シミュレーションボードゲーム「ゾンビ(DAWN OF THE DEAD)」

任天堂の新型ゲーム機「Wii U」と、そのローンチタイトルである「ZombiU」の発売1週間前ということで、ジョージ・A・ロメロの名作ホラームービー「ゾンビ(DAWN OF THE DEAD)」をベースにしたボードゲーム、その名も「ゾンビ(DAWN OF THE DEAD)」をご紹介します。

本作は、4人の人間が、ショッピングモールに巣くうゾンビに対して戦いを挑むシミュレーションボードゲームです。4人のうち、ロジャーとピーターの2人がM-16ライフルを持つ武装警官で、ゲームの中心的役割を果たします。2人の友人のスティーブとフランはその友人で、ピストルを所持しています。
ゲームは、1人か2人でプレイします。
1人でプレイする場合は、プレイヤーは人間たちを操り、ゾンビは単独プレイ用ルールに従って自動的に動きます。
2人でプレイする場合は、片方が人間たちを操り、もう片方がゾンビを操ります。
ゲームには、以下の物が付属しています。ボード1枚、駒100個(枚)、ルール解説書(英文・日本文、各1部)、サイコロ3個。
人間駒は、射撃力、恐怖レベル、移動力が明示されています。ゾンビ駒は、裏側にゾンビ数が書かれています。それ以外に、人間側の感染駒、狂乱マーカー、ハンティングライフル、封鎖マーカー、破壊マーカー、があります。
以下では、2人プレイでルールを解説していきますが、シミュレーションゲームでルールが長文になるため、ここではかいつまんで紹介します。

ゲームの準備
ゾンビ側は、ゾンビ駒50個を表向きにしてよく混ぜ、その中から45個をボードのゾンビ配備地点に置きます。残りの5個は、ヒドゥンゾンビのところに置きます。
この5個は、ヒドゥンゾンビで、人間側のプレイヤーに見えないように、隠れ場所(番号)を紙に書きます。
ただし、通路、人間配備地点とそれに隣接するマス、ヒドゥンゾンビを並べて2個、エドウィンスポーツセンター内には2個以上、置くことができません。
人間側は、人間駒4個を人間配備地点に最大2個まで置きます。次に、177マスにハンティングライフルを置きます。
なお、モールのドアは、ゲーム開始時にはすべて開いています。

ゲーム開始
人間側が、任意の1人か、一緒にいる1組を、移動力の上限まで好きなだけ移動させます。ただし、前のターンで移動した人間は移動させられません。また、移動中に、射撃力の上限までゾンビを撃つことができます。
ドアを開けるには移動力を2ポイント、シャッターを開けるには移動力をすべて、それぞれ消費します。
ゾンビ側は、5つのフェイズに分けられます。狂乱ゾンビ・フェイズ、ゾンビ反応移動フェイズ、ゾンビ自由移動フェイズ、ゾンビ攻撃フェイズ、ゾンビ繁殖フェイズ、です。
詳しい説明は省きますが、文字通りのことが行えます。ゾンビのフェイズがすべて終わったら、人間側のターンになります。

人間側がゾンビを撃つためには、ゾンビと同一のマスに入るか、ゾンビが視野に入るマスに入る必要があります。射撃の対象となったゾンビは、裏返してその数を明らかにします。
射撃の結果は、サイコロを振って判定します。射撃手により、サイコロを振る数が異なります。
射撃は、場所的に有利な条件になるほど効果が高まり、ゾンビの数よりもサイコロの目の方が多ければゾンビを倒すことができます。
射撃に失敗すると、ゾンビはまた裏返しにします。人間側は、移動中でなくても、ゾンビに攻撃された場合に限り、射撃できます。
ゾンビの攻撃は、人間が同じマスにいる時に行えます。攻撃の成否は、攻撃を行うゾンビ数と、サイコロの目により決まります。ゾンビ攻撃判定表により、効果なし、気絶状態、感染状態、のいずれかになります。

気絶状態の人間は、他の人間がそのマスに入った時に回復できます。
感染状態の人間は、正常な状態に回復することはできず、スーパーゾンビになります。ただし、この際には、人間側の駒として使えます。しかし、感染状態の時に気絶か感染すると、死亡してゲームから排除されます。
スーパーゾンビは、ゾンビ繁殖フェイズに、ゾンビ側のプレイヤーがサイコロを2個振り、2か12の目が出たらゾンビ側の駒として使えます。
ゾンビ側は、狂乱ゾンビを移動させる時に2マス動かすことができ、特定の状態でガラス戸を破ることもできます。
ハンティングライフルは、スティーブとフランが手に入れると使うことができます。これにより、射撃判定の際にサイコロを2個振れるようになります。
ゾンビ側は、ゾンビ繁殖フェイズ時に、サイコロを2個振って、ゾンビ侵入表を使って4つのシャッターからゾンビを侵入させることができます。

勝負の決め方
人間側は、4つのシャッターをすべて閉める、スティーブとフランの2人ともがハンティングライフルを手に入れる(どちらかが死ぬかスーパーゾンビになっていれば1人だけでOK)、ゾンビもスーパーゾンビもすべて倒す、ゾンビ側が勝利条件を満たしていない、のすべての勝利条件を満たしていれば勝ちになります。
ゾンビ側は、人間側の4人のうち、3人が死亡するかスーパーゾンビになったら勝ちです。

なお、単独プレイ用ルールとしては、ゾンビに関して、人間側が知っていてはならないことや、意図的に動かしてはならないことに関して、いくつかのルール変更があります。
また、3人から4人でプレイする場合には、単独プレイ用ルールを適用しつつ、人間側の駒をそれぞれが受け持ちます。

インプレッション
著作権表記によると、1978年となっており、ジョージ・A・ロメロの映画「ゾンビ(DAWN OF THE DEAD)」がイタリアで公開されたのも1978年なので、映画が公開されてから、それほどの間もなく発売されたのだと思います。
私も、1980年頃によくシミュレーションボードゲームを買っていたので、それとも時期が合致します。
映画では、ショッピングモールが舞台で、登場人物もSWAT隊員のロジャーとピーター、テレビ局勤務のフランと、その恋人のスティーブということで、まさに映画をベースにしたシミュレーションボードゲームだということが分かります。
実際のところ、この手のシミュレーションゲームは、時間がたっぷりとある相手がいないと、2人プレイはなかなか行うことができません。
私も、このゲームをまともにはプレイしておらず、実際のプレイに基いたインプレッションを書くのは難しいものがあります。
ただ、このゲームに関しては、ボードゲームであり複層階は表現しづらいという点はあるものの、映画の雰囲気が十分に盛り込まれていますし、コレクターズアイテムとしての価値は十分にあると思います。
また、ボード自体はコンパクトなので、シミュレーションゲームとしては、それほどの時間を要しないため、うまく時間を作ることが出れば、プレイも可能かと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました