「PROJECT GOTHAM RACING 3」レビュー

【GENRE】
レース

【PUB./DEV.】
MICROSOFT/BIZARRE CREATIONS

【RELEASE DATE】
2005/11/15

【OUTLINE】
「PROJECT GOTHAM RACING」シリーズ最新作となる「Xbox 360」ローンチタイトル(北米版)で、ドリームキャストの「MSR – METROPOLIS STREET RACER-」を含めるとシリーズ第4弾となります。
「PROJECT GOTHAM RACING」シリーズは、リアルでありながらもゲーム性も重視したレースゲームで、ドリフトなどのスタイリッシュな走りがポイントとして計算される独自のKudos(クードス)システムを採用しています。
本作でも、そうした「PROJECT GOTHAM RACING」シリーズの伝統は受け継ぎながらも、「Xbox 360」のマシンパワーを得て、より高度なグラフィック、より斬新なシステム、より洗練されたXbox LIVE環境を実現させています。
収録車種はフェラーリ、ランボルギーニをはじめとするスーパーカー80台、収録都市は東京(新宿駅周辺)、ニューヨーク(マンハッタン島南東部)、ラスベガス(ラスベガス大通り周辺)、ロンドン(セントジェームスパーク周辺)、ニュルブルクリンク(F1コース&北コース)の4都市1サーキットとなっています。

【GAMEMODE】
GOTHAMキャリア
本作で最初にプレイすべきモードで、「シングルキャリア」と「オンラインキャリア」でレースに参戦しながらクレジットとKudosを稼ぎ、ランキングを上げたりクルマを購入したりします。

シングルキャリア
全部で22のチャンピオンシップがあり、それぞれに2から8のさまざまな内容のシリーズが用意されています。
各シリーズには、ビギナー(スチール)、イージー(ブロンズ)、ミディアム(シルバー)、ハード(ゴールド)、ハードコア(プラチナ)の5段階の難易度があり、自ら難易度を選ぶことができますが、難易度が低いほどもらえるクレジットは少なくなります。
クルマは、A~Eの5段階のクラスがあり、好きなクルマで全チャンピオンシップに挑むこともできます。もちろん、クリアタイムが設定されているシリーズでは、クラスごとにクリアタイムが異なります。
クルマの性能は、同一クラス内でも微妙に異なるため、クリアだけを優先するなら、クラス内で少しでも速いクルマを選ぶといいでしょう。私は最後までCクラスのNoble M400で通したのですが、同車はCクラスではトップスピード的に見劣りするため、タイムに挑むイベントでは不利になります。

「シングルキャリア」のシリーズ内容は、以下の通りです。

ストリートレース
複数のライバルとレースで対戦し、ターゲットポジション以上でゴールします。

スピードチャレンジ
ターゲットスピード以上で、スピードカメラを通過します。

オーバーテイク
制限時間内に、規定の台数をオーバーテイクします。

パイロンチャレンジ
コース上のパイロンを通過し、連続でドリフトなどのテクニックを決めて、ターゲットKudos獲得をめざします。制限時間内にゴールする必要があります。

タイム& Kudos
時間切れになる前に、サーキットを完走します。Kudosをゲットすると時計が止まるので、できるだけKudosを稼ぎながら走るようにします。

ホットラップ
ターゲットラップタイム内で、サーキットを1周します。

ブレイクスルー
制限時間内に、スプリットポイントを走破します。スプリットポイントを通過すると、制限時間が延長されます。

ドリフトチャレンジ
制限時間内に派手なドリフトを決めて、ターゲットKudosを獲得します。

1 on 1
1対1のレースで対戦し、先にゴールします。

タイムラン
時間切れになる前に、レースを完走します。

サバイバル
「ストリートレース」と同じですが、各ラップで最後尾のクルマが脱落していくので、最後まで生き残ります。

「シングルキャリア」のチャンピオンシップは、以下の通りです。

1: LEGEND ST SPEED FESTIVAL
ロンドン、大英帝国の栄光を今に伝える都市ロンドンに車が終結します。
1. ストリートレース、2. ストリートレース

2: WHITEHALL WALK STYLE CUP
ロンドン、ロンドンの中心を走り抜ける簡単なコースで行われる小さなトーナメントです。 1. スピードチャレンジ、2. オーバーテイク、3. パイロンチャレンジ

