デジタルカメラの「Canon PowerShot SX500 IS」を2月15日に購入して2ヵ月強、その間は、結局、富士スピードウェイで1回使っただけなのですが、時間も経ちますのでレビューしてみます。
【デザイン】9
キヤノン AE-1(標準、300mm)→ミノルタ α-3700i(35mm~80mm、135mm~300mm)→コダック DC3200(デジカメ、標準のみ)→キヤノン PowerShot A530(デジカメ、35mm~140mm、デジタル4倍)→オリンパス OLYMPUS SZ-20(デジカメ、24mm~300mm)、という私のカメラ歴の中で、6台中3台目のキヤノン機であり2台目のPowerShotになります。
本機は、いわゆるネオ一眼で、コンパクトデジタルカメラでありながら、一眼レフのようなデザインをしています。現物を見ずにネットなどで単独で見ると、まさに一眼レフに遜色ない本格的なデザインに見えることでしょう。
色も、黒しか選べないのが残念なところではあるのですが、わずかな光沢を残しながらもつや消しの黒が、本格感を醸し出します。機能美すら感じさせるデザインは、さすがはキヤノンと言えます。持つことに喜びを感じさせるデザインでしょう。
【画質】9
設定は、プログラムオート(撮影機能の設定を、お好みや撮影状況に応じて手動で変更することができます)にして、画像サイズを8M、圧縮モードをスーパーファイン、に設定しています。
私は、オリンパスの「OLYMPUS SZ-20」で初めてCMOSセンサー搭載機を使ったのですが、暗いところでは本当に強くストロボなしでもけっこう明るく写りますが、日中屋外だとCCDセンサー搭載機に比べると心なしかモヤッとした画面に感じました。
そんなことから、「OLYMPUS SZ-20」に買い足す際には、夜間や日中屋内は「OLYMPUS SZ-20」に任せ、日中屋外での撮影、特に望遠領域は、CCD機にした方が良さそうと考えていました。
いざ、富士スピードウェイで撮ってみると、そのくっきり感はさすがはCCD機と感じさせられるものがありました。大袈裟に言うと、CMOS機はフィルターを通して見たようなところがあるのですが、CCD機はフィルターなしでダイレクトに見ているような感じがします。
また、私は、カメラも写真も趣味ではありませんが、モータースポーツを中心に競馬やイベントなどの写真を撮る機会はそれなりにあり、私の用途からは望遠域がとても重要になります。
モータースポーツ撮影がいつも最大の目的になっているので、昔はスタンダードだった望遠300mmというのがひとつの基準になっていて、本機以前に買ったカメラも5台中3台が300mmです。
300mmでも、クルマの前後をフレーム外にしてコクピット中心に撮るということも、格好の撮影場所を見つけることができたので可能になっています。
それでも、デジタルズームは使わない、トリミングはしない、という方針で撮影すると、横向きのクルマはフレームいっぱいに収めることはできるものの、こちらに向かって走ってくるクルマや、向こうに走り去っていくクルマは、あまり大きく写すことができません。
そんな不満から、「OLYMPUS SZ-20」に買い足す場合には、最低でも光学600mm、できればそれ以上を基準にしていました。本機は、光学720mm、画質が劣化しにくい「プログレッシブファインズーム」を使えば1440mmまで可能ということで、そんな悩みが軽減されます。
本機の「プログレッシブファインズーム」(ズーム)は、私が設定している画質の場合には、39倍、48倍、60倍(、78倍、96倍、120倍)、と選べるのですが、サッと見た感じでは、48倍程度なら、それほど画質の劣化を感じることはありません。
もちろん、720mmなら、なかなかの高画質だと言えます。色味は、好みの問題はありますが、抑え目で、それはそれで良いと思います。
【操作性】8
私は、アナログ一眼レフを2台使った後、デジタルカメラを4台使っているわけですが、私が機械の操作に対する順応性が高いのか、操作性が悪いと感じたことはそれほどありません。
シャッターの半押し、ズーム、自動追尾AF、どれも使いやすいです。液晶を見ながらの設定も階層式で簡単です。
ただ、「OLYMPUS SZ-20」と同様に、不要な画像を削除する方法は不満です。手順が、メニュー→消去を選択→画像指定を選択→セット→メニュー→OKを選択、と手順が多すぎます。
モータースポーツを撮影する場合、撮影した写真をすぐに確認して不要ならすぐに削除、ということを繰り返すので、これはとても面倒です。「PowerShot A530」がすぐに消去できたので、これだけは不満です。
