「DEAD MAN’S HAND」ウォークスルー&レビュー

【GENRE】
アクション/シューティング/ファーストパーソン/ウエスタン

【PUB./DEV.】
ATARI/HUMAN HEAD STUDIOS

【RELEASE DATE】
2004/3/2(アメリカ)

【OUTLINE】
「Xbox」初の本格的ウエスタンFPS(ファーストパーソンシューター)です。
THE NINEは、テネシー・ビックとしてだけ知られる冷血な男をリーダーとする略奪者集団です。
彼らの行くところ、銀行だろうと列車だろう、老若男女関係なく安全なところはありません。法の番人だろうが神だろうが、彼らを止めることはできないのです。
彼らが捕らえられ法によって裁かれるまでは、誰も安心して眠ることはできません。ですから、彼らに賭けられた賞金は、どんどん増していきます。
そんなTHE NINEのメンバーのひとりであるエル・テジョンは、ある時、リーダーのテネシー・ビックによって撃たれ路上に放置され、投獄されます。
しかし、彼と同じ牢に入れられていた革命家ととにも脱獄に成功します。そして、エル・テジョンの復讐劇が始まるのです。

【GAME MODE】
SINGLE PLAYER
エル・テジョンとなって、順にミッションをクリアしながら復讐の旅を進めていきます。
ミッション中にはセーブできませんが、ミッションをクリアすると自動的にセーブされ、いったんクリアしたミッションはいつでもプレイすることができるようになります。ミッションの難易度は3段階あり、ミッションごとに選べます。
武器は、ピストル、ライフル、ショットガンが基本装備で、最初は1種類ずつですが、ミッションを進めるに従って増えていき、ミッション中盤では、それぞれ3種類ずつ使えるようになります。
ピストルは、THE PEACEMAKER、HUNTLEY THUNDER、KANSAS PEPPER BOX。
ライフルは、WESTERNER CARBINE、LEWIS REVOLVING RIFLE、HAWKINS BUFFALO RIFLE。
ショットガンは、MARTIN PUMP ACTION、STEPHENS SBS DOUBLE BARREL、OVERLAND EXPRESS COACH GUN。
後に出てくる武器ほど強力というよりは、個人の好みの問題だと思います。私は、結局はデフォルトに戻して戦いましたから。
また、ナイフも所持していますし、ミッションによっては、ダイナマイトやウイスキーボムも拾えます。弾薬やヘルスパックも拾うことができ、不足にならない程度には入手できます。ただし、ヘルスパックの持ち運びはできません。
連続していないミッションの最初には、ポーカーゲームがあります。ポーカーの勝利度合いに応じて、パワーメーター、弾薬の数が上昇します。パワーメーターが上がると、効果の高いパワーショットを繰り出せるようになります。
ミッションが始まると、ディスプレイ中央上部にレジェンドスコアが表示されます。これは、撃ち方や殺し方によってより高得点が入るシステムです。
高得点には、HATSHOT(敵の帽子を撃つ)、PROJECTILE SHOT(敵から投げられたダイナマイトやナイフを撃つ)、EXPLOSIVE KILL(敵をダイナマイトで殺す)、CRUSH KILL(敵の上に重量物を落として殺す)、FIRE KILL(敵をウイスキーボムで焼き殺す)、MULTI-KILL(極短時間で複数の敵を殺す)、KNIFE KILL(ナイフで敵を殺す)があります。
また、ショットチェーンを重ねても高得点になります。ショットチェーンは、連続して敵に攻撃を当てると伸びていきます。さらに、ビンや看板やイスなどを破壊しても得点は得られます。
これにより、レジェンドスコアで高得点をめざすという楽しみ方もできるわけです。
全部で27あるミッションは、以下のようになっています。