3: VEGAS STRIP RACE SERIES
ラスベガス、照りつける太陽のもと、有名なラスベガス大通りで行われる3つのストリートレース。
1. ストリートレース、2. ストリートレース、3. ストリートレース

4: VEGAS CONES & CAMERAS CUP
ラスベガス、ラスベガス大通りで行われる、このチャンピオンシップでは、集中力が要求されます。
1. パイロンチャレンジ、2. パイロンチャレンジ、3. スピードチャレンジ

5: MANHATTAN TIME TRIAL
ニューヨーク、マンハッタンを突っ走る短距離コースで記録の更新を目指そう。
1. タイム&Kudos、2. ホットラップ

6: DOWNTOWN SHOWDOWN CUP
ニューヨーク、タイヤがこげる熱戦を制し、マンハッタンで名声をつかもう。
1. ストリートレース、2. ストリートレース

7: STOPWATCH TIMED TOURNAMENT
ワールド、この世界規模のトーナメントではスピードがすべてです。
1. ホットラップ、2. タイム& Kudos、3. ブレイクスルー、4. ホットラップ

8: HORSEGUARDS CHAMPIONSHIP
ロンドン、最高の技術が要求される激しいレースで、エンジンの限界に挑戦しよう。
1. パイロンチャレンジ、2. ドリフトチャレンジ、3. オーバーテイク、4. パイロンチャレンジ

9: MIDNIGHT RACING SERIES
ニューヨーク、マンハッタンのナイトレース。
1. ストリートレース、2. ストリートレース、3. 1 on 1、4. ストリートレース

10: NY OPEN BRIDGE
ニューヨーク、ラッシュアワーを忘れてNYを走り抜けよう。
1. パイロンチャレンジ、2. オーバーテイク、3. ドリフトチャレンジ、4. スピードチャレンジ

11: BREAKNECK WORLD TOUR
ワールド、時間制限のあるイベントを次々にこなしていきます。鋭い眼光と鉄の神経が要求されます。
1. タイム& Kudos、2. タイムラン、3. タイムラン、4. ブレイクスルー、5. タイムラン、6. ホットラップ、7. ホットラップ

12: SHINJUKU STREET CUP
東京、新宿ストリートカップが行われる東京で、ドライバーたちが熱戦を繰り広げます。
1. ストリートレース、2. ストリートレース、3. 1 on 1

13: NIGHTFALL WORLD TOUR(ワールド、危険で難度の高いレース。深い闇の中行われるタイムレースでマシンの限界に挑戦しよう。
1. ホットラップ、2. タイムラン、3. タイムラン、4. タイム& Kudos

14: TOKYO DRIVERS TROPHY
東京、簡単なトーナメント。冷静に走ればトロフィーは確実。
1. タイム& Kudos、2. ブレイクスルー、3. タイムラン

15: ELIMINATOR WORLD CUP
ワールド、世界中から集まった馬力自慢の車が、火花を散らすレースです。
1. サバイバル、2. サバイバル、3. サバイバル、4. サバイバル

16: STEAMROLLER TOUR CHAMPIONSHIP
ワールド、攻撃的なライバル車が多数出場している、気が抜けないトーナメントです。プレッシャーを物ともしないスキルが重要です。
1. 1 on 1、2. ストリートレース、3. ストリートレース、4. ストリートレース、5. ストリートレース

17: OEDO STYLE SERIES
東京、度胸と腕が試されるレースで真の実力を見せつけよう。
1. ドリフトチャレンジ、2. スピードチャレンジ、3. オーバーテイク、4. オーバーテイク、5. パイロンチャレンジ

18: WORLD TYREBURN TOURNAMENT
ワールド、スピード自慢の車が、選りすぐりの単発レースに参加します。度胸とテクニックを兼ね備えた者が勝者となるでしょう!
1. ドリフトチャレンジ、2. ドリフトチャレンジ、3. ドリフトチャレンジ、4. スピードチャレンジ、5. ドリフトチャレンジ、6. スピードチャレンジ、7. パイロンチャレンジ、8. ドリフトチャレンジ

