものになっています。これを使いこなせれば、本作の快適性も大幅に向上することでしょう。

【GAMEPLAY】10
本作は、当初はローンチで発売される予定であり、2005年の「東京ゲームショウ」にもプレイアブル出展されていました。
しかし、その出来栄えと言ったら、とてもローンチで出せるような代物ではありませんでした。なにしろ、ハンドリングはお粗末で、タイヤのないクルマが走っているほどだったのですから。
案の定、ローンチでの発売とはならず、発売は2006年春までずれ込みました。その後、マーケットプレイスにデモ版がアップロードされたのですが、この時もハンドリングは褒められたものではありませんでした。
そして、発売は更にずれ込み、2006年9月に延びることになり、$59.99から$39.99への価格修正も発表されました。
発売1ヵ月ほど前には、マーケットプレイスに2度目のデモ版がアップロードされ、ハンドリング面でかなりの改善が見られましたが、デモ版で出すにはゲームのスケールが大きすぎることもあって、何をすればいいのか分からないというのが実情でした。
また、$39.99への価格修正がなされたこともあり、ゲームのデキが危惧されたものです。MMO RPGは数あれど、MOORが世に登場するのは、これが初めてです。
それがどんなゲームになるのか、誰しもが想像もつかなかったはずですし、当の開発陣ですら、開発中はその実態は空気をつかむようなものだったに違いありません。
幾度もの発売延期がそれを物語っています。そうした不安の中、本作は無事、2006年9月5日に店頭に並ぶことになります。

ゲームは、これまでの幾多のレースゲームとは異なる始まり方をします。
自分の分身となるキャラクターを選んだら、飛行機に乗り、ハワイ空港に降り立ち、レンタカーを借り、オアフ島を不動産屋まで走り、住まいとなる家を買い、最初の1台を購入する。
このオアフ島の住人となるための一連の儀式だけで、本作が何やら他のレースゲームとは違うという思いが強まってきます。
そして、いざ本作をプレイしてみると、それまでの懸念は徐々に払拭されていきます。
操作性になじみ、GPSを使いこなし、実績を解除していくうち、本作は実はものすごいゲームなのではないだろうか、と思い出し始めている自分がいることに気づかされるのです。
史上初のMOORは、これが初めてとは思えないほどの完成度の高さを引っ提げて、私たちの前に姿を現したというわけです。

本作で、まず最初に驚かされるのは、オフラインとオンラインの見事なまでの融合です。
オフラインと言っても、「Xbox 360」の場合にはオンラインに接続してオフラインプレイをするのが原則になっているため、正確に言うと完全なオフライン状態ではありません。
しかし、シングルプレイをしている場合には、単にオンラインに接続してオフラインプレイをしているだけであり、同じマップ上に他のプレイヤーが存在したり、他のプレイヤーと遭遇することはありえないのです。
ところが本作では、特にチャレンジやミッションや行わずに島内をフリーライドで移動していると、同様に島内を流しているプレイヤーと出くわすことがあるのです。
しかも、単に他のプレイヤーの姿が見えているだけでなく、相手のプレイヤーもこちらのことを認識しており、衝突したり追突したりすることもあれば、インスタントレースが仕掛けられる場合もあります。
つまり、オフラインでありながらも、オンラインと同様の緊張感を伴った空間がそこにはあるというわけです。
本作では、サーバーの問題もあり、自分がいるエリア内には他のプレイヤーも含めて8人程度しか表示されないようです。
それでも、しばらくすると、また別のプレイヤーに出くわすことがあり、フレンドを探して同じところに移動することすら可能です。