1: Freedom
チュートリアル的ミッションで、投獄された牢からの脱出を図ります。

2: Back from the Dead
ゴーストタウンを進み、サロンをめざします。

3: Barroom Blitz
2に続くミッションで、カーロス・サンチェスと彼の部下と戦います。序盤のボス戦だけに簡単です。

4: Tracking the Hunter
岩場と砦を進む、30分ぐらいはかかるミッションです。

5: Mesa Muerte
4に続くミッションで、砦内でナイフ投げの達人・フラット・アイアンと1対1で戦います。彼は砦内を縦横無尽に動き回るため、四方に気を配って防御・攻撃を行う必要があります。このミッションは、3分程度で終わります。

6: Lead and Whiskey
ボーナスミッションです。山岳地帯に建てられた小屋を、敵を倒しながら進んでいきます。敵は20人ぐらいは出現して、正味30分弱かかるため、ボーナスミッションと言ってもボリュームは通常のミッションと同じです。

7: Hell for Leather
馬に乗るミッションです。自動的に走る馬にまたがって、荒野や町の中を進んでいきます。時間は10分弱、敵は30人以上で、遮蔽物に隠れる者、走ってくる者、馬にまたがっている者、などさまざまです。
ゴールまでたどり着けばOKですが、より多くの敵を倒した方がポイントが上がります。回復アイテムは、ぶら下がっていたりするものを撃てば獲得できます。テーマパークのライド感覚で、なかなか楽しめるミッションです。

8: Firefight Down Below
坑道の中を進んでいくミッションです。僅かながら分岐もありますが、基本的には1本道です。坑道から町に抜ける際、トロッコに乗ります。十数秒ですが、なかなかスリリングです。30分弱はかかるミッションです。

9: Blancing the Books
8に続くミッションです。3階建てぐらいの炭坑事務所(外階段を上り下りします)で、アンドリュー”ナンバー”トンプソンと戦います。敵は10人ほど現れ、ナンバーは激しく動き回ります。10分程度でしょうか。

10: Path Less Taken
山岳地帯を進んでいくミッションです。うっそうとした森の中を進んでいくため、敵の姿を確認しづらいです。特に中盤すぎあたりでは、最初はどこから撃たれているのか分かりません。慣れてくると30分はかからないでしょう。

11: Thunder Fall
10に続くミッションです。キャンプ地から岩場、滝の近くへと進んでいきます。滝の近くで、ジェームス”ビッグ・ガンズ”グリッサムと戦います。滝の近くで弾薬のある限りビッグ・ガンズを撃ち、その後ダイナマイトを拾って彼を倒します。
しかし、いったん池の中に進むと背後から敵が現れます。この敵は撃っても撃っても無限にやってきます。そこで、背後の敵から撃たれない位置に隠れてビッグ・ガンズに集中します。
私は、このミッションの攻略にはてこずらされました。ここまでのミッションでは、最難関でしょう。

12: Bloody Burt
ふたつめのボーナスミッションで、砦の中で戦います。最初は砦のすぐ外からスタートしますが、砦の数人の敵を倒してから、砦の中に陣取って次々と現れる敵を迎撃します。
私は見張り台に居座ったのですが、砦の内外を攻撃できるのでこれが良さそうです。ただ、回復アイテムが砦の地面側に多いので、あまりダメージを増やせません。このミッションも、敵は30人近く現れ、30分近くかかります。

13: Hell Comes to Boomtown
蒸気機関車に乗れます。線路に沿って町中の建物を出入りしながら操車場をめざして進んでいきます。操車場の扉を豪快に爆破したら、停車している貨車の中を進み、蒸気機関車までたどり着きます。
操車場でのんびりしていると敵がどんどん現れるため、素早く蒸気機関車に乗り込みます。蒸気機関車は自動的に動き、その間も敵との交戦が続きます。30分近くはかかるミッションです。

14: Gunfire and Brimstone
13に続くミッションです。ゼク神父は彼のプライベート教会におり、ここで、ゼク神父たちを倒します。3分とかからない簡単なミッションですし、長引かせない方がいいでしょう。