19: NURBURGRING TIME TRIAL TOURNAMENT
ニュルブルクリンク、プロのレーサーのために特別に用意された究極のタイムトライアルサーキットを征服しましょう。
1. タイムラン、2. タイム& Kudos、3. タイムラン、4. ホットラップ

20: WORLD ELITE SPEED CHAMPIONSHIP
ワールド、富と栄光とスピードを求める国際レースツアー。強力なエンジンを搭載し、高度なチューンアップを施したマシンが出場しています。
1. ブレイクスルー、2. ホットラップ、3. タイムラン、4. ホットラップ、5. タイム& Kudos、6. タイムラン、7. ホットラップ

21: NURBURGRING SUPER-SERIES
ニュルブルクリンク、最速マシンが高速コースを走り抜けます。
1. 1 on 1、2. ストリートレース、3. サバイバル、4. ストリートレース

22: WORLD ENDURANCE ELIMINATOR
ワールド、最高難度を誇る究極のレース。歴史に名を刻むのにふさわしい場所です。
1. サバイバル、2. サバイバル、3. サバイバル、4. サバイバル

23: NURBURGRING ENDURANCE CUP
ニュルブルクリンク、世界トップクラスのGothamレーサーが集う、究極のサバイバルレースです。
1. サバイバル

オンラインキャリア
Xbox LIVEのランキングマッチで、True Skillレーティングを上げることができます。True Skillは、ランク外からスタートし、新人、ルーキー、ビギナー、アマチュア、プロなどと上がっていきます。
「オンラインキャリア」には、以下のチャンピオンシップがあり、任意のチャンピオンシップを選ぶと強制的にロビーに入れられます。自ら対戦相手を選ぶことはできませんが、TrueSkillの近いプレイヤーが自動的に選ばれます。
通常はプレイヤーが4人以上になってから30秒でレースが始まりますが、新たなプレイヤーがロビーに入ってくると、再び30秒からカウントダウンされます。レースが終了すると、ロビーに戻されることなく、チャンピオンシップ選択画面に戻ります。
「オンラインキャリア」のチャンピオンシップは、以下の通りです。

ランダムレース
BREAKNECK RACING(クラスE、最大8人)
NURBURGRING F1 CHALLENGE(クラスA、最大8人)
SPEEDWAY SKIRMISH(クラスB、最大8人)
KNOCKOUT WORLD TOUR(クラスA、最大8人)
NORDSCHLEIFE DRIVERS CLUB(クラスB、最大8人)
URBAN RALLY(クラスCまたはクラスD、最大4人)
GOTHAM DUELLING(クラスD、1on 1)
DUSK TILL RACING(クラスAまたはクラスE、最大8人、ナイトレース)

ランキング
「シングルキャリア」、「オンラインキャリア」、「タイムバトル」、「テストコース」のすべてのランキングを確認することができます。

ガレージ
クルマの変更、クルマの購入と売却、ガレージ内の散策、テストドライブ、クルマの移動、フォトモードでの撮影、が行えます。

プレイタイム
コースを自分なりにカスタマイズして、他のプレイヤーと対戦することができます。「Xbox 360でプレイ」は、「Xbox 360」本体でプレイします。
「システムリンクでプレイ」は、システムリンクで参加できるゲームを作成、もしくは、検索します。
「Xbox Liveでプレイ」は、Xbox LIVEでプレイヤーマッチを作成、または、プレイヤーマッチに参加します。「タイムバトル」は、サーキットとクルマを選んで、記録に挑戦します。
「ルートクリエーター」は、コースを自分なりにカスタマイズするもので、1億通り以上のカスタムルートを作成することができます。作成方法は、以下の通りです。
まず、東京、ラスベガス、ニューヨーク、ロンドンの4都市の中から任意の1都市を選びます。すると、各都市のマップが表示されます。各都市のマップには、12以上のスタート/ゴール地点、その倍以上のチェックポイントが用意されています。
スタート/ゴール地点を選んだら、次に進むことができる複数のチェックポイントが表示されるので、その中から自分が進みたい方向のチェックポイントを選びます。それを繰り返して、自分なりのカスタムルートを作成していくというわけです。
ただし、行き先がなくなった場合には、自動的に最後のスタート/ゴール地点がゴール地点として選ばれます。そのため、必ずしも周回コースとはならずに、一本道のルートが出来上がる場合もあります。
作成したカスタムルートは、名前をつけて保存することができ、「プレイタイム」で使用することができます。

