日本最大の筋トレの祭典「SPORTEC 2025」

日本最大の国際スポーツ・健康産業専門展「SPORTEC 2025」を見るために、2025年7月31日に東京ビッグサイトに行ってきました。私は、2016年から参加し続けており記念すべき10年目になります。
SPORTECは、「スポーツ人口を増やし、スポーツ競技力向上と健康社会を実現する」をビジョンに掲げ、スポーツを「もっと身近に」、「もっと推進する」ことを目的に2009年から開催されています。
会場は2024年に引き続き東京ビッグサイトで、会期も2025年は7月30日から8月1日と恒例の夏のビッグイベントになっています。今回のイベントは、以下の展示会によって構成されています。

「第34回ヘルス&フィットネスジャパン」
フィットネスマシン・プログラム・フィットネス施設向け設備・サービス専門展。

「第6回スポーツ&ビューティーショー」
スポーツ・フィットネス市場向け美容機器・製品専門展。

「第5回スポーツニュートリションEXPO」
スポーツ系高機能食品・飲料・素材の集まる専門展。

「第10回スポーツファッション&グッズEXPO」
スポーツウェア・用品・ウェア素材が集まる専門展。

「第2回リカバリーEXPO」
疲労回復・スポーツ障害対策の専門展。

「第7回スポーツサイエンステクノロジーEXPO」
競技力向上のための最先端スポーツ科学技術の専門展。

「第11回スポーツイベント&ツーリズムEXPO」
スポーツイベント・スポーツツーリズム支援サービス展。

「第11回スポーツ施設運営EXPO」
学校・公共スポーツ施設の運営・リノベーション専門展。

「第1回パーク&アウトドアEXPO」
スポーツ公園・アウトドア・キャンプ施設設備・備品展。

「第4回ゴルフパフォーマンスコンベンション」
ゴルフ競技力向上のためのトレーニングプログラム・分析・測定機器が一堂に集結。

「SPORTEC」は上記の展示会が東京ビッグサイト東展示棟4-6ホールを使って10時から17時まで開催されるのですが、2025年はこれまで同時開催されていた「CAFERES JAPAN」が行われていません。
「CAFERES JAPAN」は日本最大級のカフェ・ベーカリー・レストラン総合展で「SPORTEC」とは別のイベントなのですが、どちらか一方を事前登録しておけば両者に入場可能になっていました。
「CAFERES JAPAN」は筋トレとも関連する展示会で両イベントを見ることになるため、私は近年は最初から最後まで東京ビッグサイトに滞在していたのですが、2025年は閉場を1時間30分ほど残して会場を後にしています。
それでも、ボリュームはたっぷりとあり、昼食までは「SPORTEC 2025」会場をざっと見て回りつつ、気になった展示があれば詳しく見たり担当の方の話を聞いてみたりで、昼食までにすべてのブースを見ることはできませんでした。
昼食後はアウトラインがおおむね把握できたことから、それぞれのブースをより詳しく見たり写真を撮ったり体験したりしながら回っていきます。
全体の印象としては、リカバリー関連のブースが盛況だったのと、中国・韓国をはじめとした海外からの出展が増えていたことです。いずれも、数値的に増えていたかは定かではないのですが、感覚的には多いように感じました。

業務用の体組成計を扱うメーカーは、2023年までのタニタとInBodyに加えて2024年からはYamato(大和製衡)も出展していたのですが、2025年もその3社がそろい踏みしていました。
それぞれのデータの違いを2年連続で比べてみるのも面白いので、15分ほどの間に3社すべての体組成計を試してみました。
体脂肪率だけ挙げておくと、タニタは12.3%→8.6%、InBodyは11.9%→9.8%、Yamatoは8.5%→11.5%、でした。
計測機器の型番はInBodyとYamatoは2年連続同じ、タニタは2024年と2025年とで違う機種なのですが計測データに大きな違いはないそうです。
興味深いのが、タニタとInBodyは体脂肪率が減少、Yamatoが体脂肪率が増加していることです。
自宅には、タニタの両足、FIARの両手両足の2種類の体組成計があり、両手両足の体組成計の方が体脂肪率は低く10%以下、2025年はタニタとInBodyの方が実態に近いように感じます。
このように、筋トレをやっている方が自宅に体組成計を導入する場合、上半身の筋肉量や体脂肪まで計れる両手両足の体組成計を使うのが理想です。そうすれば、体組成計が弾き出す数値にがっかりすることも少なくなるはずです。