MOORで重要なのが、プレイヤー以外のNPC(操作できないキャラクター)の存在です。本作では、これが他の走行車両に当たりますが、これも本作ではよくできています。
それぞれのクルマは、思い思いに島内を走り回っており、車線変更や右左折時には方向指示器も出してくれます。
「grand theft auto」シリーズで、突然、右左折されて困った経験のある人は少なくないと思いますが、ここまでしっかりとクルマの制御がなされているのは喜ばしいところです。
それでいながら、交通事故が発生することもあり、プログラム通りに機械的に動いているだけではない人間くささを感じ取ることもできます。
他の走行車両ということでは、パトカーの存在を抜きにすることはできません。パトカーは、プレイヤーのクルマが交通事故を度々起こすと追ってきますし、見過ごせない場合には道路封鎖までしてきます。
ただ、スピード違反や信号無視、一方通行の逆走などには寛容で、これといったお咎めもありません。このあたりも、前述した歩行者の存在と同じで、ゲームの自由度を高める一要因になっていると思います。
本作の素晴らしさは、GPSやアイコンなどのシステム周りにも見られます。
GPSは本当によくできており、扱いに慣れてくると自分が行きたいところをとても簡単に検索できますし、ゲームが進んでくると一瞬でそこにワープすることもできます。
GPSのカーナビゲーション機能も、目的地へ到達するまでのガイダンスが懇切丁寧に行われます。アイコンは、GPSに表示されるだけでなく、道路を走っていると、半透明の巨大アイコンに出くわすことができます。
これにより、GPSという2次元だけでなく、道路という3次元でも、何がどこにあるかが分かるようになっているわけです。

肝心のMOORという点では、多彩なチャレンジやミッションでオフラインプレイに対応する一方で、それ以上に多彩なチャレンジなどでオンラインプレイにも対応しています。
既定のチャレンジだけでも相当数がありますが、このチャレンジも、ホストとなるプレイヤーの選択余地が幅広くあり、対象車両や対象プレイヤー、コリジョンのオン/オフなども自由に選ぶことができるため、結果としてオフラインプレイ以上のチャレンジが生まれることになります。
また、インスタントレースは、それこそ、その場で双方のプレイヤーによってルートが決められるため、まさに無限大のルートが生み出されます。
カスタムチャレンジも、プレイヤーがカスタムチャレンジを作ってドライブインにアップロードし、各プレイヤーが期間限定でそれにチャレンジするという仕組みになっているため、人がいる限り永遠に新作が生み出され続けるということになります。
このように、本作は、MOOR第1作でありながら、かなりの完成度を持ってテレビゲーム史に記念すべき第一歩を記したことになります。
しかも、「Xbox 360」らしく、「TEST DRIVE Unlimited」サーバーを構築しながらも、月々の課金が一切なされないというのも素晴らしいところです。これが$39.99で売られているのですから、大サービスと言えるでしょう。

【LONGEVITY】10
本作は、MOORであるため、オフラインプレイはあまり楽しめないのではないか、と考えている人がいたとしたら、それは大きな間違いです。
本作のオフラインプレイのボリュームといったら、並みのレースゲームを凌駕するほどのものだからです。
「SINGLE PLAYER」の「CHALLENGES」が120個、同じく「MISSIONS」が100個、両者を合わせると220個もあります。
しかも、広大なオアフ島のマップを移動して、これらにチャレンジしなければならない場合も少なくはなく、カーディーラーやバイクディーラーで新車を買ったり、チューニングショップでチューニングしたり、家を買ったり、といったことも行わなければなりません。
まだ発見していない道があれば、そこにこれらが隠されている場合もあります。
本作は、オフラインプレイをコンプリートしようと思えば、50時間ではとても時間が足りません。それだけボリュームのあるレースゲームだということです。
もちろん、無限の可能性が広がるオンラインプレイも行えば、飽きるまで遊ぶことできます。そして、チャレンジ精神の旺盛な人であればあるほど、飽きが来るのは遅いと言えるでしょう。
本作のボリュームは、オフラインプレイはもちろんのこと、オンラインプレイも合わせると、レースゲーム屈指だと言うことができるでしょう。

【OVERALL】10
本作は、シミュレーター寄りの操作性を持ったMOORです。しかも、MOORでありながらも、オフラインプレイも50時間以上楽しめるボリュームを誇っています。
そうしたことから考えると、広くレースゲーム好きに勧められるのはもちろんのこと、オンラインプレイができる人だけでなく、オフラインプレイしかできない人であっても、楽しむことができるはずです。
また、本作を手にして、少しやってやめる人がいたとしたら、それはもったいないことです。本作は、少しかじっただけでは、その奥深さを知ることなどできません。
本作は、誰もが入っていける間口の広さを持ちながらも、計り知れない奥深さも持ち合わせたレースゲームで、その歴史の中でも他のレースゲームとは一線を画した傑作レースゲームだと断言できます。

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