「CONFLICT: DESERT STORM」レビュー

【GENRE】
アクション/シューティング/サードパーソン

【PUB./DEV.】
GOTHAM GAMES(TAKE TWO INTERACTIVE)/ SCi GAMES/PIVOTAL GAMES

【RELEASE DATE】
2002/9/30(アメリカ)

【OUTLINE】
1990年8月2日のイラクによるクウェート侵攻に端を発する湾岸戦争をテーマとしたタクティカルアクションゲームです。
プレイヤーは、アメリカのデルタフォースかイギリスのSASのいずれかを選び、攻撃兵、狙撃兵、重火器のスペシャリスト、爆破のスペシャリストからなる4人のチームを組んで、イラク占領地で打倒イラクのための特殊任務に当たります。
ゲームは、史実に基づいたバラエティ豊かでボリュームたっぷりの15ミッションが待ち受けています。
例えるなら、「RAINBOW SIX」よりもアクション要素を強めて1ミッション当たりのボリュームを増したゲームといったところでしょうか。

【GAME MODE】
SINGLE PLAYER
1人プレイのモードで、以下の各モードがあります。

TRANING
順を追ってゲームの操作をマスターすることができます。兵士の動き、武器の操作、運転の仕方、照準の合わせ方、オーダーの出し方、部隊の動かし方、などを習得できます。1時間弱で終わりますので、最初はここに来ましょう。

DESERT STORM CAMPAIGN
本作のメインとなるモードで、厳しい15のミッションが課せられています。難易度は、EASY、NORMAL、HARDがあり、私はNORMALを選びましたが、NORMALでもやり応え十分です。
ミッションの内容は、SAMサイト(地対空ミサイル)の破壊、敵施設の破壊、人質や捕虜の救出、敵拠点への到達、などさまざまなものがあり、これらが複数含まれることも珍しくはありません。
通常は4人1チームで作戦を遂行し、1ミッション当たりのプレイ時間は名目上は1時間ぐらいですが、何度かはゲームオーバーになるため、実質的には2時間近くかかります。
作戦終了後、働きに応じて、ランク、スキル、経験値が向上し、メダルも授与されます。

LORD GAME
セーブゲームから再開できます。セーブデータはいくらでも作れますが、1ミッション中にセーブできるのは2回までのため、どこでセーブをするかが難しいところです。

OPTIONS
ゲーム内の音声やコントローラーなどの設定を変更できます。

MULTIPLAYER
「SINGLE PLAYER」の「DESERT STORM CAMPAIGN」を画面分割による2-4人のマルチプレイヤーで楽しめます。4人のキャラクターを、2‐4人で手分けしてプレイします。人数を揃えられるなら、ぜひプレイしたいモードです。

【GRAPHICS】8
「Xbox」タイトルとしては、特に傑出したグラフィックではありません。
しかし、100m先の敵もはっきりと視認できますし、時として砂塵が舞ったり乾燥した空気を感じさせるなど湾岸戦争ならではの雰囲気も十分に味わえます。
また、1ミッション内のマップはかなり広大なのですが、どこまで歩こうと、屋外から屋内へ移動しようと、シームレスに表示されるのは誉められるべき点です。
キャラクターを斜め前方に移動させる際、時折、跳び上がってワープするような感じで移動することがあるのはご愛嬌でしょうか。

【SOUND】8
ステレオです。この手のタイトルでは、環境音はとても重要になってきます。
イラク軍の戦車の走行音、イラク兵の足音、銃弾の音、味方兵の喚声やうめき声などがプレイの際の手助けになります。特に、戦車は部隊の全滅を招く脅威ですから、戦車の走行音をキャッチすることは不可欠です。

【CONTROL】9
コントローラーをフルに操作するタイトルではありますが、この手のタイトルではそれも当然でしょう。
「Xbox」の操作系になじんでいればすぐに慣れるものですし、「TRAINING」のところでみっちりと練習すれば大丈夫でしょう。
本作では、1人称、3人称のいずれでもプレイできますし、立つ、しゃがむ、はうの3通りの姿勢が取れます。
4人の兵士を任意に切り替えてプレイできるほか、プレイしていない兵士に対してもある程度の指示が出せます。
うまく戦うコツとしては、常に4人一緒に行動するのではなく、敵占領地奥深く潜行していく際には、1人ないし2人だけで進み、安全を確認した上で残りの兵士も呼び寄せることです。
また、運悪く敵兵に遭遇したら、すぐに残りの兵士のところに戻り、共に戦うようにするといいでしょう。
加えて、回復アイテムのMEDIKITも常に平等に振り分けるようにしておくと安心です。なお、戦車やジープなどの乗り物の操作性は良好です。

【GAMEPLAY】9
この手のタクティカルアクションも増えてきましたが、湾岸戦争を史実に基づいて扱ったタイトルというのも新鮮です。また、いろいろとフレッシュな要素もあります。
まず、ミッションの途中でセーブできること。1ミッションが長いので当然といえば当然ですが、喜ばしい措置です。
次に、味方が倒されても、死ぬ前にMEDIKITで治療すれば傷を癒せるということ。
そして、アイテム、武器の受け渡しが自由なこと。これにより、ゲームの創造性が増しています。
更に、部隊のメンバーが全ミッションで固定されていることもあり、各兵士にランク、スキル、経験値があることです。
例えば、デルタフォースなら、兵卒→一等兵→伍長→軍曹→曹長→特務曹長、などといった具合に地位が向上していきますし、メダルも8個まで授与されます。
もっとも、最高のメダルである「MEDAL OF HONOR」だけはHARDでプレイしないともらえませんが・・・。
なお、武器はバラエティ豊かで楽しめますし、マップも次の目標地点が表示されるので親切です。

【LONGEVITY】8
前述していますが、1ミッション当たり、名目1時間、実質2時間近くかかります。それが15ミッションですから、30時間ぐらいはたっぷりと楽しめることになります。これだけ長くプレイできれば、不満もないことでしょう。

【OVERALL】10
本作は、他の人気タイトルやトム・クランシーものの陰に隠れて目立たない存在ではありますが、同類タイトルの「RAINBOW SIX」シリーズに負けず劣らず面白いタイトルです。
実際、アメリカの攻略サイトでは、本作と「Tom Clancy’s GHOST RECON」のどちらが面白いのか、といった議論も戦わされたほどです。
また、GAME SPOTでは4.8という酷評がなされていましたが、これに対する批判も書き込まれていました。実際のところ、GAME SPOTの4.8というのは大いに疑問で、IGNの7.7が納得いくところでしょう。
トム・クランシーものが好きな人は、ぜひともプレイしてほしいタイトルです。

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