日本最大のスポーツ・フィットネス・健康産業総合展「SPORTEC 2021」

日本最大のスポーツ・フィットネス・健康産業総合展「SPORTEC 2021」を見るために、2021年12月1日に東京ビッグサイトに行ってきました。
「SPORTEC 2021」は、世界中からスポーツ・フィットネス・健康産業に関わる設備・機器・サービスが一堂に集まる日本最大のスポーツ・フィットネス・健康産業総合展です。
会場は、2020年は2019年に続き東京ビッグサイトがオリンピック会場規制のため、東京ビッグサイト本館から仮設展示棟の青海展示棟に移されていましたが、2021年は本来の東京ビッグサイトに戻っています。
今回の展示会では、「ヘルス&フィットネスジャパン」、「ヘルス&ビューティーショー」、
「スポーツニュートリションEXPO」、「スポーツファッション&グッズEXPO」、「スポーツファシリティEXPO」、「フレイル・介護対策EXPO」、「スポーツイベントサービスEXPO」、「アウトドア&アーバンスポーツEXPO」、「スポーツIOTパビリオン」、の同時開催となっています。
名称が変わったり出入りがあったりしたものもありますが、「ヘルス&フィットネスジャパン」が中心なのは変わりません。また、「感染症対策総合展 in TOKYO」も引き続き併催されています。

私は、2016年から6年続けての参加になりますが、2021年は、序盤の渋滞がひどく、駐車場が満車で臨時駐車場に回されたこともあり、会場入りが11時を回り、30分弱の昼食休憩をはさんで、終了時間となる17時まで滞在していました。
6年目ともなるとルーチンもある程度はできており、2021年も、お昼過ぎまではひと通り見て回り、食後は写真を撮りながら回り、お腹がこなれてきたところで実際にあれこれ体験するという手順でした。なお、ひと通り見て回るだけでも時間はかかります。
2021年は東京ビッグサイトの南展示棟1~4ホールでの開催ということで、1階の南1・2ホールと4階の南3.・4ホールに分かれての展示となっており、エスカレーターで行き来することになります。
1階は「ヘルス&フィットネスジャパン」や「スポーツファッション&グッズEXPO」などを中心にした活気あるアクティブなエリア、4階は「ヘルス&ビューティーショー」や「感染症対策総合展」などを中心にした比較的落ち着いたエリア、と分けられています。
フィットネス好きにとって気になるのは、やはり、実際に体験参加できるイベントの数々、所狭しと並べられた各出展者のフィットネス機器、フィットネスに役立つ最新アイテム、です。
体験参加できるイベントは2020年よりもわずかに少なかった印象はありますが、各種ダンスレッスン、独自のフィットネスマシン・アイテムを使ったエクササイズなど、いずれも興味深く楽しみました。
また、マッサージガンは私のサイトでも紹介していますが、マッサージガンや筋膜リリースを実際に体験できるブースが飛躍的に増えているのが印象でした。
私は、この日は、さすがに自宅でのトレーニングは休止するため、フィットネス機器は何種類かは実際に試しました。いずれも楽しかったのですが、やはり、ローイングマシンは良く、いつかは手に入れたいものです。

「MAXPRO LITE」は、スマートコネクトポータブルケーブルマシン「MAXPRO」の小型軽量版。これだけ書くとなんのことか分からないと思いますが、多機能・高機能なトレーニングチューブと考えればいいかと思います。
「MAX PRO」は、左右対になった本体に、クイックコネクトロングバー×3、ワークアウトハンドル×2、アンクルリストストラップ×2、ドアマウントシステム、USBチャージャー、が付属しており、本体にこれらを取り付けることで様々なワークアウトが行えます。
本体にはダイヤルが付いており、このダイヤルを調節することでワンタッチで負荷を2.3kgから140kgまで変えることが可能です。本体重量も4.5kg以下と軽く、付属品を合わせてもそんなに重くはありません。
また、アプリとブルートゥースで接続することで、ワークアウトをモニターしたり過程を記録したりすることもできます。そのため、これ1台で様々なワークアウトを行い、データも記録したり見たりすることができるわけです。
ただ、既に発売されているアメリカでは価格が記事を書いている時点でも$849と高価で、未発売の日本でも10万円ぐらいになりそうということです。
「MAXPRO LITE」は、アメリカのラインアップにもない小型軽量版で、ケーブルが1本仕様になっているためケーブル2本が必要なワークアウトを行うのは難しいのですが、それ以外はほぼ同様のことが行えます。
本体に付属するダイヤルを調節することでワンタッチで負荷を変えられるのも同じですが、負荷は2kgから35kgまでと最大負荷は大きく劣ります。ただ、本体重量も1.5kg以下と軽く、「MAXPRO」以上に持ち運びも手軽に行えます。
付属品も「MAXPRO」とは違いがあるようですが、価格も「MAXPRO」よりは大幅に安くなりそうで、用途によってはこちらを選ぶ手もありそうです。
実際にカールを試してみたのですが、ケーブルの出始めに少し引っかかりを感じるものの、そこを通過するとスムーズに引っ張れますし、負荷もそれなりに感じられます。価格はネックですが、実用性は十分にあります。

