「CONFLICT: DESERT STORM II – BACK TO BAGHDAD -」ウォークスルー&レビュー

【GENRE】
アクション/シューティング/サードパーソン

【PUB./DEV.】
GOTHAM GAMES(TAKE TWO INTERACTIVE)/ SCi GAMES/PIVOTAL GAMES

【RELEASE DATE】
2003/10/7(アメリカ)

【OUTLINE】
1990年8月2日のイラクによるクウェート侵攻に端を発する湾岸戦争をテーマとしたタクティカルアクションゲーム「CONFLICT: DESERT STORM」の続編です。
プレイヤーは、本作でも、アメリカのデルタフォースかイギリスのSASのいずれかを選び、リーダーで攻撃兵のジョン・ブラッドリー、狙撃兵のポール・フォーリー、重火器のスペシャリストのミック・コナーズ、爆破のスペシャリストのデビッド・ジョーンズからなる4人のチームを組んで、イラク占領地で再び打倒イラクのための特殊任務に当たります。
前作に比べて、グラフィック、敵のAI、操作性などが向上し、コンテンツダウンロードにも対応しています。

【GAME MODE】
SINGLE PLAYER
1人プレイのモードで、10のミッションとトレーニングがあります。

NEW GAME
新しくキャンペーンを始めるために、ここでプロフィールを作成します。
コントローラーのセッティング、難易度設定(EASY、MEDIUM、HARD)、チームセレクト(イギリスの22nd SAS、アメリカの1st SFOD Delta)などを行います。最初は難易度MEDIUMを選ぶといいでしょう。
いったんゲームをクリアすると、難易度EXTREMEが出現します。前作同様、作戦終了後、働きに応じて、ランク、スキル、経験値が向上し、メダルも授与されます。

LORD GAME
セーブゲームから再開できます。セーブデータはいくらでも作れますが、1ミッション中にセーブできるのは2回までのため、どこでセーブをするかが難しいところです。

TRANING
順を追ってゲームの操作をマスターすることができます。兵士の動き、武器の操作、運転の仕方、照準の合わせ方、オーダーの出し方、部隊の動かし方、などを習得できます。1時間弱で終わりますので、最初はここに来ましょう。
各ミッション名と目的は、以下のようになっています。カッコ内は途中で追加される目的で、Standing Ordersは分隊のメンバーを失わずにミッションを達成せよということです。

BREAKTHROUGH
Secure Town Walls, Enter the Town, Standing Orders(Road Block).
いきなりジープに乗って敵陣に乗り込みますが、最初だけに簡単なミッションです。

STREET BATTLE
Reinforce Delta Two, Delta Two, Mortar Crew, Standing Orders(Air Support, Bridge, Designate.
市街戦で、Laser Designaterによる空爆の指示、対戦車戦などがあります。この対戦車戦に関しては、コントロールの項でふれます。

BESIEGED
Escort, Standing Orders(Helicopter, Cover, Hold the Banker, Rendezvous).
市街地をデルタフォースの軍曹をエスコートしながら進みます。途中、敵のヘリコプターに遭遇しますが、対ヘリコプター用ロケットランチャーで簡単に撃墜できます。

VICTOR-TWO
Checkpoint, Secure the Main Gate, Protect, Standing Orders(Infiltrare).
一本道で繋がれた山間部の基地を制圧しながら進みますが、アラームを鳴らされないようにすると楽です。
スタート地点にあるジープを壊されるとミッションをクリアできないため、最初は徒歩で進み、すべての敵を一掃してから取りに戻るといいでしょう。

COMMUNICATIONS BREAKDOWN
Mainframe, Antenna, Fuel Damp, Protect, Standing Orders(Escape).
敵基地内に忍び込み、通信施設やガスタンクを破壊します。このミッションも前のミッション同様、ジープを壊されるとミッションがクリアできませんが、こちらはスタート地点が脱出地点でもあるため、ジープは一切使わない方がいいでしょう。

POWS IN BAGHDAD
Escape! Weapons, Standing Orders(Jeep).
全員が捕虜からのスタートになりますが、ブラッドリーだけは空爆で自由の身になり、仲間を救出しながら脱出を図ります。
最初の所持品はナイフだけですが、すぐ側の机に武器などがあります。ドアを気にせず、いきなり飛び降りるのが得策かもしれません。

