「’93レース・ド・ニッポン」

1993年8月21日22日/筑波サーキット
全日本ツーリングカー選手権第6戦です。ここ数年の筑波サーキットの全日本選手権は、予想以上の観客が訪れ、予選結果表をもらうことができません。
エントリーは、以下のような内訳になっています。DIVISION 1が7台で、すべてR32スカイラインGT-R。DIVISION 2が7台で、すべてBMW M3。DIVISION 3が11台で、カローラ・レビンが6台、シビックが5台。つまり、DIVISION 3を除くと、ワンメイク状態になっているわけです。
結果は、 日鉱共石SKYLINE GP-1プラス(鈴木利男、飯田章)が快勝し、30秒差の2位がカルソニック スカイライン(星野一義、影山正彦)となっています。DIVISION 2はBPオイル・トランピオ・GT-R(横島久、トム・クリステンセン)が4周遅れ、DIVISION 3が5ZIGENカローラ(ミカ・サロ、田中実)が8周送れ、でそれぞれトップになっています。

読み物のトップは、「“Group A” Final battle at Tsukuba」です。
DIVISION 1は、1991年からスカイラインGT-Rの独壇場になっています。ただ、1993年は、これまでの星野一義、長谷見昌弘という実質的なワークス中心から、プライベートチームでも勝てるようになってきています。STP・タイサン・GT-R、HKSスカイラインも、1勝ずつを上げているのです。
DIVISION 2も、BMW M3のワンメイクですが、こちらはオートテックM3(アンドリュー・ギルバート・スコット、中谷明彦)が開幕4連勝するなど圧倒的です。
また、1994年からは、グループAに替わってFISAツーリングカー(クラス2)に移行することが決まっています。2000cc以下、4ドア、4シーターのクルマによって争われ、レースもスプリントレースを2レース行います。

「’93全日本ツーリングカー選手権ポイント表」は、各ドライバーのプロフィールも掲載されています。
トム・クリステンセンは、日本に来て覚えたカラオケが大好きだそうで、音程も調子も良くないものの、マイクを離さないそうです。
川本篤は、父が日本鋼管福山へ重機をレンタルする会社を経営しています。サーキットへ乗り付けてくるシボレー・エアストリームは、V8、7.4L、全長9.5mで、2つのベッド、キッチン、シャワー、トイレ、テレビ、冷蔵庫、レンジが付き、1860万円とのことです。
羽根幸浩は、大のラジコンカーマニアで、アメリカまで見に行き、名古屋空港のそばに「スペックレースウェイ」まで作ってしまいます。全長90m、カーペット敷きで、使用料は5時間1500円です。
松田秀士は、生家は高知近郊の光明寺というお寺で、龍谷大学に進んで僧侶の資格まで取っています。2輪にも凝り、神戸や六甲の山は、我が家のように走ったといいます。

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