アメリカから海外通販で取り寄せたアメリカ映画「SPEED RACER」のおもちゃです。
映画「SPEED RACER」は、日本のアニメ「マッハGoGoGo」の実写版です。「マッハGoGoGo」は、竜の子プロダクションの製作により、1967年4月から1968年3月まで、全52話がフジテレビ系列で放送されました。
その後、アメリカでも、「SPEED RACER」というタイトルで放送されて人気を博し、2006年に実写映画化が決定、2008年5月9日にアメリカで公開されています。2008年7月5日には、「スピード・レーサー」として日本に逆上陸、各地で上映されています。
「マッハGoGoGo」は、天才少年レーサー・三船剛が7つの特殊機能を搭載したマッハ号に乗り込み、世界の大地を駆け抜ける本格的カーアクションで、サスペンスやロマンスも盛り込み、日本のみならず世界各国で人気のアニメとなっています。
ミッチーは、剛のガールフレンドで、ヘリコプターを巧みに操り、剛のピンチを救います。三船研一は、三船家の長男で、レーサーになると家を飛び出しますが、国際諜報部員の覆面レーサーとなって、影ながら剛を助けます。
映画「SPEED RACER」では、「マトリックス」3部作のラリー&アンディ・ウォシャウスキー兄弟の下、三船剛がスピード・レーサー(エミール・ハーシュ)、ミッチーがトリクシー(クリスティーナ・モーン)、覆面レーサーがレーサーX(マシュー・フォックス)、となり、アニメ版とほぼ同じ設定で登場します。
そんな「SPEED RACER」は、その破天荒な設定からキャラクターグッズも相次いで発売されています。マテルやジャダトイズなど多くのメーカーからラジコンやミニカーやおもちゃなどが発売され、その商品数の多さと回転の早さにより、メーカーの公式サイトに掲載されていないモデルも少なくはありません。
スロットカーは、カレラから1/43スケールのマッハ5とレーサーXが発売されていますが、残念ながら1/32スケールのものはどこからも発売されていません。そこで、スロットカーのボディに使えるものはないかとインターネットでアメリカの通販サイトをつぶさに回り、あれこれと探してみました。
結局、確実に1/32スケールと断定できるものは見当たらなかったのですが、せっかくなので日本公開に先駆けて手に入れようということで、いくつか注文し、6月上旬には到着しました。そこで、それらを紹介してみましょう。
「SPEED RACER SIDE-FLIPPING」(MATEL Hot Wheels)
4枚目までの写真は、MATELから発売されている「SPEED RACER SIDE-FLIPPING」で、マッハ5、レーサーX、マッハ6(写真順)を購入してみました。全長約17cm、全副約7cmで、スケールサイズは1/28ぐらいかと思われます。
パッケージ横の写真にある通り、シャシーに横向きに取り付けられたリセットスイッチを180度反対側に倒してから、前向きに走らせると、ジャンプして横向きに360度回転してから着地し、再び、走り出すというものです。実際にやってみると、きれいに360度回転はするものの、パッケージほど高くはジャンプせず、少し地味な印象があります。
ボディを外してシャシーの構造を見てみると、意外と複雑な作りがなされていることが分かります。リアアクスルにギアが着いていますが、後輪を回転させることでパワーを溜め、そのパワーがある程度溜まった段階でリセットスイッチを一気に180度戻し、その勢いでクルマを横方向に360度回転させるという構造になっているようです。
また、フロント側はサスペンション構造になっているのですが、これは、ジャンプしたクルマが360度回転した後で着地する際に、その衝撃を和らげて、安定して着地できるようにするためのものでしょう。
事実、着地したクルマは何事もなかったかのように走り出します。もし、フロント側がサスペンション構造になっていなかったら、着地したクルマは跳ねてしまい、転倒してしまったり、あらぬ方向に走り出してしまったり、何度も遊んでいるうちにすぐに壊れてしまったり、といったことが起こっているかもしれません。このあたりは、作り手の研究の成果が感じられます。
ちなみに、私が買ったのは、3台とも「SIDE-FLIPPING」ですが、ドライバーが飛び出す「EJECTING」(マッハ5、レーサーX)、単純にジャンプする「JUMPING」(マッハ5、マッハ6、レーサーX、GRX)、前方に360度回転する「FRONT-FLIPPING」(マッハ5、マッハ6、レーサーX、GRX)などもあります。
「SIDE-FLIPPING」は、私は、アメリカのAtamaii.comに注文したのですが、1台あたり$9.95、3台で$29.85、送料$31.79、合計$61.64で購入することができました。日本では、希望小売価格2600円で発売されています。
なお、厚みのある箱の底には簡単な取扱説明書が入れられているだけで、売り場で見た目が良くディスプレイできるように角度が付けられたもののようです。また、クルマのディスプレイ部はクリアなケースなどで覆われてはおらず、むき出しの状態になっています。
そのため、家で飾る場合には、ガラス戸の中に入れるか、何かカバーをかける必要があります。メーカーとしては、コレクターズアイテムというよりは単なる子供のおもちゃ扱いなのでしょうが、もう少し気配りがほしかったところです。
「SPEED RACER SNAPN’ BUILD」(JADA TOYS)
5枚目以降の写真は、JADA TOYSから発売されている「SPEED RACER SNAPN’ BUILD」で、マッハ5を購入してみました。
「4.5″ RACE CAR VEHICLE BUILDING KIT」と書かれているように、20ピースからなるパーツを組み合わせた完成車の全長は4.5インチ(約11.4cm)になります。組み立て説明書やステッカーも付属しており、接着剤を使うことなく組み立てることができます。
メーカーのジャダトイズは、日本ではマテルほど有名ではありませんが、アメリカではミニカーにおいては名の通ったメーカーになっています。
この「SPEED RACER SNAPN’ BUILD」も、プラスチック製にしては、なかなか精巧な作りになっており、さすがはミニカーの世界では名を馳せたジャダトイズと思わせるだけのデキになっています。
組み立て説明書には、パーツリストや各パーツの組み立て方が記されており、間違えることもなく、簡単に組み立てることができます。
組み立て手順は、「1. CAR BODY」、「2. CHASSIS ASSEMBLY」、「3. BODY PART ASSEMBLY」、「4. FINISH」の4段階に分けられていますが、特にややこしいパーツもないため、組み立て説明書を見なくても組み立てられるほどです。
ただ、ボンネット上の「M」のマークを貼るのが難しく、慎重に扱わないとステッカーが破れてしまったり、左右対称に貼れなかったりします。
特に、この左右対称に貼るというのが一発でうまくはいかず、貼り直す際に破れてしまいがちです。ステッカーは、シールではなく、ウォータースライド式だったら良かったかなと思います。
それでも、5分もあれば完成してしまうため、プラモデル的にはあっけない気もしますが、組み立てる過程を楽しむというよりも、仕上がった完成車を眺めることに主眼を置くべきでしょう。
サイズ的に1/43スケールのミニカーとほぼ同じ大きさであることや、デキがいいこともあって、ショーケースやデスクトップなどに飾っておくのにも向いています。
私は、「SPEED RACER SNAPN’ BUILD」は、eBayのセラー・Midea Toysから購入しましたが、価格は$3.98、送料は$10.95、合計$14.93でした。
ものが安いだけに、送料の方が高くなってしまいましたが、マッハ6、レーサーX(ストリートカー)、レーサーX(レースカー)と4台が発売されているので、まとめて買えば、1台あたりの価格は安くなります。ちなみに、日本でも、輸入ミニカー店などで、1台1000円程度で売られています。
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