「Syberia II: Kate Walker’s Adventure Continues」ウォークスルー&レビュー

【GENRE】
アドベンチャー/サードパーソン

【PUB./DEV.】
XS GAMES/MICROIDS

【RELEASE DATE】
2004/11/4(アメリカ)

【OUTLINE】
「SYBERIA」の続編に当たる3Dアドベンチャーゲームです。
若く野心的な女性弁護士のケイト・ウォーカーは、ハンス・ボラルバーグを見つけ出して、アルプスにある古いオートマトン(ロボット)工場の買収契約を成立させることに成功します。
ところが、ケイトはニューヨークに戻ることなく、ハンスとともに、マンモスが生息するという遥か遠方の伝説の島「シベリア」への旅を継続させることにします。

【GAME MODE】
NEW GAME
新たにゲームを始めます。本作は、ケイトを操作して謎を解きながら話を進めていく、3人称視点の3Dアドベンチャーゲームです。
アクション要素は一切なく、人に話を聞くこと、アイテムをとること、仕掛けを作動させることによって、ゲームは進行していきます。
ゲーム中には6種類のアイコンがあり、動作可能、動作不可、進入可能、会話、ズームイン、何かを掴む、が一目見て分かるようになっています。
その近くに行けばアイコンが現れるため、たいていの場合にはできることが分かります。
ただ、けっこう遠くからアイコンが現れることも珍しくはないため、隣り合った場所にアイコンが現れるような場合には、片方のアイコンを見落とす場合があります。
また、アドベンチャーゲームらしくフラグ立てが必要で、フラグが立っていないとゲームが一切進みません。
スイッチを早く入れてしまったために、ゲームが進まない場合もありますが、その場合もスイッチを元に戻せばOKです。
なお、本作には、最後までゲームオーバーはありません。失敗しても、やり直せばいいだけです。
また、本作では、前作にあった章分けはなくなっているため、ここでは大まかな場所ごとにかいつまんでご紹介します。
かいつまんでとは、実際には何度も人と会話したり行き来したりする必要があることを端折ってという意味です。

1: ROMANSBURG STATION
オスカーの操縦するゼンマイ仕掛けの列車は、ロマンスバーグ駅に停車しており、発車するためには石炭が必要になります。
駅舎のキャンディマシンから、鍵とコインを使って、シュガーキャンディとフィッシュキャンディを取ります。
ホーム半ばの石炭供給レバーのところで、下に立っている少女のマルカにシュガーキャンディをプレゼントし、換わりにホーム端のゲートの鍵をもらいます。

2: ROMANSBURG
ロマンスバーグでマルカと話し、石炭マシンのところで赤い空き缶を取ります。木製フェンスの小窓でイワン・ボーゴフと話した後、少し先のサーコスのポスターを剥がしてフェンス内に入ります。
檻の中の動物を逃がし、イワンがその動物を追いかけている間に、ゼリーを取ります。石炭マシンのところに戻り、ゼリー缶でそれを作動させます。ホームの半ばに戻り、石炭供給レバーを動かします。
ハンスが酒場で気分が悪くなって倒れたため、ハンスを治すために丘の上にある修道院に向かいます。そこは寒くて厚い服が必要なため、駅舎のコロネル・エミリオフから冬服をもらいます。
列車のバスルームで冬服に着替え、マルカからトークンをもらいます。橋のたもとの機械でトークンで経帷子を取り、それをハンスに使います。
橋を渡って修道院まで行っても修道僧が入れてくれないため、小道の先で洗濯している修道僧に会います。
駅舎のコロネル・エミリオフからバードコールをもらい、洗濯している修道僧のところで使います。その修道僧が走り去った隙に、洗濯物の修道服に着替えて、修道院に入れてもらいます。

3: MONASTERY
修道院のチャペルで司教にハンスのことを話すと、病に倒れたハンスが列車から修道院に運ばれてきます。
翌朝、司教の許可を得てハンスと話をすると、元修道僧のアレクシー・トゥキアノフを探すように頼まれます。彼がユーコル薬に関して知っているからです。
ドアの外で立ち聞きしている修道僧と話し、古文書をもらい、ステンドグラス・マンモスも見つけます。
中庭に落ちているブラシを拾い、チャペルへと向かいます。チャペル左側の壁画の本をブラシでこすると、隠された暗号を見つけられます。その暗号を覚えて、図書館下階のろうそくを灯します。
図書館上階に向かい、明かり窓にステンドグラス・マンモスをはめ込みます。四方のカバーを下から時計回りに押します。反対側の廊下の光っているところを押し、その横の本棚を開けて、アレクシーの本とユーコルの遺宝を取ります。
修道院入口近くの1輪車に置いてあるハサミを取り、墓場のアレクシーの墓で使い、ハーブとイバラを刈ります。修道院入口に向かい、そこにある器具で、ハーブとイバラを炒ってハーブキャンドルを作ります。
ハンスが寝ているテーブルの横で、ユーコルの遺宝、ハーブキャンドル、マッチの順に使うと、ハンスの病気が治ります。
修道院入口で司教と会話した後、チャペル奥で装飾された鍵を取り、チャペル入口横の鍵を開けます。鐘を鳴らして修道僧を集め、墓場の奥の棺桶を見つけ、ハンスを呼んで、墓場の奥から脱出します。