「腹筋・集中ローラー」(株式会社エルガム)は、これまでの腹筋ローラーの常識を覆した製品。これまでの腹筋ローラーと言えば車輪の両端にバーが付いていて、そのバーを握って車輪を前後に転がして腹筋を鍛えるというものでした。私が持っている腹筋ローラーもそうした形状のものです。

しかし、「腹筋・集中ローラー」は、小径の車輪の両端に腕置きクッションが付いており、そこに腕を乗せて車輪を前後に転がして腹筋を鍛えるという構造になっています。
何が違うかというと、これまでの腹筋ローラーがバーを握ることで腹筋ローラーのバランスを維持する力が必要なのに対し、「腹筋・集中ローラー」はそれが楽に行えるため腹筋ローラーの初心者でも安全・簡単に腹筋を鍛えることができるようになるという点です。
私も体験してみましたが、確かにより安全・簡単に腹筋ローラーを操作することができるようになっています。通常の腹筋ローラーに比べると腹筋を鍛えるという効果は薄れる感じですが、初心者の腹筋ローラーの入門用としては適しています。
素材は、パイプが鉄管、パイプ外側・スペーサーがナイロン、ローラーがPP・PVC、腕置きクッションがEVA。サイズは、約幅430㎜×高さ125㎜×奥行125㎜。重さは約650g、耐荷重は200㎏(左右合計)、カラーはブラック。
価格が5500円と高いのがネックですが、この記事を掲載した時点では早割もあるので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

「WeckMethod(ウエックメソッド)」は、バイオメカニクスに基くムーブメントシステム。トップアスリートが自然に表現するような、流動的でダイナミックなパターン「側屈」、「回旋」、「重心移動」によって体幹をトレーニングしようというもの。
2025年日本初登場のトレーニンググッズは、「BOSU Elite」(4万9500円)、「ProPulse」(1万5400円)、「RMT Rope」(8800円)、「Resistsnce Bands」(3960円)、「SOLESTEPS」(2万5300円)、「RMT Club」(2万9700円~)。
これらのトレーニンググッズを用い、「Head-Over-Foot(HOF)ポジショニング」、「Cailing Core(コイリング・コア)」、「Tensional Balance(テンショナル・バランス)」といった独自のテクニックにより、身体の自然な動きの知能を取り戻します。
「Head-Over-Foot(HOF)ポジショニング」は、動作中に頭部と身体の重心を足の真上に位置させることで、よりバランスがとりやすくなり、地面からの反力を効率よく生かせるようにするもの。
「Cailing Core(コイリング・コア)」は、脊椎・胸郭・骨盤囲の筋肉に螺旋状にテンションを生み出すことで、回旋パワーを高めるアプローチ。
「Tensional Balance(テンショナル・バランス)」は、骨格の配列と軟部組織の張力の最適なバランスを意味し、これによりキネティックチェーン全体を通じて力を効率良く伝達できるようになります。
体幹トレーニングとして興味深くトレーニンググッズも風変わりなものが用意されているのですが、これも価格が高くて手が出しづらいのが残念なところです。

さて、駆け足で「SPORTEC 2025」と気になった筋トレグッズを紹介してきましたが、10年連続で足を運んでも、各種トレーニング機器を試したり、自らのトレーニングの新たなモチベーションになったりで、例年通り、収穫の多いイベントになりました。
いつも書いていますが、個人向け・家庭向けのトレーニング・フィットネス機器が急増している現状を踏まえて、こうした市場相手のメーカー・製品をもっと誘致してほしいものです。
また、イベント自体をより開放的なものにし、イベント日程も土日もしくは土曜日を含んだものとし、最終日は入場料を徴収するなとじて一般開放してもいいように思います。筋トレ愛好家が増える状況下、そうした人たちも受け入れてはいかがでしょうか。

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