「Microsoft Flight Simulator」#92(飛行訓練21: グライダー訓練3(熱上昇気流の識別、リッジ・ソアリング))

「Microsoft Flight Simulator」のご紹介の続きです。

飛行訓練
プロらしく飛行するための基本的な技能と技術を学びます。

グライダー訓練

熱上昇気流の識別(7分)
熱上昇気流を利用して揚力を得る方法を学びます。

[訓練]
熱上昇気流に関する訓練
このチュートリアルでは、機体高度を上昇させるための、熱上昇気流を探し、特定し、その気流を実際に飛行します。
今回飛行する場所は、ドイツのオーリングハウゼンのエーリングハウゼンゼーゲルフルグプラッツ(EDLO)飛行場周辺上空です。
熱上昇気流
パイロットは自然揚力を利用することでグライダーの高度を上げることができ、そうすることで継続飛行時間と飛行距離を大幅に伸ばすことができます。
自然揚力の中で最も一般的に利用されているものの一つが熱上昇気流です。熱上昇気流は太陽によって暖められた地球の表面から、加熱された空気が、一つにまとまって上昇することによって引き起こされます。
この気泡のような、極小さな空気の塊がいくつもまとまった気流に、特にその中心部に入り込むことで、パイロットはグライダーを数百から数千フィートまで高度を上げることができます。
熱上昇気流の判別
熱上昇気流は吹き上げるときに水分も空へと持っていくため、ほとんどの場合、それによって形成された積雲を見て熱上昇気流の有無を判別できます。一般的な積雲は、底部分の平な綿の玉のような見た目をしています。
すべての積雲にグライダーの高度を上げるほどの揚力のある熱上昇気流があるわけではありません。ですので、パイロットは常に良質な熱上昇気流を探し求めなくてはなりません。
熱上昇気流には、積雲以外にも、塵旋風や、鳥が旋回している箇所などにも熱上昇気流は発生しています。
熱上昇気流への突入
熱上昇気流には、時速102キロで、翼の位置にあたるように入ってください。端部分では、最初は強い下降気流を体験する可能性があります。
中心部分に近づくにつれ、揚力が増加していくのを感じ取れるはずです。2から3秒待ち、その後に旋回を開始してください。
水平に、まっすぐ飛んでいるとき、もし一方の翼がもう片方よりも上へと浮かんでしまった場合は、熱上昇気流の中心部分を示しているので、そちらの方向へと旋回してください。
熱上昇気流の最適化
熱上昇気流の質を確認するためには、少なくとも一度は旋回し、一つの円を描く必要があります。機体高度の上昇率が保たれているならそのまま旋回を続けましょう。
しかし、そうでない場合はまっすぐ飛行し、熱上昇気流から出ましょう。速度は時速93から102kmの間を保ちましょう。
上昇率の一番高い箇所は熱上昇気流の中心部分付近です。熱上昇気流の中で機体が安定したら、同程度で安定したピッチとバンク角(45度)を目指しましょう。
次の熱上昇気流に向けて
旋回中、常に次に向かう熱上昇気流を探しましょう。上昇率が低下してきた場合(毎分200フィートを下回った等)、別の気流に向かいましょう。
腕の立つグライダーパイロットは、より空高くへと向かうため、常に目を見張らせているものです。
ミッションの目的
このミッションの終わりに、あなたは次の技能を身に着けることができます。:
-潜在的な揚力を保持する熱上昇気流の判別。
-熱上昇気流への突入、そしてその気流の中を旋回することでの質の特定、およびその実際的な経験。
-熱上昇気流を用いた、適切な速度とバンク角での機体高度の上昇。
-他の潜在的な熱上昇気流の特定、および現在の気流から新たな気流に向けての移動。

[目標]
・上昇気流を見つける。
>線が集中している箇所に飛ぶと、熱上昇気流に入ります。
>45°バンク角で旋回を開始してください。
>BEGIN TO CIRCLE WITHIN THE THERMAL
>MAINTAIN A 45°BANK
>翼を水平にして、別の熱上昇気流を探す。
・さらに2分間、旋回する。
>ASCEND 500 FEET
>対気速度を時速93から102キロメートルの間で保ってください。
>バンク角とピッチ角を一定に保ちます。

[コメント]
このミッションでは、熱上昇気流が可視化されているので、熱上昇気流を探しやすくなっています。
また、バリオメーターは、断続的な高音で上昇を示し、連続的な低音で降下を示します。こちらも同様に参考になります。
最初の説明が終わると、左にマーカーが現れるので、そちらに向かって旋回し、左スティックを左に倒し、左トリガーを引き、バンク角45°で360度以上旋回します。
それが終わったら、翼を水平に戻します。今度は右にマーカーが現れるので、そのマーカーに向かいます。
左スティックを左に倒し、左トリガーを引き、バンク角を45°に、グライダーの機首を地平線よりも少し上に、速度を93から102Kmに、高度も一定に、それぞれ保ち、旋回を2分間続けます。
これらすべてを保つのが大変ですが、それらすべてを保たないと終わらないので頑張りましょう。

