【GENRE】
パズル
【PUB./DEV.】
サイバーフロント/マジックポット
【RELEASE DATE】
2004/12/16
【OUTLINE】
パズルゲームです。上から落ちてくるブロックを回して、同じ色のブロックをタテ、ヨコ4個以上そろえて消していきます。アーケードでも稼働していたタイトルで、アーケード版では「ひとりでとことん」、「ふたりで対戦」の2モードが収録されていましたが、「PSP」版では「アーケードモード」、「フリー対戦」、「ひとりでとことん」が収録されています。
【GAME MODE】
上から落ちてくるブロックは、方向キーでカーソル(ブロックの囲い)を動し、×ボタンか△ボタンでブロックを右回りに回すか、□ボタンでブロックを左回りに回すかして、同じブロックをタテ、ヨコに4つ以上そろえて消していきます。
ブロックがそろってから消えるまでの間もブロックを回すことができ、同じ色のブロックをそろえることも可能です。
ネクストブロックは左から増え、1列いっぱいになるとフィールドの1番下に出てきます。〇ボタンかLボタン、Rボタンを押すことで全体をせり上げることもできます。ブロックが上まで積み上がるとゲームオーバーです。
ブロックが消えて、上から落ちてきたブロックでまた同じ色が4つ以上そろうと連鎖になります。ブロックが消えるまでの間にブロックを回して連鎖を作っても連鎖になります。連鎖を作ると、マジックブロックが出現します。
2連鎖で出現するのが「矢印ブロック」で、矢印の方向にあるブロックを全部同じ色で消します。3連鎖で出現するのが「誘爆ブロック」で、隣接しているブロックの色を同じ色にして消します。4連鎖で出現するのが「同色消しブロック」で、フィールド内にある同じ色のブロックをすべて消します。
対戦プレイでは、消したブロックの色によって、相手にいろいろな攻撃を仕掛けることができます。
赤は、相手のカーソルを大きくすることができ、たくさん消すとより大きなカーソルにすることができます。
橙は、相手のカーソルの中のブロックが何色か分からなくし、たくさん消すと効果が長持ちします。
黄は、相手のブロックを隠し、たくさん消すと何列も隠すことができます。青は、相手に巨大なブロックを降らせ、たくさん消すと降るブロックが増えます。
紫は、相手のブロックで同じ色が隣同士のブロックをくっつけ、たくさん消すとよりたくさんくっつきます。
緑は、相手の操作が逆転し、たくさん消すと効果が長持ちします。
透明は、消したブロックが少ないと相手に透明ブロックを降らせ、隣のブロックが消えると同じ色になって消えます。
アーケードモード
コンピューターが操作するキャラクターと対戦して勝ち抜いていくモードです。最初にキャラクターを選択し、ランダムで出現するキャラクターと戦い、最後にボスキャラクターを倒すとクリアとなります。
ゲームオーバーになっても、何度でもコンティニューすることができます。ゲームが終わると、プレイデータが表示されます。プレイデータは、ランク、スコア、レベル、最大連鎖数、最大同時消し数を見ることができます。
キャラクターは、以下の通りです。
ころん
明るく元気いっぱいの女の子です。仲良しのまりんちゃんと一緒にショッピングしていたところ、偶然にシロちゃんを発見し、それ以来、シロちゃんの飼い主になります。あらゆる能力がバランス良くまとまっているため、どんな相手ともいい勝負ができます。
まりん
頭が良くて、おしとやかな女の子です。仲良しのころんちゃんと一緒にショッピングしていたところ、偶然、クロちゃんを発見し、それ以来、クロちゃんの飼い主になります。あらゆる能力がバランス良くまとまっているため、どんな相手ともいい勝負ができます。
ダイナマイトエース
ダイナマイト星から地球にやってきたスーパーヒーローです。しかし、最近では、地球の生活になじむあまり、会社の酒づきあいから腹も出始め、すっかり中年のたたずまいになってしまった、悪の部長と戦う勇敢な戦士です。ブロックをたくさん消す大量消しで力を発揮します。
クマゴロー
20年近く活躍しているベテランの泥棒です。ただし、そのターゲットはお金持ちに限られ、もうけたお金はすべて貧しい国々に寄付するという実に見上げた泥棒です。ブロックをあまり多く消さなくても、なかなか強い攻撃をすることができます。
トレビアーン9世
海外の名門泥棒貴族に生まれ、あらゆる盗みのテクニックを叩き込まれたジェントルマンです。顔写真や隠れ家の住所までマスコミに公開しても捕まらないほどの天才泥棒です。攻撃力は弱いものの、相手の攻撃を弱める力を持っています。
ミレイ
演技力と美貌で数々の映画やテレビに出演する国民的なスターです。幼い頃からより美しいものを愛しており、世界で1番美しいのは鏡の中の人であると考えていました。ブロックを次々と消す隣接消しがとても強くなっています。
コードネーム5648
どんなに難しい仕事でも100%達成するヒットマンです。仲間とつるむことはせず、常に速やかに任務をこなし、その帰りにコンビニで購入したウイスキーで一杯やるあたりも実にクールなたたずまいです。マジックブロックを使ったコンボ消しが強力です。
