1993年10月16、17日/富士スピードウェイ
全日本F3000選手権第10戦です。予選は、以下の通りです。
1. 11 エディー・アーヴァイン(ローラT92-50 無限 DL)1.32.509
2. 10 ハインツ・ハラルド・フレンツェン(ローラT93-50 無限 BS)1.32.950
3. 19 星野一義(ローラT92-50 DFV BS)1.33.441
4. 25 ロス・チーヴァー(レイナード93D 無限 BS)1.33.946
5. 88 中谷明彦(童夢F103i 無限 DL)1.34.372
6. 20 アンドリュー・ギルバート・スコット(ローラT92-50 無限 BS)1.34.466
7. 8 マルコ・アピチェラ(童夢F103i 無限 DL)1.34.619
8. 61 トーマス・ダニエルソン(ローラT93-50 DFV DL)1.35.458
9. 28 パウロ・カーカッシ(レイナード93D 無限 DL)1.35.708
10. 3 金石勝智(ローラT92-50 DFV BS)1.35.938
11. 5 ジェフ・クロスノフ(ローラT93-50 無限 DL)1.36.305
12. 37 ミカ・サロ(ローラT93-50 無限 YH)1.36.535
13. 7 高橋国光(ローラT92-50 無限 YH)1.36.771
14. 98 服部尚貴(ローラT92-50 無限 BS)1.36.912
15. 16 和田久(ローラT93-50 無限 BS)1.36.921
16. 77 鈴木利男(ローラT92-50 DFV BS)1.37.023
17. 14 影山正彦(レイナード93D 無限 BS)1.37.034
18. 1 マウロ・マルティニ(ローラT93-50 無限 BS)1.37.213
19. 21 ローランド・ラッツェンバーガー(ローラT93-50 無限 BS)1.38.024
20. 15 檜井保孝(レイナード93D 無限 BS)1.38.054
21. 26 石川朗(レイナード93D 無限 BS)1.38.194
22. 17 アンソニー・リード(ローラT93-50 無限 YH)1.38.502
23. 36 野田英樹(レイナード93D)1.38.875
24. 38 田中実(ローラT92-50 無限 YH)1.39.229
25. 36 清水正智(レイナード92D 無限 DL)1.45.890
26. 2 伊藤直澄(ローラT92-50 無限 DL)1.46.130
国際F3000に参戦する野田英樹が残り2戦に出場、田中実が1993年は初参戦となります。予選は天候に左右され、決勝は星野一義が序盤からリードを保ち、そのまま逃げ切っています。
2位に1.6秒差でエディー・アーヴァインが入り、鈴木利男が5位に食い込んだのを除くと外国人選手が上位を占めています。
なお、全日本GT選手権が第8戦ですが、出場したのは影山正彦(カルソニックGT-R)と福山英朗(GTシルビア)の2台だけになっています。
読み物のトップは、「F3000 ドライバー紹介」で、各ドライバーを写真入で簡単に紹介しています。
「F3000 レースの見どころ」は、天候の不順とローラT93-50の開発に手間取ったことが、これまでの9戦(実質7戦)で6人のウィナーを生んだ要因だとしています。
ちなみに、ローラT93-50は17台が作られ、そのうち16台が日本に送られ、残る1台も本国でのテスト用です。
タイトルを狙うのは5人で、ロス・チーヴァーが25ポイント、エディー・アーヴァインが24ポイント、星野一義が23ポイント、マルコ・アピチェラと鈴木利男が20ポイントとなっています。
「大きく広がる童夢のF1への夢」は、童夢の林みのると松本恵二にインタビューしています。
童夢がF101を発表したのは1988年ですが、カーボンモノコックの接着面が走行を重ねるに連れて剥離するという製造工程でのトラブルが出て、実戦には参加していません。
F102は、「スタイルは気にせず、ディテールを追い、ローラの良いところを吸収、悪いところを捨てて煮詰めた」結果、開発費は1億3000万円にもなります。実戦でも、結果を残し、1992年の第5戦オートポリスで初優勝しています。
林みのるは、「ル・マンには何回も行ったが、さしたる評価が得られないので、フォーミュラへと考えが変わっていった。まずF3000でそこそこ勝てるようになれば、童夢としてハード、ソフト両面でF1に出ていってもいい時だと思う。夢を実現するためにも、コンストラクターの意地を見せたい。
もし、F1に進出が決まるとしても、恵二君には国内のレースとF1マシンの開発の総指揮をとってもらうことになるだろう」などと述べています。
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