GOTHAM TV
「ヒーローチャンネル」は、Xbox LIVEで実際に行われているレースの模様を観戦することができます。
「フレンドチャンネル」は、ダッシュボード上でフレンドの動向を確認できます。
「リプレイ」は、保存しておいたリプレイを鑑賞することができます。
「フォト」は、保存しておいたフォトを鑑賞することができます。

実績
トロフィー、バッジ、マシン、総合データ、ランキング、Xbox360実績を確認できます。

その他
ゲームの各種設定の変更、Xbox Liveマーケットプレースでのゲームコンテンツの購入やデモのダウンロード、プロフィールの作成や変更、などが行えます。

【ACHIEVEMENT】
スチールチャンピオン(30): 「シングルキャリア」の全シリーズを難易度ビギナー以上でクリアします。全シリーズを難易度イージー以上でクリアした場合には、「スチールチャンピオン」も自動的に解除できます。
ブロンズチャンピオン(50): 「シングルキャリア」の全シリーズを難易度イージー以上でクリアします。全シリーズを難易度ミディアム以上でクリアした場合には、「ブロンズチャンピオン」も自動的に解除できます。
シルバーチャンピオン(60): 「シングルキャリア」の全シリーズを難易度ミディアム以上でクリアします。全シリーズを難易度ハード以上でクリアした場合には、「シルバーチャンピオン」も自動的に解除できます。
ゴールドチャンピオン(75): 「シングルキャリア」の全シリーズを難易度ハード以上でクリアします。全シリーズを難易度ハードコア以上でクリアした場合には、「ゴールドチャンピオン」も自動的に解除できます。
プラチナチャンピオン(100): 「シングルキャリア」の全シリーズを難易度ハードコアでクリアします。
Rank 10(20): 「シングルキャリア」でランク10に到達します。
Rank 5(50): 「シングルキャリア」でランク5に到達します。
Rank 1(80): 「シングルキャリア」でランク1に到達します。
Ferrariオーナーズクラブ(45): フェラーリ全車種を購入します。
Lamborghiniオーナーズクラブ(45): ランボルギーニ全車種を購入します。
エキゾチックカークラブ(45): エキゾチックカー7車種を購入します。その内訳は、McLaren F1 LM、Shelby GT500、Ford GT-40 MK 1、Corvette ZR1、TVR Cerbera Speed Twelve、RUF CTR “Yellow Bird”、Callaway Sledgehammer Twin Turbo、です。
フォトグラファー(10): 4都市1サーキットの写真を撮ります。
コースビルダー(10): 「ルートクリエーター」で、カスタムルートを10作成・保存します。
アーケードプレイヤー(15): ガレージで、アーケードゲーム「Geometry Wars」の1と2を起動します。
タイムバトル(50): 「プレイタイム」の「タイムバトル」で、すべてのサーキットのタイムを残します。東京、ラスベガス、ニューヨーク、ロンドンが各8、ニュルブルクリンクが6です。
Gotham TVスポーツファン(15): 「Gotham TV」を10レース見るとともに、自らのレースのリプレイを保存します。
Gothamヒーロー(30): 自分が出走する「オンラインキャリア」のレースが「GothamTV」で放映されます。
スタイルレーサーバッジ(50): 以下の5つの条件を達成します。25mパワースライド、×10コンボ、オンラインで25000Kudos獲得、オンラインの1レースで1000Kudos獲得、1レース中に全Kudosテクニック制覇。
プロレーサーバッジ(60): マニュアルトランスミッションでプラチナメダルを獲得します。
オンラインプロフェッショナル(60): 「オンラインキャリア」で、以下の5つの条件を達成します。50レース制覇、最後尾からのスタートで優勝、3連勝、クリーンレース、各シナリオで優勝。
トーナメントの予選通過(50): トーナメントの参加資格を得て、サバイバルレースの最初のラウンドをプレイします。これは、2006年4月18日から開催された「PGR3 グローバルトーナメント」のアジア地区予選で上位64人に入り、なおかつサバイバルレースの最初のラウンドをプレイするというものです。
パイロンバトルチャンピオン(15): 「プレイタイム」の「パイロンバトル」で、最高ポイントを獲得します。
チームパイロンバトルチャンピオン(10): 「プレイタイム」の「チームパイロンバトル」で、最高ポイントを獲得します。全員が同じチームでも構いません。
マウスマスター(15): 「キャット&マウス」で、マウスとなって最初にゴールします。
キャットチャンピオン(10): 「キャット&マウス」で、味方のマウスを勝たせます。