CHEMICAL WARFARE
Locate, Warheads, Exit the Base, Standing Orders(Scud).
地下にある化学兵器を積んだロケットの弾頭を探し出し、それを無力化します。序盤は敵がどんどん出てくるため、ある程度見切りをつけて先に先にと進みます。

FIRES OF KUWAIT
Infiltrate, Defuse, Rendezvous, Standing Orders(Defend).
オイルプラント内に仕掛けられたすべての爆弾を解除しながら進みます。意外なところに戦車が潜んでいたりします。

AIR COVER
SAMs, AA Gun, Relay Control, Standing Orders(Rendezvous).
空軍施設内にあるSAMs、AAガン、リレーコントロールを破壊します。見晴らしのいい空港内の戦車2台がやっかいです。

SUPERGUNS
Destroy, Disable, Standing Orders(Protect Helicopter).
スーパーガンを、Laser Designaterによる空爆の指示で破壊します。最後のミッションだけに、敵兵、敵戦車ともに強力です。私は、このミッションだけはクリアに5時間近くかけています。

MULTIPLAYER
「SINGLEPLAYER」のキャンペーンを画面分割による2-4人のマルチプレイヤーで楽しめます。4人のキャラクターを、2‐4人で手分けしてプレイします。4人でプレイするなら、難易度はHARDを選んだ方が面白いでしょう。

OPTIONS
ゲーム内の音声やコントローラーなどの設定を変更できます。

CONTENT DOWNLOAD
Xbox LIVEから新たなミッションをダウンロードできますが、2003年10月末現在ではダウンロードできるコンテンツはありません。
ちなみに、Xbox本体の設定を日本語にしていると、ここは日本語で表示されるのですが、将来、日本での発売も検討しているのでしょうか。

【GRAPHICS】8
前作よりもグラフィックは向上していますが、「プレイステーション2」でも発売されているタイトルでもあり、「Xbox」タイトルとしては特に傑出したグラフィックではありません。
前作の発売からほぼ1年の時を経ての発売であり、1年分の正統進化はあったかな、といったところです。
もちろん、100m先の敵もはっきりと視認できますし、時として砂塵が舞ったり乾燥した空気を感じさせるなど湾岸戦争ならではの雰囲気も十分に味わえる点は前作譲りです。
前作であった、キャラクターを斜め前方に移動させる際、時折、跳び上がってワープするような感じで移動するという点は、改善されているようです。

【SOUND】8
ドルビーデジタルです。前作はドルビーデジタルには対応していませんでしたから、この点では大いに進化しています。
本作では、背後からの敵の攻撃といったものが珍しくはないため、サラウンドに対応しているのはありがたいと思います。
前作に比べると、敵を掃討したはずの背後からの攻撃が珍しくはないため、プレイ中は背後の音にも気を配っておくべきです。
マルチプレイをする場合は、前衛2人、後衛2人を基本に、後方確認担当を1人置くことをお奨めします。
効果音は前作同様といったところですが、相変わらず戦車のエンジン音、走行音には恐怖心を覚えます。
戦車の攻撃は部隊の全滅に直結しますので、しっかりとエンジン音、走行音をキャッチするようにしましょう。

