富田がいる頃から、つまり、30数年にわたる、日本ハムのファンです。観戦は、90%以上ケーブルテレビですが、GAORA、sky・Aスポーツ+、J SPORTS(4を除く)、FOX、日テレG+などの地上波CS(フジテレビを除く)が見られるので、BS、首都圏のUHF(すべて見られます)を含めて、大半の試合を1回から終了まで観戦しています。
GAORAのキャンプ中継も、6時間ありますが、基本的にはすべて見ています。
キャンプインも目前に迫り、FA、トレードも一段落したかと思いますので、2013年、
2012年、2011年に続き、2014年1月30日時点で今季の陣容を個人的な希望を踏まえて書いてみます。以下は、これまでの選手の動きです。
7月9日 退団: モルケン。
9月5日 退団: ホフパワー。
9月25日 退団: ケッペル。
10月1日 退団: 榊原、糸数、若竹、植村。
10月3日 退団: 二岡。
10月5日 退団: 岩館。
10月25日 退団: 浅沼。
10月29日 入団: ミランダ(メキシカンリーグ・ラグナ)。
10月30日 退団: トーマス。
11月12日 入団: メンドーサ(カンザスシティ・ロイヤルズ)、クロッタ(3A・シラキュース・チーフス)。
11月13日 退団: ウルフ。
11月15日 退団: 加藤(トレード: DeNA)。
11月15日 入団: 佐藤(トレード: DeNA)。
11月15日 入団: 市川(トレード: 巨人)
11月22日 入団(ドラフト): 渡邉(東海大甲府高)、浦野(セがサミー)、岡(明大)、高梨(山梨学院大)、金平(東海理化)、白村(慶大)、岸里(花巻東高)、石川(帝京高)。
11月30日 退団: 鶴岡(フリーエージェント: ソフトバンク)。
12月25日 入団: 藤岡(フリーエージェント人的補償: ソフトバンク)
・退団(14人)
投手: モルケン、ケッペル、榊原、糸数、若竹、植村、トーマス、ウルフ。
捕手: 鶴岡。
内野手: ホフパワー、岩館、加藤。
外野手: 二岡、浅沼。
・入団(14人)
投手: 佐藤、浦野、高梨、金平、白村、メンドーサ、クロッタ、藤岡。
捕手: 石川、市川。
内野手: 渡邉、岡、ミランダ。
外野手: 岸里。
昨年は、一昨年の優勝から、一転して借金14で久しぶりに最下位に沈んでしまった。スタートでのつまづきから、栗山思い入れ采配、フロント理不尽選手獲得など、悪循環が続いた。
ケッペル、ウルフという両外国人投手の放出、FAへの不参加など、歯がゆい状況があったものの、メンドーサ、クロッタ、ミランダと、計算できそうな外国人選手が獲得できたのは収穫。
また、FAで退団した鶴岡の人的補償に大場が取れなかったのは、プロテクトがかかっていたなら致し方ないが、少し痛い。人材豊富な中継ぎ投手陣に藤岡が加わるよりも、6人目の先発投手になれる大場を取れれば良かったから。主戦捕手が大野だけになおさら。
◆スターティングメンバー◆
4 西 川 .278 2本 22盗(左)
5 中 島 .238 0本 23盗(左)
8 陽 .282 18本 47盗(右)
7 中 田 .305 28本 1盗(右)
D ミランダ .367 26本 2盗(左)(メキシカンリーグ・ラグナ)
3 アブレイユ .284 31本 0盗(右)
9 赤 田 .273 2本 1盗(両)
2 大 野 .259 3本 0盗(右)
6 大 引 .266 3本 13盗(右)
1番から3番までは、日本ハム版スーパーカートリオ。昨年の段階で、陽に、規定打席に届かない西川と中島を含めた3人で92盗塁と、100盗塁が目標だった大洋ホエールズのスーパーカートリオに肉薄している。
ちなみに、スーパーカートリオは、1985年だけ148盗塁を記録しているが、1986年は94盗塁に減っており、昨年の92盗塁はこれに匹敵するもの。
この3人がそろって規定打席に到達して走りまくれば、150盗塁も夢ではないし、走攻守の走に限っては優勝できるだけの数字。
西川と陽は、田中がいた時代の田中と陽と同じで、どちらが1番でも3番でも問題ないものの、西川は昨年は盗塁王をめざしながらけがに泣き、陽は昨年は18本塁打と圧倒的なパワーを誇った。そう考えると、1番・西川、3番・陽、というのがしっくりくる。