15: Rampage
一風変わったボーナスミッションです。屋敷に忍び込み、100個のアイテムを破壊するのです。
ミッションは、よく整備された屋敷の庭からスタートします。植栽で入り組んだ夜の庭は敵が発見しづらいのですが、それほど苦戦はしません。屋敷に入ると、破壊できそうなものはすべて破壊していきます。
窓ガラス、イス、額縁、壷、植木鉢、食器などです。敵も現れるため、破壊だけに気を取られることもできません。100個壊し終えた時点で終了で、ミッションとしては簡単な部類に入る、破壊を堪能できるミッションです。

16: Boys’ Night Out
港町と船内で戦います。マ・スカジットを炙り出すため、港町で彼女の息子のダスティとオスカーを倒します。ダスティは港町の酒場に、オスカーは波止場の船内にいます。
ここまでのミッション中でも上位に入るシビアなミッションです。ダスティを倒すのにてこずりますし、波止場まで移動するのも一苦労です。波止場から船内に入るまでが面倒ですが、船内は速攻勝負でなんとかなります。
ただ、そこから再び港町に戻り、マ・スカジットの屋敷に入らなければなりません。屋敷の敷地内は回復アイテムがないため、私がクリアした時のライフは1/100でした。何度もやり直す必要があり、慣れても30分ぐらいはかかります。

17: Hell Hath No
16に続くミッションです。マ・スカジットの屋敷内で彼女を倒します。敵も10人ぐらいは現れますが、回復アイテムが十分に用意されています。また、3階にいるマ・スカジットも、それほど強くはありません。5分ほどで終わる、楽なミッションと言えるでしょう。

18: Sunset Rider
久々に馬に乗るミッションです。自動的に走る馬にまたがって、酒場を通り抜け、荒野を進んでいきます。時間は10分弱、敵は30人以上です。基本的には、7と同様になります。

19: Revolution!
スタート地点の地下牢に戻ってきます。地上→地下牢→地上→地下牢→地上→地下牢→地上、と進み、1時間以上はかかります。
回復アイテム、弾薬ともに豊富に用意されていますが、慎重に進む必要があります。これだけ長いミッションでも、途中セーブはできないからです。私は、ゲームオーバーになったのは序盤だけでしたが、かなり緊張しました。

20: A Bullet for Blanco
19に続くミッションです。地上に抜けた後の広場で、ジャン・ジャシント・ブランコ将軍と戦います。
将軍は、強力な銃を連射して、少し撃つと移動します。彼の攻撃を避けて移動しながら、隙を見て弾を連射します。体力や弾薬が乏しくなったら、適宜補充します。
将軍以外の敵もいますが、倒しても倒しても次々と現れるため無視します。将軍だけに集中砲火を浴びせると、数分で倒せます。簡単な部類に入るミッションでしょう。

21: White Lightnin’
材木工場で戦います。最初は、あまり木も生えていないなだらかな山を進んでいきます。遮蔽物が少なく狙われやすいため、慎重かつ大胆に進む必要があります。
しばらく行くと、蒸気機関車が止まっており、そこが材木工場です。材木工場の中はソコソコ広く、立体的な戦いになります。材木工場に入るまでの方が厳しいでしょう。30分はかかりません。

22: Trigger Twins
21に続くミッションです。材木置き場で、双子のカルビンとクレイのレナード兄弟と戦います。ふたりはお互いの気持ちが読めるため、片方を先に倒した方がいいそうです。
ただ、ゲージ自体はひとつだけで、その必要性も感じませんでした。ふたりはとにかく突進してくるので、材木の周りを後退しながらの戦いになります。
後ろが見えないため、材木に引っかからないようにしなければなりません。ただ、それほど難敵ではありません。

23: Dead Man Walking
夜の墓場を進んでいきます。墓や墓石に隠れながら敵を倒しますが、墓と墓の間の隙間から撃つこともあります。また、墓によっては入口を壊せ、弾薬や回復アイテムがあります。時には敵もいます。途中で、貴重な(?)アイテムも入手できます。30分程度のミッションです。

