ボードゲーム「ホールドアップ!」

「ホールドアップ!」(Hide’n’Thief)は、タカラが発売するボードゲームです。「やっと見つけ出したドル袋を積んで、銀行めざして進む長いコースには泥棒の隠れ家もあります。泥棒に出遭わないように、無事、早く銀行に運び込んだ人が勝ちです」。

ゲームには、以下の物が付属しています。ボード1枚、サイコロ2個、家(アカ、アオ、キイロ、ミドリ)各5個、トラック(アカ、アオ、キイロ、ミドリ)各1個、ドル袋(アカ、アオ、キイロ、ミドリ)各4個、泥棒(アカ、アオ、キイロ、ミドリ)各2個。

ゲームの準備: 2人から5人で遊ぶことができます。
最初に、審判を1人決めます。参加人数が4人の場合は、プレイヤーの1人が審判を兼ねても構いません。
また、参加人数が2人の場合は、それぞれが2色ずつコマを持ち、審判はいずれかが兼ねるか、もしくは、定期的に交代して審判を兼ねます。
プレイヤーは、自分が選んだ色の家を5個、トラックを1個、ドル袋を2個、泥棒を1個、取ります。
審判は、それらをすべて集めます。
プレイヤーは、ボードに背を向けるか、目隠しをするかして、ボードが見えないようにします。
審判は、すべての家をボードの同じ色の場所に置きます。次に、ドル袋と泥棒をバラバラに混ぜてから、家の中に隠します。家の中には、ドル袋と泥棒は1個しか置くことができません。
審判がすべて隠し終わったら、プレイヤーはボードを見ることができます。

ゲーム開始: プレイヤー全員がサイコロを振り、1番大きい目を出した人から右回りの順で始めます。
プレイヤーは、サイコロは1つ使う時と、2つ使う時があります。
サイコロを1つ使う時は、自分のドル袋を2つとも探し出してトラックに積んで銀行に向かう時です。この際、バックすることはできません。
サイコロを2つ使う時は、自分のドル袋を探す時です。たとえば、3と5の目が出た時は、3か5か両者を足した8か、いずれか有利な数字を選んで、どちらに進んでも構いません。
相手のトラックと一緒のマスに止まったり、相手のトラックを追い越したりすることができます。
トラックが家の前に止まったら、必ず家を開けて、その中を確認しなければなりません。
行き止まりにある家は、その前にピタリと止まれるサイコロの目を出す(選ぶ)必要があります。
自分のドル袋が見つかった時はトラックに載せ、自分以外のドル袋が見つかった時は審判に返します。
泥棒に遭遇した時は、泥棒を審判に返して、自分のスタート地点に戻ります。ただし、自分の色の泥棒の場合は、泥棒は審判に返しますが、自分のスタート地点に戻る必要はなく、その場からゲームを続行します。
自分のドル袋を積んでいる時に泥棒に遭遇した時は、泥棒にドル袋を取られたことになり、泥棒とドル袋を審判に返して、自分のスタート地点に戻ります。ただし、自分の色の泥棒の場合は、泥棒は審判に返しますが、ドル袋を返す必要も自分のスタート地点に戻る必要もなく、その場からゲームを続行します。
自分のドル袋を2つ見つけたら、サイコロは1つしか振ることができませんが、トラックが家の前に止まったら、必ず家を開けて、その中を確認しなければなりません。その際の行動は、上記の通りです。
審判は、いずれの場合も、それらをいずれかの家の中に隠します。もちろん、プレイヤーは、この際にボードを見ないようにします。

勝負の決め方: 誰よりも早く自分のドル袋2つを載せて銀行に到着した人の勝ちです。
ただし、銀行には、ちょうどの数を出さないと入ることができません。数が余ったら、その分だけ戻ります。
つまり、戻った先に家があれば、必ず家を開けて、その中を確認しなければならないわけで、最悪の場合はスタート地点に戻されることになります。
このように、このゲームは、最後まで誰が勝つか分からないわけです。

インプレッション
タカラお得意のアメリカンゲームで、Whitmanが発売元です。「Hide’n’Thief」のサブタイトルに「SURPRISE GAME OF HIDE AND SEEK」と書かれています。
ボードは、美しいイラストが描かれ、こじんまりとしています。その小ささゆえ、トラックが家の前で止まる可能性も高くなるわけです。家を開けたら中に何が待っているかにハラハラさせられるのがすべてのゲームと言っても過言ではないだけに、このイベントの発生確率の高さは評価できます。
銀行も、ちょうどの数を出さないと中に入ることができず、後戻りしなければならないのですが、銀行の近くには家が密集していて、その分、泥棒に遭遇してスタート地点に戻される恐れも高くなります。
つまり、審判を担当する人の遊び心や性格の悪さ(?)も、ゲームの大きなポイントになってくるのです。
パッケージのイラストの楽しさ、ボードの美しさ、それぞれのコマのカラフルさ、家の中に何があるか分からないというハラハラさ、そして、一発逆転の恐怖と、なかなか楽しいボードゲームに仕上がっています。

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