OVERALL(1000): 本作風に難易度を表すと、以下のようになります。
ビギナーは、「スチールチャンピオン」、「Rank 10」、「フォトグラファー」、「コースビルダー」、「アーケードプレイヤー」、「Gotham TVスポーツファン」、「パイロンバトルチャンピオン」、「チームパイロンバトルチャンピオン」、「マウスマスター」、「キャットチャンピオン」で、ここまでで150G。
イージーは、「ブロンズチャンピオン」、「Rank 5」、「Ferrariオーナーズクラブ」、「Lamborghiniオーナーズクラブ」、「タイムバトル」で、ここまでで390G。
ミディアムは、「シルバーチャンピオン」、「エキゾチックカークラブ」、「Gothamヒーロー」で、ここまでで525G。
ハードは、「ゴールドチャンピオン」、「Rank 1」、「プロレーサーバッジ」で、ここまでで740G。ハードコアは、「プラチナチャンピオン」、「スタイルレーサーバッジ」、「オンラインプロフェッショナル」、「トーナメントの予選通過」で、ここまでで1000G。
自分の実力と気力に合わせて、どの段階の実績まで解除するかを選べばいいでしょう。「オンラインプロフェッショナル」のバグは2006年4月中旬に直されていますが、「トーナメントの予選通過」は期間限定なので解除は困難です。
一部の実績に関して、簡単に解説しておきます。
「タイムバトル」は、どんなに遅かろうがゴールしてタイムさえ残せば構いません。2時間ほどで終わるので、ぜひとも取っておきたいところです。
「Gothamヒーロー」は、繰り返し「オンラインキャリア」に挑んでいれば、いずれは取れるようになります。
「プロレーサーバッジ」は、オートマチック専門の人には取りづらい実績ですが、スピードチャレンジでプラチナメダルを取りやすいシリーズがあるので、そこで実績解除に挑みます。
「スタイルレーサーバッジ」は、25mパワースライド、×10コンボ、は、「シングルキャリア」を「ゴールドチャンピオン」でクリアすれば自動的に達成できています。
また、オンラインで25000Kudos獲得、オンラインの1レースで1000Kudos獲得、は、「オンラインキャリア」を15レースもしていれば達成できます。
となると、残るは、1レース中に全Kudosテクニック制覇、となります。1レース中に全Kudosテクニック制覇、と言っても、実際には全Kudosテクニックを制覇する必要はなく、レース系のシリーズで獲得することが可能なKudosを獲得していけばOKです。具体的には、以下のKudosを獲得するようにします。
ドリフト系が、DRIFT、SIDEBRAKE SLIDE、FEINT DRIFT、BRAKING DRIFT、POWER OVER、POWER FEINT、BRAKING FEINT、BRAKING POWER OVER。
オーバーテイク系が、OVERTAKE、OVERTAKE(DRIFT)、DRAFTING。
トリック系が、AIR、TWO WHEELS。
レース関係が、RACING LINE ACCURACY、CLEAN SECTION、CLEAN RACE、POSITION BONUS、FASTEST LAP。
この中には必要でないものも含まれる可能性がありますが、レース系のシリーズで獲得することが理不尽ではないKudosです。
さて、1レース中に全Kudosテクニック制覇、を達成する方法は以下の通りです。「NURBURGRING ENDURANCE CUP」で、クルマはF50あたり、難易度はイージーを選びます。そして、オーバーテイク系はなるべく1周目、ドリフト系は2周目を中心に、レース関係は3周目を中心に、狙っていきます。もちろん、CLEAN SECTION、CLEAN RACE、があるため、他車にもガードレールにもぶつからないようにします。
残るは、トリック系です。AIRは、最初のシケインを全速力でショートカットするか、最終コーナーで縁石をカットします。TWO WHEELは、高速コーナーか最終コーナーで縁石をカットします。これらを意識してやっていれば、いずれは、1レース中に全Kudosテクニック制覇、ができ、実績の「スタイルレーサーバッジ」も解除できることでしょう。

