「Microsoft Flight Simulator」のご紹介の続きです。
飛行訓練
プロらしく飛行するための基本的な技能と技術を学びます。
グライダー訓練
機体操作の基本的な手順(12分)
基本操作練習。
[訓練]
グライダー入門フライト。
今日のレッスンでは、グライダーの基本的な操縦と計器類について説明します。
操縦する機体はDG-1001E。視座の高性能セイルプレーンです。後部座席には飛行教官が座り、高度1.2キロでグライダーの基本的な力学とシステムに慣れるためにいくつかの操縦実習を行います。
このフライトは、アリゾナ州セドナのセドナ空港(KSEZ)上空からスタートします。
基本操作: ピッチと対気速度
航空機の例に漏れず、グライダーでも機体が失速して墜落することを防ぐには、最低対気速度以上を維持することが必要となります。
動力飛行機の場合、一般に対気速度はエンジンが発生する推力によって維持されます。これに対してグライダーの場合は、高度と引き換えに対気速度を得ることになります。
-操縦桿を前に押すとグライダーの機首が下がって降下率が上がり、対気速度が上がります。
-操縦桿を手前に引くとグライダーの機首が上がって降下率が下がり(あるいは上昇を開始し)、対気速度は下がります。
-操縦桿を使って一定の対空速度を維持することにより、安定した飛行と予測可能な降下率が得られます。
機体の総重量を軽くするため、グライダーには以下のような必要不可欠な計器しか装備されていません。
-対気速度計
-昇降計/バリオメーター
-高度計
-ヨーストリング
ヨーストリング
最も効率的なスキッド/スリップ計は、ヨーストリングと呼ばれるキャノピー中央に取り付けられた糸です。
グライダーが気流に正しく沿っているか、パイロットのラダーとエルロンへの入力の組み合わせは適切か、これを見れば一目瞭然です。ヨーストリングが中央にあれば、機体は吊り合い飛行状態にあります。
-ヨーストリングが中央にある時、空気はグライダーの縦軸に沿って流れており、効力の発生は最小限です。
効率の良い状態の機体は対気速度が高まり、前進にともなう高度低下が少なくて済みます。これはスリッピングアプローチ教習で実感できることでしょう。
-ヨーストリングが横に揺れていたら、それはスキッドやスリップが発生していることを意味しており、効力の増加によってグライダーの飛行効率は低下します。
ヨーストリングを中央に維持する方法は簡単です。:
-ヨーストリングが揺れているのと反対の方向にラダーを動かす。または、
-ヨーストリングが揺れているのと同じ方向にエルロンを動かす。
教習目標
このミッションを終えると:
-様々な対気速度で機体を適切に操縦できるようになります。
-機体の微調整によって一定の対気速度/降下率を維持できるようになります。
-ヨーストリングを使った吊り合い飛行の方法の習得。
[目標]
・速度の制御
>対気速度を時速167KMに上げます。
>操縦桿による操作が不要になるように、トリムを調整してください。
・対気速度を下げ、それを維持するためにトリムを調整する。
>対気速度を時速102キロメートルまで下げてください。
>操縦桿による操作が不要になるように、トリムを調整してください。
・ヨーストリングのデモンストレーション。
>APPLY LEFT AILERON. 左スティックを左。
>APPLY RIGHT AILERON. 左スティックを右。
>APPLY LEFT RUDDER. 左トリガーを引く。
>APPLY RIGHT RUDDER. 右トリガーを引く。
・360°旋回を実行する。
>ヨーストリングを中央に保つ。
>左360を飛行する。
[コメント]
操縦桿を前に倒して速度を167KMに上げたら、左のウインドウの下にあるスティック状の「ピッチトリム」をAボタンを押してインタラクトし、右スティックを上に動かして1.4°ぐらいにします。
目標の「>操縦桿による操作が不要になるように、トリムを調整してください。」が緑になってからBボタンを押して終了します。
操縦桿を後ろに引いて速度を102KMに上げたら、左のウインドウの下にあるスティック状の「ピッチトリム」をAボタンを押してインタラクトし、右スティックを上に動かして3.2°ぐらいにします。
目標の「>操縦桿による操作が不要になるように、トリムを調整してください。」が緑になってからBボタンを押して終了します。