リッジ・ソアリング(10分)
リッジ・ソアリングレッスン。

[訓練]
リッジリフトソアリング
リッジリフトソアリングは、グライダーの世界で最も壮観でやりがいのあるアクティビティのひとつとされています。
世界には、リッジリフトソアリングに理想的な条件を持つことで有名な場所がいくつかあります。そのうちのひとつが、米国北東部のペンシルベニア州中部です。
ここには空気を大気上層に押し上げる尾根がいくつかあり、グライダーは、その上空を慎重に操縦すれば何時間も「飛び」続けることができます。そのうちのひとつがベルヴィルの近くにあります。
ベルヴィルの横に来たら、向きを変えて尾根に沿って飛行することになります。高速道路322号線に近づいたら、空港に戻ります。
このフライトは、米国ペンシルベニア州リーズヴィルのミフリン・カウンティ(KRVL)飛行場の上空で始まります。
リッジソアリングの基礎
リッジソアリングの考え方は単純です。風は地形上の障壁(山の尾根、丘の丘陵、海岸沿いの崖など)に衝突し、より高いところへ押し出されます。これにより、風上側と障壁の上部に上昇流が発生します。
高く押し上げられたこの空気は、重力と浮力によって地形線の風下側に沿って降下します。グライダーのパイロットはこのような上昇流を利用して、グライダーを出発高度から数千フィート上方に登らせることができます。
パイロットは、この上昇流に乗ってできるだけ高くまで行くこともできれば、低い位置を保ち、地形に沿って何マイルも水平飛行し続けるのに十分な高度を得るためにこの上昇流を使用して、自らの技術を試すことも可能です。
リッジソアリングにはいくつかの基本ルールがあります。
-危険な乱気流や下降気流に巻き込まれないよう十分な対気速度を維持すること。緑色の範囲の上端の速度で飛行すると良いでしょう。
-常に尾根から離れていること。
-風下側では決して飛行しないこと。下降する風下の気流は強力です。
トラフィック
尾根では上昇しようとしている他の航空機に頻繁に遭遇するでしょう。トラフィックが見えた場合、次のルールに従いましょう。
-尾根を左翼端に見るグライダーが、尾根から離れることによって相手側トラフィックに道を譲る。
-航空機を追い越すことは、自分よりも遅い航空機と尾根の間を飛行している場合にのみ許容される。
レッスンの目的
このミッションを終了すると、次のことができるようになります。
-尾根の上昇流(リッジリフト)を使用して、尾根に沿って飛行できるようになる。
-トラフィックの通行優先権ルールについて理解する。
-尾根に沿って飛行し、横風の状態で空港に戻って着陸する。

[目標]
・FLY TO THE RIDGE.
>尾根の上昇流に入る。
>FLY TO THE MARKER.
・FLY ALONG THE RIDGE TO BELLEVILLE, THEN TURN AROUND.
>KEEP SPEED BETWEEN 148 AND 183 KM/H WHILE FLYING THE RIDGE.
・FLY BACK ALONG THE RIDGE TO HIGHWAY 322.
>ベルヴィル付近に引き返しましょう。
>KEEP SPEED BETWEEN 148 AND 183 KM/H WHILE FLYING THE RIDGE.

[コメント]
まず最初に、[訓練]では「尾根に沿って飛行し、横風の状態で空港に戻って着陸する。」とありますが、空港に戻って着陸するところまではありません。
このミッションでAランクを獲得するための重要ポイントが実は最初にやってきます。
目標に「FLY TO THE MARKER.」とありますが、マーカーそのものをめざしてはいけません。マーカーを点として考えるのではなく、縦線として考える必要があるのです。
マーカーをめざして飛行すると下降しなければならず、速度がかなり上がってしまいます。そのため、その後の速度目標に到達するのに時間がかかり、Aランク獲得が遠のいてしまうのです。
ここでは、マーカーの上空を飛行してさえいれば良く、そうすることですぐに速度目標に到達することができます。
マーカー上空を通過したらすぐに右に旋回し、尾根を少し左に見て上空を148kmから183kmを維持して飛び続け、POI2をめざします。
148kmから183kmと幅は広いのですが、高い速度を維持するのは難しいため、ミッションを終えるまで150km台をキープするように心がけます。
POI2からUターンしますが、やることは全く同じで、POI3をめざします。POI3に近づいたらミッション終了で、前述したように空港に戻って着陸するところまではありません。

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