レーザー式オービス対応「セルスター レーザー受信機 AL-01」レビュー

「セルスター レーザー受信機 AL-01」は、レーザー式オービスに対応したレーザー受信機です。
オービスはラテン語で「目」を意味する言葉で、「自動速度取締機」の正式名称ではないものの一般化した呼び名になります。
高速道路を走っていると、「自動速度取締機設置路線」などという警告看板が2回続いた後、道路上部や路肩にカメラのようなものを見かけることがあるかと思いますが、それがそうです。
オービスには何種類かあり、いずれも法定速度を大きく超過した車両が通過すると、その車両のナンバープレートと運転者を撮影し、撮影した画像を元にその車両の所有者にスピード違反したことを知らせる通知が届きます。

レーダー式は、1980年頃からあるタイプで、道路上部に設置したレーダーを車両に照射して電波の周波数から速度を計測し、法定速度を大きく超過していたら側方のカメラで撮影します。
当初のフィルム式からデジタル式に変更されたり、既に機能していないものの撤去されずに残っていたりする場合もあります。

ループコイル式は、磁場を出すループコイルを道路脇に複数埋め込んでループコイル間を通過する時間を測定し、法定速度を大きく超過していたら、その先に設置されたカメラで撮影します。
こちらも古くからあるため、名前を知っている人も多いのではないかと思います。

Hシステムは、阪神高速道路に設置されたことから頭文字の「H」を取った通称で呼ばれています。
道路上部に設置したレーダーを車両に照射して速度を計測し、法定速度を大きく超過していたら、横に設置された小型赤外線ストロボとデジタルカメラで撮影し、それを通信回線で伝送します。
製造元の三菱電機が、2008年にHシステムの製造販売から撤退、2019年にHシステムに関するすべての対応を終了したことから、撤去が進んでいます。

LHシステムは、磁場を出すループコイルを道路脇に複数埋め込んでループコイル間を通過する時間を測定し、法定速度を大きく超過していたら道路上部に設置されたデジタルカメラで撮影し、それを通信回線で伝送します。
ループコイル式で速度を計測し、Hシステム式で撮影した写真を通信回線で伝送するハイブリッド型だというわけです。

レーザー式は、レーザーでスキャンすることで速度を探知する最新式のオービスで、固定式と移動式があり、手軽に持ち運べ人手もかからないことから普及が進むと言われています。

ちなみに、オービスと似たようなものにNシステムがありますが、これは自動車のナンバーを読み取ることが目的で、速度を計測するためのものではありません。
レーダー探知機で「Nシステムがあります。ご注意ください」と警告されますが、警察が探している犯罪者でもない限り注意する必要はありません。

さて、オービスにはこれらの種類があり、レーダー式はレーダー探知機で検知することができ、ループコイル式は直前に警告看板が設置されていることが多いものの、レーザー式は従来のレーダー探知機では検知することができません。そこで登場したのが、レーザー受信機だというわけです。
私もレーダー探知機はずっと使っていて、レーダー探知機とレーザー受信機のハイブリッド型への買い替えも考えたのですが、レーザー式オービスの普及が進んでいないのに高価なハイブリッド型に買い替えるのはためらわれました。
そんな折に発売されていたのが「セルスター レーザー受信機 AL-01」で、レーザー受信専用機ではあったものの、1万円を大きく割る価格が魅力でした。
また、本体が小型で、カーナビ、ETC車載器、レーダー探知機、と賑やかなダッシュボードとフロントガラス付近に設置しても邪魔に感じないのも魅力でした。
そこで、購入時は5980円と安かったJoshin webショップで購入しました。購入時はと書きましたが、実は購入したのは約2年前の2020年4月18日です。