「feex」(Fun & easy exercise)は、イスに装着することで、自宅などでイスに座ったままで行えるエクササイズマシン。
セットには、本体、チューブセット(ロング)、チューブセット(ショート)、アタッチメントラバー×2、ハンドル×2、アンクルストラップ×2、が同梱されています。
本体にはアシストローラーが付属しており、本体をイスの脚の前側に固定してチューブを装着し、チューブをアシストローラーの下に通して手前に引き出すと準備が完了します。
イスに座ったり膝をついて立ったりすることで、アームカール、ワンハンドロウ、レッグエクステンション、ヒップアブダクションをはじめとした様々なエクスサイスを行うことができます。
私も体験させてもらいましたが、付属のチューブセットでは負荷が弱く感じたものの、ちょっとしたエクササイスやリハビリテーションが目的ならこれでも十分に役に立つと思います。
また、チューブセットは、より強いものも展示されており、今後は順次発売される可能性もありそうです。
価格は、1万8250円とそんなに高くはなく、2021年年末までは販売開始記念価格ということで1万6600円で販売されています。
なお、「MAXPRO LITE」ともども、自動車部品、自動車用品の製造および販売、樹脂製品の製造および販売を行う日本プラスチックス・テクノロジーズのMakeMakeが行います。

「イノフィス フィットネス 4weekトレーニング」は、東京理科大学発ベンチャーのイノフィスが開発した「人工筋肉」の力を活用し、全米エクササイズ&スポーツトレーナー教会(NESTA)の協力のもとに開発されたプログラム。これも何のことやら分からないと思います。
イノフィスは、マッスルスーツ「Every」を2019年11月から販売しており、2021年4月末現在でシリーズ累計出荷台数2万台を突破しています。
「Every」は、圧縮空気を使用した「人工筋肉」が発揮するパワフルな補助力で、中腰姿勢を保つ、人を抱え上げる、重い物を持ち上げる、などの作業時に腰の負担を軽減するアシストスーツ。
最大25.5kgfの補助力があり、重量はわずか3.8kgと軽量ながら、介護・農業・製造・物流・建設など様々な作業現場で活用されているそうです。
「イノフィス フィットネス 4weekトレーニング」は、「Every」で使用されている「人工筋肉」の技術をフィットネスプログラムに応用したもので、特に脊柱起立筋と大殿筋を効率良く使う独自性の高いプログラムとなっています。
マッスルスーツは、背中に背負ったスーツにナイロンメッシュに包まれたゴムチューブが内蔵されており、圧縮空気をより多く送り込むことで負荷を増やすことができます。
「マッスルスーツ4週間トレーニングプログラム」は、具体的には以下のようになっています。

1週目トレーニングプログラム(低強度の運動でマッスルスーツに慣れる。筋肉の柔軟性を取り戻す。正しい姿勢での、筋肉の動きを学習する)
ヒップヒンジ&バックエクステンション、股関節回し(左右10回)、上肢ローテーション(各10回)、ヒールトゥーヒップ、90°腿上げ、歩行。

2週目トレーニングプログラム(座位でのトレーニングで体幹周りの筋肉を鍛える。正しい姿勢を獲得するための、体幹、下肢の筋肉を鍛える)
座位前傾キープ(30秒)、傾斜 プルダウン(20回)、クランチ(10回)、腿揚げ(左右10回)、ツイストクランチ、スクワット・カーフレイズ(10回)。