【GRAPHICS】8
「Xbox 360」のローンチタイトルとなるレースゲームとして、「Xbox 360」のすごさを見せつけるには十分と言えるグラフィックです。
東京(新宿駅周辺)、ニューヨーク(マンハッタン島南東部)、ラスベガス(ラスベガス大通り周辺)、ロンドン(セントジェームスパーク周辺)、ニュルブルクリンク(F1コース&北コース)の4都市1サーキットの再現度の高さ、グラフィックの精緻さは、もちろん、家庭用ゲーム機のレースゲームでは最高峰と考えても差し支えありません。
路面やクルマの質感、クルマへの映り込みを含めたライティングなども、「Xbox 360」ならではと言えるものです。
クルマに使ったポリゴン数が、本作では前作の「PROJECT GOTHAM RACING 2」の1万ポリゴンから8万ポリゴンに増加、しかも、全車異なる内装に4万ポリゴンも使っているというのだから、いかにクルマをしっかりと作り込んでいるかが分かろうというものです。
また、観客がペラペラではなくポリゴンで作られており、しかも、クルマが突っ込んでくれば避けるなどリアクションを起こすようにプログラムされてもいます。そうした諸々のことを考えても、そのグラフィック性能の高さには驚かされるばかりです。

ただ、そうしたことにこだわった弊害が随所に見られるもの残念なところです。フレーム数は、マイクロソフトの最近の著名レースゲームの例に漏れず秒間30フレーム。走行台数は、これまたマイクロソフト仕様で、最高でも8台。
そして、何よりも問題となるのが、「PROJECT GOTHAM RACING」時代に先祖帰りしたかのような画面の暗さです。市街地サーキットではビルの谷間に来ると暗くて見づらいですし、ニュルブルクリンクでは森の中に入ると真っ暗と言ってもいいぐらいです。
「Xbox 360」のグラフィック性能の高さを見せつける=光源処理もしっかりやる、といったところなのかもしれませんが、せっかく前作で画面の暗さを修正できたのに、本作で再びこうなってしまったのは、残念でなりません。
また、市街地サーキットの夜の多さにも辟易させられます。東京やラスベガスのような夜景の映える都市では、夜景の美しさも見せたいという思惑があったのでしょうが、この多さは尋常ではありません。
「PROJECT GOTHAM RACING」シリーズが「Xbox」シリーズの代表的ローンチタイトルとして、ハード性能の高さを見せつけなければならないという宿命を背負わされているのは分かるのですが、力の入れどころを少し間違えたのかなという気はします。

【SOUND】9
ドルビーデジタルです。「PROJECT GOTHAM RACING」シリーズ伝統のエンジン音の素晴らしさは、本作でも十分に継承されています。
本作では、実際にエンジン音を聞く機会の少ないクルマが数多く収録されて入るものの、車種ごとのエンジン音の違いがしっかりと表現されているばかりでなく、車種によってはそのエンジンサウンドに酔いしれることさえできるほどのレベルになっているのはシリーズ共通です。
ただ、本作では、「PROJECT GOTHAM RACING」シリーズの特徴でもあった、各都市ごとに実在するFM局のDJがしゃべり特徴ある音楽が流れるという趣向が失せてしまっています。
都市ごとに異なるラジオで、交通情報やコンサート情報、たわいないおしゃべりを聴くというのは、けっこう楽しいものだっただけに、これがなくなってしまったのは残念なところです。本作では、高性能のスーパーカーばかりになってしまったので、ラジオなど聴いている暇はない、といったところでしょうか。

