液晶テレビ「シャープ LED AQUOS LC-40V8」レビュー

液晶テレビの「シャープ LED AQUOS LC-40V8」を、2014年1月6日に購入して1月11日に設置し、毎日、何時間も見て1ヵ月以上が過ぎたのでレビューしてみます。
ちなみに、このテレビは、「シャープ LED AQUOS LC-40V7」と同型の販売店モデルで、家電量販店よりもホームセンターやディスカウントショップなどをメインに、2013年から販売が開始されたようです。

【デザイン】9
今時の液晶テレビといった感じで、細めのベゼルが光沢の黒になっており、垢抜けてカッコいいデザインです。
このテレビよりも少し後に発売された液晶テレビに比べると上と左右のベゼルの幅は僅かながら太いのですが、後述する実用性も考え合わせると、適度なベゼルの太さだと思います。
また、家では、ほぼテレビゲーム専用となっている37インチのプラズマテレビ「日立Woo W37P-H8000」と並べて置いているのですが、AVラック上に並んだ2台の枠の上側が偶然にも同じ高さで段違いになっておらず、正面から見ても横から見ても横一線になっているのが心地良いです。
さらに、このテレビよりも少し後に発売された液晶テレビと違い、前面下側両側にスピーカーがあるのですが、ブラックアウトされているため、一体感があっていいです。
加えて、テレビ台も、適度な大きさと薄さで平面になっており、これも文字通りシャープな印象を与えてくれます。
ひとつ不満があるとすれば、正面のPOWERランプが「SHARP」のロゴのAの下ではなく、Rの下に点灯していることです。これだけは常に点灯しているランプなので、これが中央に点灯していればデザイン的には座りが良かったかなと思います。

【操作性】9
特に問題ありません。リモコンも、テレビのホームメニュー、ツール、番組表も、良好な操作性です。
リモコンのサイズは、プラズマテレビ、AVアンプ、DVDレコーダー、セットトップボックスとほぼ同じ大きさです。ボタンも、配置、サイズともに問題なく、使いやすいです。
私は、AVアンプ、DVDレコーダー、セットトップボックスのリモコンもよく使います。リモコンごとにボタンの配置やサイズは異なりますが、どれかが特別使い勝手が悪いということはありません。使う側の適応能力次第でしょう。
ホームメニューは、様々なものがうまくまとめられており、それで何ができるか、どうすればいいかのガイダンスが出るため、大半の人が迷うことなく使えるはずです。
ツールは、ホームメニューをより簡略化したもので、ホームメニューで設定を自分なりにカスタマイズしたら、ほとんどツールだけでも済むぐらいです。こちらは、よりシンプルで使いやすいです。
番組表は、文字の表示サイズを2段階に変えられるほか、チャンネル表示順の変更、サブチャンネルの表示のオン/オフも決められます。
問題なく見やすく、使い勝手も良好ですが、欲を言えば、文字の表示サイズが3段階、つまり、中間があったら、もっと良かったと思います。

