バーティカルクライマーは、ロッククライミングと似たような動きができるトレーニングマシンで、トレッドミルやバイクよりも、多くのカロリーを消費しながら、主要な筋肉群を鍛え、持久力を培う、ということが同時に行えます。
構造はシンプルで、脚立やイーゼルのような形状のスチールにバーでつながったペダルとハンドルが左右対であり、ペダルに足を乗せ、ハンドルを握り、ロッククライミングのような動作をするというものです。
自重で行う全身運動になるため、カロリーを消費しつつ、腕、肩、腿、ふくらはぎ、背、臀部、コアといった主要な筋肉群を同時に鍛え、スピードを上げれば持久力も高められます。トレッドミルのように着地する衝撃がないため、膝を痛める心配もありません。
また、大半が、$100~$200といった比較的安価な価格帯にあり、畳1畳弱のスペースと2m程度の高さがあれば行え、脚立やイーゼルのように折り畳めるため収納場所を取らず、15kg前後と軽くて手軽に移動させることもできます。
バーティカルクライマーは、日本ではまだ知名度が低いため、私もその存在を知らなかったのですが、ローイングマシンを調べている際に偶然見つけて、その素晴らしさに興味がわき、例によって何十時間も調べることになりました。
バーティカルクライマーの代名詞とも言えるのが「MaxiClimber」で、各レビューサイトでもイチオシのバーティカルクライマーとなっています。その対抗馬が「Conquer Vertical Climber」で、次点を占めることが多いです。
ただ、構造が単純で形状も似通ってくるためフォロワーも多く、レビューサイトやAmazon.comなどで一定の評価を得ているメーカー・製品であれば、好みや価格で選んでも問題はありません。
また、大半がほぼ完成した状態で販売されパッケージが大きくなり、重量もそれなりにあるため、日本に送ってくれない製品やショップがあり、購入する製品やショップには制約が出てきます。
私も、信頼できる製品を日本に送ってくれる信頼できそうなショップを探したところ、「MaxiClimber」など3製品を納得できる送料で発送してくれるショップが見つかりました。
しかし、「MaxiClimber」は市場価格よりもはるかに高く、市場最低価格と遜色ない価格で販売されている「SOOZIER CLIMBING MACHINE A90-102」を購入することにしました。
「SOOZIER CLIMBING MACHINE A90-102」は、コストパフォーマンスに優れた製品で、「MaxiClimber」や「Conquer Vertical Climber」ほどの人気や軒並みの高評価もないのですが、取り上げているレビューサイトでの評価も高く、私が購入したショップでも多くの人が購入して高評価でした。
そもそも、評価が高い「MaxiClimber」ですら1ヵ月ほどで壊れたというレビューがあり、レビューサイトやユーザーレビューで一定の評価を得た製品を買えば、それがどうかは当たり外れや使い方、メンテナンス次第かと思います。
「SOOZIER CLIMBING MACHINE A90-102」は、そのショップでは、「Soozier Steel Vertical Stair Climber Exercise Machine – Black」という名称で売られていて、私が買った際にはセールで、日本円で、価格9374円、送料1万748円、関税等1640円、合計2万1762円、でした。
発送は、FedExが行っています。7月21日に注文後、メンフィスを起点に、インディカーシリーズで知られるセントピーターズバーグやインディアナポリスなどを経由し、アンカレッジから飛び立ち、成田に到着。日本ではセイノースーパーエクスプレスが請け負い、7月29日に到着しました。詳しい流れは、以下のようになります。
07/21/2019 2:58 PM (UTC) Information Received Order Processed: Ready for UPS US
07/22/2019 1:33 PM (UTC) At Carrier Facility Origin Scan US, MEMPHIS
07/22/2019 8:10 PM (UTC) At Carrier Facility Arrival Scan US, Memphis
07/23/2019 1:42 AM (UTC) In Transit Departure Scan US, Memphis
07/23/2019 6:32 AM (UTC) At Carrier Facility Arrival Scan US, Montgomery
07/23/2019 9:19 AM (UTC) In Transit Departure Scan US, Montgomery
07/23/2019 3:12 PM (UTC) At Carrier Facility Arrival Scan US, Tifton
07/23/2019 3:42 PM (UTC) In Transit Departure Scan US, Tifton
07/23/2019 6:25 PM (UTC) At Carrier Facility Arrival Scan US, Jacksonville
07/24/2019 1:12 AM (UTC) In Transit Departure Scan US, Jacksonville