【CONTROL】9
基本的な操作は前作を踏襲しており、コントローラーをフルに用いて操作します。「Xbox」の操作系になじんでいればすぐに慣れるものですし、「TRAINING」のところでみっちりと練習すれば大丈夫でしょう。
本作は、1人称、3人称のいずれでもプレイできますし、立つ、しゃがむ、はうの3通りの姿勢が取れます。
4人の兵士を任意に切り替えてプレイできるほか、プレイしていない兵士に対してもある程度の指示が出せます。
うまく戦うコツとしては、常に4人一緒に行動するのではなく、基本的には2人ずつのセットを組んで、前衛部隊、後衛部隊と分けることです。
また、サウンドの項でもふれていますが、後衛部隊の1人は後方確認担当とすることです。
私は、終盤のミッションでは、常に1人を後方確認用に配置していました。いったん敵を掃討したルートでも、後方から敵がぽつりぽつりと現れるからです。
また、1人を後方に配置しておくと、先に進んだ隊員を呼び戻すのも楽です。それから、回復アイテムのMEDIKITは常に平等に振り分けるようにしておくと安心です。
本作から新たに加わった操作としては、覗き見と転がりがあります。
覗き見は、方向パッドの左右を押すことで左右から覗き見できるというもので、先の状況を調べるのに役立ちます。
転がりは、寝転んだままくるくると横に回転できるもので、戦車を相手にする時に役立ちます。
戦車に対しては対戦車用ロケットランチャーがあるのですが、弱点と思われる車体と砲塔の継ぎ目辺りを攻撃しても、うまく戦車を破壊できない時があります。
そんな時に重宝するのがC4です。ジョーンズが戦車まで見つからないようにはうか転がっていき、戦車のすぐ側にC4を仕掛けます。
その後、はうか転がって戦車の側から離れると見つかり難いのですが、転がって離れると見つかって攻撃されてもダメージを受けにくいのです。
そして、安全な位置まで戻ってからC4のスイッチを押せばOKです。私はこの方法を、けっこう多用しました。
注意したいのは、「COMMUNICATIONS BREAKDOWN」のミッションで、対戦車戦でC4ばかり使っていると、C4が足りなくなってミッションをクリアできなくなってしまうということです。
なお、本作でも乗ることになる戦車やジープなどの乗り物の操作性は良好です。

【GAMEPLAY】9
湾岸戦争を史実に基づいて扱った本作は、この手のスカッドアクションが増えてきても相変わらず独自の地位を築き上げています。
ただ、ミッションの途中でセーブできるというのは常識的になってきていますので、1ミッション中に2回しかセーブできないというのはきついと思います。
もっとも、これがゲームの緊迫感を増すことに貢献しているのは確かではあります。
以下のような点は、依然として他の類似タイトルに対するアドバンテージでしょう。
味方が倒されても死ぬ前にMEDIKITで治療すれば傷を癒せること、アイテムと武器の受け渡しが自由なこと、部隊のメンバーが全ミッションで固定されていて各兵士にランク、スキル、経験値があること、などです。
今回から新たに加わった要素としては、相手に気づかれずに倒した場合にステルスボーナスがもらえることと、ジョーンズがスパナ(レンチ)を持っていて車両の軽微なダメージなら修復できる、という点です。
覗き見、寝転がり、ステルスボーナス、車両のダメージの修復など、いずれも地味な新要素ではありますが、使い勝手も良く、ゲームが正統進化していることをうかがわせます。

【LONGEVITY】7
前作同様、1ミッション当たり平均して、名目1時間、実質2時間近くかかります。本作は前作よりも少ない10ミッションですから、総プレイ時間は、20時間ぐらいになります。
少しボリューム不足の感はありますが、コンテンツダウンロードに対応しているため、5ミッションぐらいは追加されて、結果としては前作と同じぐらいのボリュームになるのかもしれません。問題は、日本からコンテンツのダウンロードが簡単にできるかということです。
「CONTENT DOWNLOAD」が日本語でも表示される辺り、日本市場を意識してはいるのでしょうが、リージョンフリーではないということを考えると、通常の方法ではコンテンツをダウンロードできない可能性はあります。
ここでは、パッケージ状態でのゲームライフということで、「7」にしておきます。

【OVERALL】10
2003年10月から12月にかけては、この手のタイトルが目白押しです。そして、そのいずれもが高い評価を受けるだけのデキにあるようです。
そんな中、本作は、前作の正統進化版と言え、前作を楽しめた人なら必ず楽しめるデキにあります。
他のタイトルに対してグラフィック面でのアドバンテージはありませんが、湾岸戦争という史実に基づいた題材を用いていること、これまでに述べてきたようなゲームシステムを採用していること、オフラインで4人協力プレイができることなどは、十分な強調材料になると思います。
前作をプレイした人はもちろんのこと、オフラインの4人協力プレイに魅力を感じる人は、買って損のないタイトルです。

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