24: Blood Gambit
23に続くミッションです。サロンで、2丁拳銃のジョン”ジェントルマン”ケンドールと彼の部下と戦います。闇雲に撃ってくるので、部下を倒したら、さっさと2階に上がって上からジェントルマンを撃てば楽勝です。
なお、21番目と22番目、23番目と24番目は、どちらを先にやっても構いません。

25: Shootout at the Lazy 8
ジェニーの家でのミッションです。彼女の家の1階で、押し寄せるレンジャーを迎撃します。3方向から敵がやってくるため、周囲に目を配らせる必要があります。
弾薬と回復アイテムは、家の外や隠し部屋にもあり、フル活用します。敵を31人倒せば終了ですが、忙しいミッションです。

26: Iron Horse
列車に乗り込んで戦います。馬から列車に飛び乗り、列車の中や屋根の上を敵を倒しながら前方へ進んで行きます。テネシー・ビックの元にたどり着いたらムービーになり、列車から馬に飛び移ります。
そして、レールの切れている方へとポイントを切り替え、列車を下に転落させます。ここは、それほど難しくはありませんし、時間も15分とかからないでしょう。

27: Trail’s End
いよいよ最終決戦です。転落した列車周辺で、テネシー・ビックや彼の部下と戦います。列車内に隠れながら、テネシー・ビックを中心に攻撃します。彼の部下は、倒しても倒しても現れるため、なるべく早期決着を図ります。
最後のミッションだけに、私はかなりてこずり、何十回もやり直しました。ただし、クリアまでは15分もあれば十分で、長期戦は不利でしょう。

XBOX LIVE
Xbox LIVEで、以下の4つのモードをプレイできます。

Deathmatch、Team Deathmatch
倒した人数で勝ちが決まります。個人戦とチーム戦の内容は全く同じです。以下の内容を選択できます。
時間(5、10、15、20分)、スコア(5、10、15、20、25人)、プレイヤー数(2~8人)、プライベート数(1~7人)、ウエポンステイ(オン、オフ)、ボッツ(オン、オフ)、ボッツスキル(Norvice、Skilled、Masterful、Godlike)、武器などの内容(Fullpowershot、Pistol Only、Rifles Only、Shotguns Only、InstaKill)。
マップは、Adobe、Boneyard、Brothel、Hole In The Wall、Mansion、Mineの6つで、選んだマップを順にいくらでもエンドレスでプレイできます。

Bounty
最初に誰かがお尋ね者となり、そのお尋ね者を倒した人がお尋ね者になります。お尋ね者になっていた総合時間が、設定時間に最初に到達した人の勝ちとなります。以下の内容を設定できます。
プレイヤー数(2~8人)、プライベート数(1~7人)、ウエポンステイ(オン、オフ)、ボッツ(オン、オフ)、ボッツスキル(Norvice、Skilled、Masterful、Godlike)、タイムリミット(1、2、3、4分)、武器などの内容(Fullpowershot、Pistol Only、Rifles Only、Shotguns Only、InstaKill)。
マップは、Adobe、Boneyard、Brothel、Hole In The Wall、Mansion、Mineの6つで、選んだマップを順にいくらでもエンドレスでプレイできます。

Posse
シングルプレイヤーのボス戦のマップをプレイヤー同士で協力して戦うモードです。敵を全滅させたら勝ちです。以下の内容を設定できます。
時間(5、10、15、20分)、プレイヤー数(2~8人)、プライベート数(1~7)、ウエポンステイ(オン、オフ)、エキストラライブ(1~10回)、武器などの内容(Fullpowershot、Pistol Only、Rifles Only、Shotguns Only)。
マップは、Church、Hacienda、Ruin Valley、Sandstormの4つで、選んだマップを順にいくらでもエンドレスでプレイできます。

SYSTEM LINK
2台から8台の「Xbox」を繋いで、「XBOX LIVE」と同様のモードが楽しめます。画面分割はできず、1人1台の「Xbox」が必要です。

