「Unreal CHAMPIONSHIP」レビュー

GENRE】
ファーストパーソンシューター

【PUB./DEV.】
ATARI/DIGITAL EXTREMES/EPIC GAMES

【RELEASE DATE】
2002/11/12(アメリカ)

【OUTLINE】
PC版「Unreal TOURNAMENT 2003」をベースに、Xbox LIVEならではの要素を盛り込んだファーストパーソンシューター(FPS)です。
一グラディエイターとなって未来のバトルスポーツのステージに入り込み、ひたすら撃ちまくるハイスピードバトルを味わうというFPSで、FPSファンの間では人気のタイトルとなっています。

【GAME MODE】
SINGLE PLAYER
フリーエージェントのグループの中から自らのチームを構成して、「TEAMDETHMACH」、「CAPTURE THE FLAG」、「BOMBING RUN」、「DOUBLEDOMINATION」の4つのゲームから1つを選んでプレイします。
ゲームを進めていくと、チームメイトのスキルが向上していきます。もっとも、本作はあくまでもマルチプレイがメインで、「SINGLEPLAYER」はその練習台と考えるべきです。
「SINGLEPLAYER」だけではすぐに飽きるので、マルチプレイができる環境にない人は本作には手を出さない方がいいでしょう。

SYSTEM LINK
システムリンクにより、最大16人までマルチプレイすることができます。

PLAY LIVE
Xbox LIVEで最大16人までマルチプレイすることができます。

INSTANT ACTION
AIの敵を相手にマルチプレイを楽しむことができます。これら3モードで楽しむことができるのは、以下の各ゲームです。

DEATHMATCH
他のプレイヤーを殺すごとに1ポイントが入り、既定のポイントに最初に到達したプレイヤーの勝ちになります。プレイヤーは、殺されても何度でも復活できます。

TEAM DEATHMATCH
「DEATH MATCH」のチーム版です。

SURVIVAL
最後まで生き残ったプレイヤーの勝ちになります。

CAPTURE THE FLAG
チーム戦です。相手チームのフラッグを自陣まで先に既定回数持ち帰ったチームの勝ちになります。

BOMBING RUN
チーム戦です。ボールを掴んで、マップ中央にある敵のボムゲートまで先に既定回数運んだチームの勝ちになります。

DOUBLE DOMINATION
チーム戦です。2つのDOMINATIONPOINTを12秒間占拠すると1ポイント入ります。先に既定ポイントを獲得したチームの勝ちになります。

TUTORIAL
ゲームの操作方法を順を追って学ぶことができます。本作はFPSとしては操作は易しい部類に入りますが、ここで予め練習しておくといいでしょう。

PROFILES
自らが作成したキャラクターを見たり、編集したりすることができます。

SETTINGS
ゲームの各種設定を変更することができます。音楽をうるさく感じることがあれば、ここで設定を変えておくといいでしょう。私は「MUSIC」を”0″に設定しました。

GRAPHICS】8
ゲームによってプレイできるアリーナの数は異なりますが、砂漠やジャングル、洞窟、工場、エジプトなど、変化に富んだアリーナがディテールまで詳細に美しく描き込まれています。
複雑な構造になったアリーナは、ハイスピードバトルの中でほっと一息ついたり作戦を練り直したりできますし、逆にそうした状態の敵に不意打ちをかけるのに利用することも可能にしています。
銃撃の際のエフェクトも美しいのですが、秒間30フレームで、キャラクターの描写も水準レベルといったあたりは物足りなさを感じる部分でもあるでしょうか。

SOUND】7
ドルビーサラウンドです。とにかく賑やかなサウンドだと言えるでしょう。敵キャラクターは絶え間なく咆哮していますし、銃撃音も盛んに飛び交っていますし、音楽や効果音もノイジーだからです。
これらの音が一緒になって、FPSならではの3D酔いに貢献しているのは間違いないところでしょうか。
ゲーム中、女性のアナウンスが頻繁に、あと何ポイント取ればいいか、あと何分残っているか、アナウンスしてくれるのは親切なところです。

CONTROL8
FPSとしてはコントロールしやすい部類でしょう。もっとも、Xboxのゲームらしく左右のスティックの連携が不可欠ですので、この操作系になじんでいないと当初は難しく感じるかもしれません。
本作の場合は特に、じっくりと考えてから行動するというのではなく、ハイスピードバトルが身上ですから、操作にまごついていては敵に勝つことは困難です。
素早く敵を発見し、素早く移動し、素早く敵に照準を合わせる必要があるためです。
また、立体的な構造のアリーナが多く、意外なところから高い場所へ移動することができます。ですから、ジャンプもしっかりマスターしておく必要があります。
それだけに、マルチプレイでデビューする前に、退屈であったとしても「SINGLEPLAYER」でじっくりと練習しておくべきでしょう。

GAME PLAY】7
PCで人気のFPSをXbox LIVEのローンチタイトルに持ってきたところに、本作最大の意義があると言えるでしょう。
前述しているように、操作性も決して悪くはありません。ただ、FPSでハイスピードバトルということで、3D酔いしてしまう人も少なからず現れるのではないかと思います。
猪突猛進で撃ちまくっている分にはほとんどの人が酔わないはずですが、それでは勝率が悪くなってしまいます。
勝つプレイヤーになるためにはそれなりの工夫が必要で、相手を中心に回転しながら撃ったり、ジャンプしての移動なども要求されます。そうした動きを続けていると、3D酔いする可能性が高くなるわけです。
「HALO」で酔う人なら、本作でも確実に酔うでしょう。こればかりは、慣れて克服するしかないでしょうか。

LONGEVITY5
本作はマルチプレイ、それもXbox LIVEで楽しむことが前提です。
「Unreal」シリーズ未経験者なら「SINGLEPLAYER」で作品の世界観にふれることで新鮮な驚きを得ることもできるでしょうが、それも何時間も長続きすることはないはずです。
ましてや「Unreal」シリーズの経験者ともなれば、「SINGLEPLAYER」など退屈なだけでしょう。
私も「Unreal」シリーズは未経験でしたが、「SINGLEPLAYER」でAIだけを相手にしていてもあまり面白くは感じられませんでした。
本作の醍醐味は、やはり、マルチプレイにあり、人間相手にプレイすると途端に面白くなりました。
ここではスタンドアローンのゲームライフを基本としていますから、マルチプレイの練習用と考えて「5」がいいところでしょう。

OVERALL】6
前述しているように、本作はマルチプレイ、それもXbox LIVEで楽しむことが前提のタイトルです。
まぁ、画面分割による対戦でもそれなりには楽しめますので、Xbox LIVEをプレイできなくとも、それぐらいはできる環境を持っている必要があるでしょう。
ですから、マルチプレイを楽しめる環境にない人は、本作を買うのはやめた方がいいかもしれません。
また、ハイスピードバトルに対応した、素早い移動、敵の周りを回転しながらの攻撃、ジャンプしての移動、などができないと、敵に負けてばかりになってしまいます。
こうした動きを取ると3D酔いする人にとっても、プレイするにはつらいタイトルだと言えるでしょう。
更に、本レビューは2003年7月2日時点で書いていますが、Xbox LIVE上で日本人プレイヤーを見つけるのは困難です。
Xbox LIVEでは、FPS慣れしたアメリカ人相手ということになります。相手次第で楽しんでプレイはできるでしょうが、勝つのは難しいかもしれません。
加えて、クレジットカードが日本の住所ではコンテンツのダウンロードができないため、ホストが追加マップを選ぶと参加できない可能性も考慮しておく必要があるでしょう。

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