07/24/2019 5:48 AM (UTC) At Carrier Facility Arrival Scan US, Clearwater
07/24/2019 7:39 AM (UTC) At Carrier Facility Destination Scan US, Clearwater
07/24/2019 7:44 AM (UTC) Out For Delivery Loaded on Delivery Vehicle US, Clearwater
07/24/2019 9:54 AM (UTC) Out For Delivery Out For Delivery Today US, Clearwater
07/24/2019 10:26 AM (UTC) Information Received Shipment information sent to FedEx
07/24/2019 10:37 AM (UTC) Delivered Delivered US, SAINT PETERSBURG
07/24/2019 4:36 PM (UTC) Picked Up Picked up UNITED STATES, FL, PINELLAS PARK
07/24/2019 6:00 PM (UTC) In Transit Left FedEx origin facility UNITED STATES, FL, ST PETERSBURG
07/24/2019 11:28 PM (UTC) At Carrier Facility At local FedEx facility UNITED STATES, FL, TAMPA
07/25/2019 4:24 PM (UTC) In Transit In transit UNITED STATES, IN, INDIANAPOLIS
07/25/2019 5:10 PM (UTC) In Transit Departed FedEx location UNITED STATES, IN, INDIANAPOLIS
07/25/2019 7:32 PM (UTC) At Carrier Facility Arrived at FedEx location UNITED STATES, AK, ANCHORAGE
07/26/2019 11:17 AM (UTC) In Transit Departed FedEx location UNITED STATES, AK, ANCHORAGE
07/27/2019 11:19 AM (UTC) At Carrier Facility At destination sort facility JAPAN, NARITA-SHI
07/28/2019 9:24 AM (UTC) In Transit In transit (Package available for clearance) JAPAN, TOKYO-KOTO-KU
07/28/2019 9:45 AM (UTC) In Transit International shipment release – Import JAPAN, TOKYO-KOTO-KU
07/28/2019 3:46 PM (UTC) In Transit In transit (Tendered to authorized agent for final delivery) JAPAN, TOKYO-KOTO-KU
さて、「SOOZIER CLIMBING MACHINE A90-102」は、写真のような状態で細長い段ボールに梱包されて送られてきました。梱包状態は丁寧で、個別にプチプチやビニール袋に巻かれたり入れられたりし、動かないように縛られ、ところどころに段ボール片も添えられていました。
ただ、なぜか前後の足同士が強い力で押し込まれたかのように噛んだ状態になっており、そのままでは取り外すことができないため、後ろ側の脚のボルトを外すことで取り外しました。
全体としては目立つような傷やへこみはなかったのですが、足同士は力強く噛んでしまっていたので、そこだけははっきりと傷がついていたのが残念です。それでも、色が黒だし足の部分なので黒く塗れば目立たないのが幸いでした。
パーツは、本体がほぼ組み上がった状態になっていることもあって写真のように少なく、他のトレーニングマシンと比べてもシンプルな構造であることが分かります。それぞれのパーツも、形状が分かりやすく、特別重い物もないため、組み立てもはかどりそうです。
その組み立ても、マニュアルが添付してあり、そこにパーツリストとアセンブリーインストラクションが分かりやすいイラストで描かれているため、パーツを整然と並べて順序良く組み立てていけば戸惑うこともありません。
工具も必要最小限のものは付属しており、それだけでも組み立てることが可能です。特に難しいところも、力やコツがいるようなところもないため、ゴミを片付けながらゆっくり組み立てても1時間かからずに組み上がってしまいます。
いざ組み上がってみると、懸垂マシンよりも明らかにコンパクトではあるものの、ペダルに足を乗せ、ハンドルを握り、ロッククライミングのような動作ができるマシンだけに、それなりの存在感があります。