4: ROMANSBURG AGAIN
列車でハンスに「酒場のサーコスの機械仕掛けの馬を直してほしい」と言われ、機械仕掛けの心臓を受け取ります。その心臓を馬の前にはめ込み、心臓に開いているくぼみに上下4つのレバーを合わせ、4つの馬が動いたら、中心を2回押します。
ケイトが列車に戻ろうとしたら、列車はケイトを置き去りにして走り出してしまいます。そこで、駅舎のコロネルのところに行くと、トロッコについて教えてくれるので、駅の出口にあるレバーを引きます。
トロッコを動かすためには、ユーキ(動物)の力が必要なので、ボーゴフ兄弟のところにいるユーキにフィッシュキャンディをあげます。
すると、ユーキが着いてくるので、トロッコに乗って列車を追います。列車に追いつこうとした時、ボーゴフ兄弟が列車を止めて橋を崩落させます。

5: COLLAPSED BRIDGE
トロッコを降りて、ユーキとともに歩いていきます。行き止まりの川でビーバーが木を削っていますが、空腹のユーキがビーバーを追いかけてそれをやめさせてしまいます。
行き止まりのところで別の小道を行き、乾いた枝を拾います。道を取って返し、途中にある凍ったユーコルの祭壇を解かして、魚を取り、それでユーキをおびき寄せます。その間にビーバーが木を倒し、川を渡れるようになります。

6: LOG CABIN
暖炉の上にあるロシア人形、斧、釣り人ガイドを取り、釣り人ガイドを読み、オレンジ・サーモンの特徴を調べます。カウンターにある魚入れを取り、裏口から桟橋に出ます。
釣り竿と緑色のルアーを、酸素が多く暗いところに投げ入れます。ログキャビンに戻り、外に出ようとすると熊がいるため、窓からオレンジ・サーモンを投げます。
熊がいなくなるので、熊がいなくなった辺りで、魚の骨を拾います。近くの壊れた釣り橋で斧を使って、ロープと板を取ります。それをすぐ近くの木に向けて投げると、それを利用して反対側に渡ります。

7: PLANE
ユーキの後を追っていくと、崖の上からボーゴフ兄弟が岩を落としてきます。しかし、その時、飛行機が墜落してきて、ボーゴフ兄弟は逃げていきます。そこで、斧を使って崖をよじ登っていきます。
崖を登り切ってそのまま進み、飛行機の残骸の横を通りすぎると、墜落した飛行機の操縦士がパラシュートが木に引っかかって宙吊りになっているのが見えます。ところが、呼びかけても気絶しているので、彼に無線で連絡を取ることにします。
飛行機まで戻り、コクピット左側のスイッチをすべてオンにします。そして、コクピット右上のA、Bのスイッチと右下の3つのスイッチを連動させて無線の周波数を探り出します(0328)。
飛行機を離れて少し戻り、小屋と塔のあるところに行きます。小屋の無線機のスイッチを入れ、周波数を0328に合わせて、マイクで操縦士のボリス・チャロフに呼びかけます。
ちなみに、ケイトとボリスは前作からの知り合いで、ボリスはケイトの呼びかけに応えます。飛行機まで戻り、ボリスに事情を話します。そして、列車の位置を探り当てるため、塔に戻ってアンテナをBに合わせます。
再び、飛行機に戻り、レーダーを80と20に合わせます。すると、ボリスがケイトを列車のところまで飛ばしてくれます。

8: COLLAPSED BRIDGE AGAIN
列車のところに行き、雪から脚だけ出しているオスカーを引っ張り出します。オスカーと話して客車に向かい、客車の設計図とオイルを取ります。オイルをオスカーに使うと、オスカーの機能が完全に回復します。
列車を出発させるためには、橋に引っかかっている客車を切り離す必要があるため、客車の手前の床にあるパネルのところでオスカーに電話して、パネルを開けてもらい、レバー3つを操作して、客車を切り離します。

9: MAMMOTH MONUMENT
走り出した列車は、マンモスの記念碑の前で止まります。列車の周囲を歩き回ってイゴールと話をすると、彼は”悪霊の鳴き声”を怖れて立ちすくんでいます。
スノーモービルのところでガーゼを取り、それをマンモスの記念碑の口の中に入れると、”悪霊の鳴き声”は収まります。イゴールはその場から動き、スノーモービルに乗って走り去ります。
スノーモービルがなくなったところにアイスシューズが残されており、それを履いて凍った坂道を登っていきます。
登り切ったところには、マンモスの牙を抱えたイワンがおり、ケイトが動かないように脅します。右手にソリがあるのを確認してからオスカーに電話すると、オスカーは汽笛を鳴らしてイワンの注意をそらしてくれます。
象牙のナイフでソリのロープを切ると、イワンに向けて少し進んだソリの重みで氷が割れ、ケイトは氷の底へと落下してしまいます。

10: YOUKOL VILLAGE
寝ていた部屋を出て、ユーコルビレッジのチーフと話をします。すると、ハンスがドラムのところにいると教えてくれます。
近くのバスケットからトナカイの角を取り、ドラムの前を通りすぎた先でレザーストラップを取ると、両者がセットになります。
道を塞いでいるドラムスティックのところでそのパチンコを使うと先に進めるようになり、祈祷師の洞穴に入ることができます。
その中でハンスを見つけて祈祷師と話をすると、「ハンスは夢の世界にいて、そこに入るにはドリームフルーツが必要だ」と教えてくれます。ユーコルマスクとプレイヤーホイールを取ってから外に出ます。
給水機があるところまで行き、コルク栓と空のフラスコを取り、給水機にフラスコを取り付けてレバーを2回引いて水を満たします。
線路の下の小橋を渡って奥の洞窟に入り、洞窟内で左に進みます。突き当たりのレミングがいる壁で、ドリームフルーツを取ることができます。
コルク栓で右下の穴を塞いで壁から離れ、右手の白鷹の止まり木にプレイヤーホイールを吊るして回します。壁に戻り、コルク栓を抜いてすぐ横の穴に移し替えます。
更に、レミングの近くの穴へと2度移し替えます。左上の穴からフラスコの水を満たし、レミングが右上に移動したところで、右上の穴から魚の骨を落とします。
すると、右下に転がり落ちたレミングが、ドリームフルーツを右下の穴から落とします。それを取ったら、祈祷師のところに戻って話をします。

11: DREAM WORLD
前作のバラディレーンが舞台となるハンスの夢の世界では、できることは限られています。洞穴に入りマンモス人形を取ってから、舗装された中庭に行きます。
そこで若き日のアンナ・ボラルバーグと話をして、彼女の父が家にいることを確認します。階段を降りて通りを進み、ボラルバーグの敷地からボラルバーグの家に入ります。アンナの父と話して、入口の時計を確認し、2階にも上がります。
再び、アンナのところに戻り、彼女の父が7時15分に工場に出かけることを聞き出します。ボラルバーグの家に向かい、時計のローマ数字と文字盤をダイヤルと重りを使って同じ7時15分に合わせてベルを鳴らします。
すると、アンナの父が出かけるので、2階の鍵を取って、2階の部屋に入ります。若き日のハンスにマンモス人形を渡して、机上の物体を作動させます。

12: YOUKOL VILLAGE AGAIN
列車に向かい、近くにいる2人の村民に話しかけます。ケイト1人では列車の前にある巨大なフックを持ち上げられないものの、2人の村民はオスカーを怖がって協力してくれません。
そこで、オスカーにユーコルマスクをかぶらせると、2人の村民は巨大なフックを列車に取り付けてくれます。線路の下の小橋を渡って階段を上がり、列車を牽引するレバーを操作します。
列車がユーコルビレッジに入ると、オスカーに話しかけます。すると、オスカーは祈祷師のところに向かい、ハンスの下に横たわります。
オスカーの心臓に12のボタンがあるため、最初に7時15分を押します。次に、12、3、6、9時を押すと、オスカーの体が開き、その中にハンスの体が収まり、ボラルバーグ・キーが取れます。
祈祷師に話すと、「航海の支度をしなさい」と言うため、列車に戻ります。
列車の機関室で、ボラルバーグ・キーを使い、外側のレバーから内側のスイッチという順に操作して、列車の動力を回復していきます。列車が動かせるようになると、列車はマンモスの箱舟を閉ざしていた氷を溶かしていきます。
祈祷師、チーフ、ハンスと言葉を交わし、ユーキを檻から出して再びチーフのところに行くと、いよいよハンスとともに航海に踏み出します。

13: ICE FLOE
マンモスの箱舟は、浮氷に乗り上げて留まります。浮氷に降りてイッカクの牙を拾って引っかかっていたいかりを外し、突き当たりのペンギンが群れているところから箱舟を眺めます。
少し戻り、ペンギンの卵のところにロシア人形を置き、群れているペンギンをおびき寄せます。ペンギンが群れていたところでイッカクの牙を使って氷を剥がし、それに乗って箱舟の横の入口に向かいます。
船室の樽をどけて隣室に入り、その上階から象牙のフックを取ります。最初の部屋の樽に乗って上部にフックをかけ、甲板に侵入していたイワンを浮氷まで飛ばします。

14: SYBERIA
マンモスの箱舟を降りて、陸地を右手に向かってはしごを上がり、見晴台で後ろ向きの見張りの死骸からユーコルメダルを取ります。下に戻って左から手前へと進み、ベンチで3枚の石版を取ります。
少し戻って奥に進み、右側の草むらで1枚の石版とシベリアフラワーを取ります。突き当たりまで進み、そこにある大きな門のレバーを操作します。
箱舟まで戻って、ユーキにシベリアフラワーを食べさせ、ついでに奥の部屋で壁にかけてある絵を見て、人がマンモスに乗っている絵の右側の点の組み合わせを覚えたら、大きな門まで戻ります。
ユーキが門を開けてくれるので、中に入ります。階段を上がった先の開けたところにある機械を見て1枚の石版を取り、ユーコルメダルと比較しながら5枚の石版をはめ込んでいきます。
中央から出てきた象牙の鍵を取って先に進み、ハンスと言葉を交わしてフルートでマンモスを呼べることを聞いてから、更に先に進みます。
フルート左手前のキーホールに象牙の鍵をはめてフタを開け、ユーコルメダルで5枚目の石版を取った位置を確認して、それと同じ記号の場所に象牙の鍵をはめ込み、スピーカーを回転させます。
フルート左のスイッチを箱舟で見た絵の点の組み合わせと同じにして、すぐ右のレバーを操作します。すると、いよいよエンディングを向かえます・・・。

LOAD GAME
セーブゲームから再開します。本作では、ゲーム中、いつでもどこでもセーブすることができます。前述しているように、ゲームオーバーになることはありませんが、多くのセーブデータが残せますので、相当数セーブしておけば便利でしょう。

CINEMATICS
既にプレイを終了しているところまでのカットシーンを見ることができます。最終的には、22個まで見られるようになります。

CREDITS
クレジットが見られます。

OPTIONS
ゲームの各種設定を変更することができます。英語字幕ありにすることができますので、必ずONにしておきましょう。

CONTROLS
コントローラーの操作方法が見られます。

SYBERIA
前作のダイジェストが見られます。

【GRAPHICS】9
前作同様に、2Dの背景の中を3Dのキャラクターが移動します。
グラフィックのタッチも前作同様で、幻想的で圧倒的でどこか郷愁を誘うグラフィックが、はっと息を呑むほどの美しさを持ってプレイするものを迎え入れてくれるというあたりも同じです。
単に視覚的に美しいというだけではなく、心に訴えかけてくる美しさを持っているのが「SYBERIA」シリーズの特徴と言えるでしょう。
前作の舞台となったバラディレーンがハンスの夢の世界として登場し、画面全体がセピア色になっていたり、若き日のアンナやハンスが登場するあたりは、前作の経験者であればニヤリとできる演出です。
前作と違う点を挙げれば、キャラクターのちょっとした動きが前作よりは豊富になっているようにも感じられるところです。
カットシーンは、前作の16を上回る22もありますが、ニューヨークのオフィスでケイト・ウォーカー探しに勤しむ人たちのシルエットのカットシーンが増えているだけで、実質的には前作と同等数と言えるでしょう。
このシルエットのカットシーンは、幻想的な本作から現実に引き戻されてしまう部分であり、不要だったように思えます。
もちろん、このシルエットのカットシーン以外は、ただ美しいだけではなく、どこか郷愁を誘うようなグラフィックになっています。
総じて、本作のグラフィックは前作を忠実に引き継いだものと言えますが、やはり、欲を言えばフルポリゴンでこれが実現できたら、より素晴らしかったと思います。

【SOUND】9
ドルビーデジタルです。サウンドも前作と同様で、どこか郷愁を誘う物悲しいBGMが流れており、これもまたゲーム全体の雰囲気を形作る大きな要素となっています。
本作を進めていく上で会話はとても重要なものとなりますが、ケイト、ハンス、オスカーなど、登場人物のセリフはフルボイスとなっています。
英語自体は比較的易しく、英語字幕もありますから、高校生程度の英語力があれば、そんなには苦労しないと思います。静かなゲームだけに効果音は控えめですが、要所要所を締めるものとなっています。

【CONTROL】7
操作性も前作同様で、2Dの背景の中を3Dのキャラクターが移動するということで、固定視点になっています。
そして、完全なラジコン操作ではなく、ケイトの向きに関係なく画面に向かって手前なら手前、奥なら奥に左スティック(方向パッド)を倒すという操作が必要になります。
そのため、画面が切り替わる直前に左スティックを逆方向に倒さなければ再び元の画面に戻ってしまうことがありました。
また、画面を切り替える際、単に画面の端とか奥に行けばいいのではなく、決まった地点に行かなければ画面が切り替わらないということも珍しくはありません。
こうした点から、キャラクターの操作に関しては、少しストレスがかかります。
ちなみに、Xボタン同時押しで走ることができます。それ以外では、Aボタンでほとんどのアクションを起こすことができ、Yボタンでアイテムなどの画面を開くことができます。
また、選択したアイテムによっては、LトリガーとRトリガーでズームインとズームアウト、白ボタンと黒ボタンでページの切り替えができます。これらの操作に関しても前作と同様で、特に問題はありません。

【GAMEPLAY】10
「SYBERIA」の特徴は、はっと息を呑むほどの美しさを持った幻想的で圧倒的でどこか郷愁を誘うグラフィックと、ケイトがオートマトンのオスカーと一緒にハンスを探す列車の旅に出るというアンリアルな物語の設定にありました。
また、野心的な女性弁護士のケイトがごくごく自然に一瞬にして現実と背中合わせながらも荒唐無稽で幻想的な世界の旅人となる面白さや、オスカーのオートマトンならではの四角四面な応対とそれに反する人間的な一面の組み合わせの妙と、両者のかみ合っているのかかみ合っていないのかよく分からないやりとりも、物語をより奥深いものにしていました。
続編となる本作では、まず、そうした「SYBERIA」世界の素晴らしさをいかにうまく受け継いでいるかが注目されましたが、その点で本作は完璧なまでに前作の味わいを継承することに成功しています。
そして、前作では、ヘレナ、セルゲイ、ハンスをはじめとしたこの世界の住人たちも、どこかずれているのに、それがこの世界にマッチしているというあたりにも味がありました。
この点でも、本作の新たな中心人物となるハンスや訪れる土地土地の人たちの一風変わった個性が見事に作品世界にマッチしています。
もちろん、ケイトが携帯電話を持っており、それを使うことができるという点も、本作でも生かされています。
ただ、本作では、現実世界とのつながりと言うよりも、オスカーとの連絡手段が主なものとなっており、しかもそれが物語の進行に深く関わってくるという点で、前作との違いが出ています。
また、犬のような動物のユーキが登場することも、前作との大きな違いとなっています。このユーキが物語進行の鍵を握るとともに、プレイヤーの気持ちをほのぼのとしたものにさせる要因になっています。
本作は前作同様に、これらの要素が絶妙にかみ合わさって、プレイするものを惹きつけてやまない不思議な魅力を持ったタイトルとなっているのです。

【LONGEVITY】9
本作にアクション要素は一切なく、純粋な謎解きだけで話が進んでいきます。その謎解きにしても、時間制限は全くありません。
失敗してゲームオーバーになることもないわけで、好きなだけ謎解きを楽しむことができます。
謎解きの難易度自体は、前作とほぼ同じだと言えますし、何度かは詰まることになるのも同じでしょう。
プレイ時間は、前作と同じ程度で、適度に悩んで20時間強といったところでしょうか。

【OVERALL】9
本作も、前作同様に、日本語PC版も発売されています。日本語PC版は7980円というけっこうなお値段が付けられていますが、北米「Xbox」版はわずか$19.99で買えてしまいます。
しかも、本作に関してはリージョンフリーで日本版「Xbox」本体でもプレイすることができます。これほどの傑作アドベンチャーゲームがこの値段で手に入るのですから、「Xbox」ユーザーはぜひプレイしてほしいものです。
英語もそれほど難しいわけではないので、あえて高いお金を出して日本語PC版を買う必要もないと思います。

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