シミュレーションボードゲーム「RAID ON IRAN」

シミュレーションボードゲーム「RAID ON IRAN」(STEVE JACKSON GAMES)の紹介です。
このゲームは、1980年代前半に、私がアメリカに行った際にボルティモアの「ハーバープレイス」というショッピングモールで買ったものです。

1980年4月24日、アメリカは、イランのアメリカ大使館に捕らわれた人質53人を救出するため、ヘリコプター3機を出動させます。大使館を急襲し、人質をサッカー場でヘリコプターに乗せ、イラン国外へ脱出させるというものでした。
しかし、ヘリコプターは相次ぐトラブルにより、大使館に到着することなく、作戦は失敗してしまいます。
本ゲームは、もし、レスキューチームがテヘランのアメリカ大使館に到着していたらどうなっていたか、を再現するシミュレーションボードゲームです。
アメリカ軍は、イラン軍とセントリーガンによる防御を破り、人質を安全にヘリコプターまで誘導することをめざします。イラン軍は、それを全力で阻止します。
また、ゲームでは、アメリカ軍がアヤトラ・ホメイニを確保し、人質と交換するという「ホメイニ・シナリオ」も楽しむことができます。

ゲームは、フルカラーの16インチ×21インチのアメリカ大使館マップ、3色が使われた119のユニット、簡単なイラストが書かれたルール解説・チャート・テーブル、ユニット用のジップロックバッグで構成されます。
マップは、現実のアメリカ大使館を模しながらもゲーム用にデフォルメされたものになっており、建物、芝生、森、道路などで構成されます。

ゲームの進行は、オーソドックスなターン制のシミュレーションゲームです。
イラン軍が大使館内に指定された配置でユニットを置き、次にアメリカ軍が大使館の外側にユニットを置き、双方が部分的に置き直すチャンスが与えられ、いよいよ、アメリカ軍、イラン軍の順に交互にユニットを動かしていきます。
アメリカ軍は、イラン軍に見つからないようにアメリカ大使館に潜入するか、戦闘でイラン軍を倒して進軍します。
戦闘は、遠距離戦と接近戦があり、戦闘結果は、地形や高低差なども配慮したテーブルにより決まります。
ゲームは、アメリカ軍がすべて死亡するか、すべて捕らわれるか、すべて大使館の外に出るかした時点で終了となります。

勝敗は、得点により決まります。
アメリカ軍は、人質を1人救出するごとに10ポイント、人質や兵隊が1人殺されるごとに-2ポイント、兵隊が1人捕らわれるごとに-10ポイント、となります。
イラン軍は、人質1人につき10ポイント、アメリカ兵を1人殺すごとに2ポイント、となります。
いずれも、500ポイントなら完璧、400ポイント以上なら大成功、250ポイント以上なら成功、250ポイント以下なら失敗、100ポイント以下なら大失敗となります。

「ホメイニ・シナリオ」は、基本ルールは通常のミッションと同じですが、特別なユニットや交渉、ヘリコプターなどはなく、アメリカ軍はホメイニの確保に全力を尽くし、イラン軍はそれを阻止します。ホメイニが死んでしまった場合には、両軍とも負けになります。
プレイ人数は1~2人、プレイ時間は60~90分、ホメイニ・シナリオは15~30分です。

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