もちろん、全身運動が行えるトレーニングマシンながら、脚立やイーゼルのように折り畳めるため保管場所を取らず、15kg前後と軽くて手軽に移動させることもできるのもいいところで、折り畳むとそれほど存在を主張することもありません。
バーティカルクライマーは、前後の足を1本のバーで固定することで安定感を出すのですが、そのバーは前足に固定されて回転するようになっています。運動する時にはバーを倒して後ろ脚にボルトで固定し、片付ける際にはボルトを外してバーを前脚の間に立てます。
「SOOZIER CLIMBING MACHINE A90-102」も、それは同様なのですが、添付されているボルトもナットもスパナを使って締め付けるような形状で、ボルトも短いため指で簡単に回せるように緩めておくと振動で外れるおそれもあります。
そのため、ホームセンターに行って、六角穴付ボルト(M8×50)と蝶ナット(M8)を買ってきました。これで、ボルトもナットも指で簡単に回すことができ、長さも余裕があるため少し緩めに締めることができます。
最適なボルトとナットを探して選ぶのに少し時間はかけたものの、わずか100円ほどで驚くほど便利になりました。
「SOOZIER CLIMBING MACHINE A90-102」は、高さを5段階に調節することができます。ペダルの付いたバーの内側にハンドルの付いたバーを入れるのですが、ペダルの付いたバーには5個の穴があり、ハンドルの付いたバーには押し込めるボタンがあり、そのボタンを任意の穴に合わせることで高さを固定することができます。
高さは、バーティカルクライマーに対して体を水平に保ち、ハンドルがオーバーハンドでもアンダーハンドでも自然に握れ、膝も肘も伸びきることなく大きく上下動させられる高さならOKです。この5個の穴の位置で、大半の人に対応します。
また、中間にあるハンドルも同様に穴にボタンを合わせるのですが、こちらは固定したハンドルで穴も1個だけです。このハンドルは、スタート時にペダルに乗ったりハンドルを握ったりしにくい人がアシストに使ったり、下半身を中心に鍛えたい時に握ります。
また、ペダルは、スチールに樹脂のカバーが付いていて、滑り止めがあるものの素足で踏んでも痛くはありません。ただ、20分以上連続で行う場合には、クッションがなくて足が少し痛くなるため、滑り止めなどのクッションを敷いた方がいいでしょう。
私は、100円ショップの中敷きをペダルの形に合わせて切り、両面テープで貼り付けました。20分以上やって足が少し痛くなる程度なので、これでかなり改善されます。なお、ペダルは跳ね上げ式になっており、収納時に邪魔な際には跳ね上げておけます。
「SOOZIER CLIMBING MACHINE A90-102」には、他の多くのバーティカルクライマーと同様に、エレクトロニックウォッチ(LR44ボタン電池)が付属しています。右側のバーに小さなノブが付いていて、これがエレクトロニックウォッチのセンサーを通過することで、様々なデータを計測できるようになっています。
タイム、カウント、トータルカウント、ストライド/ミニッツ、の4種類を計測することができ、ボタンを長押しするとトータルカウント以外はクリアされ、再び、0の状態から計測が始まります。
ただ、エレクトロニックウォッチは腹部あたりにあり、液晶画面を見ながら運動することはできません。ロングランやインターバルトレーニング、HIITを行う際には別個にタイマーを用意し、エレクトロニックウォッチは休憩中や終了後に何カウントしたかを確認する程度の利用になるかと思います。
さて、バーティカルクライマーの基本構造ですが、左右のバーが3番目の写真にあるプーリーを介してワイヤーでつながっています。左のバーが下がれば右のバーが上がり、右のバーが下がれば左のバーが上がる、というわけです。
そのため、バーを下げる際に力を使うことになり、ペダルに力を入れるか、ハンドルに力を入れるか、両者に均等に力を入れるか、で腕か脚かどちらの筋肉をより使うかが変わってきます。腕の場合は、アンダーハンドかオーバーハンドかでも微妙に異なります。
自重で行う全身運動になるため、カロリーを消費しつつ、腕、肩、腿、ふくらはぎ、背、臀部、コアといった主要な筋肉群を同時に鍛え、スピードを上げれば持久力も高められるというわけです。
ちなみに、プーリーは、バーの動きの遊びを抑制するため、中央部にも小型のものが多数使われており、バーの動きが悪かったりノイズが大きかったりする場合には、プーリーの回転部分やバーとプーリーの接触部分にシリコンスプレーなどを塗布すると、バーの動きが良くなりノイズも軽減されます。
なお、$100~$200といった比較的安価な価格帯の製品の大半が自重のみになりますが、一部のバーティカルクライマーや高価なバーティカルクライマーの中には、レジスタンスをアジャストできるものもあり、よりハードなトレーニングも可能です。
このように、バーティカルクライマーは、それ1台で様々なトレーニングをしたいとか、短時間で効率良く様々なトレーニングをしたいという人にはうってつけのトレーニングマシンなのです。
中でも、「SOOZIER CLIMBING MACHINE A90-102」は、コストパフォーマンスに優れており、とりあえず買ってみようという人や、少しでも安く買いたいという人にお勧めです。
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