【GENRE】
アクション/サードパーソン
【PUB./DEV.】
ROCKSTAR GAMES/REMEDY
【RELEASE DATE】
2003/11/25(アメリカ)
【OUTLINE】
全世界で高い評価を受けたハードボイルド3Dアクションゲーム「MAX PAYNE」の続編です。
本作では、ゲームタイトルに”A FILM NOIR LOVE STORY”というキャッチフレーズが付けられているように、主人公のマックス・ペインばかりでなく、前作にも登場したモナ・サックスにも比重が置かれた作りになっています。
もちろん、前作でも好評だった「BULLET TIME」、「CINEMATIC SHOT」にはより一層磨きがかけられており、奥深いストーリーが語られる「THE GRAPHIC NOVEL」なども健在です。
物語は、前作から3年後、マックスがNYPDに復帰するところから始まります。
マックスは、死んだと思われていたモナが殺人の容疑で囚われの身となっていることを知り、彼女の命を狙う組織から彼女を守ります。そして、彼女とともに、組織に対する孤独な戦いを開始します。
【GAME MODE】
How To Play
コントローラーの操作方法を見ることができます。
Resume Game
ゲームをプレイ中のところから再開できます。
New Game
新たにゲームを始めます。3人称視点でマックスかモナを操作して、敵と戦いながら進んでいきます。基本的には、1本道でパズル要素もほとんどなく、何をしていいのか分からないということはないでしょう。
また、セーブは、いつでもどこでも行うことができますが、セーブデータは3つしか作ることができません。
Painkillers(鎮痛剤)は十分に用意されていますが、Pain Bar(ライフ)が高くてPainkilliersが少ない状態でのセーブデータばかり作らない方がいいでしょう。Painkilliersは持ち運べず、その場で使う必要があります。
ここでは以下の各モードがありますが、最初は「Detective」しか選べません。
Detective
以下の各パートとチャプターがあります。
Part 1: The darkness inside
4時間ぐらいのパートです。
Prologue
人気のない病院内をエレベーターへと歩いていきます。ここで、基本的な操作を練習しておきます。
Chapter 1: Elevator doors
マックス・ペインは、再びNYPDの一員となります。エレベーターなどを利用しながら、倉庫内を進んでいきます。
Chapter 2: A criminal mastermind
ウラジミールのレストランで、派手な銃撃戦を繰り広げます。
Chapter 3: The depth of my brain
「MAX PAYNE」お得意の夢の世界です。アパートの自室から廊下へと出ます。
Chapter 4: No ‘us’ in this
アパートの自室から、廊下、アパートの外壁などを伝って移動します。
Chapter 4: continued
引き続きアパート内を上下に移動します。最後は、アパートの外側の縁を2回飛び降りて、マックスの自室に戻ります。
Chapter 5: A sign of her passage
アパートから脱出します。燃えて通れないところはガスを止めてから通り、アパートの外側の縁へと抜けます。
Chapter 6: A linear sequence of scares
テーマパークのファンハウスのようなところを進んでいきます。ここは何も起きないので、仕掛けを楽しみましょう。
Chapter 7: The million Dollar question: ヘッドフォンからモナのガイダンスを聞きながら、ビルに潜入・脱出します。
Chapter 7 continued
ビルからの脱出を継続します。ビルの外側の足場も使い、銃撃戦も行います。
Part 2: A binary Choice
4時間ぐらいのパートです。
Prologue
警察署内で行動します。地下牢のモナに会いに行き、モナを殺しに来た敵と銃撃戦になります。
Chapter 1: The things that I want
Part 1のChapter6にあったファンハウスを、モナの後を追って進みます。今回は、多くの敵が現れます。
Chapter 2: In the middle of something
地下駐車場から、廃ビルを上階へと上がっていきます。途中、木箱を撃ってエレベーターのドアを開けます。
Chapter 2: continued
更に、上階へと上がっていきます。木箱で、渡り廊下を破壊したりもします。
Chapter 3: Blowing up
敵が炎上させたビルから脱出を図ります。
Chapter 4: Routing her synapses
モナを操作します。攻撃力、防御力、敏捷性ともに高く、楽しんでプレイできます。
Chapter 5: Out of the window
引き続き、モナを操作します。ビルの先まで行ったら、地上のマックスを援護するため、別のテラスへと移動します。
Chapter 6: The genius of the hole
モナの操作が続きます。ビルを下へ下へと降りていきます。
Part 3: Waking up from the American dream
5時間ぐらいのパートです。
Prologue
マックスの夢の世界です。病院から警察署内へと移動します。
Chapter 1: Too stubborn to die
病院で銃を持たずにスタートします。上階に逃げ、殺られたガードの銃を拾い、敵と戦いつつ、武装を充実させます。
Chapter2 : On a crash course
ウラジミールのレストランから、クリーナー工場へと入り、敵と銃撃戦を繰り広げます。
Chapter 3: A mob-war
アパートの部屋、廊下、階段、外の足場を通って移動していきます。
Chapter 3: continued
新たな仲間3人を得ての街路での銃撃戦になりますが、仲間を失ったり、ライフを減らさずに済ませるのは難しいでしょう。
Chapter 4: Dearest of all my friends
着ぐるみを着たビニーを守りながら、ガレージなどを移動します。
Chapter 5: A losing game
モナを操作します。燃え盛るファンハウス内を、炎や爆発に注意しながら進みます。敵は出てきません。
Chapter 6: There are no happy endings
マックスの夢の世界です。病院、警察署、アパートの廊下と進みます。
Chapter 7: love hurts
モナと手分けして、アルフレッドのマンション内を進みます。
Chapter 7 continued
引き続き、アルフレッドのマンション内を進みます。
Chapter 8: That old familiar feeling
時限爆弾が順次爆発するので、素早い移動と攻撃を繰り返します。
Chapter 8 continued
エレベーターを上がり、更に車椅子のリフトを呼んで乗ります。ウラジミールが乗るプラットフォームを吊るワイヤーの根元3ヵ所を撃ちます。更に、上のボルト4ヵ所を撃ちます。直接見えるようになったウラジミールを撃ったらエンディングです。
Hard-Boiled
Detectiveをクリアすると現れるモードで、敵がより強くなります。
Dead on Arrival
Hard Boiledをクリアすると現れるモードで、敵の強さはHardBoiledと同じながら、レベルごとのセーブ回数が制限されています。
New York Minute
Detectiveをクリアすると現れるモードで、すべてのパート、チャプターでタイムアタックが行えます。敵を倒すと、よりタイムを短縮することができます。タイムは、記録されます。
Dead Man Walking
Detectiveをクリアすると現れるモードで、次々と現れる敵を相手に、どれだけ長く持ち応えられるかに挑戦します。マップは、Manor Yard、Construction Site、Manor Garden、Used Car Lot、Scaffoldingの5つです。タイムは、記録されます。
Jump To Chapter
任意のチャプターをプレイすることができます。
Load
任意のセーブゲームから始められます。
Save
セーブ画面を開くことができます。
Previously
「THE GRAPHIC NOVEL」により、前作のストーリーを読むことができます。
Options
ゲームの各種オプションを設定できます。
Credits
クレジットが見られます。
【GRAPHICS】9
パソコン版、「プレイステーション2」版とのマルチタイトルになりますが、最初に発売されたパソコン版をベースにしているだけに、「Xbox」タイトルの水準レベルをクリアできるだけの美しいグラフィックとなっています。
病院、警察署、倉庫、建築現場などの屋内、夜の街や街路などといった暗くどんよりとしたステージが多いのが本作の特徴ですが、これが”A FILM NOIR LOVE STORY”にはピッタリと合っています。
もちろん、本作でも、動かせるオブジェクトはたくさく用意されており、プレイヤーの行動に対するリアクションの豊富さを楽しむことができます。
銃を撃てば薬莢が飛び散る、ガラスやグラスを撃てば割れる、自動販売機から缶ジュースが出てくる、洗面所やトイレの水を流すことができる、ドラム缶やゴミ箱、モップなどを動かすことができる、テレビではさまざまな番組が放送されている、といった具合です。
特に、ドラム缶やゴミ箱、モップなどには物理演算がしっかりと施されており、動かした時の動きには感心させられます。
「BULLET TIME」は、初回プレイの「Detective」では使わずともクリアできますが、マックスの銃の操作はリアルタイムながら時間の流れがスローになるため、その効果を楽しむ価値はあるでしょう。
「CINEMATIC SHOTS」は、敵を撃った際に見られることがあるもので、敵の周りをカメラがスローモーションで追っていきます。
「THE GRAPHIC NOVEL」は、チャプターの切れ目に場面展開を説明するもので、本作でも大活躍しています。
前作をプレイしている人なら、これらを楽しむことで、より一層「MAX PAYNE」の世界を堪能できることでしょう。
【SOUND】8
ドルビーデジタルです。相変わらずサウンド面では静かなゲームなのですが、物悲しい音楽が”A FILM NOIR LOVE STORY”らしさを盛り上げます。ゲームが静かに展開していく分、効果音は強調されます。
扉越しの敵同士の会話、クルマのエンジン音、テレビから流れてくる番組の音声、自動販売機から缶ジュースを出したり、洗面所やトイレの水を流したり、ドラム缶やゴミ箱やモップなどを動かしたりした時の音など、さまざまな音をゲームに有効に使ったり、楽しんだりすることができるでしょう。
