「SHREK 2」ウォークスルー&レビュー

【GENRE】
アクション/キャラクター

【PUB./DEV.】
ACTIVISION/LUXOFLUX

【RELEASE DATE】
2004/12/16(アメリカ2004/5/4)

【OUTLINE】
シュレックに登場するキャラクターをパーティ形式で操作するアクションゲームです。
遥か遠い国に住むハロルド国王とリリアン王妃は、長い間行方不明だった娘のフィオナ姫が幸せに暮らしているという知らせを受けます。
フィオナ姫があの醜い呪いから解かれたことを喜んだふたりは、娘と新しい王子のために盛大な舞踏会を開くことにします。そして、フィオナ姫と新しい王子を舞踏会に招くため、世界中に使者が送られます。
しかし、新しい王子があの醜い怪物のシュレックだということ、フィオナ姫も同じ怪物のまま真実の愛にめざめたこと、この事実は誰も知りませんでした。
シュレックは、この知らせを受け取り、王国に行くのは良くないと直感しますが、フィオナ姫とドンキーの必死の説得により、遥か遠い国に向かうことを承諾します・・・。

【GAME MODE】
NEW GAME
本作は、チャプター構成になっており、チャプターをクリアすることで次のチャプターに進めるようになっています。
チャプターの途中でセーブすることはできませんが、チェックポイントは用意されており、ゲームオーバーになってもそこから再開することができます。
各チャプターには、「Snapshots」という特定の目標があり、その多くがチャプターのクリアに関係してきます。
各チャプターでは、常に4人のキャラクターが画面上に登場します。この4人のキャラクターのいずれかを操作し、残りの3人はコンピューターが操作します。
操作するキャラクターは、左右のトリガーを引くことにより、いつでも瞬時に交替することができます。
それぞれのキャラクターは固有のスペシャルパワーを持っているため、その場その場の状況に応じたキャラクターをプレイヤー自ら操作する必要があります。
もっとも、自分がプレイしているキャラクターが戦闘不能になった場合には、操作は自動的に他のキャラクターに切り替わります。
ただし、キャラクターが高いところや水の中に落ちた場合にはゲームオーバーとなり、チェックポイントから再開することになります。
また、各チャプターには「Hero Time」というものがあり、ここだけは指定された1人のキャラクターだけを操作します。
各チャプターで操作できるキャラクターは4人ですが、パーティ構成はチャプターごとに変化します。
キャラクターは、ゲーム中の特定の場所にある「クレイジー・ラリー・レプレコン」で、アップグレードすることができます。
キャラクターをアップグレードするためには、ゲーム中で獲得できるゴールドコインが必要になります。
ゴールドコインが不足した場合には、各チャプターともクリア後も繰り返しプレイすることができるため、再度プレイして増やすことが可能です。
なお、本作には「マルチプレイモード」があり、最大4人まで同時にプレイすることができます。ゲーム中に「Xbox」本体にコントローラーを接続してスタートボタンを押せばOKです。
新しいプレイヤーがゲームに参加すると、そのプレイヤーは選択されたキャラクターを操作することになります。それぞれのキャラクターは指定された色の円で囲まれており、1Pが黄、2Pが赤、3Pが青、4Pが緑、となります。
プレイヤーが4人未満の場合には、コンピューターが操作するキャラクターと自分のキャラクターを自由に変更することができます。
途中参加したプレイヤーがゲームから外れるには、コントローラーを抜くか、オプション画面で「Choose Players」を選択すればOKです。
本作に登場するキャラクターと、その特徴は以下の通りです。

シュレック: 醜くて大きい緑の怪物です。戦闘スタイルはパンチやレスリング技で、スペシャルパワーは重いアイテムや敵を持ち上げて運んだり置いたり投げたりできることです。

フィオナ姫: ハロルド国王とリリアン王妃の娘です。戦闘スタイルはいろいろな空手技で、スペシャルパワーは敵の動きを遅くできる「スロータイム」で、使用制限があるものの砂時計を取れば回復できます。

ドンキー: おしゃべり屋のロバです。戦闘スタイルはドンキーパワーで、スペシャルパワーは敵を倒したり特定のアイテムを破壊したりできる「ブーロブラスト」です。

クッキーマン: ニンジャヒーロー気取りのクッキーマンです。戦闘スタイルはニンジャのキャンディ棒で、スペシャルパワーは「クッキートス」による敵のおびき寄せです。使用制限があるもののクッキーを取れば回復できます。