3週目トレーニングプログラム(インナーユニット機能(腹膜筋、多裂筋、横隔膜、骨盤底筋群)の活性化。正しい姿勢を作るための、上半身と下半身の筋肉を強化する)
前傾ローイング(20回)、バックランジ・ニーアップ(各10回)、オーバーハンドハーフスクワット(10回)、デッドリフト(20回)、インクラインド・クロスクライマーズウォーク(30回)、大股歩行(1分間)。

4週目トレーニングプログラム(強度の高い運動で全身を鍛える。不安定な状態での動作により、バランス能力を鍛える。正しい姿勢での、上肢と下肢の協調性を学習する)
前傾プルダウン(20回)、プルダウンハーフスクワット(10回)、バックランジ→ニーアップ→フロントランジ、シングルデッドリフト(10回)、スプリットランジ(10回)。

私も実際に装着させてもらって、腿揚げ、バックランジなどをやってみました。まず、装着感ですが、デイパックを背負っているような感じで、それほど違和感はありません。
違いがあるのは腿までパッドで覆われている点で、これによりマッスルスーツ感が増しますし、SFのような気分も味わえます。
また、筋トレも兼ねてということなら、圧縮空気をより多く送り込めば抵抗も強くなります。これだけで筋トレの一環になるというほどではないのですが、体幹が鍛えられたり、正しい姿勢で筋トレに取り組めるようになるという効果が望めます。
価格が15万円ぐらいになる可能性があるということで、パーソナルユースでは気軽に買うことはできませんが、フィットネスジムやリハビリ施設などでは十分に活用できそうです。

「体幹ぴょんぴょん ホップステッパー」は、トランポリン運動が手軽に行えるクッションです。クッションといっても、縦40cm×横44cm×高さ15cmあり、ソフトではないため、オットマンやスツールとしても使えます。
この上でトランポリンのようにぴょんぴょんと20回×3セット飛び跳ねれば、約16.8kcal消費できウォーキング1分間の約4.9倍の消費カロリーに相当するそうです。
また、それなりの硬さがあるため、単に飛び跳ねるだけでなく踏み台昇降運動にも使えるようです。
そのため、体幹を鍛えたり、美脚やヒップアップをめざしたり、有酸素運動を行ったりということも可能です。
トランポリンとの違いは、それ自体にクッション性があるため、アパートやマンションなどで運動しても階下に気を遣う必要があまりないという点です。私もトランポリンは興味があって時々見ていますが、やはり、階下への騒音が気になります。
見た目もクッション、オットマン、スツールと似ているため、インテリアになじむばかりか、実際にそれらとしても活用できるのが大きなポイントです。
カラーも、ネイビー、ピンク、ブラウンと、まさにクッション、オットマン、スツールと同じようなラインアップです。価格も3980円と安いトランポリンと変わりません。
自宅で跳んで楽しむならトランポリンになりますが、運動するという点ではインテリア性や使い勝手まで加味するとこちらに軍配が上がりそうです。

そんなわけで、2021年も、あれこれと楽しみ、気になるものは話を聞いたり体感したりしてきたわけですが、例によって会場内ではプロテインドリンクを何杯も試飲したり、サプリメントや乳酸菌飲料をもらったりすることも可能でした。
大塚製薬の「ボディメンテ」はローイングマシンを200m漕ぐともらえるもので、大正製薬の「空腹時血糖値が気になる方のタブレット(粒タイプ)」は入場者全員プレゼント、アルファジェルの「ハンドジェル詰替えボトルカバー」、オーシャンの「ノロックス」、パナセアの「除菌・消臭・防カビ剤パナセア」は会場内を歩いていていただきました。
また、フィットネススポーツが発行している定価1000円の雑誌は、2021年も何誌か無料配布していて、ゴージャスな雑誌で最初にもらうと重くなるため帰り際にもらおうと思ったのですが、終了時間までいたためもらうのをすっかり忘れていました。
会場限定の特価品や限定品は、それなりにはあり、興味をそそられるものもあったのですが、今回は買わずじまいでした。
そんなわけで、すっかり常連イベントに定着して6年連続で足を運んだわけですが、各種トレーニング機器を試したり、自らのトレーニングの新たなモチベーションになったりで、例年通り、収穫の多いイベントになりました。
いつも書いていますが、「日本最大のスポーツ・フィットネス・健康産業総合展」を標榜するなら、個人向け・家庭向けのトレーニング・フィットネス機器が急増している現状を踏まえて、こうした市場相手のメーカー・製品をもっと誘致してほしいものです。

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