「SOLDIER OF FORTUNE II: DOUBLE HELIX」レビュー

【GENRE】
シューティング/アクション/ファーストパーソン

【PUB./DEV.】
ACTIVISION/GRATUITOUS GAMES

【RELEASE DATE】
2003/6/24(アメリカ、日本版本体可動)

【OUTLINE】
2002年5月にパソコンで発売された人気ファーストパーソンシューター(FPS)の移殖版で、Xbox LIVEに対応しています。
プレイヤーは、かつてはアメリカ陸軍特殊部隊の精鋭だったジョン・マリンズとなって、ザ・ショップとして知られる秘密機関の仕事を請け負います。
旧友のサム・グラッドストーン、パートナーのマデリン・テイラーとともに、地球的規模でテロリストと戦うのです(実際は、ほとんどひとりで戦います)。
マリンズは、血に飢えた世界的なテロリストの組織が遺伝子のウイルスを開発し、それをぶちまけると言って脅していることを知ります。
マリンズのミッションは、彼らの秘密のプランを白日の元にさらし、作戦を阻止し、リーダーに法の裁きを下し、テロリスト組織を壊滅させることにあります。

【GAME MODE】
SINGLE PLAYER
以下の3つから選ぶことができます。

DOUBLE HELIX
ジョン・マリンズとして、シングルプレイヤー・キャンペーンを楽しむことができます。難易度は、Amateur、Gun for Hire、Consultant、Soldier of Fortuneから選ぶことができますが、ノーマルのGun for Hireを選んでおけば、Health Kitも弾薬も不足することなく、快適にプレイすることができるでしょう。
キャンペーンは、ミッションクリアタイプで、ミッションの最初に目的が示されます。ミッションの目的は、誰かを見つけたり、助け出したり、何かを破壊したり、自らが脱出したり、などバラエティに富んでいます。
そして、その目的の遂行のために、広大なマップの中、仕掛けを動かしたりしてルートを開拓し、次々と現れる敵をなぎ倒して進んでいきます。
基本戦法は、敵を安全地帯までおびき寄せて待ち伏せし、のこのこと現れたところを狙い撃ちすることです。
また、Health Kitは持ち運びできないため、まだ体力に余裕がある時は、Health Kitがある場所が後から戻れる場合にはすぐに取らないことです。
ミッションは大きく分けて以下の12あり、更にそれが細分化されています。

Prague
Hotel、Outside Hotel、Countryside、TrainStation、Streets

Texas
Shop Main Level、Shop Level Two

Colombia
Marine Camp、Temple Ruins、Forward Camp、The Bridge、Rebel Camp、River Landing、Extraction、Pureza

Vergara’s
Grounds、Main House、Wine Cellar、Bunker

Seaward Star
Deck、Interior

NY
The Armory

Hong Kong
Junk、Upper Docks、Streets、Market、Warehouse、Prison

NY
The Armory 2、Hospital Main Level、Patient Services、Hospital Roof

Texas
Shop Weapon Lab


Russia
Perimeter、Main Road、Train Depot、TrainBridge、Checkpoint、Cave Complex、Main Generator、Generator2、Cave Complex 2、Research Lab、Labs 1,2,3、Lab 4

Swiss
ecurity Station、Airport Terminal、AirportHangar、Airport

Texas
Shop Return Level、Shop Return Two、Laboratory、Rooftop

RANDOM MISSION GENERATOR
自分でパラメーターを設定して「SINGLE PLAYER」を楽しむことができます。
設定できるのは、ミッションタイプ(Escape、Assassination、Infiltration、Demolition)、ロケーション(Desert、Hills、Jungle、Snow)、時間(Night、Day)、難易度(Amateur、Gun for Hire、Consultant、Soldier of Fortune)、タイムリミット(Yes、No)、武器です。

PLAY TUTORIAL
本作の基本的な操作方法を練習するモードです。キャラクターの動かし方、武器の操作の仕方、アイテムの使い方や装備の仕方などを覚えられます。あらかじめここで練習しておくことを強く勧めます。

MULTIPLAYER
「PLAY ONLINE」と「SYSTEM LINK」で、最大12人までプレイすることができます。プレイできるのは、以下の各モードです。

DEATHMATCH
敵に倒されるより先に敵を倒し、倒した数を競います。

TEAM DEATHMATCH
チーム戦です。敵に倒されるより先に敵を倒し、倒した数を競います。

CAPTURE THE FLAG
チーム戦です。敵チームの旗を探し出して、その旗を自陣まで持ち帰ると勝ちになります。

ELIMINATION
チーム戦の”LASTMAN STANDING”です。敵に倒されるとゲームから排除され、最後まで残ったプレイヤーのチームの勝ちになります。

INFILTRATION
チーム戦で、攻撃側と防御側に分かれます。攻撃側は防御側のブリーフケースを盗み出し自陣まで持ち帰ると勝ちになります。防御側は時間内にそれを防ぎきれば勝ちになります。また、どちらかが敵チームを全滅させても勝ちになります。

DEMOLITION
チーム戦で、攻撃側と防御側に分かれます。攻撃側は指定された2ヵ所のうち1ヵ所に爆弾を置けば勝ちになります。防御側は時間内にそれを防ぎきれば勝ちになります。また、どちらかが敵チームを全滅させても勝ちになります。