オオカミ: おばあさんの格好をしたオオカミです。戦闘スタイルはツメと噛み付き技で、スペシャルパワーはオブジェクトや敵や火に対して使える「ハフ・パフ・ブロー」です。

リル・レッド: おてんばなソフトボールのチャンピオンピッチャーです。戦闘スタイルはキック、パンチ、リンゴ投げで、スペシャルパワーは敵に20ポイントのダメージを与えられる「腐ったリンゴ爆弾」で、使用制限があるものの腐ったリンゴを取れば回復できます。

長ぐつをはいた猫: 長ぐつをはいた策略家の猫です。戦闘スタイルは剣術で、スペシャルパワーはロープやチェーンなどを渡ることができる「タイトロープウォーキング」です。

妖精: 体の小さな妖精です。戦闘スタイルはフェアリーマジックで、スペシャルパワーは仲間や敵を宙に浮かせることができる「フェアリーダスト」です。

チャプターは以下の通りで、カッコ内は登場するキャラクター、内容は「Snapshots」を中心にしています。

Chapter 1: Shrek’s Swamp(シュレック、フィオナ姫、ドンキー、クッキーマン)
シュレックの沼地を進んでいきます。目玉18個を集めます。ロビンフッドと仲間たちすべてを倒します。フィオナ姫で妖精12人を捕まえます。ニワトリ12羽を捕まえて鍋に投げ込みます。
フィオナのヒーロータイムで、ツグミの歌声に合わせてA、B、X、Yボタンを押します。道中で、魔法の豆12粒を集め、7人のドワーフを助けます。

Chapter 2: Spooky Forest(シュレック、フィオナ姫、ドンキー、リル・レッド)
気味の悪い森林を、ねずみ3匹を守りながら、進んでいきます。ドンキーで巨木を倒します。像のところですべての敵を倒します。家の前ですべての敵を倒します。敵のネズミを倒したりしながら、墓場を通りすぎます。ドンキーでゲートを破ります。
ドンキーのヒーロータイムで、魔女によって暴走させられたフィオナの馬車を、障害物を避けながらドラゴンに乗って追いかけます。道中で、魔法の豆12粒を集めます。

Chapter 3: Far Far Away(シュレック、フィオナ姫、ドンキー、リル・レッド)
城下町のミニゲームに挑戦します。ニワトリ12羽を捕まえて、柵の中に投げ入れます。建物の中庭で、ネズミ175匹を駆除します。
トロールのいる博物館で、貴金属196個を集めます。ウインドショッピングするシンデレラを悪漢から守ります。街の荒くれ者を倒し、かけら7枚を集めます。
シュレックのヒーロータイムで、暴れる男たち12人を気絶させて護送車に投げ込みます。道中で、魔法の豆12粒を集めます。

Chapter 4: Ogre Killer(シュレック、ドンキー、クッキーマン、リル・レッド)
長ぐつをはいた猫とのボス戦です。シュレック、クッキーマン、ドンキー、リル・レッドの順に、タイミングを合わせてA、B、X、Yボタンを押していきます。長ぐつをはいた猫のライフがなくなるまで4~5巡します。全員が倒されたら負けです。

Chapter 5: Walking the Path(シュレック、ドンキー、クッキーマン、長ぐつをはいた猫)
リル・レッドの後を追って小道を進みます。カボチャをすべて倒します。ウイリアム・グラフを橋までエスコートします。再び、ウイリアム・グラフを橋までエスコートします。トロールが転がす爆弾を転がし返して倒します。
長ぐつをはいた猫のヒーロータイムで、滝沿いのロープやジャンプ台を上へ上へと上がっていきます。道中で、魔法の豆12粒、目玉50個を集めます。

Chapter 6: Jack and Jill’s Farm(シュレック、ドンキー、クッキーマン、長くつをはいた猫)
ジャックとジルの農場でお手伝いをします。ニワトリが投げる卵をカゴでキャッチします。キャラクター4人すべてが行いますが、誰か1人を操作して50個以上キャッチすればOKです。
豆の木をネズミの群れから1分間守ります。とうもろこし畑で、ニワトリ25羽を空中に飛ばします。ネズミを退治して、巨大針を取ります。
クッキーマンのヒーロータイムで、農場の柵の間を転がってくる巨大トマトを避けたり用水路の花の上をジャンプしたりしながら進みます。道中で、魔法の豆12粒、リンゴと虫10個を壊します。