【CONTROL】8
前作に比べると、リアルさという点においては、少し後退しているのではないかと思います。なぜなら、クルマの動きに不自然さが感じられるからです。
前作でも、Kudosを稼ぎやすいようにクルマの挙動が少しテールハッピーに振られていましたが、まずリアルなクルマの動きを採り入れた上で少しだけドリフトさせやすいクルマに仕上げられていました。
しかし、本作では、コーナーでいとも簡単にテールがスライドしてしまうという味付けになっているのです。もちろん、クルマを滑らせない走りをすることも難しくはありません。
しかし、前作のリアが踏ん張ってから徐々に流れ出すという過程が乏しく、いきなりドンと来る感じのため、ギリギリの線でクルマをコントロールするという楽しさは減少しています。
もっとも、その分、ドリフトコントロールは容易になっており、さまざまなドリフトテクニックを手軽に繰り出せるようになってはいます。さまざまなドリフトテクニックが用意されているのも、そのあたりの裏付けとなることでしょう。
ただ、この前作に比べるとおもちゃっぽい挙動はもう少しどうにかならなかったのかなという気はします。なにしろ、ニュルブルクリンクを走る楽しさは、前作に比べると大幅に減少していますから。
本作の操作性は、決して最新のレースゲームの水準レベルを下回っているわけではありませんが、正統進化と言いづらいものではあります。

【GAMEPLAY】7
「Xbox 360」本体のローンチ時点における他ハードに対するアドバンテージと言えば、グラフィック性能の高さとオンラインの快適さということになるでしょう。
本作は、マイクロソフトを代表するローンチタイトルとして、この2点を強調せざるを得ないという使命を持って作られています。そして、それらの使命は、ある程度は達成していると言えるでしょう。
グラフィック面は、前述しているように、他ハードを凌駕しています。4都市1サーキットの再現度の高さ、グラフィックの精緻さは、家庭用ゲーム機のレースゲームでは最高峰と考えても差し支えないレベルにありますし、路面やクルマの質感、クルマへの映り込みを含めたライティングなども、他ハードの追随を許しません。
クルマに使ったポリゴン数も、前作の1万ポリゴンから8万ポリゴンに増加し、全車異なる内装に4万ポリゴンも使っています。
観客もペラペラではなくポリゴンで作られており、しかも、クルマが突っ込んでくれば避けるなどリアクションを起こすようにプログラムされてもいます。
それらの点は、パッと見のビジュアルでも、カタログを飾る数字上でも、「Xbox 360」のグラフィック性能の高さを見せつけるには十分すぎるものがあります。それらに力を注いだ反動か、デメリットが少なくはないのも前述している通りです。
「Xbox 360」の高いグラフィック性能があるにも関わらず、相も変わらず秒間30フレームで最大レース台数が8台、市街地では夜のレースが多く、昼間でも日陰に来ると真っ暗になってよく見えない、というのは返す返すも残念な点です。
引きでライトユーザー層に訴求するのも大切ではありますが、レースゲームとして本質的な部分も大事にしてほしかったところです。

オンライン面は、「GOTHAM TV」を採り入れたのが、マイクロソフト的には最大のアピールポイントになるのでしょう。確かに、Xbox LIVEで実際に行われているレースの模様を観戦することができるというのは、アイデア的にはなかなか面白いものがあります。
実際、最初は多くの人がどんなものなのか見てみることでしょうし、実績につながるだけに見ざるを得ないという裏事情もあります。また、自分が「GOTHAM TV」に出ているとなれば、それなりの走りをしなければと思うようにもなります。
しかし、ほとんどの人が、「GOTHAM TV」を見るのは最初のうちだけで、すぐに見なくなるのではないかと思います。なぜなら、本作のクルマの挙動がリアルというよりも少しおもちゃっぽい方向に味付けられているからです。
そのため、「GOTHAM TV」を見ても、プレイヤーのスキルとは関係なく、息詰まるような抜きつ抜かれつの攻防は珍しく、たいていは接触とコースアウトのオンパレードになります。
これでは、見ていても、面白くもありませんし、走り方の参考にもなりません。誰もがすぐに見なくなるのも致し方のないところでしょう。本作の「GOTHAMTV」に価値があるとすれば、むしろ本作や「Xbox 360」を持っていない人に対するプロモーション的な意味合いです。
この映像をケーブルテレビなどで垂れ流しできれば、本作やXbox360をアピールできるのは間違いないからです。いずれ、多くの「Xbox 360」タイトルで「○○TV」が実現され、こうした映像がケーブルテレビなどで垂れ流されれば、それはすごいことになるでしょう。
「GOTHAM TV」は、その壮大な実験の幕開けであると考えるならば、それに付き合っているユーザーは、貴重な経験をしていると言えるのかもしれません。

