「SUPER GT × DTM 特別交流戦」テスト走行(2019.11.21富士)

「SUPER GT × DTM 特別交流戦」のテスト走行を見るために、2019年11月21日に富士スピードウェイに行ってきました。
交流戦には、SUPER GTからレギュラー参戦している15台、DTMからBMW3台とアウディ4台の7台、計22台が参戦。21日にテスト走行、22日に公式練習、23、24日の両日に予選(20分間)と決勝が開催されます。
決勝レースは、55分+1周をローリングスタート形式でスタートし、タイヤ交換が義務づけられます(給油はできません)。タイヤは、ハンコックタイヤを装着します。
当初、木曜日のテスト走行は予定にはなかったのですが、タイムスケジュールが発表されると木曜日も金曜日の公式練習とほぼ同じスケジュールで実施されるため、新鮮度と天候の兼ね合いで木曜日に見にいくことにしました。

06:30~ ゲートオープン(西ゲート)
09:15~10:00 SUPER GT GT500 タイヤテスト走行
10:10~10:50 Vitz Race スポーツ走行
11:00~11:45 SUPER GT & DTM テスト走行
11:50~12:05 SUPER GT & DTM スタート練習
13:25~14:10 SUPER GT & DTM テスト走行
14:15~14:30 SUPER GT & DTM スタート練習
14:40~15:20 Vitz Race スポーツ走行
15:30~16:15 SUPER GT GT500 タイヤテスト走行

当日は、朝から快晴と言っていい絶好のコンディションとなり、気温もこの季節としては高く、日焼けするのではないかと思われるほどでした。
スケジュールは、「SUPER GT GT500 タイヤテスト走行」と「SUPER GT & DTM テスト走行」が各45分という短い時間で午前と午後に1回ずつ行われ、しかも、「SUPER GT & DTM テスト走行」の直後に「SUPER GT & DTM スタート練習」が行われます。
通常の公式テストのように午前2時間、午後2時間とまとまって行われず、「SUPER GT & DTM スタート練習」はメインストレートになり、駐車場もインフィールドは使えないため、それに間に合わせるのに見る側もスケジュールを工夫して組む必要がありました。
そんなわけで、午前中は、「SUPER GT GT500 タイヤテスト走行」はアドバンコーナーとコカ・コーラコーナーで、「SUPER GT & DTM テスト走行」は第13コーナーとダンロップコーナーで、それぞれ観戦。

SUPER GTは、DTM最終戦のホッケンハイムでは、ハンコックタイヤのグリップのしなさに苦しめられていました。ホッケンハイムの路面のμの低さ、気温と路面温度の低さ、雨という悪天候がそれに輪をかけていました。
同じハンコックタイヤでも、路面のμが高い富士スピードウェイでどうなるか気になっていたので、見ていてそれが分かりやすく写真と動画の撮影に最適でもないコカ・コーラコーナーから見始めることにしました。
外から見ている分には、富士スピードウェイのドライコンディションなら、それほど苦労しているようにも感じられず、いつものタイヤに遜色ないコーナリングをしているようでした。
タイム的にも、トップのKeePer TOM’S LC500が1分30秒376と、ゴールデンウィークの「FUJI GT 500km RACE」の公式練習でトップタイムだったMOTUL AUTECH GT-Rの1分28秒152の2秒落ちなので、思ったよりも速かったです。

待望の「SUPER GT & DTM テスト走行」は、第13コーナーからスタートし、ダンロップコーナーへと移動。45分という短い時間なので、効率良く写真と動画を撮り、観戦もする必要があります。
DTM勢は、お客さんということもあるのか、SUPER GT勢に続いて後から登場。「SUPER GT GT500 タイヤテスト走行」にも、システムチェックのためにメインストレートを通過しない形で3周ほど走ったのですが、本格走行はこれが最初になります。
マシンはもちろん、ドライバーによっては富士スピードウェイが初めてということもあり、スロースタートにはなったものの、やはり、DTMが富士スピードウェイを走るというのは感慨もひとしおで、GT500はここ数年は日本の3メーカーで占められていることもあり新鮮でした。
ここでもトップタイムをマークしたのはKeePer TOM’S LC500で、1分31秒002とわずかにタイムアップ。上位7位までをSUPER GT勢が占める中、ロイック・デュバルのBMC Airfilter Audi RS5 DTMが1分31秒837と8位に入り気を吐いています。

それ以外の6台は下から6台に沈んでいますが、初走行だけにまずは顔見せといったところでしょう。
テスト走行からわずか5分のインターバルで「SUPER GT & DTM スタート練習」がスタート。これは、DTMのセーフティカー導入時のリスタート形式を練習するためのもので、セーフティーカー先導で1周したのち、車間距離を1車身以内に詰めた2列縦隊で再スタートします。
車間距離を1車身以内に詰めた2列縦隊というのが壮観な眺めで、幅の狭いホッケンハイムならともかく、幅広いメインストレートを持つ富士スピードウェイだと、より凝縮して感じられます。
20台以上が車間距離を1車身以内に詰めた2列縦隊で再スタートするため、スタート練習ですら1コーナーの飛び込みがエキサイティングなのに、実際のレースではかなり白熱したものになりそうです。

午後は、公式テストや公式練習ではルーティンとなっているTGRコーナーに陣取りました。午前中はエンジン補機系のトラブルで参加できなかったDENSO KOBELCO SARD LC500も修復し、22台全車がそろってのセッションとなりました。
ここでは、驚くべきことにロイック・デュバルのBMC Airfilter Audi RS5 DTMが1分30秒695というタイムを記録し、しばらくはトップの座を守り続けます。DTM勢の中では、ロイック・デュバルだけがSUPER GT勢を含めても好タイムをマークし続けています。
また、2019年のDTMシリーズチャンピオンのレネ・ラストのAudi Sport RS5 DTMも中盤までは上位をキープしており、DTM勢も徐々に実力を発揮し始めてきました。
最終的には、牧野任祐のModulo Epson NSX-GTが1分30秒421でトップ。ロイック・デュバルのBMC Airfilter Audi RS5 DTMも3位に収まり、レネ・ラストのAudi Sport RS5 DTMも11位と、アウディ勢は11位までに2台が入っています。

さらに、NSXも1、4、5位とトップ5に3台が入り、DTM勢に注目が集まる中、速さを見せています。しかも、シリーズでは上位を争った2チームではないのが面白いところです。
この日のタイムスケジュールのラストを締めくくるのは「SUPER GT GT500 タイヤテスト走行」だったのですが、SUPER GT勢のハンコックタイヤへの習熟が思いのほか早く、これならDTMも混走でも良かったのではないかと思います。むしろ、DTM勢が富士スピードウェイに慣れる必要があったように感じられるからです。
ただ、金曜日から日曜日にかけては雨が降りやすい天気になっており、ハンコックタイヤ+雨という条件が重なり、気温と路面温度も低ければ、DTM勢が上位や中位を賑わす可能性もあります。好天に越したことはないものの、悪天候になればなったで楽しめる部分もありそうです。

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