中島は、打撃が大幅に向上し、これだけ打てれば、足も速いことから2番を任せられる。
西川はセカンドではなくライトが向いていそうだし、中島のサードというのも今ひとつぴんと来ない。それでも、打力と守備を考えれば赤田の7番ライトが最適で、必然的にこうなる。
ただ、杉谷や今浪も捨てがたく、赤田でなくこの2人がスターティングメンバーなら、中島がセカンド、杉谷か今浪がサード、西川がライト、と落ち着きがいい。赤田、杉谷、今浪の状態次第。
4番から6番までは、3番の陽も含めて、一発長打の魅力を持った強力打線。
中田は、昨年、急成長し、打率.305、本塁打はアブレイユよりも112打席少ないのにもかかわらず、3本差の28本。けがさえなく過ごせれば30本は確実で、40本も望める。
ミランダとアブレイユは、アブレイユの実績を考えると5番アブレイユ、6番ミランダになるが、陽、中田、アブレイユと右打者が続くのを避けるため、未知数ながらも左のミランダを5番に置いたもの。昨年のアブレイユに近い成績を残してくれれば・・・。
大野は、鶴岡のFA流出で、必然的に正捕手の座が確実になった。リード面は成長しているし、肩は12球団No.1。打撃も.259と生涯最高打率で、不安はなさそう。
大引は、予定通りの活躍で、内野の顔ぶれを考えても、キャプテンに任命されているし、実質的なチームリーダー。2013年は自己最多の13盗塁で、9番としてスーパーカーカルテットの一翼を担える。
◆控え(代打、代走、守備固め)◆
捕 近 藤 .152 0本 2盗(守)
内 小谷野.275 3本 2盗(打・右、守)
内 今 浪 .242 0本 0盗(打・左、守)
内 杉 谷 .199 0本 0盗(打・左、走、守)
内 飯 山 .154 0本 0盗(守)
外 稲 葉 .203 3本 0盗(打・左)
外 鵜久森.140 0本 0盗(打・右)
外 佐 藤 .242 2本 1盗(打・左)
外 村 田 .333 0本 3盗(打・左、走)
外 大 谷 .238 3本 4盗(打・左、守)
外 石 川 .000 0本 0盗(打・右)
近藤は、次代を担う第3の捕手から、第2の捕手に押し出された。売りの打撃は相変わらず打撃センスだけで、数字に残っていないが、出場機会も増える今季の成長に期待。
小谷野は、打率は残しているが、ここという時にはあまり打てていない。エラーも、パ・リーグ断トツの19個。サードよりも、ファーストの守備固めメインに、代打での起用。
飯山は、内野から外野、その気になれば捕手まで、どこでもソツなくこなせるのが強み。セカンド、サード、ショートを中心に守備固め。
稲葉は、指名打者とファーストが、ミランダとアブレイユの2人とかぶる。この2人を休ませる際のスターティングメンバーと、左の代打の切り札。
鵜久森は、大器晩成のまま、早くも9年目のシーズンを迎える。小谷野と並ぶ右の代打の切り札として、持ち前の長打力を発揮してほしいところ。
佐藤は、ようやく成長がうかがえたシーズンだった。パンチ力があり、稲葉とともに、左の代打を担う。
村田は、奇数年は結果を残す。過去6年、偶数年は.235、.207、.111、奇数年は.291、.318、.333。盗塁も、偶数年だけ記録している。今年は、相性の悪い偶数年だが、貴重な代走の切り札だけに、必要な存在。
大谷は、今年は、投手中心の二刀流とあって代打が多くなりそうだが、状況次第では7番ライトもありうる。
石川は、ファームで、.299、14本塁打。1軍では、5打数0安打3三振だったが、上と下を行き来して育てたいところ。
◆先発◆
吉 川 3.31 7勝15敗0H0S 3.53(左)
武田勝 3.91 8勝7敗0H0S 4.10(左)
木佐貫 3.66 9勝8敗0H0S 3.82(右)
メンドーサ 5.36 2勝6敗0H0S 4.73(右)(カンザスシティ)
クロッタ3.57 6勝7敗-H4S 2.90(右)(3A・シラキュース)
大 谷 4.23 3勝0敗0H0S 4.47(右)
◆先発谷間◆
多田野2.79 0勝2敗0H0S 6.38(右)
谷 元 3.93 6勝6敗3H1S 4.66(右)
中 村 5.11 1勝4敗0H0S 5.10(右)
◆中継ぎ◆