なお、一眼レフ所有者などの中に、ファインダーがないのが不満という方がいらっしゃいます。私も、古くからの一眼レフユーザーでファインダーにはなじみがあり、初めてファインダーがないデジタルカメラを使った際には戸惑いもありました。
しかし、それには使い始めてすぐに慣れ、こんなものかなと思うようになりました。前述したように、私が機械の操作に対する順応性が高いからかもしれません。
ファインダーがなくても、脇をピタッと締めて、カメラをしっかりとホールドすれば、液晶画面を見ながらの撮影でも、そんなには手ブレ、被写体ブレしません。
デジカメでモータースポーツを撮る場合には、何十枚も撮っていいものだけ残すという撮り方をするので、運動会などの一発勝負だと、上記のような撮り方をより気合を入れてする必要はあると思いますが、ファインダーが不可欠だとも思えません。
【バッテリー】8
バッテリーは、特に弱いということはありません。私は、モータースポーツでは200枚は撮り、撮ったらすぐに液晶画面で確認ということをしていますが、それぐらいの枚数なら、何とか持ちます。
事前に予備のバッテリー2個セットをAmazon.co.jpで買っておいたのですが、300枚ぐらい撮った際にも、途中で予備のバッテリーに交換すればOKでした。
予備のバッテリー自体、2個セットで520円(送料無料)でしたし、念のために買っておけばいいだけです。
【携帯性】9
キヤノンは、小型軽量へのこだわりが強いのか、ネオ一眼でありながらも、幅はコンパクトデジタルカメラの「OLYMPUS SZ-20」とほぼ同じです。
もちろん、ネオ一眼らしく、電源をオフにしていてもレンズ部分はけっこう出っ張っているので、コートのように大きなポケットでもない限り、ポケットに入れて持ち歩くというのは難しいですが、720mmがこのサイズというのは驚きです。
重量は、バッテリーとメモリーカード込みで約341gと、コンパクトデジタルカメラに比べると重いものの、やはり、720mmでこの重量なら、軽いと言って差し支えないでしょう。
逆に、大きなレンズを持つ機種として、左手でレンズ、右手でグリップをホールドすると、これも慣れの問題ではありますが、小さすぎて少し窮屈感はあります。
また、コンパクトデジタルカメラなんだけど見た目は一眼レフ、というネオ一眼の位置づけからすると、サイズ面でもちょっと小さい一眼レフの方が所有欲を満たされるのは確かで、もう少し大きくても良かったと思います。
それでも、単純に携帯性という点では、5点をつけられます。
【機能性】6
「OLYMPUS SZ-20」もそうなのですが、個人的には望遠が撮れればOKなので、3Dだの、ペットモードだの、マジックフィルターだのは不要です。望遠できれいな写真が撮れる、それだけでOKなのです。
一応、こだわりオート32シーン、マルチシーンIS、撮影モード、シーンモード、クリエイティブフィルター、などはあります。なんでもてんこ盛りの最新のコンパクトデジタルカメラに比べると少ないかもしれませんが、720mmが最大のウリなので、これを目当てに買うカメラだと思います。
【液晶】8
3.0型46万ドット高精細モニターは、とてもきれいです。モニターがやや明るいので、1段階は暗く設定した方が実際に撮れた写真に近い明るさになると思います。
【ホールド感】9
ネオ一眼だけに、左手でレンズ、右手でグリップをホールドできるため、ホールド性は高くなっています。ただ、前述しているように、必要以上にコンパクトに作っているため、慣れの問題ではありますが、ホールドしていると少し窮屈感はあります。
【総評】9
私は、ヤマダ電機で、1万9000円+ポイント12%という条件で購入しました。実質1万6720円になり、購入日の価格.comの最安値である約1万9500円よりははるかに安かったので、価格面での満足度は高いです。
CCD機で、ズームが最低でも600mm以上あり、価格は高くても2万円を大きく切ることが条件だったので、とても満足しています。
もちろん、金に糸目をつけずに、一眼レフと600mm以上のレンズを買えば、より楽にいい写真が撮れるのは分かりますが、コストパフォーマンスで考えると、なかなかいい買い物だったと思います。
「OLYMPUS SZ-20」も2011年10月5日購入とまだまだ新しく、日中屋外は「PowerShot SX500 IS」、日中屋内と夜間は「OLYMPUS SZ-20」と使い分けていく予定です。
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