LOAD GAME
セーブゲームからプレイすることができます。本作では、セーブデータはいつでもいくらでも作れるため、こまめにセーブするといいでしょう。
私は数個のセーブデータを作って、数分ごとにセーブしていました。また、ミッションの節目節目でも、オートセーブされます。
OPTIONS コントローラー、オーディオ、ゲームのセッティングができるほか、クレジットが見られます。

【GRAPHICS】7
「ONLY ON XBOX」にしては、そのアドバンテージが感じられないグラフィックです。
建物やオブジェクトのグラフィックは今ひとつですし、キャラクターのモデリングや動きもそれほどいいというわけではありません。
また、全体に暗いシーンが多く、それがナイトビジョンを装着すれば見やすくなるというものでもないことが珍しくありませんでした。
ただ、この手のタイトルとしては珍しく、長めのムービーシーンが随所に挿入されるのは新鮮でした。
また、本作は、銃撃や爆発で体がちぎれたり、鮮血がほとばしったりといった、過激な描写も話題となっています。
体のパーツが、頭の上部、頭の上部後部、頭の横、頭の上部前部、耳、頭の中部前部、頭の下部前部、胴、腕上部、腕下部、手、臀部、脚部上部、脚部下部、足、と分けられており、それがこうした描写を可能にしたのです。
まぁ、キャラクターのモデリングが甘い分、体のパーツがちぎれてもそれほど残酷な感じはしないのですが・・・。

【SOUND】7
ドルビーデジタルです。ステルス的な要素を含んだミッションもあるのですが、ゆっくり歩いて足音を消せるほどの繊細さはありません。そもそも、ステルス的要素といっても、敵に見つかれば撃てばいいだけのことですから。
本作には多様な武器が登場しますが、それらの銃撃音の違いは楽しむことができます。また、敵を倒した際の悲鳴はバラエティに富んでおり、人によってはサディスティックな気持ちに浸れることでしょう。

【CONTROL】8
「Xbox」のFPSとしては、標準的な操作性を実現させています。
左右のスティックで、キャラクターの移動と視点変更。左右のトリガーで、通常攻撃と特殊攻撃(操作)。方向パッドの上下で武器の一覧と武器の変更。Aボタンでジャンプ、Bボタンでグレネードへの変更、Xボタンで弾薬のリロード、といった具合です。
忘れてはならないのは、本作ではしゃがむだけでなく、はいつくばることもできるということです。
しゃがむためには左スティックか黒ボタンを押しますが、はいつくばるためにいずれかを素早く2回押し込む必要があるのです。この操作を忘れると、終盤で行き詰まってしまいます。
また、オンラインでは、近くにいる人とは敵味方に関わらず会話できますが、離れている人とはWalkie Talkieをセッティングしなければ会話することができません。
これは、ブルーチーム、レッドチーム、オープンにそれぞれ4つのチャンネル(合計12チャンネル)があり、同じチャンネルに合わせた人同士だけが会話できるというシステムです。
1チャンネルには、4人までしか入ることができません。会話する際には白ボタンを押しっぱなしにしますが、これはセッティングを変更することで1回白ボタン押せばその後は白ボタンを押さずにいつでも会話できるようになります。

【GAMEPLAY】8
本作を、マルチプレイ用のタイトルと考える人もいるかもしれませんが、意外や意外、シングルプレイも充実しています。モードのところで紹介している12のミッションは、短いものもあれば長いものもあります。
しかし、ステージが、熱帯のジャングル、凍てついた極寒の大地、香港の市街地、病院、倉庫、空港、研究所などバラエティに富んでおり、飽きることなくプレイすることができます。
やることも、単に歩き回るだけでなく、看板の上を歩いて向こうのビルに渡ったり、停まっている電車を動かして道を開拓したり、トラックやヘリコプターから銃撃したり、など変化に富んでいます。
オンラインプレイも楽しいのですが、人数が少ないとマップが広くて敵や目標物を探すのが大変ですし、作戦が練りづらく単調な攻防に終始しがちになります。
オンラインでは、できるだけパブリックのセッションにして、人をたくさん集めるようにするといいでしょう。なお、ロード時間が長めなのはマイナス要因です。

【LONGEVITY】8
上で書いているように、シングルプレイも侮れません。長いミッションでは、4‐5時間かかることも珍しくはないのです。
しかも、本作は、次に何をやればいいのかどこから進めばいいのか分からないことが何度かはあるため、30時間近くはかかるに違いありません。
もちろん、オンラインでプレイする時間も入れれば、それなりの時間、楽しむことができます。

【OVERALL】8
本作は、GAMESPOTで5.2、IGNで5.8という低評価を受けています。パソコン版に比べるとグラフィックやシステムなどの点でデキが劣るというのがその理由のようです。
しかし、「Official Xbox Magazine」では8.5という高評価を得ていますし、GAMESPOTの読者は7.2、IGNの読者は7.7と評価しており、GAMESPOTとIGNのレビュアーが過大に期待しすぎていたという側面もあるようです。
確かに、グラフィックは「ONLY ON XBOX」としては今ひとつですが、シングルプレイの楽しさは予想外のものでした。
トム・クランシー作品ほどの戦略性や緊迫感を感じることはできませんが、水準レベルをクリアしているFPSであることは確かです。パソコン版の未経験者で、FPSが好きという人なら、買って損はないゲームだと思います。

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