本作のゲームの流れは、「PROJECT GOTHAM RACING」シリーズの伝統を汲むもので、いつも通りに楽しむことができます。しかし、車種のバリエーションが偏ってしまい、いわゆるスーパーカーしか登場しなくなってしまったのは残念なところです。
一応、本作でも、A~Eの5クラスが用意されていますが、いずれのクラスもスーパーカーと呼べるクルマで占められています。前作のような、コンパクトカーやSUVは姿を消してしまったのです。
いろいろなクラスでレースを楽しめるのが「PROJECT GOTHAM RACING」シリーズの大きな楽しみのひとつであり、速さやテクニックだけにこだわらない楽しみ方も許容してしまう懐の深さがありました。しかし、本作では、そうした楽しみ方は許されません。
シリーズは前作以上に数多く用意され、クリアこそ誰でもできるものの、その先にあるべき楽しさは、本作には用意されていないのです。
所有車種が増えるとガレージが増えるというお遊びはありますが、逆にガレージの要素がクルマの購入を面倒なものにしているという側面もあります。

オンライン対戦が詰まらなくなってしまった要因は、以下のような点にも求めることができます。
本作のクルマの挙動がリアルというよりも少しおもちゃっぽい方向に味付けられているため、息詰まるような抜きつ抜かれつの攻防よりもむしろ、接触とコースアウトのオンパレードになってしまう点。
クルマのバリエーションが偏ってしまい、エンスージャスト的な楽しみ方ができなくなってしまった点。
また、適当なオンラインセッションを作ることができず、「プレイタイム」と「オンラインキャリア」しか選ぶことができないというのも大きな点です。
「プレイタイム」は、フレンドを呼ぶことができるものの、Kudosが貯まらず、無目的にたんたんと走るといった感じになってしまっています。
「オンラインキャリア」は、Kudosが貯まり、TrueSkillが上昇していくものの、フレンドは呼べず、やはり、接触とコースアウトのオンパレードになってしまいます。
しかも、ぶつからないように丁寧に走っていても、終わってみれば一緒に走ったプレイヤーの一部からバッドフィードバックをもらってしまうというおまけ付き。これでは、オンライン対戦を楽しもうという気も失せてしまいます。
このように考えていくと、本作が「Xbox 360」のマイクロソフトの代表的ローンチタイトルという重圧を担っていたにせよ、もう少しユーザーフレンドリーなつくりを心がけるべきでした。

【LONGEVITY】8
本作の「シングルキャリア」には5段階の難易度があり、自分が適切と思える難易度を選んでおけば、誰もがクリアすることができますし、それほど多くの時間も必要とはしないでしょう。
しかし、自分が少し手ごわいと思える難易度を選んだり、少しでも多くの実績の解除を狙っていけば、それなりの時間を要します。
一般的なプレイ方法としては、自分が少し手ごわいと思える難易度でいったんクリアしてから、自分が必要とするバッジを獲得していないシリーズをつぶしていくことになるでしょう。
そう考えると、最低でも30時間はかかるでしょうし、バッジや実績にこだわれば50時間でも100時間でもプレイすることになります。ここでは、最低でも30時間を取って、「8」ということにしておきます。

【OVERALL】9
辛らつなこともいろいろと書いてもきましたが、本作のレースゲーム全体における位置づけは決して低いものではありません。むしろ、レースゲーム全体では上位にランクできるだけのものはあります。
しかし、本作が、マイクロソフトを代表するローンチタイトルとして、グラフィック性能の高さとオンラインの快適さに力を注いだのが不幸の始まりでした。
グラフィック性能では、パッと見のビジュアルとカタログを飾る数字が一人歩きしてしまいました。オンラインの快適さでは、「GOTHAM TV」をウリにする一方で、オンライン対戦の楽しさを吟味することをおろそかにしてしまった部分があります。
マイクロソフトに「FORZA MOTORSPORT」がある以上、「PROJECT GOTHAM RACING」シリーズのスタンスも難しくなって来てはいるのでしょうが、次回作では”正統進化”を期待したいところです。

(C) 2005 Microsoft Corporation. All rights reserved.

コメント

タイトルとURLをコピーしました