乾 6.04 0勝0敗0H0S 3.97(左)
榎 下 3.65 1勝0敗0H0S 3.44(右)
鍵 谷 3.33 2勝3敗5H1S 4.42(右)
藤 岡 2.51 4勝0敗6H0S 3.43(右)
武田久2.28 2勝2敗1H31S 3.77(右)
河 野 2.23 0勝2敗11H0S 3.99(右)
◆セットアッパー◆
石 井 2.74 4勝6敗17H0S 3.60(左)
矢 貫 3.43 2勝3敗13H0S 3.04(右)
◆抑え◆
増 井 3.71 4勝4敗30H4S 2.60(右)
宮 西 1.74 3勝1敗30H0S 2.69(左)
吉川は、防御率は1.71から3.31、勝敗は14勝5敗から7勝15敗、FIPは2.58から3.53と大幅にダウン。それでも7勝はマークしているし、防御率以上に投手本来の実力を示すFIPはまずまずで、年齢も若いだけに投手陣の柱。
武田勝は、5年連続2ケタ勝利、4年連続防御率2点台、5年連続規定投球回数を逃した。投球スタイル的に年齢的な衰えとも思えず、これらの復活に期待。
木佐貫は、当初期待した7~8勝を上回る9勝をマーク。防御率は2.66から3.60に大幅ダウンしたものの、FIPは3.41から3.82と小幅ダウンに留めた。2014年も同等の成績は残せそう。
メンドーサは、MLB通算16勝25敗、防御率5.39。三振を取れるタイプではないが、まだ30歳と若いし、日本でなら2ケタ勝利は難しくなさそう。
クロッタは、MLB通算0勝1敗、防御率9.28。マイナー通算41勝46敗、防御率4.54。2013年は初めて4セーブを挙げているが元々は先発で、投手陣を考えた場合、5番目の先発で使いたい。
大谷は、今年は投手中心の起用ということだし、四球で自滅さえしなければ、6番目の先発として成績は残せるはず。
先発谷間は、多田野、谷元、中村の3人。いずれも、FIPが良くないように、打たれ出すと止まらないところはあるが、好調な時はめっぽう強く、それをしっかりと見極めて休ませながら使いたい。
中継ぎは、乾と榎下が先発が崩れた際のロングリリーフ。どちらも、ポンテシャルは高く、FIPも3点台とイメージよりも良く、球種を増やしたり、球質を上げたりすれば、成績はついてくる。
鍵谷は、度胸が抜群で、三振奪取率も7.00とまずまず。ただ、FIPが4.42とリリーフ投手でただ1人4点台で、あまり後ろをまかせるのは不安がある。
藤岡は、通算三振奪取率が7.61と高い。体調面の不安さえなければ、どのポジションでもそれなりに通用しそう。
武田久は、「このポジションが出来なくなったら、やめる」とリリーフに強いこだわりを見せるが、三振奪取率は5.32と相変わらず低く、FIPも抑えとしては不満な3.77。やはり、7回あたりで目先を変えるのに向く。
河野は、防御率とFIPは武田久と似通った数字。サイドスローで、やはり、7回あたりで目先を変えるのに向く。
石井は、2013年は安定感がなく、大事なところで抑えられなかった。そこで、先発転向と言われているが、数字はそれほど悪くなく、タイプ的にはセットアッパー向き。
矢貫は、オールスター以降で疲れが出て成績を落としてしまったが、それまでは抜群の成績を残していた。球速がアップしてクローザーでもやれるし、FIPも3Aのクロッタを除くとチーム3番目の3.04。長身から投げ下ろす落差のある投球は、増井の出来次第ではクローザーに抜擢できる。
増井は、球速150km以上を連発できる速球が魅力だが、2013年は単調になって安定感を欠いた。防御率も3.71で2011年から1.84、2.76と悪化しているが、FIPは2.60と2013年の2.52と変わらず、チームトップをキープ。実は、印象ほど悪くなかった。三振奪取率も2011年から、9.73、8.67、9.00と圧倒的で、クローザーは当然。
宮西は、2013年は不安定なスタートだったが、終わってみればチームNo.1の成績を残した。2011年から2013年まで、防御率は2.21、2.25、1.74、三振奪取率は9.51、8.40、7.52。FIPも2013年の2.97から2.69に向上した。度胸があり、三振を取れるのも魅力で、クローザーにピッタリ。
コメント