4K60Hz/HDR/音声分離セレクター「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」レビュー(続報)

「4K60Hz/HDR/音声分離セレクター「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」レビュー」は、2021年5月22日に掲載しましたが、その際に、映像がちらつくことがまれにあり、音声が出なくなることはそれ以上の頻度で起こっていると書きました。
そうした不具合が起こった際に、あれこれと試して復帰するまでに20-30分ほどかかることが珍しくはないため、買い替えも検討して、とりあえず1480円で買える「HDMI 2.0b Switcher」を2021年6月8日に楽天市場で買ってみました。
しかし、「Xbox One X」、「プレイステーション4」、「Nintendo Switch」を併用したところ、「プレイステーション4」と「Nintendo Switch」は何の問題もなく使えるものの、「Xbox One X」は単独で接続しても存在しないかのように何の反応も示しません。
結局、「HDMI 2.0b Switcher」での「Xbox One X」の使用はあきらめ、「Xbox One X」と「プレイステーション4」は「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」に戻し、「Nintendo Switch」のみ「HDMI 2.0b Switcher」につないでいます。
つまり、「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」が「Xbox One X」と「プレイステーション4」の2機種、「HDMI 2.0b Switcher」が「Nintendo Switch」の1機種、で使用ということです。

この場合の使用方法は、テレビのHDMI端子にHDMIケーブルを差しっぱなしにして、「Xbox One X」か「プレイステーション4」を使用する際には「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」にこのHDMIケーブルを差し、「Nintendo Switch」を使用する際には「HDMI 2.0b Switcher」にこのHDMIケーブルを差し、ます。
これだと、「HDMI 2.0b Switcher」のHDMIセレクターとしての意味がないようですが、HDMIセレクターをテレビと「Nintendo Switch」の間にかませることでテレビのHDMI端子にHDMIケーブルを抜き差しする必要がなくなります。
これにより、テレビの暗い裏側を覗き込んでHDMI端子を抜き差しする手間がなくなるとともに、高価なテレビのHDMI端子を壊す可能性も下がります。
HDMI端子を壊すにしても、テレビに比べると寿命が短く価格も安いHDMIセレクターのHDMI端子を壊した方が精神的にも経済的にも楽です。
この方法により、「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」が不具合を起こす確率が下がりました。ただ、あれこれと試しているうちに調子が悪くなったのか、EDIDが「1110」ではうまく映らないため、現在は「1011」に設定しています。
今回、このような不具合が起こった理由は、あくまでも推察ですが、「Xbox One X」、「プレイステーション4」、「Nintendo Switch」の音声出力形式の違いが原因ではないかと思われます。

「Xbox One X」の音声出力設定は、「ステレオ」、「5.1ch」、「7.1ch」、「ビットストリーム」で、「ビットストリーム」のフォーマットは「DTS Digital Surround」、「Dolby Digital」、「Dolby Atoms for home theater」、「DTS:X for home theater(HDMI)」で、私は「ビットストリーム」で「DTS Digital Surround」にしています。
「プレイステーション4」の音声出力設定は、「Liner PCM」、「ビットストリーム(Dolby)」、「ビットストリーム(DTS)」で、私は「ビットストリーム(DTS)」にしています。
「Nintendo Switch」の音声出力設定(テレビサウンド)は、リニアPCMによる、「自動」、「サラウンド」、「ステレオ」、「モノラル」で、私の接続方法では「サラウンド」は有効にならないため、やむなく「ステレオ」にしています。
この3機種の設定の場合、テレビの「Settings」→「Sound」→「Expert Setting」を見ると、「Xbox One X」と「プレイステーション4」は「HDMI Input Audio Format」は「Bitstream」で「Digital Output Audio Format」は「DTS」になるのに、「Nintendo Switch」は「HDMI Input Audio Format」は「Bitstream」で「Digital Output Audio Format」は「PCM」になります。

問題なのは、テレビと「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」が連携する中で、「Nintendo Switch」を使った後は、「Nintendo Switch」に引っ張られて「Xbox One X」と「プレイステーション4」を使っても、「DTS」にはならずに「PCM」になってしまうことです。
これにより、5.1chにならないどころか、音声が出ないということになってしまうのです。そのため、EDIDをゆっくりと切り替えたり、セレクターをゆっくりと切り替えたり、音声が出ない機器のHDMIケーブルを抜き差ししたり、出力側のHDMIケーブルを抜き差ししたり、プラグを抜いて十数秒待ったりする、という作業が必要になるわけです。
これは、「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」と「HDMI 2.0b Switcher」を併用しても起こることがあるのですが、「4×2 HDMI 2.0b Matrix Switcher」に3機種を接続していた時に比べると少なくなりました。
リニアPCM(Liner PCM)は音源の圧縮を一切行わないため高音質になりますが、ユーザー側の融通が利かないのが難点で、「Nintendo Switch」も「プレイステーション4」のような選択肢があれば良かったと思います。

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