本作は、音場面は、かなり意識して作られているので、敵の居場所の把握などにも役立つことと思います。
「THE GRAPHIC NOVEL」も、マックス自らの語りによって、場面展開が説明されます。ボイスアクティングも上々で、”A FILM NOIR LOVE STORY”を楽しむことができます。
【CONTROL】8
左スティックが移動、押し込んでしゃがみ、右スティックがカメラ、押し込んで素早いカメラ、Aボタンがジャンプ、Bボタンがビュレットタイム、右トリガーがショット、左トリガーがスローモーションショット、Xボタンがアクションとスナイパーのズーム、Yボタンがセカンダリーアタック、黒ボタンがリロード、白ボタンが鎮痛剤の使用、方向パッドが武器の選択、が主な操作です。
操作自体は、「Xbox」のシューティング系アクションゲームではおなじみのものなので、特に迷うことはないでしょう。操作自体も、それほど難しいというわけではありません。
ただ、少しだけ動くという操作はあまりやりやすいとは言えず、高いところにある狭い足場を歩くといった場面では繊細さが要求されますし、壁を背に敵と相対する場合には、マックスの頭が邪魔になって敵が見づらいことがありました。
このあたりは、要改善点とも言えますが、こういった場面に遭遇することがたびたび起こるというわけではなく、ストレスがかかるというほどでもありません。
ちなみに、マックスとモナの操作性にほとんど違いはなく、見た目の違いを楽しみながらプレイすることができることでしょう。
【GAMEPLAY】9
本作は、前作でも好評だった「BULLET TIME」、「CINEMATIC SHOT」により一層磨きをかけてゲーム性を向上させるとともに、動かせるオブジェクトも前作以上に用意してプレイヤーにそのリアクションの豊富さを楽しませる遊び心もアップさせています。
奥深いストーリーが語られる「THE GRAPHIC NOVEL」も健在で、ハードボイルドな世界観に”A FILM NOIR LOVE STORY”という要素を加味することで、更なる「MAX PAYNE」ワールドの構築を狙っているようです。
マックスばかりでなくモナも操作する一種のザッピング要素も新鮮で、新たな気分でゲームをプレイできるとともに、物語をマックスとモナの両面から見ることも可能としています。
Rockstar Gamesのこうした目論みは成功していると言え、本作からは単なるアクションゲームではない深みを感じとることができます。このあたりは、同社ならではのゲームづくりのセンスだと言えるでしょうか。
また、いつでもどこでもセーブできたり、Painkilliersが豊富に用意されているばかりでなく、難易度を大幅に下げているあたりにも、誰もがゲームをエンディングまで楽しめるようにという同社の配慮を感じ取ることができます。
ただ、それだとゲームをより奥深く堪能したいというユーザーにとっては物足りないものになってしまいます。
そこで、ゲームクリア後に、より難易度の高いモードを出現させてチャレンジ精神旺盛なユーザーに応えられるようにするとともに、タイムアタックモードを新規に作って記録を狙って何度でも遊べるようにもしています。
これらのタイムアタックは、手軽に楽しめる分、何度でもプレイすることができ、ユーザーが自分なりの目標を定めれば、それ相応の時間を費やすことができるでしょう。
それだったら、Xbox LIVEに対応させて、対戦プレイや協力プレイを実現させていれば、よりゲームとしての価値が上がったことと思います。次回作ではぜひ、オンライン対応させてほしいものです。
【LONGEVITY】7
初回のプレイは、13時間程度で終えられるのではないかと思います。本作は、いつでもどこでもセーブできたり、Painkilliersが豊富に用意されているばかりでなく、難易度も大幅に下げられているからです。
これはアクションゲームとしては誉められるべき点で、セーブ場所や回数を制限したり、難易度を異常に高くすることで、長く遊ばせようというのは正しいことではないでしょう。
もっとも、筋金入りのアクションゲーマーにとっては、このボリュームは物足りないに違いないことでしょう。
しかし、初回クリア後に現れるより難易度の高いモードやタイムアタックが楽しめるモードなどに挑戦すれば、もう少し長く楽しめようになっており、そちらをやり込むことでそうした不満も解消できるのではないかと思います。
欲を言えば、もう1、2パートあっても良かったのではないかなとは思いますが・・・。
【OVERALL】9
本作は、前作で構築した「MAX PAYNE」ワールドをしっかりと受け継いだ上で、新たな「MAX PAYNE」ワールドづくりに挑んでいます。そして、そうした目論みは、成功裡に終わったようです。
前作の正統進化版と言える本作からは、前作ほどの衝撃を感じ取ることができないのは致し方のないところですし、プレイ時間もそう長くはありません。
ポイントを「9」としたのもそうした理由からで、前作よりもつまらないからというわけではなく、もうちょっと長く楽しめればという思いからです。
本作は、前作をプレイした人はもちろんのこと、ストーリー性のあるアクションゲーム好きにも薦められるタイトルで、$29.99あたりで買えばボリューム的にも不満は出てこないのではないでしょうか。
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