PCスピーカー「SUYANG FANTECH HELLSCREAM GS201」レビュー

私は、デスクトップパソコンのスピーカーは、ここ数年は「ドウシシャ 2.1ch SPEAKER SYSTEM RAPHAIE SW-02(WH)」を使っていました。スペックは、サブウーハー5W、W130×H170×D164mm、サテライトスピーカー0.4W、W83×H110×D76、質量2.0kg、です。
ホームセンターで2480円とかで買ったスピーカーなので、特別いい音というわけでもなかったのですが、癖のない音が出て、サブウーハー付きで重低音もそれなりで、サブウーハーで音量の調節が可能、と、これといった不満もありませんでした。
しかし、デスクトップパソコンを「HP Pavilion Desktop PC HPE-560jp/CT 価格.com限定モデル」から「マウスコンピューター LUV MACHINES AG350S4D-SH2」に買い替えた際に、排気の関係でパソコンとモニターをL字型から二字型に配置し、プリンターもパソコンの上に載せていたのをキッチンレンジ上ラックに置いたことで、サブウーハーを置く場所がなくなってしまいました。
そこで、サブウーハーなしの2チャンネルのステレオスピーカーでモニターの下に置けるようなコンパクトなスピーカーに買い替えることにしました。とはいえ、あまり高価なものを買う気もなく、2000円未満で買える「ロジクール Stereo Speakers Z120 Z120BW」、「Creative Pebble SP-PBL-WH」あたりが候補になりました。
しかしながら、前者は出力が0.6W+0.6Wと貧弱なのが不満で、後者は約11cmの球状デザインで見た目よりも大柄なのが引っ掛かりました。
そんな際に目についたのが「SUNYANG FANTECH HELLSCREAM GS201」です。色がホワイトベースでアクセントにブラックが配され、サイズも88mm×94mm×92mmとコンパクトです。
また、Amazon.co.jpでは、中国製品はサクラのコメントが見受けられるものの、それを排除しても高評価が多くなっていました。価格も、1580円のところ、運良くタイムセールで1215円まで下がったため、購入を決めました。
そんなスピーカーは、1月14日に注文し、15日に発送され、16日に到着しました。それではレビューしてみます。

【デザイン】9
スピーカーというと前面に向けて音が出るものが多いのですが、このスピーカーはステレオ360度センサラウンドで、スピーカーが上部に配されて真上近くに音が出るようになっています。
そのため、角をまるめた台形フォルムになっており、小型ながら見ていて楽しく、ホワイトとブラックもバランス良く配され、センスの良さを感じさせるデザインです。
また、スピーカーの底面を振動させて低音を出す物理音圧共鳴設計になっており、通常は見ることができないものの、コンパクトさを補って低音を出すために考えられた機能美だと思います。
ディスプレイ下に置いた時の収まりもいいのですが、音が上に向けて出るようなデザインなので、斜め45度ぐらいだったらもっと良かったと思います。

【音質】4
実際の最大出力パワーは3W+3Wということで、スピーカーケーブルの中間にある音量調節(スクロールホイール)をミニマムに近い位置にしておいても、通常のボリュームが出ます。スクロールホイールが中間ぐらいだと、うるさいレベルの音になります。
ただ、音質に関しては、かなり期待外れでした。簡単に言うと、楽器は昔のシンセサイザー、ボーカルはボーカロイド、といった具合で、自然とは程遠いデジタルな音が出ます。低音も、迫力ある音や重低音は楽しめません。
いろいろな曲を聴いてみたのですが、久保田早紀や八神純子ならそれなりに聴けるのですが、男性ボーカルだと耳慣れた声とは違うキンキン声で心地良く聴けるものではありません。メールのお知らせも、やたらとエコーがかかった電子音で、明らかに不自然に聞こえます。
カセットテープでたとえるなら、「ドウシシャ 2.1ch SPEAKER SYSTEM RAPHAIE SW-02(WH)」がノーマルの重低音強化版、「SUYANG FANTECH HELLSCREAM GS201」がクロームに無理に加工して失敗、といったところです。
エイジングで、音が自然なものに近づいたり、耳がこの音に慣らされたりするかと思ったのですが、数日間使っても改善は見られず、また、そうなるのと程遠いレベルでした。
そんなわけで、1215円で買えたということもあり、早々と見切りをつけて別のスピーカーに買い替えることにしました。

【入出力端子】6
USB給電で1つのUSBジャックだけで給電でき、3.5mm汎用オーディオジャックでパソコンとも手軽に接続できます。それ以外の入出力端子はなく、ヘッドフォンを接続することはできませんが、必要最小限ではあると言えるでしょう。

【品質】7
本体はプラスチック製で、ホワイトとブラックの2トーンですが、安っぽさはなく、デザインがいいこともあって、小さいながらも上質な感じはあります。重量も530gあり、それなりに重厚です。
ケーブルは、全体で1mで、その途中に音量調節(スクロールホイール)があります。スクロールホイールの片方がUSBと3.5mm汎用オーディオジャックに分かれ、もう片方が左右のスピーカーに分かれます。
つまり、スクロールホイールの両側は約50cmずつぐらいしかないため、スピーカーを左右に分けて設置するためには、ケーブルを自分が必要な分だけ裂かなければなりません。ケーブル自体は普通のケーブルですが、そのあたりはケーブルを長くするような配慮があっても良かったと思います。

【サイズ】9
88mm×94mm×92mmとコンパクトで、モニターの下にも余裕を持って置くことができます。ただ、ステレオ360度センサラウンドで、スピーカーが上部に配されて真上近くに向けて音が出ます。
音を聞きやすくするには、なるべく自分に近づけて置く必要があり、ディスプレイの背後に隠すような置き方はできません。コンパクトではあるものの、見せるスピーカーであるのは確かで、それなりに存在は主張します。

【総評】3
2000円未満のコンパクトなパソコンスピーカーの中で、デザインが良く、出力に余裕があり、サクラのコメントを排除しても高評価なものを探したところ、このスピーカーが有力候補になり、価格も1580円のところ運良くタイムセールで1215円で購入することができました。
実物を見てみると、デザインがいいこともあって小さいながらも上質な感じはあり、ディスプレイ下への収まりも良かったのですが、肝心の音質が期待外れでした。
エイジングで、音が自然なものに近づいたり、耳がこの音にならされたりするには程遠いレベルで、1週間も使わないうちに新たなパソコンスピーカーへの買い替えを決断したほどです。
サクラではないまっとうなレビュアーでも高評価している人が少なからずおり、私の耳に合わなかったのか、個体差で外れを引いただけかもしれませんが、残念な結果に終わってしまいました。個人的には、タイムセールでより安く買え、1215円の出費で済んだのが幸いです。

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