2年前に買ったものを今になってなぜレビューするかというと、レーザー式の簡単な紹介で「普及が進むと言われています」と書いたように、買ったはいいものの、これまでにお目にかかったことがないからです。
新型コロナウイルスの影響で遠出する機会が減ったとはいえ、横浜の自宅から富士スピードウェイや東京ビッグサイトぐらいは出かけていますし、富士スピードウェイに関しては渋滞状況に合わせて往復で異なる4ルートを使っています。それでもお目にかかったことがないのです。
自宅から近所のスーパーマーケットに買い物に行く際に何度か警報音が鳴ったことはあるのですが、往復ともスピード取り締まりは行っていないため、何らかの誤作動の可能性があります。
しかし、先日、初めて「レーザーを受信しました」と音声による警告が鳴ったのです。もっとも、これも往復ともスピード取り締まりは行っていないため、やはり、何らかの誤作動の可能性があります。
それでも、音声による警告が鳴ったのは初めてであり、しばらくは遠出する予定もないため、まだ販売中のこの機会にレビューしておこうと思い立ったというわけです。

「セルスター レーダー探知機 AL-01」の特徴は、以下の通りです。
レーザー式オービスからのレーザー光の受信状況を元に、光学フィルターと独自の判定システムによりレーザー光受信能力が最大約150%離れた場所から広角にレーザー光を受信できるため最速でレーザー光を受信可能。
レーザー式オービスからのレーザー光の受信レベルを強・弱2段階で判定してテキストと効果音の強弱で警告。一般的にレーザー光の受信レベルが強い場合、自車位置から取締機の設置場所が近くなるため距離感などを把握できます。
光学フィルターと独自のシステムにより、赤外線やレーザー光を使用した機器など誤警報となりやすい受信とレーザー式オービスからのレーザー受信を高い確率で識別できます。
本体は、前面はレーザー受信部、側面はDC12Vソケット、背面はLEDランプ、スピーカー、音量ボタン、で構成されます。
サイズはW41mm×D37.5mm×H26mm、重量は20gと、ほぼ4cm四方で高さは2.6cmしかなく、重量も20gと極めて軽量です。
付属品は、マウントベース、ポールジョイント(ロング)、シガーライター用DCコード(4.5m)、両面テープ、セーフティーレーダー接続コード(2m)、本体取付け用両面テープ。

このように小型で場所を取らないため、どこにでも取り付けやすいし、どこに取り付けてもそれほど邪魔に感じることもありません。
マウントベース、ポールジョイント(ロング)、本体取付け用両面テープがあるため、ダッシュボード上に直接でも、マウントベース上でも、マウントベース+ポールジョイント(ロング)でも、任意の高さに取り付けることが可能です。
ただ、本体をレーザー光を受信しやすい視界の良い場所に設置する必要があり、レーザー受信部と取締機のレーザー光線を結んだ直線上に遮蔽物が存在すると受信できません。
また、取締機が直接視界に入らない形状の道路、前方に車両・バイク・自転車・街路樹などが存在する時、レーザー受光部に直射日光が入射している時、過度な悪天候時、レーザー光を使用した安全運転支援装置を装着した車両に近づいた時、などもレーザー光が受信できなかったり遅くなったりします。
そうした事情があることから、私は天井の最先端のサンバイザー間に貼り付けることにしました。これならダッシュボード上に比べて上記の悪条件を避けやすくなるからです。
シガーライター用DCコードは、シガーライターの分配器からダッシュボード下部裏側、Aピラー裏側、窓枠裏側と這わせているため、目障りになることもありません。

私同様に実際に使っている人のレビューを見てみると、レーザー式オービスに出くわしたことがないという人が多く、誤作動したことはあるという人もいます。
その一方、レーザー式オービスの50mぐらい手前で検知したものの、スピードを出していたら間に合わなかったという声も見受けられます。
私は前述したようにレーザー式オービスを少しでも早く検知できるような場所に設置してはいるものの、誤作動と考えられるものしかなく警報が鳴ったことがないため実際の性能は分からずじまいです。
それでも、1万円を大きく割る価格で購入できて、設置してもほとんど視界に入らず邪魔にもならないため、買って設置して良かったと思います。
なお、この後継機も発売されていますし、他社からの新製品も発売されており、購入を検討しているという方は、それらも含めて決めていただければと思います。

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