CREDITS
クレジットを見ることができます。

【GRAPHICS】8
「ONLY ON XBOX」にしては傑出したグラフィックではありませんが、「Xbox」初の本格的ウエスタンとしては十分にそれらしい雰囲気を感じさせるグラフィックとなっています。
荒野、砦、炭坑、墓場、キャンプ、教会、屋敷、サロン、港町、ゴーストタウン、列車、馬・・・。いずれも、ウエスタンではお馴染みの光景です。
そして、床や扉や柵、イス、テーブル、グラス、シャンデリアなど、オブジェクトもウエスタンらしさを醸し出しています。
人々のいでたちもよく研究されており、キャラクターの動きもまずまずです。壊せるものが多いのも本作の特徴で、壊れ方もなかなか良くできており、意外なものが壊せたりして壊しがいもあります。
ムービーは、対ボス戦を中心に白黒の8mm映像が挿入されます。主人公とボスキャラの会話が流れますが、テープが少し痛んでいるところが味があります。全般に、ウエスタンの楽しさを味わえるグラフィックとなっています。

【SOUND】9
ドルビーサラウンドです。グラフィック同様に、ウエスタンらしさを醸し出すサウンドとなっています。
風の音は、場所ごとにさまざまな表情を見せます。同じ風の音でも、荒野、墓場、ゴーストタウンでは、聞こえてくる風の音に微妙な違いがあるのです。
また、ひとつのシーン内でも、実に多くの音を聴くことができます。馬の蹄やいななきの音、列車の走行音と風切り音、壊せるアイテムだけの破壊音、敵が近づいてくる足音、武器の発射音やリロード音、爆発音・・・。これらはみな、よく練り込まれた上質なサウンドとなっています。
ボイスアクティングも、これぞウエスタンといった素晴らしいものです。敵からのキャラクターに対する兆発や攻撃された際のうめき声も千差万別です。
賑やかで良くできたこれらのサウンドは、グラフィックとあいまって、本作をウエスタンの世界に誘えるだけの素晴らしさに満ちていると言えるでしょう。

【CONTROL】9
完全な1人称視点ですが、操作性は良好です。
左スティックで移動、右スティックで視点移動、Aボタンでジャンプ、左スティック押し込みでしゃがみ、Bボタンでアクション。武器は、右トリガーで主武器、左トリガーで副武器とライフルのスコープ、Xボタンでリロード、黒ボタンで武器の交換、方向パッドの左でピストル、下でライフル、右でショットガン、上でナイフ(ダイナマイト、ウイスキーボム)。また、マルチプレイヤー時には、白ボタンでスコアボードとなります。
操作は、最初のミッションの「Freedom」で覚えることができますが、「Xbox」のFPSとしてはスタンダードな操作系ですから、特に戸惑うこともないでしょう。
左右のトリガーの連係は良好ですし、左スティックの倒し方によって移動速度も調節できます。しゃがんだりジャンプしたりしないと進めないところもありますが、どちらの操作も簡単に行えます。
武器は照準を合わせなければならないタイプですが、それぞれの武器の操作性も良好です。ショットガンの威力はピストルやライフルよりも劣るため、敵を撃つよりも物を撃ったり壊したりするのに適しています。

【GAMEPLAY】9
「Xbox」初の本格的ウエスタンFPS、しかも、Xbox LIVE対応。これだけで本作の価値が高まるのは決定付けられたようなものです。
本作には、ウエスタンの魅力が盛り込まれています。荒野、砦、炭坑、墓場、キャンプ、教会、屋敷、サロン、港町、ゴーストタウン、列車、馬という舞台、次々と現れる個性たっぷりのならず者たち、ピストル、ライフル、ショットガン、ナイフ、ダイナマイト、ウイスキーボムなどの武器、裏切り者に対する復讐劇という設定・・・。
これらの要素を、ウエスタンとして細部にわたって描写されたグラフィックやサウンドでまとめ上げているのですから、映画でウエスタンを楽しんだことのある人なら、ワクワクしながらプレイできないわけがないでしょう。
それぞれの舞台はまさにウエスタンのそれで、荒野やゴーストタウンは本当に荒涼として風が舞っていますし、砦や炭坑やキャンプは木造の立体構造で秘密基地を探検しているような気持ちにさせてくれますし、サロンは今にも陽気な音楽が流れ出しそうな雰囲気がありますし、港町は一転して東海岸風の町並みを見せてくれますし、列車や馬といったウエスタンならではの乗り物もあります。
登場人物も、ならず者でありながらも、ライフルの名人やナイフ投げの名人、自称神父、ジェントルマン、サイキックな双子などバラエティに富んでいます。