【画質】9
このテレビの前のメインのテレビが29型のブラウン管で、ゲーム用のテレビが37型のプラズマということで、正直、実売価格5万円前後の液晶テレビだと画質は落ちても仕方ないかなと思っていました。
今回、候補としては、「パナソニック VIERA TH-L39C60」、「東芝 LEGZA 39S7」、「シャープ LED AQUOS LC-40H9」を考えていました。
家電量販店では、この3機種はたいてい置いてあり、パナソニックと東芝は少しもやっとした感じ、シャープははっきりくっきりした感じでした。個人的には、好みは後者です。
また、斜めから見ると、3機種とも少し白くなってくるのですが、液晶だからこんなものかなとも思いましたし、調整次第で改善できるのではないかなとも思いました。
それが、年末に「ドン・キホーテ」新横浜店の日替わりでこのテレビが4万9800円で販売されるということで、これら3機種に加えて、このテレビが有力候補に浮上しました。
そして、年始に家電量販店を横浜から刈谷、大阪、兵庫まであれこれと見て回り、年始に「ドン・キホーテ」鈴鹿店で3万9000円で買ったというわけです。
同型機種がネットで白っぽいという評判があったり、斜めから見ると候補の3機種とも少し白くなることを家電量販店で確認していたし、鈴鹿店では頭よりも高いところに置いてあって下から眺めると画面が少し青白かったので、画質に関しては冒頭のような思いを抱いていたままでした。
いざ設置してみると、デフォルトのままだと、やはり、ネットでの評判通り、青白く、斜めから見るとそれがより強くなります。
そこで、私も、画質を調整してみました。このテレビは、標準、映画、ゲーム、PC、AVメモリー、フォト、ダイナミック、ダイナミック(固定)、とAVポジションがあります。
出荷時は標準になっており、このAVポジションだと色が薄く青白く感じます。私は、ダイナミックが最もきれいに感じたので、AVポジションはダイナミックに設定しています。
その上で、明るさセンサー(OPC)切、明るさ(-16~+16)+10、映像(0~+40)+20、黒レベル(-30~+30)+15、色の濃さ(-30~+30)+15、色合い(-30~+30)-5、画質(-10~+10)0、色温度(高~低)中~低に設定しています。
明るさセンサーは、本来は「入」にしたいのですが、周囲の明るさに強く反応し、夜は画面が暗くなりすぎるので、仕方なく「切」にしています。
各種設定は、プラズマテレビと並べて置いているため、両者の画質がなるべく近くなるように、プラズマテレビも調整しつつ、設定しました。
また、家電量販店の店員と話した際、V7からH9への進化点として黒つぶれが解消されているということを聞いていたので、黒つぶれにも気をつけながら、黒レベルを上げていきました。
さらに、色の濃さを+15にすることで色の薄さが解消され、色温度を中~低にすることで青白さが解消されました。
こうした調整を経て、画質は、より自然になり、デフォルトに比べると飛躍的に向上しました。
このテレビの前のメインのテレビだった29型のブラウン管や、ゲーム用の37型のプラズマと比べても、全く見劣りしない美しい画質になっています。
また、私は、様々なところから視聴するのですが、斜め60度ぐらいから見ても、さすがに正面から見るよりは青白くなるものの、不自然なほどの青白さではなくなりました。
倍速液晶もついており、スポーツなどの動きの速い映像でも、残像も特に感じません。オリンピックも美しい画面で見られます。
このテレビ単独で見る分にはもちろんのこと、プラズマテレビと比べても不満がないところまで調整でき、画質面でのコストパフォーマンスはとても高いと思います。

【音質】7
このサイズ・価格帯の液晶テレビとしては、音質はいい方なのではないでしょうか。最近の液晶テレビは裏側にスピーカーがあったりしますが、このテレビは前面下側にスピーカー2個(3cm×15cm、10W+10W)があり、ダイレクトに音が出てきます。
音質は、テレビなりという声もあったので、どうだろうと思っていたのですが、音楽もスポーツも問題なく、良好な音質が得られます。サラウンドに設定すると、より広がり感があり、迫力のある音が出ます。
もっとも、外部入力の番組を、このテレビのスピーカーと、AVアンプに接続したスピーカーとで比べると、やはり、後者の方が深みのある音は出ます。
このテレビのいいところは、光出力端子を備えている点で、AVアンプに接続したスピーカーから音を出すこともでき、同様の深みのある音で聴くことが可能です。
当初の候補3機種がいずれも光出力端子を備えておらず、この点はこのテレビの優れたところです。 メーカーは、こうした必要不可欠とも思える端子を省いてコストダウンするようなことはしないでほしいものです。

【応答性能】8
クイック起動の設定をオン/オフできます。オンに設定すると、電源待機状態からの電源立ち上がりが早くなりますが、待機時の電力消費が増えます。
私は、クイック起動をオフにしていますが、それでも画面は4秒前後で出ているので、全く問題ありません。
電力消費を増やしてまで、画面が出る時間を1~2秒縮める必要もないでしょう。

