4K60Hz/HDRセレクター「HDMI 2.0b Switcher」レビュー

2021年8月7日に公開した記事「4K60Hz/HDR/音声分離セレクター「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」レビュー(続報)」にあるように、「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」が、映像がちらつくことがまれにあり、音声が出なくなることはそれ以上の頻度で起こっていました。
そうした不具合が起こった際に、あれこれと試して復帰するまでに20-30分ほどかかることが珍しくはないため、買い替えも検討して、とりあえず1480円で買える「HDMI 2.0b Switcher」を2021年6月8日に楽天市場で買ってみました。
「HDMI 2.0b Switcher」は、実測で幅約8.0cm×奥行き約5.8cm×高さ約1.9cmとコンパクトながらも、5入力1出力を備えるHDMIセレクターで、4K@60Hz、HDMI 2.0bに対応します。
また、HDMI入力自動切り替え機能を持ちながらも、リモコンによる切り替えも可能で、リモコンの赤外線受光ケーブルも付属しているため、本体をテレビの背面などの目立たないところに取り付けることもできます。
さらに、バスパワーでも起動することは可能ですが、電力不足を補うためのUSBケーブルも付属しているため、USBポートからの電源供給も可能です。
私は、見えるところに置いているため、リモコンの赤外線受光ケーブルは接続していませんが、テレビと「Nintendo Switch」を起動するだけでは電力が不足して画面が点滅するため、USB充電プラグを買って接続しています。
以下に、製品仕様を列挙しておきましょう。

信号入力/出力
入力ビデオ信号: 0.5-1.0ボルト P-P
USB入力DDC信号: 5ボルト P-P(TTL)USB 5V電源供給
HDMI出力ビデオ: 最大4K 2160P60Hz HDMI2.0
動作周波数ビデオ増幅バンド: 18.5Gbps/600MHz
周波数: 50/60Hz

動作環境
動作温度: 0℃-70℃
動作湿度: 10%-85%RH(結露なしで)
保管温度: -10℃-80℃
保管湿度: 5%-95%RH(結露なしで)

「Xbox One X」、「プレイステーション4」、「Nintendo Switch」を併用したところ、「プレイステーション4」と「Nintendo Switch」は何の問題もなく使えるものの、「Xbox One X」は単独で接続しても存在しないかのように何の反応も示しません。
結局、「HDMI 2.0b Switcher」での「Xbox One X」の使用はあきらめ、「Xbox One X」と「プレイステーション4」は「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」に戻し、「Nintendo Switch」のみ「HDMI 2.0b Switcher」につないでいます。
つまり、「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」が「Xbox One X」と「プレイステーション4」の2機種、「HDMI 2.0b Switcher」が「Nintendo Switch」の1機種、で使用ということです。
この場合の使用方法は、テレビのHDMI端子にHDMIケーブルを差しっぱなしにして、「Xbox One X」か「プレイステーション4」を使用する際には「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」にこのHDMIケーブルを差し、「Nintendo Switch」を使用する際には「HDMI 2.0b Switcher」にこのHDMIケーブルを差し、ます。
これだと、「HDMI 2.0b Switcher」のHDMIセレクターとしての意味がないようですが、HDMIセレクターをテレビと「Nintendo Switch」の間にかませることでテレビのHDMI端子にHDMIケーブルを抜き差しする必要がなくなります。
これにより、テレビの暗い裏側を覗き込んでHDMI端子を抜き差しする手間がなくなるとともに、高価なテレビのHDMI端子を壊す可能性も下がります。
HDMI端子を壊すにしても、テレビに比べると寿命が短く価格も安いHDMIセレクターのHDMI端子を壊した方が精神的にも経済的にも楽です。

今回、とりあえずで買った「HDMI 2.0b Switcher」ですが、思惑通りにはいきませんでした。それでも、「プレイステーション4」と「Nintendo Switch」は何の問題もなく使え、自動でHDMIランプが点灯し、HDMIも自動で切り替わりました。
4K、60Hz対応を謳いながら、「Xbox One X」は単独で接続しても存在しないかのように何の反応も示さなかったのは残念ですが、相性問題もあるでしょうし、他の4K、60Hz機器なら正常に動作するのかもしれません。このあたりは、残念ながら試すことができません。
また、テレビと「Nintendo Switch」を起動するだけでは電力が不足して画面が点滅するため、USB充電プラグを買う前提で購入した方が良いと思われるため、その分、価格は上積みになります。
さらに、コンパクトさと引き換えに、前後右と3方向に端子があるため、置き場所によっては工夫が必要になります。
端子は、前がINPUT1/OUTPUT/ INPUT5、右が電源供給端子/USB端子、後ろがINPUT4/INPUT3/INPUT2。
私は、HDMI端子はINPUT1とOUTPUTしか使っていないため、前後逆向きに置いており、これだと本来の後ろ側が前に来て開き端子ばかりになるため、前面はすっきりとしています。
また、すべての端子を使うとしても、左側だけは端子が一切ないため、左側を前にするような置き方をすれば見た目もすっきりします。もちろん、自動切り替えが機能し、リモコンの赤外線受光ケーブルも付属するため、テレビの背面に隠すのも手です。
このように問題はあるものの、壊れやすいHDMIセレクターが、「プレイステーション4」と「Nintendo Switch」には対応し、相性によっては4Kでも使えるかもしれないので、テレビのHDMI端子が不足している人は買ってみる価値はあると思います。

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