それぞれのミッションがポーカーゲームで始まるのも、ウエスタンならではです。
このポーカーは、最初に配られた5枚の札のうち1度だけ3枚まで交換できるもので、役によって前述のような効果があります。基本的には高い役ができる可能性が高いのですが、難易度に応じてその可能性が変わってきます。
また、オールorナッシングのため、どこでやめるかというギャンブル性も味わえます。もっとも、ナッシングでもミッションが困難になるということはないため、ある程度のリターンを狙っていくべきでしょう。
カードは、プレイ中のヘルスの表示にも活かされています。ヘルスは100がMAXでカード1枚が10となるため、手札が多ければヘルスがたくさんあるということです。ちなみに、ヘルスは数値でも表されます。
また、レジェンドスコアが表示されることも、本作の魅力を一層引き立てる要素となっています。内容は前述の通りですが、敵や物を撃つたびにスコアが表示されますし、高得点は効果音とともに明示されます。
ミッションの最高スコアは記録として残るため高得点をめざしてプレイするという楽しみもありますし、いったんクリアしたミッションをいつでもプレイすることができる意義もあるわけです。
ただ、ミッション中には1度もセーブできないのが残念なところです。本作は、1時間にも及ぶミッションがあるため、途中セーブできないのはつらいです。せめて、チェックポイント制にしてほしかったところです。

「XBOX LIVE」は、それぞれのモードとも楽しむことができます。特に、「Bounty」は、展開がめまぐるしく息つく暇もないため、Bountyになったプレイヤーをめぐっての攻防が面白いです。
残念なのはマップが少なく長期間にわたって楽しめないことで、コンテンツダウンロードで少し追加してくれればと思います。また、「XBOX LIVE」のメインメニュー画面が使いづらいのも難点です。
同画面には、Quick Match、Opti Match、Create Match、Friends、Multiplayer Setting、Contert Downloadの6項目があるのですが、これらを移動する際にすぐに動かなかったり、2項目一気に移動したりするからです。
これは多くのプレイヤーから報告されていることで、早期の修正を期待したいところです。本来なら10点満点ですが、これがあるため1点マイナスとします。

【LONGEVITY】8
本作は、全27ミッションという大ボリュームになっています。しかも、一部のボス戦を除くと、ほとんどのミッションが正味30分ぐらいかかります。
本作は途中セーブができないため、たいていのミッションは何度もやり直すことになると思います。そう考えると、30時間は楽しめるはずです。
もちろん、「XBOX LIVE」がありますから、これもプレイすれば、より長く楽しめることでしょう。「Xboxワールドコレクション」でも発売されるため、日本人探しに苦労することもありません。

【OVERALL】10
本作は、「Xbox」初の本格的ウエスタンFPSで、しかも、Xbox LIVE対応です。
本作には、ウエスタンの魅力が盛り込まれており、これらの要素をウエスタンとして細部にわたって描写されたグラフィックやサウンドでまとめ上げています。ですから、映画でウエスタンを楽しんだことのある人なら、ワクワクしながらプレイできないわけがないでしょう。
FPSとしては、基本的にはじっくり系に入ると思いますが、スピード勝負になるミッションもあり、バラエティに富んでいます。
本作には、アメリカでは$29.99というバーゲンプライスが付けられており、「Xboxワールドコレクション」でも5040円とお手頃価格になっています。「Xbox」でウエスタンを楽しんでみたいという人にはお薦めのタイトルです。

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