Chapter 7: Fairy Godmother’s(シュレック、ドンキー、長くつをはいた猫、リル・レッド)
妖精のゴッドマザーの城にポーションを取りに行きます。リル・レッドのヒーロータイムで、ベルトコンベアーの上に乗って、妖精のゴッドマザーの攻撃をかわしてリンゴを投げつけます。
丸い縦長の部屋で、上に上がりポーションを取ります。妖精のゴッドマザーから逃げ切り、次の部屋でミルクの釜を倒してドアを開けます。プリンス・チャーミングを倒します。城の仕掛けをかいくぐって脱出します。道中で、魔法の豆12粒を集めます。

Chapter 8: Prison Break(オオカミ、リル・レッド、クッキーマン、妖精)
夜のお城の外壁通路を、仕掛けを作動させ、兵隊やクモを倒し、囚人8人、ネズミ3匹を助けながら、進んでいきます。
オオカミのヒーロータイムで、城内の螺旋階段を、爆弾を避けたり、足場をジャンプしながら、上がっていきます。道中で、魔法の豆12粒を集めます。

Chapter 9: The Mines(シュレック+ドンキー、クッキーマン、長くつをはいた猫、オオカミ)
城内を、仕掛けを作動させ、兵隊やクモやストーンウォリアーを倒し、囚人を助けながら、進んでいきます。
シュレック+ドンキーのヒーロータイムで、坑道内の軌道を、障害物を避けながら、フィオナをさらった妖精のゴッドマザーを追いかけます。道中で、魔法の豆12粒を集めます。

Chapter 10: Cookie, Cookie(シュレック+ドンキー、クッキーマン、長くつをはいた猫、オオカミ)
巨大クッキーマンによって、街に火の手が上がりました。19ヵ所を消化し、26人を助け出します。ビルの屋上に上がり、巨大クッキーマンの行く手を邪魔する兵士を放水で倒します。
城に向かう通路の向こう側を歩く巨大クッキーマンの協力を得て障害物を破壊しながら、城の入口に迫ります。
シュレックのヒーロータイムで、巨大クッキーマンが城の門を開けるのを邪魔するバルーンを1分間攻撃します。道中で、魔法の豆12粒を集めます。

Chapter 11: Final Fight(シュレック、フィオナ姫、ドンキー、長くつをはいた猫)
円形の闘技場でのボス戦です。ファーストファイトは、円周と中央を往復する兵士多数、円周から中央に毒を投げる男多数、爆弾を投げるトロール2体の3連戦です。
セカンドファイトは、妖精のゴッドマザーとの戦いで、青い予告サークルを避けて赤い攻撃サークルから逃れ、地上に降りた妖精のゴッドマザーを攻撃します。体力を3分の2ぐらい減らします。
サードファイトは、爆弾を投げるトロール3体との戦いです。
フォースファイトは、プリンス・チャーミングとの戦いです。
ラストファイトは、妖精のゴッドマザーとの再戦です。
このチャプターにはチェックポイントはありませんが、敵のパターンを覚えればそれほど苦労しません。

Load Game
任意のセーブデータからゲームを再開します。

OPTION
ゲームの各種設定の変更、クレジットの閲覧、が行えます。

【GRAPHICS】7
パソコン、「Xbox」、「ゲームキューブ」、「プレイステーション2」などで発売されているマルチプラットフォームタイトル(パソコン版は開発元が異なります)で、発売日も映画に合わせて同日となっており、「Xbox」の性能を活かしたグラフィックというわけではありません。
ただ、DREAM WORKSのライセンスにより製作されているため、シュレックらしさを味わえるグラフィックにはなっています。
キャラクターや背景、オブジェクトなどの描写はそれなりですが、シュレックならではのほのぼのとしたファンタジックな世界観を味わうことはできます。
また、本作では、常にプレイヤーを進ませたい方向に画面が向けられる半固定視点が採用されています。そのため、次にどこに行けばいいのか迷うことがないという便利さの反面、自分が見たいところが見られないという不自由さもあります。
更に、本作では、常に4人のキャラクターが画面上に登場するという方式になっているため、キャラクターから少し離れた画になっているとともに、他のキャラクターがどこかに引っかかっていたりすると自分がプレイするキャラクターだけ先に進むことはできないというようになってもいます。
このあたりは、ゲームに習熟したプレイヤーにとっては面倒に感じる部分ですが、本作をプレイする層がそうしたプレイヤーばかりではないという点を考慮する必要もあるのかもしれません。