グッドマン大統領
難しい仕事は苦手ですが、笑顔が素敵で国民からは絶大な人気があります。子供の頃に山火事を起こして小学校を全焼させてしまった時も、正直に告白して許されたという逸話があります。連鎖をすればするほど強い攻撃をすることができます。
フリー対戦
相手を自由に選んで、コンピューターが操作するキャラクターと対戦するモードです。難易度を、やさしい、ふつう、むずかしい、から選ぶことができます。
ひとりでとことん
ひたすらブロックを消して、ハイスコアを狙うモードです。難易度を、やさしい、ふつう、むずかしい、から選ぶことができます。ゲームが終わると、プレイデータが表示されます。プレイデータは、ランク、スコア、レベル、最大連鎖数、最大同時消し数を見ることができます。
【GRAPHICS】7
アーケードのパズルゲームらしいカラフルな色使いです。色がカラフルすぎて、長時間プレイでは少し目が疲れるかもしれません。
また、画面中央にフィールドが表示されているのですが、フィールドよりも画面両サイドのキャラクターを描写するスペースの方が大きいというちぐはぐな画面構成になっています。
ブロックが小さすぎて見づらいということはないものの、「PSP」のワイド画面をもう少しうまく使ってほしかったところです。ただ、キャラクターアニメーションは滑らかで、キャラクターの動きもそれなりに楽しむことができます。
【SOUND】6
アーケードのパズルゲームらしい派手な音楽と効果音が鳴り響きます。もっと、ただそれだけで、キャラクターがしゃべることはなく、少し物足りない感じはします。
サウンドのオン/オフ、ボリュームの上げ下げはできるので、うるさければ調節できるのが救いといったところでしょうか。
【CONTROL】8
方向キーがカーソルの移動、×ボタンと△ボタンがブロックの右回し、□ボタンがブロックの左回し、〇ボタンとLボタンとRボタンが全体のせり上げ、が主な操作です。極めてシンプルな操作ですが、忙しいパズルゲームとしては適切と言えるでしょう。
【GAMEPLAY】5
落ち物パズルゲームとして、パズル自体は水準のデキにあります。慣れれば問題なく楽しむことができます。ただ、問題点も何ヵ所か見受けられます。
まず、致命的とも思えるのが、プレイデータを保存できないことです。本作では、「アーケードモード」と「ひとりでとことん」のゲームを終えると、プレイデータが表示されます。
これには、ランク、スコア、レベル、最大連鎖数、最大同時消し数があるのですが、そのいずれもセーブすることができません。
つまり、どれだけ頑張ってハイスコアをマークしたとしても、電源を切ってしまえばそれでおしまいということです。パズルゲームの醍醐味のひとつして、ハイスコアのマークがあるのですから、これはモチベーションを下げる大きな要素になります。
また、パズルゲームにも関わらず、人との対戦モードが含まれていません。大人になると携帯ゲーム機を使って対人戦を行うという機会はそれほどあるものではありませんが、それでも人との対戦モードを用意しておくというのはパズルゲームとしては常識中の常識だと言えるでしょう。
となると、必然的にコンピューターと対戦するということになりますが、AIの強くなり方が極端なように思えます。パズルゲームをかなり得意としている人でもない限り、例えコンティニューを使ったとしても「アーケードモード」のクリアは難しいのではないかと思います。
更に、キャラクターの濃さも、あまり歓迎できるものではありません。アーケードゲームだから目立つキャラクターを、というわけなのかもしれませんが、表現力の高い「PSP」だからこそ、一般的なキャラクターばかりで勝負してほしかったところです。
個人的には、ころん、まりん、以外のキャラクターは使う気になれません。もっとも、アーケードからの移殖ということであれば、イラストレーターとの契約上の問題など、仕方のない部分もあるのでしょうが・・・。
【LONGEVITY】7
落ち物パズルゲームとして、それなりに楽しむことはできます。しかし、前述しているように、プレイデータを保存できないという致命的な問題点があります。そのため、ハイスコアを狙ってのプレイも、むなしい努力に終わってしまうというわけです。
ですから、根を詰めてプレイするというタイプではなく、気が向いた時に引っ張り出してきてプレイするとか、空いた時間にちょっとプレイするというゲームです。
ゲームライフも、細く長くといったことになるでしょう。ここでは、細く長くの累計時間ということで、とりあえず「7」にしておきます。
【OVERALL】6
本作は、ここまで述べてきたように、落ち物パズルゲームとして、パズル自体は水準のデキにあります。しかし、プレイデータを保存できない、人との対戦モードがない、AIの強くなり方が極端、などといった欠点も併せ持っています。
もっとも、幸いにも本作は廉価ソフトのため、何本かのPSPソフトがあって、パズルゲームも1本、という向きには悪くはないことでしょう。
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