こうなるまでには、何度か速度の調整を繰り返すなど時間を要する可能性があります。
また、次の目標「ヨーストリングのデモンストレーション」のため、「ピッチトリム」をAボタンを押してインタラクトし、右スティックを上に動かして2.5°~3.0°ぐらいにしておく必要があります。これは、必要に応じてその後も微調整します。
ヨーストリングを注視しながら、左のスティックを左に動かし、次に右に動かします。
ヨーストリングを注視しながら、左トリガーを引き、次に右トリガーを引きます。
目標「360°旋回を実行する。」では、ヨーストリングを中央に保ちながら、左旋回なら左トリガーを引きながら左スティックを左に倒して機体を45°にキープして360°旋回し、右旋回なら右トリガーを引きながら左スティックを右に倒して機体を45°にキープして360°旋回します。
スリップアプローチと着陸(5分)
横風のある着陸訓練。
[訓練]
スリップアプローチと着陸
このチュートリアルでは、グライダー飛行で使用される2つの非常に重要な操縦であるフォワードスリップとサイドスリップを紹介します。
フォワードスリップは素早く高度を下げるために、サイドスリップは横風の中で着陸するために使用されます。
この飛行では、ドイツのエルリングハウゼンにあるエルリングハウゼンゼーゲルフルグプラッツ(EDLO)飛行場の滑走路22へのアプローチで、高空から開始されます。
スリップ操作
フォワードスリップとサイドスリップはどちらも、ラダーとエルロンの両方の入力を使用しますが、それぞれが反対方向に適用されるクロスコントロール飛行と呼ばれる空力制御の一種です。
グライダーでは、パイロットは次の2つの基本シナリオでスリップを使用します。:
-フォワードスリップ: エアブレーキが十分に機能していなかったり、故障しているときに急勾配のアプローチを行う。
フォワードスリップでは、パイロットは一方向にフルまたはほぼフルにラダー入力を適用し、その反対方向に適切な量のエルロン入力を適用します。
これにより、抗力が劇的に増加し、グライダーは飛行方向を滑走路に一致させたまま高度を失うことになります。
-サイドスリップ: 横風の条件下で航空機の方向を滑走路に合わせるために行う。
サイドスリップでは、パイロットはエルロン入力を風に使用し、反対にラダー入力を使用します。これにより、横風の影響を打ち消しつつ、航空機を滑走路と一直線に飛行させ続けることができます。
スリップに入る
-ラダーを静かに押し上げるか、滑走路と一直線になるまで押し上げます。
-同時、反対側にもエルロンを適用します。
-エルロンの動きで航空機を軌道に乗せます。
スリップ中に機首が下がらないように、操縦桿を少し戻す必要がある場合があります。また、ピトー管に直接気流が流れ込まないため、対気速度計が実際の飛行速度より低い速度を示すことがあります。
スリップから出る
-スリップを止めるには、ラダーとエルロンを中心位置にゆっくり戻します。
レッスンの目的
このミッションが終了すると、次のことができるようになります。
-アプローチ中にフォワードスリップを使い、グライドパスを急勾配にできる。
-横風の修正を行うためにサイドスリップを実行できる。
-横風着陸を正しく実行できる。
[目標]
・スリップ操作の開始
>右ラダーペダルを踏む。
>左エルロンを適用します。
>エアブレーキを引きます。
>伝票を残してください。
・横風着陸を行います。
>機首を滑走路と一直線に保つ。
[コメント]
滑走路は斜め右にあるため、説明を聞いている間に機首を斜め右に向けておきます。
スリップ操作は、右トリガーを引き、左スティックを左に倒します。
エアブレーキは、左のウィンドウの横にある青い「スピードブレーキ」です。Aボタンを押してインタラクトし、右スティックを手前に倒し、Bボタンを押して終了します。
目標で「伝票を残してください。」というあやしい誤訳がありますが、要はスリップ操作をやめるということです。
滑走路22は飛行場の1番右になるので、そこに針路を合わせます。機首を滑走路と一直線に保ってタッチダウンし、Xボタンを押して停止します。
動画では、停止寸前に右に曲がってしまいましたが、採点で減点はされないので、これで良しとしました。
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