【SOUND】8
ドルビーデジタルです。本作でキャラクターを演じているのは、映画版と同じ声優ではありませんが、そっくりさんを声優として起用しているため、映画を見た人でも、それほど違和感を感じることはないのではないかと思います。
イベントシーンなどではそれなりにしゃべりますが、プレイ中のリアクションのパターンはあまり豊富ではありません。
音楽は実際の映画と同じ物が流されますし、効果音も映画と同様です。総じて、この手のアクションゲームとしては、そつなくまとめられたサウンドだと言うことができるでしょう。

【CONTROL】7
この手のアクションゲームとしては、特に問題のない操作性を実現させています。本作の基本的な操作は、以下の通りです。
左スティックと方向パッドが移動、右スティックがカメラ、Aボタンがジャンプ、Bボタンがアクション、Xボタンがアタック、Yボタンがスペシャルパワー、左トリガーと右トリガーがキャラクターの変更、が主なものです。
また、Xボタンを3回軽く押すと簡単な3連コンボ、AボタンとXボタンを同時に押してジャンプアタック(クッキーマンは遠くの敵を攻撃)ができます。
本作の操作性で問題になるのは、むしろ前述しているような半固定視点と常に4人のキャラクターが画面上に登場するという点です。
特に、半固定視点に関しては、次にどこに行けばいいのか迷うことがないという便利さよりも、自分が見たいところが見られないという不自由さの方が際立っているように思います。
次にどこに行けばいいかは矢印などでガイダンスするようにして、視点は360度見渡せるようにしてほしかったところです。

【GAMEPLAY】8
本作は、シュレックのゲームとしては、「Xbox」レベルの家庭用ゲーム機では2作目となります。
前作はアメリカでの平均評価が4.9と惨憺たるありさまでしたが、2作目となる本作は前作とは発売元も開発元も異なっており、アメリカでの平均評価も7.2とまずまずになっています。
これは、前作が子供向けの単純なアクションゲームだったのに対して、本作ではゲームとしての面白さもないがしろにしてはいないからでしょう。
本作では、チャプター構成でストーリーを追いながらも、常に4人のキャラクターが画面上に登場し、この4人のキャラクターのいずれかを操作し、残りの3人はコンピューターが操作します。
そして、操作するキャラクターは、左右のトリガーを引くことにより、いつでも瞬時に交替することができます。
本作は、各チャプターがミニゲームの集合体のような構成になっており、そのミニゲームも完全に独立したものから、ゲームの進行と同時にミニゲームも進んでいくといったものまで、内容も形式もバラエティに富んでいます。
そのため、ゲーム自体に飽きるということがないばかりか、チャプターやミニゲームをクリアするために最適なキャラクターを選択するという面白みも出てくるのです。
しかも、それぞれのミニゲームの難易度が低めに抑えられており、意地の悪い難易度のものは存在しません。
そのため、ゲームオーバーになってチェックポイントからやり直しという羽目に陥っても、延々と同じ場所をやり直さなければならないという苦痛を味わうことはまず考えられません。
この手のアクションゲームとしては、歓迎すべき難易度であると言えるでしょう。
もちろん、それでは面白くないというハードアクションゲーマーなら、ほとんどのチャプターで用意されている魔法の豆12粒を集めることに精を出すこともできます。
すべての魔法の豆を集めるのは簡単とは言えないため、それなりにやり応えがあるからです。
このように本作は、誰もが安心してプレイできる手頃なアクションゲームだと言うことができるでしょう。

【LONGEVITY】7
本作には11のチャプターがありますが、4番目と11番目のチャプターは長くて30分程度、それ以外のチャプターは長くて2時間程度が相場だと思います。
つまり、クリアするまでにかかる時間は、長くて20時間程度だということです。多くのプレイヤーが、これぐらいの時間があればクリアできしまうのではないでしょうか。
もちろん、魔法の豆12粒を集めるなどの「Snapshots」すべてをコンプリートしようと考えるなら、20時間以上はかかります。ここでは、クリアさえすればOKということで、「7」にしておきます。

【OVERALL】7
本作は、ライセンスものだからつまらなさそう、前作の評価が低かったから本作のデキにも不安がある、この手のアクションゲームは理不尽なところがあったりして難しそう、などといった先入観を打ち破れるゲームであることは確かです。
本作は、傑作アクションゲームと言えるほどではありませんが、うまくまとめられたゲームになってはいます。
シュレックが好きという人はもちろんのこと、この手の手頃なアクションゲームがやってみたいという人にも奨められるゲームです。
また、手軽に4人同時協力プレイが行えるため、そうした機会が多い人にも適していると思います。

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