【機能性】9
2画面、2チューナー、USBハードディスク、ファミリンク、インターネット。 端子は、HDMI入力3端子、D5入力1端子、ビデオ入力1端子、音声出力1端子、アナログRGB端子、光出力端子、ヘッドホン端子、LAN端子、USB端子。
このサイズ・価格帯の液晶テレビとしては、十分すぎるぐらいの端子を備えており、困ることはあまりないでしょう。HDMI入力端子が足りなくても、2000円ほどのセレクターを買えば済みます。
最大のものは、スイーベル(首振り)があることです。私は、真剣に見るのが2ポジション、流し見が2ポジション、合わせて4ポジションでテレビを視聴しています。
真剣に見る場合は真正面と左が25度ぐらいで、流し見の場合は左は60度ぐらいで右は80度ぐらいの角度からテレビを視聴します。
このテレビの前のメインのテレビだった29型のブラウン管や、ゲーム用の37型のプラズマは、スイーベルを備えており、ブラウン管では特に重宝していました。
スイーベルにより15度でも首を振れば、真剣に見る場合はほぼ正面近く、流し見の場合は左が45度ぐらいで右が65度ぐらいまで角度が緩和されます。
そのため、スイーベルがあるのとないのとでは大違いなのです。ネットを見ていても、このスイーベルがほしいという人は少なからずいるようです。
しかしながら、当初の候補3機種は、いずれもスイーベルがありませんでした。市販のターンテーブルでも40インチぐらいまでなら対応できるようですが、標準のスタンドがスイーベルに対応しているのに越したことはありません。
ただし、このテレビの場合には、スイーベルはリモコンではなく、手動でテレビを動かすようになっています。適度な硬さで動かしやすいのですが、リモコン対応だったらより便利だったと思います。
また、最初は、リモコンにスイーベルボタンがなく、取扱説明書にも分かりやすいところに書かれていなかったので、スイーベルがないのかなと思ってしまいました。
手動でもテレビにスイーベルがあることは大きなアドバンテージなので、取扱説明書でも目立つところに書いてあった方がいいと思います。

【サイズ】7
横幅は、このテレビが961mm、H9が938mmということで、後から発売されたH9が23mm小さくなっています。これは、ベゼルの幅が更に細くなっているからです。
大型テレビの場合、置き場所によってこの差が決定的な差になって現れることもあるのですが、家の場合には100cmぐらいまでは大丈夫なので、大きな問題とはなりませんでした。
しかも、このテレビは手動のスイーベルで、あまり枠が細いと液晶画面に手のひらが触れる可能性もあります。それを意識しないでいい分、気が楽ということも言えます。
また、プラズマテレビは37インチでも100mmを越えていたので、それを考えると随分とスリムになったものだと思います。
テレビの場合、最初は豪華さを感じさせる外見だったのが、普及価格帯まで価格が下がってくるとシンプルになるという歴史を繰り返しているし、ある意味、テレビは生活家電なので、スリムになるのはいいことだと思います。

【総評】9
このテレビの前のメインのテレビは29型で、買った当初は視聴距離が2m弱でもけっこう大きかったのですが、薄型テレビが当たり前の時代になってくると、少し小さく感じていました。
そこで、当初は価格とサイズのバランスが取れた32インチで考えていたのですが、あちこちで液晶テレビを見るようになると、32インチでは少し小さいと感じるようになって来ました。
そのため、39インチから40インチにターゲットを切り替え、前述した3機種が候補に上がりました。そこに、このテレビが「ドン・キホーテ」で4万9800円で売られるという情報が入ってきて、一躍、有力候補になったというわけです。
新横浜店では12月30日のみの日替わりで、もう少し調べたかったため、自重しました。その後、1月4日にも日替わりであったのですが、その日は横浜にはいません。
そのため、年始に家電量販店を横浜から刈谷、大阪、兵庫まであれこれと見て回ったのですが、当初の3機種は機能性でも価格面でも決め手を欠きました。
そんな折、年始に「ドン・キホーテ」鈴鹿店で3万9000円で売られているという情報が入ったため、移動中の1月6日に寄り道して買ったというわけです。
幸いにも、最後の1台が残っていて、しかも、1万円以上なら送料無料ということで、鈴鹿から横浜まで送ってもらい、1月11日に不足しているケーブルも買って設置しました。
基本は、AVアンプ経由で、セットトップボックスとDVDレコーダーを見ているのですが、スイーベルも大活躍しており、海外ドラマや映画、スポーツなど、視聴距離2m前後で40インチの大画面の迫力を楽しんでいます。
高機能な40インチのフルハイビジョンの液晶テレビが3万9000円で買えたのですから、いい買い物ができたと思います。
ちなみに、このテレビの前のメインの29型テレビは、まだまだ何の不具合も出ていないので、新たにキャスター付きのテレビ台を買って、とりあえず、Xbox2台、ゲームキューブ、ベータのビデオ、地デジチューナーを接続し、別室で見られるようにしてあります。

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